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書籍の感想です。今回は「こんな日は喫茶ドードーで雨宿り。」です。こんな日は喫茶ドードーで雨宿り。 (双葉文庫) [ 標野 凪 ]喫茶ドードーの第2巻です。優しいお話です。どのお話にも生きづらさを抱えた女性が出てきます。それは仕事は早いけどミスも多い自分に対する卑下だったり、父親を亡くしたことに対する周囲の気遣いに対する苛立ちだったり、赤ちゃんが生まれた親友に対する複雑な思いだったり、容姿に自身がなく、さらに高い頻度でいないかのように扱われ、自分に自身が持てないことだったり。そんな方々をお一人様喫茶ドードーは優しく包みこんでくれます。特に何か奇跡が起こるわけではありません。「ひとりでゆっくりしたいな。そういえばあの喫茶店お一人様専用って書いてあったな」なんて思い出して、赴く感じです。店主のそろりも生きづらさから抜け出すためにこの店をやっているのかもしれません。彼の合っているような微妙にずれているようなアドバイスとともに新たな気付きを得て、明日の活力としていくお話です。ほっこりします。
2025.10.31
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書籍の感想です。今回は「校閲ガール トルネード」です。校閲ガール トルネード (角川文庫) [ 宮木 あや子 ]校閲ガール第3巻です。個人的には1巻が一番面白かったかなー。3巻も悪くないけど、3巻を読まなくても損したという気持ちにはならないです。もちろん、読んで損したとも思わないですが。3巻、前半悦子は絶好調。恋に仕事に次々と願いが叶います。イケメンアフロと恋仲になり、憧れていたファッション雑誌の編集に異動できました。ただ・・・悦子はファッション雑誌のプロ読者(?)だったみたいです。けど、自分の夢だった仕事じゃないけど、自分に向いている仕事を自覚できるのって幸せなことですよね。そういう意味では素敵なエンディングでした♪
2025.10.29
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書籍の感想です。今回は「ラーゲリより愛を込めて」です。ラーゲリより愛を込めて (文春文庫) [ 辺見 じゅん ]映画じゃなくて、原作でもなく、映画のノベライズ版です。ニノちゃんがこんな過酷な役をやってたかと思うと辛いね。映像たともっと痛そうなんだろうなあ。それにしても、この山本という方はどうしてここまで前を向いて生き抜けたんですかね。良くわからないまま捕虜となり、さらに戦争犯罪人として懲役25年という不当な判決を聞いて、絶望しないというのは心の芯が、自分というものがしっかりしているのだと思います。私もどちらかと言うと、大変な状況の中にも楽しみを見いだすタイプではあります。でもさすがにこの状況で自分を捨てず、仲間を捨てず、希望を捨てずにいられるとは思いません。凄いです。やはり教育の力は大きいのでしょうか。山本が開催したという句会。厳密には勉強ではないかもしれません。しかし、バクチなどの暇つぶしとは一線を画すものです。字が読めない、書けないものには教え、季語を教え、自然を愛する気持ちを持つ事が明日を待つ力になったのかもしれません。そしてそれが何も持ち出せないはずの収容所から愛を込めた手紙となるわけです。奇跡ではあります。ですが、これは皆の愛が起こした奇跡と言えるでしょう。
2025.10.27
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書籍の感想です。今回は「神の値段」です。神の値段 (宝島社文庫) [ 一色さゆり ]この小説ですが、実はラジオの「八木亜希子 LOVE&MELODY」の本のコーナーで紹介されていたことがきっかけで手に取りました。八木ちゃんのラジオは聴いてて嫌な気分になることがないので非常に気楽に聴けます。その中でも本の紹介のコーナーは本好きの私にとって楽しみなコーナーの一つです。さて、小説ですが、現代アートの巨匠として名を高める川田無名。彼はあるギャラリーを介して作品を世に出しているのですが、そのギャラリーのオーナー以外は誰とも会わないという秘密主義を覆面画家です。そんなある日、彼の過去の大作が見つかります。と同時にオーナーが殺されてしまいます。誰が何のために殺したのか。そしてその大作が突如現れた意味は。・・・という感じのお話で、オーナーのアシスタントだった佐和子が主人公となり、話が進んでいきます。このお話の中で、ふーん、へーと思ったことは工房という存在です。無名は顔を知られるのを避けるため、工房にもほぼ顔を出さないそうです。しかしそれは疑問が湧きます。工房に来ないのに作品を作れるのか?実は工房のスタッフが作品を書いているのです。こうして生み出された作品は無名の作品とは言えないのではないかと思ったのですが、よくよく考えてみれば、料理はもちろんオーナーシェフが作ると思いますが、場合によってはシェフから託された弟子のシェフが作ることもあるでしょう。その料理は彼の料理ではないのか?彼の調理法を受け継ぎ、彼の技術も受け継ぎ、彼の指示のもと作った料理は彼の料理であると言ってもおかしくはないと思います。無名の作品も、スタッフが好きに作っている訳ではなく、厳格な指示書を元に、筆、紙、墨それぞれのエキスパートが最高のものを生み出しているのです。その上、出来上がった作品は無名がチェックし、NGだった場合は世に出さないという徹底ぶりです。これは無名の作品と言えるような気もしますが、芸術って何だろうって不思議な思いになりました。その後、アートの素晴らしい可能性、アートマーケットの汚いところ清濁様々な話が絡み合いながらラストに向かっていきます。なんかね、アートの話が圧倒的過ぎて、オーナー殺しの犯人のことはほとんど頭から抜けてました(笑)とても面白かったです。
