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2026.04.23
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介護の朝は突然に…#25 母の精密検査、父の留守番、眠れぬ朝を越える【50代】
今日も朝から慌ただしかった。
介護のある暮らしでは、静かな朝などそうそうない。
何も起きていないように見えても、頭の中では常に段取りが動いている。
何を先に済ませるか。
どこで時間を作るか。
そういうことを考えながら、朝はもう始まっている。
今日はまず、母を大学病院へ妻と送り届けるところからだった。
20日の朝。
やはり病院はかなり混んでいた。
それでも何とか間に合った。
まずはそれだけで一つ山を越えたような気持ちになる。
今日の検査は、多血症の疑いが出てきたことで、それを詳しく調べるためのものだった。
訪問医療に切り替えてからの血液検査で、その可能性を指摘された。
そこから結局、精密検査は大学病院で受けることになった。
ようやく脳神経外科のほうは訪問医療へほぼ移行できたばかりだったのに、また大学病院に戻る流れが出てくる。
仕方がない。
仕方がないのだが、介護というものは、ひとつ落ち着いたと思ったところにまた別の課題を置いてくる。
多血症という言葉自体、そうそう身近なものではない。
だが内容を見ていくと、なかなか厄介だ。
血液が濃くなる。
いわゆるドロドロの状態に近づく。
そうなることで、全身の細い血管に血が行き渡りにくくなったり、逆に血管に負担がかかったりする。
顔のほてり、赤ら顔。
頭痛やめまい。
かゆみ。
目の充血。
耳鳴りや視界のかすみ。
そしていちばん怖いのは、血栓だ。
高血圧や痛風の原因にもなりうる。
こうして並べると、決して軽い話ではない。
治療としては、増えすぎた血液を抜いて濃度を下げる瀉血や、血栓を防ぐ薬、細胞の増え方を抑える薬などがあるらしい。
原因が別にある場合は、そちらを治す必要もある。
母はもともと血圧が高く、薬も飲んでいる。
今回も、たまたま血液検査でその疑いを指摘された形だ。
ひとまず、もともと撮っていたMRIのデータからは血管系の異常はなかったようで、そこは少し安心材料ではある。
だが、血液がドロドロ気味なのは事実らしい。
そうなると、やはり酒は控えたほうがいい。
だが、これがまた難しい。
完全にやめるのは、おそらく無理だろう。
隠しても買ってきてしまう。
知らない間に飲んでしまう姿も目に見える。
だからといって、お金を一切持たせないわけにもいかない。
家の中にずっと閉じ込めておくようなこともできない。
病院で聞いたその瞬間は理解したように見えても、すぐ忘れてしまう。
認知症というのは、こういう時に改めてこちらへ重くのしかかる。
この戦いも長くなりそうだと思った。
しかも、今日は母を病院へ連れて行っている間、父が一人の時間を長く過ごすことになる。
そこも心配だった。
今の父の状態で、長く目を離すのはやはり気がかりである。
だから仕事の合間に、カメラで何度も確認した。
電話もした。
直接そばにはいられない。
だが、見ないわけにもいかない。
こういう綱渡りのようなことを、介護のある暮らしでは当たり前のようにやることになる。
今日は自分自身の状態も、正直かなりきつかった。
睡眠は三時間くらい。
あまりにも短い。
最近は寝ているようで寝ていない日も多いが、今日はその中でもきついほうだった。
首から背中、腰にかけて痛みもある。
肉体改造だ何だと言っているが、
まずこちらの身体のメンテナンスも考えないといけないなと思う。
若い頃のように、寝不足でもそのまま押し切れる感じではない。
それでも押し切ってしまっているのが、また少し厄介でもある。
だが、何とか乗り切った。
本当に、それしかない。
今日を越える。
朝を回す。
病院へ送り届ける。
父を見守る。
仕事もこなす。
身体は痛い。
眠い。
それでも立つ。
立ってやる。
今の私は、そうやって日々をつないでいる。
介護の朝は、やはり突然に来る。
そして朝だけで終わらない。
病気の話も、親の気分も、病院の混雑も、
認知症ゆえの難しさも、こちらの寝不足も、
全部まとめて来る。
そのたびにこちらは削られる。
だが、削られたままでは終わらない。
終わってたまるかという気持ちで、また次へ向かうしかない。
母の検査も、父の余命も、まだ先は見えない。
だが、見えないからといって止まるわけにもいかない。
私がやるしかないことは、まだまだ山ほどある。
だったらやる。
しんどくてもやる。
気持ちが落ちてもやる。
そういう時期なのだと思う。
とりあえず今夜は、湿布でも貼っておこう。
そのくらいの小さな手当てでも、今は大事だ。
大きな答えなどすぐには出ない。
だからこそ、小さく立て直しながら前へ進む。
介護の朝は突然に。
同じように頑張っている読者の人達もいる。
同じ悩みや、境遇の人もいる。
もっと大変な人達もいる。
だから、私も簡単には折れない。
そう自分に言い聞かせながら、今日もまた一日を終えようとしている。





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最終更新日  2026.04.23 05:41:58 コメントを書く


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