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2009年06月24日
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カテゴリ: カテゴリ未分類


このミステリがすごい 2007年版 国内編 第3位

第7回本格ミステリ大賞受賞作

【内容】
人間は、死んだらどうなるの?―いなくなるのよ―いなくなって、どうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、鳳介の母はこの世を去った。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?話題作『向日葵の咲かない夏』の俊英が新たに放つ巧緻な傑作。


【このミステリーが凄い】 より紹介文

相次いで母親を失った二組の家族の隠された秘密とは

昨年末から今年にかけてもっとも活躍したひとりと断言してもさしつかえない作家が道尾秀介である。一昨年、『背の眼』で第五回ホラーサスペンス大賞で、次点にあたる特別賞を受賞してデビューした折から、ある縁もあって秘かに注目していたのだが、三位の本作と共に二作がランクインするとは驚いた。米澤穂信と一、ニを争う有力な新人作家と言って良いだろう(2007年記述)。
 母親の咲枝を癌で亡くした小学校五年生の我茂凰介。鳳介と父親の洋一郎との二人暮しが始まった。そんな一家に、さまざまな気遣いをしてくれたのが水城一家である。父親の水城徹と洋一郎は大学医学部や大学院を通じての同級生だった。徹は大学に残り研究員となり、洋一郎は同じ大学の付属病院に勤務していた。さらに妻同士も、また鳳介と徹の娘亜紀も同学年で、両家は深い関係で結ばれていた。
 母親の葬儀の日以来、鳳介の脳裏に奇妙な映像が浮かぶようになっていた。格子で半ば塞がれた部屋の向こう側に、汗ばんだ身体で蠢く二つの裸体と、少年の姿が見えるのだ。そして自分の右手には、何か禍々しいものが入った瓶が。
 一方、水城一家も深刻な問題を抱えていた。徹が勤めに出ている妻の恵の浮気を疑っていたのだ。そんなおり、恵は徹が残業している研究室の屋上から飛び降り自殺をしてしまう。

洋一郎の心配をよそに薬物依存症になりかけていく徹。父親たちへの拭いがたい不信に取り憑かれてしまう鳳介と亜紀。妻であり母親である存在を失った二つの家族はどこに行こうとしているのか。
 無理なく埋められた伏線、読者の目を眩ませる巧妙なミスディレクションなど、じつに精密に組み立てられた本格ミステリーである。主に子供の目を通して語られる二つの家族の物語が、はたしてどこに着地するのか、予測できる者は少ないだろう。母親の死や虐待というもっともきつい経験に苛まれる子供心理をいきいきとした筆致で描きながら、それらすべてをあっという驚くプロットに収斂させる腕前は見事。



【感想】
読みやすかったです。注目の道尾秀介さん、初読でした。
予想していたのより、とても軽かった,印象です。

母が亡くなり、父の状態も崩れだす、、という家族崩壊系。

でも、陰惨さはなく、淡々としていて、それぞれの苦悩があまり深くないので読んでいて、辛くなることはない。
東野圭吾さんの『白夜行』天堂荒太さんの『永遠の仔』などと比べると、作家さんのタッチで、同じ題材も、随分変わるものだなあ、と感じました。


最新の『カラスの親指』と『ラットマン』も楽しみです。


『背の眼』
『向日葵の咲かない夏』
『骸の爪』

『ソロモンの犬』
『シャドウ』
『ラットマン』
『カラスの親指』
『鬼の跫音』
『龍神の雨』





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最終更新日  2009年07月23日 12時33分35秒


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