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年の瀬の新聞紙上は、イラクと増税の話題でにぎやかだ。とくに来年度の税制改正では、高齢者への増税が一気に進む。老年者控除や年金控除が廃止または縮小される。所得が低いひとは免除されていた住民税(均等割)も取られるようになる。政府は07年度以降、消費税率アップも見据えている。退職者をこれから大量に送り出す団塊世代(1945年~50年生まれ)が標的にされている。考えてみたら、この団塊世代ほど、時代にもてあそばれたひとたちはいないだろう。全共闘(全学共闘会議)運動に巻き込まれ、バブル崩壊で住宅ローンが返せなくなり、やっと会社で偉くなったらリストラである。最近出版された「団塊の世代とは何だったのか」(由紀草一著、洋泉社)の分析によれば、この世代は幼少時は「資本主義と民主主義は相容れない」という左翼思想の教師に学び、長じれば、「なにもしないことは(ベトナム)戦争を許すことだ」とまわりからせっつかれて学生運動に巻き込まれ、その反動から、「神田川」などの無気力なフォークソングで傷をなめ合った世代だという。そして、社会と向き合わねばならなくなったとき、会社人間を否定しながらサラリーマンとして24時間戦ってきた。さらに、著者は最終章で追い打ちをかける。「実はこの団塊の世代は新たに何も始めなかった」と。挙げ句の残りの人生は「塗れ落ち葉」にもなれず、栄養分のない粗大ゴミといったところか。あまりにかわいそうだ。老後ぐらい、税金天国で悠々自適に暮らさせてあげたいものなのだが。【楽天市場】本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ ホビー・ペット 蓮4044
December 18, 2003
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映画「スターリングラード」(ジャン=ジャック・アノー監督)で、ジュード・ロウが演じたスナイパー・ヴァシリにはシビれた。第2次世界大戦下、劣勢のロシア兵の士気を高めるため、天才狙撃兵が「ヒーロー」に祭り上げられる哀しいストーリーだ。今回のイラク戦争でも同じように「広告塔」の役割を担わされた兵士がいた。女性米兵ジェシカ・リンチさん(20)だ。イラクの捕虜となったリンチさんの救出劇が、これまた映画「プライベートライアン」を彷彿とさせ、その勇気がほかの兵士らを鼓舞したが、後にすべてでっち上げだったことが明るみに出た。リンチさんは11月、伝記本『ジェシカ・リンチ物語』を出版し、「美談にされ、私は傷ついている」と訴えた。メディアはいま、敵だけでなく、味方をも欺くために利用されるようになった。今回のフセイン元大統領の拘束劇でも、まるで囚人のように髪の毛のノミを調べられたり、口の中をのぞかれたりしている映像がテレビで繰り返し流された。この写真の扱いについて日本の全国紙の対応は割れた。読売は、口の中を調べられている写真をそのまま1面に掲載したが、朝日と毎日はその写真を中面で扱っていた。どの写真や映像に触れたかで、戦争の捉え方が大きく変わってしまう。情報操作は戦争の常とはいえ、疑いの目で見なければ騙されるだけだ。
December 17, 2003
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イギリスの著名な歴史学者アーノルド・トインビー(1975年没)は「1970~80年代か、遅くても21世紀初頭には、中国の時代がやってくる」と予言した。IMFも1993年、「中国の国民1人当たりの所得は2020年には日米を抜いて世界トップになる」というレポートを出している。日本が「失われた10年」をさまよう間、中国は年7%成長(米国は4%)を記録し、2002年にはGDP1兆ドル(日本は5兆ドル)に達した。日本でもいま、中国台頭論が一層かまびすしい。だが、その潜在能力は認めるにしても、その将来性については半信半疑のひとが多いのではないか。最近、「中国が死んでも日本に勝てない7つの理由」(黄文雄著)を読んだ。勝てない理由として、中国共産党の腐敗(GDPの15%を損失している!)や貧富の格差(国富の半分は全人口の1%が握る!)などを挙げているが、もっとも重要なのは、そのまやかしの経済だ。中央政府の財政は7割を借金に依存し、銀行の不良債権は全貸出残高の半分以上(60兆円?)にのぼる。中国政府が頼りにするのはもはや外資しかない。中国の輸出品の半分を占めるのが外資だ。考えてみたら、欧米や韓国の企業ブランド名はいくつも挙げられるが、中国企業はひとつとして思い浮かばない。最近は外国企業を招くだけでなく、赤字国有企業の売却のため、外国企業に頭を下げる始末だ。19世紀に世界中から「眠れる獅子」と恐れられた中国は、日清戦争で日本にあっけなく敗れてしまった。いま再びその潜在能力で世界中から恐れられているが、今回も当時と同様、「眠れる獅子」など本当はどこにもいないのではないか。中国が本気で台頭するには、08年の北京五輪、10年の上海万博をうまく踏み台にするしかないだろう。【楽天市場】本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ ホビー・ペット 蓮4044
December 16, 2003
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ついにフセイン元イラク大統領が拘束された。日本国民なら一報を聞いたとき、「おや」と思ったはずだ。オウム真理教の「独裁者」麻原彰晃の逮捕劇(95年5月)とよく似ている。両者が逮捕されたのはいずれも「隠し部屋」。フセインは民家の洞穴だったし、麻原は上九・第六サティアン2階の天井裏だった。隠れ場所の秘密情報をもたらしたのはフセインの場合は第2夫人(?)で、麻原は身内の信者たち。両者いずれも「ひげ」がキーワード。逮捕時の様子については、麻原は寝そべって「瞑想中」だったが、フセインは「俺はイラク大統領だ」と気丈だった。所持金はというと、フセインは8000万円を持っていたが、麻原は960万円。フセインに軍配が上がった。
