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前年のシュピール直後から今年のシュピール直前までの「ゲーム年度」で印象に残ったゲームから10タイトルを選ぶ……のが毎年恒例だったが、コロナ禍で去年は記事を書かなかった。今年も前半まで緊急事態宣言でろくにボドゲをしていなかったので、2019年11月あたり~2021年10月13日までの期間から選んだ。それでも10作選べるほど多くの良ゲーをプレイしてなかったので、今回は七選とした。この期間中に私が初めてプレイしたゲームから選んでいるので新作とは限らないし、プレイした順に挙げているだけで順位付けなどはしていない。
過去の選出記事はこちら。
2012ゲーム年度 私的ボードゲームベスト10 その1
その2
2013ゲーム年度 私的ボードゲーム十選
2014ゲーム年度 私的ボードゲーム十選
2015ゲーム年度 私的ボードゲーム十選
2016ゲーム年度 私的ボードゲーム十選
2017ゲーム年度 私的ボードゲーム十選
2018ゲーム年度 私的ボードゲーム十選
2019ゲーム年度 私的ボードゲーム十選
● アンダーウォーターシティーズ
Vlaada Chvátilと共に長いことCGEの双璧として活躍してきたVladimír Suchýの独立デビュー作。正直言って「さすがに1作目はちょっと冒険を控えるんじゃないかなー当たり障りのないのを出してくるんじゃないかなー」と思ってたけど、全然そんなことはなかった。ゲロ吐きそうなカツカツ資源のスヒー節健在w テーマもカードモリモリなところも好み。拡張を入れれば短時間化できるところも隙がない。来年は共作で「 Messina 1347
」を出すし、今後もDelicious Gamesは要注目だ。
● ウォーチェスト
私は2人用ゲーをめったに褒めない。そもそもやる機会がないし、なんかこう……負けたときにダイレクトに「お前がアホだから負けたんだよプークスクス」ってゲームに言われてる気がするからw でも気に入ったのが一つもないわけでもなく、「 指輪戦争
」や「 ストロングホールド
」は大好き。多少の運要素があって、負けてもテーマに乗れるのがいいのかな。この「ウォーチェスト」もまさにそんな感じ。今挙げた2作に比べるとかなり抽象化されてるが、それでも自ユニットがかわいく思えるくらいには感情移入できる。基本的には両プレイヤーのユニットが完全にユニークっていうのも、負けたときの言い訳しやすくて好きw 拡張の日本語版が出たら、その莫大な組み合わせの中から面白いものを見つけてみたい。
● 宝島
私は一対多ゲーもめったに褒めない。あんまり数があるわけでもないが、たいていはバランスぶっ壊れてて、一の方が多の方を接待する感じになりがちだから。「 ラストナイト・オン・アース
」とかね(シナリオによる)。もちろんいいのもあるんだろうけど、正体隠匿系や陣営不確定系(ゲーム中に決まるやつ)を除くとちょっと思いつかない……この「宝島」以外は。これもねー、たぶん突き詰めるとシルバー船長がかなり不利だと思う(担当して負けたから言う)。でもここまで“宝探し”というテーマをきっちり再現してワクワク(船長はドキドキ)させてくれるんなら、もうそれでいいじゃないかw
海の向こうではシルバー船長を強化する(たぶん)拡張が出てるはずなんだが、日本語版は出さないのかね。
● The Romans
(ローマ人)
「 ヒストリー・オブ・ザ・ワールド
」で有名なRagnar Brothersの遺作。「マルチ嫌いにマルチっぽいゲームさせるため、量子ローマでNPCと戦闘する」という、何言ってるか分からない天才の発想によるゲーム。ルールはウォーゲーム的書式で書かれてるのでユーロゲーマーには読みにくいと思うが、解読すれば未知のゲーム体験が待ってるよ。今作で最後なのが本当に惜しい。
● バラージ
今さら私がどうこう言う必要もないと思うけど、この期間内に初プレイだったので挙げざるを得ない。水力発電というテーマ、建設に必要な駒が一定期間で戻ってくるシステム、他プレイヤーが使いそうな水をダムでせき止め、導管で自分の方に流すという強烈なインタラクション。そしてかつかつな資源w ここ数年を代表するマゾゲーと言っても過言ではないだろう。あとはゲーム外のところで評判を落とさないよう、クラニオ君が頑張ってくれれば言うことなしだw
● The Search for Planet X
(惑星Xの探索)
惑星Xの場所を特定することを目指す推論ゲー。それ以外の要素の位置を特定しても点になるし、なんならある程度絞ったところで博打を打って当ててもいい。まさに軽い「 工房の錬金術師(仮)
」だが、この“軽い”というのが何にも代えられない長所なのだ。何しろ「工房の錬金術師(仮)」は脳みそが煮えるほど難易度高い推論を迫る超長時間ゲーだからねw これも絶対日本語版来ると思ったが、来てないよな? 手隙のパブリッシャーは狙い目だよ! ハリーハリー!
