
フランスブレス産プーレPulet de Bresse A.O.C Eleve en pleine nature aux Cereales de Bresse et au lait ブレス産の穀物と牛乳を与えて育てた完全放牧のブレス産若鶏AOC指定というこれが本当に美味しいです。
ちなみにフランスでは、鶏(ニワトリ)を雌雄や成長段階でいろいろと呼び分けます。まず一番小さいのが。poussinプッサンこれはひよ子という意味ですが、料理用語としては250~300グラムの雛鶏です。次がcoqueletコクレでこれが500~600グラム、韓国料理のサムゲタンにするくらいのサイズ。そして若鶏Pouletプーレ小さいので1キロ、ブレス産は長期飼育なので1.7から2キロくらい。このサイズが鶏としては一番美味しく、あらゆる鶏料理に使われますね。それからちょっと特殊な物で、poulardeプラルドは肥育雌鶏chaponシャポンは肥育した去勢雄鶏それぞれフォアグラの鴨のようにトウモロコシをたくさん食わせて脂を乗せた高級な鶏です。肥育鳥はクリスマスから年明けくらいの期間しか出荷されません。残念ながらまだ私も食べたことはありませんが、ブレスの肥育鶏は相当美味いらしいです!そのほかに普通の雄鶏はcoqコック雌鶏はpouleプールです。それでニワトリ全体のことをvolailleヴォライユといいます。ただヴォライユは家禽類も意味しますので、広義では鶏や七面鳥、ホロホロ鳥やガチョウや鴨またウサギなんかも含みます。まあ、肉屋さんや料理人がヴォライユというときはたいてい鶏のことを言います。
さて、ブレス産プーレのコース、前菜はお好みでお選びいただけるので、2皿目のスープから、、、

Puree doux aux oignons nouveaux avec foie gras chaud自家菜園の新玉ねぎの甘いピュレポタージュ、フォアグラのソテーを浮かべて
うちの畑の新玉ねぎは驚異的に甘みがあります。玉ねぎを荒く切り、軽く塩をして、バターを少し、蓋をして超弱火で2時間ほど火を通します。玉ねぎ自身の水分だけでグスグスに煮えて透き通るくらいにゆっくり加熱するんです。もちろん色づけてはいけません。鉄板の厚いフランス式ガスレンジ、プラックがないと難しいかもしれません。玉ねぎが煮えたら薄いブイヨンを加えて水で溶いた小麦粉で少しとろみをつけます。あとでミキサーにかけるので、小麦粉が少しくらいダマになっても大丈夫です。ミキサーにかけて塩で味を決め、牛乳少しでのばします。カリッと焼いたフォアグラのソテーを浮かべて、クルトンも少し散らします。荒挽きの黒コショウも少し。甘い新玉ねぎのポタージュと香ばしくとろけるフォアグラが素晴らしいマリアージュ!バケツ一杯ほしいと言った常連さんがいましたよ。

Poulet de Bresse poeree avec son jus世界一の地鶏フランスブレス産プレのポワレ、ジュを添えて
手前がほんのりピンク色に焼けた胸肉、奥が軽く赤みが残る程度に焼いたモモ肉。ブレス鶏のガラで取ったジュ(肉汁)をかけてサルディニア島産極上オリーヴオイルをかけてあります。
ブレスの鶏は、素人や腕の悪い料理人では絶対焼けません。肉焼きを25年余り追求してきた私にとっても最も難しい素材であると言えます。若いころ一度トライして見事弾き飛ばされました。まったく美味しさが表現できなかった。もう50歳になろうという3年前にようやく今の自分の技術ならそろそろブレスの鶏も焼けるだろうとやってみたんですが、やはりその難しさに驚かされました。まあ、さすがにイメージ通りに焼けるんですが、かなり緊張感を持つことは確かですね。
とにかくブレス鶏をさばいておろしているときに、あまりに素晴らしい肉質としっかりした骨格やスジに敬意すら覚えるくらいです。出汁をとって味を見るとそのあまりの美味しさに言葉が無いくらいです。
料理って素材が大事なのは言うまでもないんですが、あまりにレベルが高い素材になると調理技術も最高のものを必要とします。18か月も外で遊んで育ったこのブレスのプーレはもうアスリート並みの筋肉です。ですから、100点満点に近い絶妙な火入れの加減が表現できないと美味しさは伝わらないでしょう。
それから、もうひとつ皮が凄いです!こんな美味しい鶏の皮ってあるのか!?と思いますよ。その皮をパリパリに香ばしく焼くのも技術です。
予約が多くなってきましたので、早めにご連絡いただかないと鶏の調達が間に合いませんので、お早目のご予約をお願いします。
PR
Keyword Search
Calendar
Comments