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2007年06月17日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
『麦の穂をゆらす風』(2006) THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY



社会派ケン・ローチ監督が、激動の歴史に翻弄される2人の兄弟を軸に、独立戦争から内戦へといたる1920年代のアイルランド近代史を描いた悲劇の物語。2006年のカンヌ国際映画祭では最高賞のパルムドールに輝いた。主演は「バットマン ビギンズ」「プルートで朝食を」のキリアン・マーフィ。




http://www.muginoho.jp/ オフィシャル・サイト

カンヌ国際映画祭にてパルムドールを受賞!1920年代のアイルランドを舞台にした、感動の人間ドラマ。


麦の穂をゆらす風
【STORY】
1920年。
長きにわたりイギリスの支配を受けてきたアイルランドでは、疲弊した人々の間に独立の気運が高まっていた。

そんな中、南部の町コークでは、医師を志していた青年デミアンが、ついにその道を捨て、兄テディと共に武器を取り、アイルランド独立を目指す戦いに身を投じる決心をする。

そして、イギリス軍との激しい戦いの末に、イギリスとアイルランド両国の間で講和条約が締結された。

しかし、それは完全な独立からは程遠い内容だった。

条約への評価を巡ってアイルランド人同士の間に賛成派と反対派の対立が生まれ、ついには内戦へと発展してしまう。

そして、デミアンも兄テディと敵味方に分かれて戦うことになるのだった…。


感想:

ケン・ローチ監督の社会派作品はちゃんとみたことなかったです。
『やさしくキスして』は人種間の恋愛で、やっぱり国や人種の壁がテーマでしたし。『SWEET SIXTEEN』は、思春期の少年の不良の道の崖っぷちぶり。
『マイ・ネーム・イズ・ジョー』とか『リフ・ラフ』がローチ作品では、始めてみるにオススメのようなんですね。

骨太で繊細、優しさ。
始まりのイギリス兵の横柄ぶりはひどいけど、敵は敵、悪は悪、と分かりやすいうちは良かった。。ところが条約締結、喜んだのもつかの間、イギリスは北アイルランドだけ手放そうとせず、アイルランド人はこの条約を一応認めるべきと主張する者、断固として認めないという者とが、争うようになる辺から、以前より辛い状況があったのかと、気づく、。同じアイルランド人なのに。ついこないだまで、イギリス兵が行っていたような制圧行動を、一方が行い、一方はそれに抵抗する。同胞にムチ打つ。どっちも自分の国の為を思っての争いだけに、誰が悪いとも言えない。


やっぱり、悪いのは当時のイギリスのやり方でしょう!
なんで北アイルランドだけ独立を認めなかったんだ、英国の私利私欲のために、多くのアイルランド人がくるしんだんですね。あえて単純にそう言い切ってしまえば。
同じことが世界中であったし、日本だってやってたわけで。支配する国、される国。


麦の穂 画像2
愚かしい矛盾に満ちた人というもの。
「何度も食事させてやったり、(イギリス兵から)かくまってやったのに!恩知らず!」
泣き叫ぶおばちゃん。
「僕らはなんと奇妙な国民だろう」
つぶやくキリアン・マーフィ。

こんな悲劇は、繰り返してはいけないし、過去の過ちはわすれてはならない、ということ。


北アイルランド紛争の題材の映画は、アイルランド人の監督によることが多く、悲哀がすごく込められてます。ジム・シェリダン監督やニール・ジョーダン監督の作品はこれまで何作か見ました。「ボクサー」や「父の祈り」などは、観るにも力こぶが入るアイルランド映画。IRAの闘志が充ちていると言うか。『麦の穂~』は、もうちょっと肩の力を抜いて観れる感じ。

『マイケル・コリンズ』で、リーアム・ニーソンが「俺は政治家じゃない、政治家はアンタだろう」と語ってた。自身は得意の破壊工作で、独立の道を切りひらくが、やがてはその政治家、味方とやっぱり袂を分かち命をおとしてしまう。

キリアン・マーフィも、独立運動に参加などしたくなかった。医者として、生きたかったのでしょうに。 こうした独立運動は、政治家だけでなく、農民や医者やさまざまな人の血が流れてなされるのですね。。


***昨年話題になった、『ホテル・ルワンダ』も、テリー・ジョージ監督は北アイルランドで生まれ育ち、カソリックとプロテスタントの殺しあいの板ばさみになって苦しんだ自分を主人公ポールに投影したそうですね。 ***





【北アイルランド紛争をあつかった映画】数本

マイケル・コリンズ  : リアム・ニーソン主演るマイケル・コリンズ*の波乱の人生を描く ニール・ジョーダン監督
* マイケル・コリンズ ; アイルランド独立の闘志で、アイルランド義勇軍(のちにIRA)の組織兼情報局長

◆ブラディ・サンデー : 1972年デリーで起きた血の日曜日事件をドキュメンタリー・タッチに作り上げており、緊迫した空気が伝わってくる。
*2002年ベネチア国際映画祭金熊賞受賞
DVD特典「ブラディ・サンデー」 再び語られる歴史、アイバン・クーパー本人が語る1972年1月30日等のドキュメンタリーが含まれる。

父の祈りを  : 1974年にIRA爆弾テロ犯として投獄されたジェリー・コンロンの自伝を元に冤罪を晴らすための闘争を描く。ジム・シェリダン監督。

◆ナッシング・パーソナル : 北アイルランド紛争の悲劇を暴力にとりつかれ支配されたロイヤリスト側に標準を当て描く。

◆アンダーフィールド :  ジェラルド・シーモアのベストセラー「テロリストの荒野」を完全映画化。元IRAテロリスト狙撃犯に免罪を引き替えに仲間を売らせようとする英国警察との葛藤を描く。

◆ディボーシング・ジャック : 北アイルランドの政治的闇をコメディー(風刺)風に仕上げているが大変印象に残る作品。

◆アイルランド・ライジング

 その他 : クライング・ゲーム (ニールジョーダン)  プルートで朝食を (ニール・ジョーダン)  ボクサー (ジム・シェリダン)


【ケン・ローチ監督】作品

  明日へのチケット (2005)
  やさしくキスをして (2004)
  11'09''01/セプテンバー11(イレブン) (2002)
  SWEET SIXTEEN (2002)
 ナビゲーター ある鉄道員の物語 (2001)
  ブレッド&ローズ (2000)
  マイ・ネーム・イズ・ジョー (1998)
 カルラの歌 (1996)
  大地と自由 (1995)
  レディバード・レディバード (1994)
  レイニング・ストーンズ (1993)
 リフ・ラフ (1991)
 ブラック・アジェンダ/隠された真相 (1990) <未>
  ケス (1969)
 夜空に星のあるように (1968)














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最終更新日  2007年06月17日 13時47分31秒


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