● マグノリア
結局2021年からはこれ1つだけ。「ヴォーパルス/ ペーパーテイルズ
」「 ウェルカム・トゥ・ザ・ダンジョン
」に続く上杉真人氏の大傑作。おそらくは運要素の強いゲームを、その運の結果を受けたプレイヤーの戦略で何とかなる(と思わせる)ようにしたデザインにはため息しか出ない。大学のサークルとかにはもうこれだけ置いておけば一晩中サルのようにプレイすること間違いなしだよw
残念ながら、値段の割に(決して高くはないのだが)カード以外のコンポーネントがしょぼい。2倍~3倍弱くらいなら払うから、拡張を出すときにでも(きっと出るだろう)満足度の高い同梱豪華版を出して欲しい。
プレイした数が少ない分、今回は名指しでラズベリー賞呼ばわりするほどのゲームはなかった(平均点未満と思われるものはいくつかあったが)。この調子で、来年もできる限り良ゲーだけをプレイしていきたいものだ。
今年も相変わらず定例会に参加してくれているメンバーに感謝を。「パンレガ0」完走とか「忘れられし輪」完走とかしましょう。
自分では買わないし存在に気づきすらしないであろう良ゲーム(とその他もろもろ)を遊ばせてくれた旅団長さん、一味さん、いたるさんに感謝を。「ボドゲはやらなきゃ分からない」が信条ですので、今後もやばそうな奴をいろいろ遊ばせてください。でもリスク(レガシーを除く)とシエラマドレは勘弁な。あともうディテクティブシリーズもお腹いっぱいかなー。やるけどw
全員のお名前を挙げることはできませんが、オンにオフにとボドゲ関係でお相手していただいたすべての皆さんに感謝を。
和訳を多数採用していただいたホビージャパン様、テンデイズゲームズ様、数寄ゲームズ様、Engames様に感謝を。
今年は新たにケンビル様に「 エイリアン・フロンティア
」と「 ティナーズ・トレイル
」で和訳を採用していただきました(日本語版発売はもう少し先になりますが)。ありがとうございます。まだお話しできる段階にありませんが、また別のところでも1つ和訳を使っていただくことになっており、ありがたい限りです。新しいご依頼はいつでもウェルカムなのでお気軽にご連絡ください。〆切が連絡から3日後とか翻訳元のファイルがいつまで経っても来ないとかでなければだいたいお引き受けします。
プレイ機会は減っていたはずなのに依頼はあんまり減らなかったので、趣味の翻訳は「赤竜亭」の拡張くらいしか紹介できませんでした。たぶん来年も、「艦これ」がサービス終了でもしない限りはあんまり紹介できないでしょう。
トレンドはあんまり変わってないですかね。シナリオやキャンペーンやレガシー、謎解き、紙ペンサイコロ系がいよいよジャンルとして定着した感じ? あとはソロ対応ゲームが増えたかな。翻訳する身としては面倒なので困りものですがw 重量級紙ペンゲーというのも出てきたのがちょっと新しいかな。でもそれは普通にコンポーネント用意してくれればいいのではw
来年はまた10作選べるくらいに、面白いボードゲームをたくさんプレイできますように。
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