Flatのガンプラ製作日記

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flat2775

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2008.09.04
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カテゴリ: ガンダム小説
「よし、できたぞ」

「まったく、モビルスーツにこんな改造ありえねぇだろう」

「先入観はいけませんな、ステイン少尉」

「そうでございますか、ヒロロ教授」

ヒロロは昼夜を問わず、作業を続け、わずか1週間で改造を終えてしまった。

「さすがは天才ってところか」

「ふむ、天才か。この仕組みを考えたものこそ、天才と言えよう。
 私はソレをなぞったに過ぎない。
 まあそんなことはどうでもいい、被験者は集まったのか」



2名のパイロットが入ってきた。

「アルファ・エイサク伍長であります!」
「シルフ・ユキカゼ伍長です!」

「シルフは稼動テスト要員だ。アルファは耐久テスト用だな。
 ともにジ体大出身だ」

ジ体大とはあの「ジオン体育大学」です。

「ほう!ジ体大出身ですか。」

ヒロロはすこし躊躇いながら、話を続ける。

「・・・
 もしよろしければあの綱領の発声をお願いできませんか?
 あれは何度聞いても感動しますからね」



「もちろんです!」

両伍長は休めの姿勢だったが、かかとをカツーンと音がするくらい
勢い良くそろえ、直立し、手を腰の後ろで組んだ。

そして、大きな声で綱領を諳んじ始めた。

「ジ体大、綱領」


アルファが先導し、シルフがそれを復唱する。


「一つ!」「一つ!」

「緑濃き ジオンヶ丘に空高く!
 青年の意思を 宇宙(そら)に発揮せよ!
 時代の創造は常に 宇宙市民(そらたみ)に
 かかれることを 熟知すべし」

「一つ!」「一つ!」

「健全な精神の宿は 健全な肉体のみなり!
 吾等 ジ体大 時代の創造のために
 己(おの)が 肉体を 鍛むる
 ・・・」


ジ体大の綱領は6部で構成されており、スペースノイドの目指す未来、
そしてその中でジ体大生が目指すものが高らかに歌い上げられている。

ジ体大生ともなれば、節まわしなども抜群に鍛えられていて、
いやでも気分が盛り上がってくる。

(テストの開始にはまさにふさわしい綱領だな)

ヒロロは満足していた。

「ありがとう。大変感動しました。」

「光栄であります!」

「寄り道してしまいましたが、そろそろテストに入りたいと思います。
 シルフ伍長、ノーマルスーツに着替えて、搭乗をお願いします」

「ハッ!」

情報収集用の機材を満載したスペースボートに乗りながら、ヒロロは
ステインに話しかける。

「テストはやはり宇宙でやるしかないよな」

「当たり前だ。
 コロニーの壁に穴を開けても困るんでな」

(それに、あんなものをコロニー内に撒き散らすわけにはいかんだろう)

ステイン少尉は心の中ではそう思っていた。





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Last updated  2008.09.04 13:11:22
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