December 15, 2003
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本好きにとって、作家との「出会い」ほどうれしいものはない。司馬遼太郎に出会ってからは、昼も夜もあの膨大な作品群に触れ続けた。きっと自分の家族と一緒にいる時間より長かったに違いない。戦後の左翼教育に染まっていた世代には、日本が(教科書に描かれているような)劣等民族ではないことを教えてくれた。そして今年、もう一人の作家に出会った。横山秀夫である。ちょうど代表作「半落ち」の直木賞受賞でもめていたときだ。この秋、その「半落ち」以外にも、「真相」「動機」「顔」「第三の時効」「陰の季節」を読んだ。ぼくは、無意味な描写が多い小説が大嫌いなのだが、どの作品も小気味いいテンポで進み、最後に必ず「落ち」が用意されている。日本人好みの人情もちりばめられている。いま「平成の松本清張」と呼ばれているらしい。本でも映画でも、残念ながら、読んで損をしたと思う機会の方が多い。同じ時期に「だれが本を殺すのか」(佐野眞一)を読んだが、そのタイトルの答えは明らかで、主犯は、読んでも時間の無駄としか思えない作品を世に出す自称作家たちだ。いま「読書離れ」が叫ばれるが、作家との「出会い」を待ち望んでいる潜在読者はきっと多いと思う。音楽ならコンビニで弁当を選んでいるとき、勝手に耳に入ってくるが、本はそういうわけにはいかない。「読者の好み」と「本」をマッチングさせる努力こそ、いま出版界や本屋さんに求められているのではないか。【楽天市場】本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ ホビー・ペット 蓮4044
December 12, 2003
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熊本県南小国町のホテルがハンセン病元患者の宿泊を拒否した問題で、親会社がホームページ上で再び、「『宿泊拒否はホテル業として当然の判断』との主張になんら変更はありません」と掲載して波紋を広げている。元患者が宿泊することを熊本県側が直前まで知らせなかったから、というのが理由だ。この問題は、ホテルが集中砲火を浴びているが、むしろ、行政側こそ、ハンセン病がすでに完治したことを十分広報してきたかを反省すべきだろう。また、事前にハンセン病元患者が宿泊することを早くホテル側に知らせなかったのは明らかにミスだ。国民に「安全」についての知識が十分でない以上、ほかの宿泊客に「ハンセン病の元患者がお泊りになられますよ」と理解を求めることができたはずだ。準備期間に、ハンセン病についての知識を十分蓄えることもできたろう。
December 10, 2003
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イラクへの自衛隊派遣について、政府が9日、閣議決定した。戦争が継続している地域への初の派遣となる。日本は、米国から押し付けられた憲法によって軍隊(自衛隊)を海外に派遣できないはずだった。それが今回、その米国を助けるため、軍隊を派遣するという。文字通り、身を削って。歴史とはなんと皮肉なものだろう。今回の派遣について、「国際貢献だ」とか「普通の国をめざす」とか、したり顔で力説するひとがいるが、しっかり目を見開いて現実を直視してもらいたい。アルカイダが本当に東京を攻撃し、自分の家族が犠牲になったらどうするのか。飲酒運転のトラックに、無垢の子どもが殺されるより、さらにむなしい。「大義」がない。イラクは日本にとっては、十分「対岸の火事」なのだ。このさい、米国には、「あなたからいただいた憲法の解釈では、自衛隊は派遣できない」とはっきり断わろう。文民派遣を宣言し、「危険だからもう少し様子をみたい」と言おう。そしてこういう非常時だからこそ、憲法改正について国民投票にかけよう。戦争の現実感が伴わない平時の憲法改正は最も危ない選択肢だ。おそらく国民の半数の賛成は得られないのではないか。とにかく、一度自衛隊を派遣したらもう戻れない。テロに屈することになるからだ。
December 9, 2003
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宮部みゆき著「ブレイブ・ストーリー」を1週間かけて読んだ。宮部みゆきの作品については、「火車」や「理由」(直木賞受賞)などほとんど愛読し、この秋に入ってからは「模倣犯」「ぼんくら」「人質カノン」とたて続けに読んでいる。宮部みゆきについては、今回の「ブレイブ・ストーリー」を含めすべての作品に共通していることだが、テレビ世代作家らしく、シーン(映像)を頭に浮かべやすい描き方をしている。たとえば、人がビルの屋上など高いところから落下するシーンでは、音声が急に消え、スローモーション状態で落ちていくように描く。現代っ子たちは、映画やTVで見たことがあるシーンを思い浮かべる。このように、ストーリーの中に入り込みやすく、テレビ世代が共感しやすい表現が、宮部作品をおもしろくしているように思う。今回の「ブレイブ・ストーリー」は空想の世界を漫画チックに描いた作品だけに、なお一層、その印象を強くした。 ストーリー的には、出だし部分は、宮部みゆきが得意としてきたスピード感がなく、少々退屈。上下刊合わせて1300ページあるため、一時くじけそうになったが、「あの宮部みゆきが書いた作品なのだから、きっと、この一見無意味な場面も後から出てくる場面につながっているだろう」などと信じて読み進んだ。そして、最後はやっぱり、いつも通り、宮部みゆきの前にひれ伏してしまった。おもしろかったの一言。「ハリー・ポッター」と「千と千尋の神隠し」を足して2で割ったようなストーリー。「ポッター」や「千尋」に比べ、作品中で描かれた空想世界について、より多くの人が共感しやすいのではないか。幼いころ、心のどこかで空想していた世界----。次は近著「誰か」を読もう。蓮4044
December 1, 2003
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