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2019.11.08
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カテゴリ: ボードゲーム

 「やるものは山積みで増える一方だからとにかく集まって何かやろう」と誘われたので参加。買い控えたらいいのでは?(正論)いたるさん、旅団長さん、私の3人。


Aegean Sea (プロトタイプ)

 カード1枚に4通りくらいの意味を持たせたら右に出る者はいない(あえてそんなことしようと思う者は他にいないので)カール・チャデクの新作。「イノベーション」と「ローマに栄光あれ」はあまりに有名だ(他にたいしたものはない)。先日のGen Conで試作品が少数販売され、完成版の流通は2020年予定。現在は Asmadi Gamesのサイト でプリントアンドプレイ用データが公開されてる。今回はそれを旅団長さんが作成したものをプレイした。実にトランプ5セット使っての力作だw

 スパルタとかアテナイとかがぶいぶい言わせてた時代のエーゲ海を舞台にして、そこに浮かぶ名もなき島々に船を出し、人々を住まわせ、神殿を建て、物資を貯めこむ。なお「島」「船」「人々」「神殿」「物資」すべて同じ種類のカードだ。そしてすべてのカードには、タイミングが合えば発動するイベント効果もある。いつも通りモリモリであるw

 で、こうして入植した島をどれだけ育てても得点にはならない。そこから船に物資を積み込み、本拠地に持ち帰ることでようやく得点となる。各種類の商品数の二乗が得点になるので、同じものをひたすら集めた方が効率はいいのだが、正直そんなこと考えてられるほどたくさん運べないw

 ここまで説明を受け、「なるほど得点するにはずいぶん手数が必要なんだな。こりゃ大変なゲームだ」と思ったわけだが……罠だったねw 当然各国ごとに特殊能力があり、その中にはたいてい独自の得点手段もあるのだが、これが圧倒的に効率がいい。基本的にはそれだけ目指していればいいレベルw だが、1人を除いて全員がそういうプレイをすると、最後の1人が物資を集めやすくなる。そうなればさすがに二乗の爆発力が火を噴くので、全員がある程度目を光らせて物資も集めなければならないだろう。

 なお普通に島の領有権を巡って殴り合うし、何なら母国に運び込んだ物資を奪われることさえあるので、ちょっとでもヘイトたまるのが嫌なヌルいファッションゲーマーには全然おすすめできないよw



 この日私が担当したのはスパルタ。手札が最後の1枚になると追加アクションが実行でき、そのタイミングでうまくすれば島に彫像を建てられる。これがゲーム終了時に1つ2点になる……依然としてその島を支配してればねw いたるさんは船周りのイベントや特殊効果が多いロードス、旅団長さんは交易や徴税の名の下にさまざまなところから物資をぶっこ抜いていくエフェソスだった。

 プリントアンドプレイゆえの分かりにくいルールに分かりにくいカード効果に四苦八苦しながらのプレイとなった。他の2人が特殊能力をあまり生かせない中、きっちり物資を集めた旅団長さんが勝利した。

 おもしろい。もちろんまだまだまだまだ練っていく必要があるレベルだが、「イノベーション」ほどガチで殴り合うこともなく、「ローマに栄光あれ」ほどインタラクションが薄くもない。チャデクゲーの現時点での完成形じゃないかな。Asmadi Games版だとアートワークに期待できないが(なんかこのシンプルさがいいという奇特な人たちもいるらしいが)、IELLOが出してくれたら買いだね。


Carnival of Monsters


 詳しくはこちら↓
Boardgame Memo:カーニバル・オブ・モンスター

 続いていたるさんが買ったこれ。見世物小屋の主人となってモンスターカードをドラフトして出す。マナが出る土地カードを出して(上位カードには前提条件がある)、そのマナ払ってモンスター出す。出せない(または下家に回したくない)カードは金払ってキープ。ドラフトで1枚保持は義務なので、出せなくて金もないときは借金。ラウンドごとにラウンド目標に応じてお金もらい(1金は1点の価値を持つ)、ゲーム終了時に出したモンスターと個人目標カードから得点もらって最多得点プレイヤーの勝ち。

 だいたいこれだけだ。想像したとおりのおもしろさがあり、それを超える何かはない。比較的短時間で終わる優等生ドラフトゲームなので、そういうのが好きで、国内流通時に適価だったら買ってもいいんじゃないかな。



 94点取って買った。土地カードとモンスターカードのピックバランスが大事なので、MTGとか好きな人にもいいかもね。


Sabotage


 旅団長さんが早退されたあと、2人でこれ。悪漢たちが世界を滅ぼそうとしてろくでもない装置を作ってるので、スパイたちが潜入してそれを阻止しようとする。悪漢側とスパイ側に分かれてのチーム戦ゲーで、2人だと1人2キャラ持ちになるだけなので、事実上は4人専用ゲーだ。箱が立派なついたてになるところが目を引く。

 誰か1人がダイスを振り、全員が自分のダイスをその目にセットし、アクションタイルとダイスを割り当てていろいろ実行する。使えるダイスの数がだんだん増えていったり、新たなアクションが解放されたりする。

 スパイ側は官僚なので悪漢をサツガイすることはできず、場所が分かっている発電機や地獄のマシンを破壊しようとする。場所が分かってるので簡単なのだが、そればかりやってると自分がそこにいることがすぐばれるので、悪漢にぶっ殺される。悪漢が先に動くので、殺されるとまるまる1手番を失い、次の手番で新たな(ただし能力を引き継いだ)スパイがパラシュートで降下してくることになるw



 今回は私がスパイ側となったが……つらい、つらすぎるw スパイは移動するときに「移動&スキャン」アクションを実行するのだが、このスキャンというのが必須アクションで、悪漢を探すアクティブソナーみたいなものだ。つまり実行するとこっちの位置もある程度ばれてしまうw 連続で2回動けばほぼ確定されてしまうし、成長した悪漢は範囲攻撃してくるので、2択くらいならほぼ確殺だw

 見栄えもいいし、アイディアも光ってたが詰めが甘い……そんなキックスターターゲーの見本みたいな出来だった。






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Last updated  2019.11.20 11:35:15
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