2016/10/21
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テーマ: 社交ダンス(8613)
カテゴリ: 映画のはなし
70年代に大ヒットしたアメリカ映画 『ペーパームーン』 とはシリアス度が違いますが、ある意味共通している部分はありました。

人から金を騙し取る詐欺行為。

しかし環境にも才能にも恵まれて育った女性が、驚くほど自然に、自ら進んで犯罪に手を染めていく様はまるで砂時計の自由落下を見ているようでした。





ミッション系の女子校生たちが歌う清らかな賛美歌が響きます。

恵まれない子供達にとの呼びかけにお小遣いを出し合った募金が始まり、そのお金を送られた子供達からの感謝状が届きました。

主人公の梅澤梨花(宮沢りえ)は、感謝の手紙に添えられたある少年の写真に心を動かされ、親の財布から抜き取った多額のお金を募金箱に入れ、先生からたしなめられた経験がありました。







結婚して一軒家に住み、銀行に契約社員として再就職した梨花は外回りを担当していました。

子供はなく、夫との仲は価値観の微妙なずれから淡々としたものになっています。

梨花の顧客は裕福なシニアたちで、彼女の提示する銀行のプランに惜しげもなく金を出してくれていました。

ある日平林家を訪ねたとき、顧客でる孝三の孫・光太に出会います。

その出会いが彼女の運命を大きく変えていきました。





通勤のホームで再開した二人はお互いの好意に目覚め、不倫へと突き進んでいきます。

大学生の光太にとって梨花はお金持ちで美しすぎる女神のような存在だったでしょうね。







高額な化粧品を購入してお財布に持ち合せのお金が足りなかったのがきっかけでした。

客周りで集めたお金から1万円借りてすぐに返す、それだけだったんです。

しかし光太が大学の授業料が払えないので辞めると言い出した時、ついに顧客の200万を横領するという行為に走ります。



夫は都合よく上海に転勤で不在だったんですね。




しかしついに年貢の納め時がやってきます。

銀行に不正が発覚、光太には新しい彼女。

こういった物語はラストの落とし所が悲惨な場合が多いんですが、予想してなかった展開で終ります。





角田光代原作の文庫本の方も好調な売り上げで、原田知世主演のテレビドラマも放映されたそうですからご存知の方も多いでしょうね。

『紙の月』は2014年の吉田大八監督作品です。

第38回日本アカデミー賞で宮沢りえが最優秀主演女優賞を獲得したほか、元AKBの大島優子が優秀助演女優賞、光太役の池松壮亮が新人俳優賞などなど、作品賞や監督賞・脚本賞含め数多くの賞を受賞したこの年の話題作となりました。

フィクションですけど実話のようなリアル感があります。

予告編は こちら です。


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Last updated  2016/10/22 11:52:02 AMコメント(0) | コメントを書く
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