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「やべー同人ゲームを積んでるからやろうぜー」とお誘いいただいたので参加。普段からやってるゲームも大概やべーのにわざわざそんなこと言う必要があるのだろうか? と思ったが……想像をはるかに超えるヤバさだったよw いたるさん、旅団長さん、一味さん、私の4人。
●東大紛争
本命のこれから。GMT Gamesから出てるCOINシリーズから着想を得た、1968-69年の東大紛争をモチーフとしたゲーム。“COIN”とは“COunter INsurgencies”(対反乱作戦)の略で、対テロ・対ゲリラ作戦の上位概念(民事作戦を含む)だそうで、COINシリーズでは世界各地、さまざまな時代のさまざまな(たいていは4つの)勢力同士の争いを描いている。各勢力が実行できるアクションや勝利条件が大きく異なることが多いのも特徴で、ユーロゲーマーに分かりやすく言うと「ルート」だ。
このゲームも4人専用で、それぞれ警察、大学・文部省、全共闘、民青・あの政党を担当する。なぜあの政党だけ“あの政党”となってるのかは不明だが、誰でも知ってるあの政党だw 私は素人でもプレイしやすそうな警察を担当。さまざまなエリアから不穏分子を駆逐して治安を維持するのが目的だが、いたずらに武力に訴えると世論が敵に回ってしまうので、なかなか派手には動けないのが困りものだ。大学・文部省とは仲良しだが、勝つのは1人だけなのでどこかで出し抜かなくてはならない。
とまあ、設定だけなら(我々のように当時を知らず、私のように歴史を学んでもいない者でも)楽しく遊べそうなものだったが……もうとにかくルールからサマリーからカードから記述がひどすぎた。
ルールとサマリーで記述が食い違うなんてことは当たり前。サマリー内で派手にコピペミスをやらかしているのでサマリーとしてまったく役に立たない。そしてCOINインスパイアなので当然イベントカードが大量にあるが、そのほとんどすべてにエラッタが出ているというていたらく。これでまともに遊べるのはデザイナー本人だけだろう。
いつものメンバーで遊んだので、何をやったって楽しくはあるのだが、ゲームとしては下の下。久しぶりに編集者の手が入らない同人ゲームの闇を見たよ。ちなみに勝ったのは一見ボコボコにされてたように見えた全共闘担当の一味さん。さすマル(さすがマルチの申し子の略)。
● Unlock!: Escape Adventures – The Elite
結構な時間がかかったので、残ったわずかな時間でこれ。謎解きゲー「アンロック!」シリーズのプロモとして、主にアメリカのイベントで配布されてるシナリオ。カード20枚のミニアドベンチャーなので、すらすら読めれば20分程度で終わるだろう。もう何年も前にどこかの海外イベントで配布してたのを、テンデイズのタナカマさんに頼んでもらってきてもらった(もしかしたらちょっとはお金かかったかもしれない。バーコードついてるし)。
実を言うと、日本版「アンロック!」が最初に発売されたときにこれも用意するという話で翻訳して校正まで終わってたのだが、なぜか出なかった。こういうのあると間口が広がると思うけど、まあコストもかかる話だから何とも言えないわな。
ネバダ州ラスベガスで、ベージュのスーツを着た男が我々をカジノホテルの廊下に連れて来る。彼が言うには、「お前たちはエリート中のエリート捜査官だと見なされている。今日はお前たちにとって幸運な日だ。お前たちにはそれを証明する機会が与えられる。私の背後には、不法行為――非合法なゲームの運営、賭け率の不法操作、大規模ないかさまなどの疑いがある男が潜伏している部屋がある。この部屋に侵入し、告訴に必要な手がかりを見つけ、速やかに脱出せよ」とのこと。例によって“脱出”ゲームではないが、オーソドックスな作りのシナリオだ。
プロモなので謎の難易度は低く、各セットについてるチュートリアルより少し難しい程度。短いながらも「アンロック!」の雰囲気を楽しめるいい出来だと思う。実は 公式サイト
でPnPデータが公開されてる。他にも何本かあるし、 フランス語のサイト
に切り替えればさらに増えるので、画像翻訳アプリでカードを読んだり、専用アプリ上のテキストを読む手段を用意したりしてプレイしてみるといいよ。以前はもっとたくさんあったのだが、いくつかはショートアドベンチャーとして一般販売されることになり、それに伴ってサイトからは削除されてしまったようだ。これらもいつ消えるか分からないので、興味がある方はお早めに。
● Unlock!: Le Jeu d'Escape Room – À la Poursuite du Masque de Fer
そのあと、今度はフランス語のイベント専売シナリオをプレイ。タイトルは「鉄仮面を追って」といった感じ。2020年にフランスのボドゲイベント「カンヌ国際ゲーム祭」に行かれたEngamesの杉木さんに買ってきてもらった。イベント限定ではあるが、しっかりした箱に入ったカード60枚のフルシナリオだ。完全なルールブックと最新のチュートリアルまで入ってる。普通に全世界で売り物にしてくれw
フランスのカンヌの沖にあるサント・マルグリット島には海洋博物館と、有名な 鉄仮面の男
が幽閉されていた牢獄がある。この鉄仮面の下に隠されていた正体を探れ! というシナリオ。いや今でも歴史家が研究してるのに無茶言うなよw
さすがにフルシナリオだけあって、謎も量・質共に不満なく、お話もなかなか驚く展開があってかなりよかった。難易度はフランス語でも1時間かからず解けたくらいなので相当低い。箱の表示によれば3段階評価で0.5だから「アンロック!」史上最低かもしれないw
● マドリカ不動産2
旅団長さんが帰られたあと、3人でこれ。Nintendo Switchのゲームなのでボドゲではないが、プレイするのに専用用紙を印刷して筆記用具だのハサミだのを用意する必要がある謎解きゲームなので、まあ薄目で見ればボドゲと言えるだろうw あとから知ったが、出してる会社もボドゲの「モニャイの仮面」や「アニュビスの仮面」のとこだったので(謎を作ってるのは別のタンブルウィードというところ)、あながち間違ってはいなかった。
不動産屋の社員となり、オバケが住み着いてる物件に入って謎を解き、最終的にはオバケを退治していく。1物件ごとにその建物のテーマに沿った謎が用意されてて、全部で20マップぐらいあるのかね。
いやーこれおもしろいね。「アプリを使うボドゲ」ではなく「アナログツールを使うデジタルゲー」なので、「アンロック!」よりもさらにデジタルであることを生かした謎がふんだんに使われてて新鮮だ。その上で紙やペンを使う意味もしっかりと用意されてる。値段も安いし、自分でもSwitch持ってたら即買ってたわw これはぜひ最後までやりたい。
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