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「ロビイ」・・・・・・・・・・ロビイ(子守ロボット)
「堂々めぐり」・・・・・・スピーディ(水星採掘用ロボット)
「われ、思うゆえに」・・キューティ(中継ステーション監査業務ロボット)
「野うさぎを追って」・・・デイブ (採掘ロボット サブロボット6体のボス)
「うそつき」・・・・・・・ハービイ(読心力をもつロボット) 後の「夜明けのロボット」などのジスカルドの原型と思う
「迷子のロボット」・・・・ネスター10号(抗星間旅行時代 基地開発ロボット 第一条の無いロボット )
「逃避」・・・・・・・・・ブレーン(星間旅行 超空間ジャンプの方法の達成 大型スーパーロボット)
「証拠」・・・・・・・・・スティーブン・バイアリイ(ヒューマノイド・ロボット )後の「鋼鉄都市」ダニール・ロボットの原型と思う
「災厄のとき」
どのロボットも 3原則の倫理に振り回された、不具合や失敗例、ロボットの進化の過程の例としてスーザン博士は語っている。
確かに本としては古いが、ここでの着想は決して古くない。
また 読み直してみてそう思った。アシモフさんはいまだに新しいです。
これらがなければ「鉄腕アトム」は生まれなかったそうです。
アシモフとジョン・W・キャンベル 「ロボット3原則」の生みの親
「われはロボット」は、アイザック・アシモフのロボット・テーマSFの記念すべき第1短編集、I,Robot(1950年、ノーム・プレス刊)の翻訳です。
同じ年、ダブルデイ社から出版された『宇宙の小石』につづく、アシモフの単行本としては、第2作目にあたります。
いま、まさに世はロボットの時代。日本製の産業ロボットは世界の注目をあつめ、欧米の各国から視察団が日本を訪れるといったありさまです。いまやSFは現実となった、とさえいえるかもしれません。
ところで、SFではいままでロボットを主人公とする作品は数多く書かれてきました。古くはメアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』やカレル・チャペックの『R・U・R』、ヴィリエ・ド・ラリダンの『未来のイブ』など、きわめて実り多い作品をもつジャンルです。本書によってアシモフは、このSF史の中でも、もっとも古い伝統を持つジャンルに、新しい一貢を付け加えるのに成功しました。それは、アシモフの作り出したロボットが、従来の中世的神秘主義のにおいのする"怪物"ではなく、ロボット工学の3原則を陽電子頭脳にきざみつけられた"論理的"なものだったからです。
本書をはじめとする一連のロボット・シリーズによって、アシモフはこのジャンルにある種の革命をもたらしたといっても過言ではないでしょう。
アシモフがはじめてこのロボット・テーマSFにとりくんだのは18歳の時でしたが、ジョン・W・キャンベルとの出会いが無ければ、はたしてそれが陽の目をみたかどうかわかりません。アシモフのロボットが誕生するにあたっては、キャンベルがその産婆役をつとめたのです。
当時コロンビア大学で、父親のキャンディーストアの手伝いをするかたわら、未来の大作家を夢見てSFの短編を書き綴っていた若干18歳のアシモフ少年が、片手に書きあがったばかりの「宇宙のコルク抜き」の原稿をかかえ、不安と期待に胸弾ませながら、アスタウンディング・サイエンス・フィクション誌を発行していたストリート&スミス社を訪れたのは1938年6月21日のことでした。
アスタウンデング誌の編集長に会いたいなどという生意気なことを言えば、原稿は引き裂かれ体ごと建物から放り出されてしまうのではないかと思っていたアシモフ少年が、おそるおそる編集長に会いたいというと、デスクの向こうに座っていた女の子は電話で手短に何かいい、それから意外にもアシモフに向かってこう言ったのでした。「キャンベルさんがお会いになるそうです」
それからの1時間、アシモフ少年はそれこそ天にものぼる気持ちでキャンベル編集長と語り合い、しかもその日の晩に彼の原稿を読んで、翌日にはボツか採用化の手紙を出すという約束までとりつけるのに成功したのでした。
結局この時持っていった原稿はボツになったのですが、このアシモフとジョン・W・キャンベルとの出会いは、アシモフ自身にとっても、またキャンベルにとっても、そしてアスタウンディング誌にとっても、大変重要なものとなりました。
というのも、この記念すべき出会い以来、アシモフは、キャンベルの指導のもとに、SF作家の修行をつんで着実に力を付けていったからです。このときから第2次世界大戦をあいだにはさんでおよそ10年にわたって、アシモフはこのロボット・シリーズはもとより、オール・タイム・ベストとしてSFファンなら知らぬものはいない「夜来たる」などの名品や、後にヒューゴー賞を受賞するファウンデーション(銀河帝国興亡史)シリーズを、やつぎばやにアスタウンディング社誌上に発表していきました。読者が、これらの作品を熱狂的に受け入れた事は、いまさらいうまでもないでしょう。。。。。
まだつづく。。。 [「われはロボット」 あとがきより抜粋 訳
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