ことさくらの 気の向くまま、いつもゴキゲン

2004.05.31
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ブックオフの100円コーナーの常連らしく、


■ひざまずいて足をお舐め・・・山田詠美

詠美さんは大学時代にちょろりと読んだだけで、すぐに面倒になってしまった。だから買ったくせに「著者の虚構的半自伝小説」なんて書いてあると余計面倒で放っておいた。SMクラブの女王様が作家になった!なんて、いかにもすぎる。
でも後半からは、本に線を引っ張りたいぐらい気合が入った。主人公(たぶん)のちかは、世の中的なモラルから外れていても、すごく真面目で冷静で自分に正直。才能を磨くことにコミットしようとしてるのに、どんどん負けのカードを手の中に増やしていってしまう、というやつが、真面目に原稿用紙に向かわせた動機が「引っ越すお金がない」ことだったりするのが、身に沁みる。

■テロリストのパラソル・・・藤原伊織

仕掛けが好きな人は「なるほど!」と膝をぽんと叩いてしまうぐらい上手く作られた話なんだろう。きっと。乱歩賞と直木賞のW受賞だものね。でも読んだそばから忘れていってしまう私にとっては、ふうううん、というぐらいだった。
それよりはラスト近くの、変質してしまったかつての友人を眺めることの悲しみ。あとホームレス達が持っているプライドと、それが卵みたいに簡単に潰されてしまうあたり。それでも前に進むのだよね、と思う。

■四十回のまばたき・・・重松清



■やけっぱちのアリス・・・島田雅彦

これもまた、読むのが面倒で放っておいたけど、もったいないので続きを読んでみることにした。いつの間にかはまった。周囲から浮くほどキレイな女の子の話はもともと好き。高校なんて場所で、みんなが欲望むきだしで行動しているのも素敵。自分のものにしたいと思ったら手段は問わないし、やりたいと思ったことはやるんだよ。やっぱり。

■そして私は一人になった・・・山本文緒

ついかっこつけてしまって、つい「こんなもんだろう」と思ってしまって、いつのまにか自分の首を絞めてしまう、というタイプの人の日常。そういうことって霜降りの脂肪みたいに生活に入り込んでいて、時々発見して、うわ、と思う。でも発見したときの目からウロコ加減は快感だったりもする。
他人の日記をなんで買わなければいけないんだ、と思ったんだけれど、最初の数ページを立ち読みして、うう。棚に戻せなくなってしまった。

■ウエハースの椅子・・・江國香織

とらえどころがない、というのが江國さんの魅力なのだろうと思う。ほどほどの大きさの手入れをされた公園で、石をひっくり返してみたり、茂みの中につぼみを見つけたり、という楽しみ方をするような感じ。ストーリーなんて、ないない。
なるほどー。これがスイートリトルライズになったのか、という部分があって興味深かった。でも江國さんにはもっと頑張って欲しいなあ。スイートリトルライズなんて、あまりに分かりやすすぎて。


あと今月号のすばるも読んだ。いくつか載ってた長編は面白かった気がする。
そろそろ昔の人の本に戻ろう。家に武者小路実篤がやってきたし。読んだはずなのに、やっぱり全然覚えてない。






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最終更新日  2012.04.09 20:55:52


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