
サンク・オ・ピエの春の名物の筍は、成田の自家菜園のそばの竹林から義父が掘ってきて掘りたてを1時間くらいで届けてくれる新鮮なもの。筍は鮮度が命で、掘り出して根から切り離した瞬間にある種の酵素が働いて、木質化が進む。つまり固くなり、エグミが出始めるわけだ。これは、アスパラガスなども同じで、筍やアスパラは実は取って半日もすれば、味は落ちてしまう。まあ、ほとんどの方がそのダメになった筍やアスパラの味しか知らないわけだ。筍掘りに行ったとしても、取ってきて次の日に茹でるようでは何の意味もないのだ。うちの場合は、すぐに茹でてしまうので、柔らかくてあくがなくて美味しい。それをマリネにしたのが、下の画像。これは前菜のサラダに添える。


ブイヨンで味をつけて煮た後、このように焼いて付け合わせにするし、、、

このように自家菜園の春野菜と一緒にスープにも使う。これは、ポタージュ・キュルティバトゥール(菜園家風スープ)、筍(もちろんフランスでは使わない)、春キャベツ、新人参、新玉ねぎをオリーヴオイルでスエ(汗をかかせるように弱火で炒めて甘みを出す)して、旨味に自家製のイベリコ豚のベーコンを入れてある。少しおとしたトマトフォンデュがアクセント。
フレンチの高級春野菜というと空輸もののフランス産ホワイトアスパラが有名だが、最短でも出荷して3日はかかるのだから、もうすっかり味が落ちているのだ。しかも、飛行機代がかかっているから、太いのが一本¥500もするのだ!となると、アスパラ一本食べるのに、お客様は¥1000から¥2000も払うことになる。バカバカしいですよね!国産のホワイトアスパラにしても同じこと。収穫後24時間から48時間は経ってしまうから、話にならない。
だから、毎年サンク・オ・ピエの春は筍!ということになってます。ゴールデンウイーク明けくらいまでは、ほとんどのメニューにいろいろな形で筍がついてくる予定です。フレンチなのに筍フルコースですよ!(天候と義父の都合により入荷が終了します)筍メニューの予約は受け付けませんのでよろしくお願いします。
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