
去年から使っている伊勢産の筍です。アクが少なくて美味しい筍です。どうも関西系のほうが美味いような気がしますね。ずいぶん前に京都で食べた筍懐石の信じられないような美味しさが思い出されます。アクが少ないので、出汁の旨味がきいた薄味の味付けがよく合うんですね。
震災前までは、成田の自家菜園のそばの竹林で筍が取れたので、多い時にはワンシーズンで100キロ以上もしくは200キロ近くも使っていたかもしれませんが、震災後は千葉県のかなりの地域が放射能汚染で出荷自粛になり、その後宅地造成などで畑のそばの竹林もなくなってきて、放射能汚染が収まってももう筍は取れなくなりました。
春を代表する野菜と言うと、思い浮かぶのは和食なら筍やワラビやタラの芽やコゴミと言った山菜系ですかね、ほかにも春キャベツや菜の花や新ニンジン新玉ねぎなどいろいろありますが、、ヨーロッパで春野菜と言ったら、やはりアスパラガス!特に白や紫のアスパラは珍重されますね。パリ郊外のアルジャントゥイユのアスペルジュ・ヴィオレ(紫アスパラ)は有名です。それから、アーティーチョーク(フランス語ではアルティショ)も、重要な春野菜です。アルティショは、食感が筍に似ていたりもしますがアザミの仲間の花のつぼみを食べる変わった野菜です。
春野菜の共通点は、山菜なども含めてアクやほろ苦味がる物が多いことでしょうか、、?
特に筍とアスパラとアルティショは、収穫してから時間がたつとアクが強くなって固くなり風味が悪くなるということ。筍やアスパラやアルティショは、取りに行ったらお湯を沸かして待っていろというくらい鮮度が大切なのが特徴なんですね。ですから、成田で筍が取れた時は掘って1時間以内くらいに茹でることができたので、かなり美味しかったんですが、もともと自然の竹林なので、栽培物の筍にはかなわない感じがします。この伊勢の筍は明らかに成田のものより美味しいですね。

こんな風にフォアグラの付け合わせにしたり、、、

前菜のサラダにマリネにして入れたりしてます。ちなみにこの皿は、マグレ鴨の自家製スモーク生ハムです。マグレ鴨は、フォアグラをとるために肥育した北京ダックとバルバリー鴨の掛け合わせのフォアグラ用の品種の胸肉のことです。その肉を軽く塩漬けにして、冷燻にかけて、氷温熟成します。赤身の味が濃くて、脂が溶けて美味しいです!今、シェフスペシャル前菜でやってます。
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