2025.10.25
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書籍の感想です。今回は「神様の用心棒〜うさぎは玄夜に跳ねる〜」です。神様の用心棒 ~うさぎは玄夜に跳ねる~ [ 霜月りつ ]兎月もツクヨミもパーシバルも良いキャラなのですが、私は大五郎が好きかも。町の小悪党のヤクザ者だったのですが、兎月に救われたことを機に町の皆に報いることを喜びと感じるようになったのです。悪いヤクザは困るけど、良いヤクザは町の治安維持に大きく貢献しますよね。町のことを熟知しているし、忠誠心の高い部下も多い。それを人助けのために使えば町は安定します。もちろん、怪ノモノに祓えるのは兎月です。しかし、町で皆の側にいて何彼と世話を焼く大五郎組の貢献度は計り知れない。今回も情報収集や放火防止など様々活躍しました。
2025.10.21
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書籍の感想です。今回は「校閲ガール ア・ラ・モード」です。校閲ガール ア・ラ・モード (角川文庫) [ 宮木 あや子 ]校閲ガールの2巻というつもりだったので、読み始めて勘違いに気付きました。スピンオフってやつなんですかね。悦子の周りの人を主人公にしたお話です。雑誌編集の森尾(おしゃれ)、校閲部の同僚の米岡(男女不定)、文芸編集の藤岩(あだ名テツパン)、同じく文芸編集の貝塚(テキトー)校閲部部長の茸原(エリンギ)、大物作家の本郷という感じです。悦子はオシャカワとあだ名されていますが、それもおしゃれなのに、使い所がなくて可哀想、のオシャカワな訳ですが、もちろん周りの人にもそれぞれドラマがあるわけです。私は貝塚の話とエリンギこと茸原部長の話が好きです。貝塚は仕事の仕方が雑で嫌いなキャラだったのですが、やり方分からなかっただけなのかな、なんて思ってしまったり。後、あんなにFランとか馬鹿にしてた悦子の事がちょっと気になったりw貝塚の仕事への向き合い方が変わればそりゃあ昇進しそう。エリンギは過去担当していた作家の話でした。わがままに振り回された苦い過去がありつつ、忘れられない思い出になってたのですが、ある日彼女が病院にいると教えてもらい・・・まぁまぁ面白かったですが、悦子が主人公の話が読みたいな。
2025.10.19
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書籍の感想です。今回は「NNNからの使者 あなたの猫はどこから?」です。NNNからの使者 あなたの猫はどこから? (ハルキ文庫) [ 矢崎存美 ]NNNはネコネコネットワークの略です。この組織、すべての人間をメロメロにして猫の下僕にするために暗躍する謎の組織、だそうです(笑)下僕とは言っても、猫も幸せ、人も幸せになるような関係で築けるように相性の良さそうな人と猫を繋ぐ感じです。猫のおかげで幸せになる人がいる。それは自分勝手で娘の幸せなどまるで考えていない両親から逃れるための勇気だったり、ペット不可のマンションの全ての部屋に本当は猫大好きな人で埋まり、ペット可にルールを変えることだったり、高く売れそうというだけで引き取られたスフィンクスの子が本当に望まれた親に出会うことだったり。昔は断然犬派だと思っていたのですが、最近は猫も良いなぁと思う日々です。NNNからの使者は私の近くにもいるようです(笑)
2025.10.18
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書籍の感想です。今回は「すきだらけのビストロ うつくしき一皿」です。すきだらけのビストロ うつくしき一皿 (ポプラ文庫 日本文学 519) [ 冬森 灯 ]良いお話でした。夢と料理の腕は抜群ながらそれ以外はダメダメな兄、有悟と冷静沈着で計画や調整が得意な颯真が織りなす美味しいお話です。兄の思いに引きずられてキッチンカーで美味しいものを提供する2人。颯真の調整力により、何とか適切な移動ルートを決めることができ、場所ノ手配も叶い、何とか軌道に乗ってきたと思っていたら、有悟は人探しをしたいという。人探しはまだしも、顔も本当の名前も、住所も分からないという。あまりの無茶に嫌気が差した颯真だが、有悟の素質を見抜き、支援してくれた人だと聞き、協力することに。果たして、2人は翁と呼ばれるパトロンを見つけられるのか?しかし、ただ探すだけでは食べていけません。各所で臨時のビストロを開き、お腹も心も幸せにしながら旅を続けるのです。その料理の美味しそうなこと!そして、芸術と融合した空間の素敵なこと。確かに世界で一番美味しいそうと思える素敵な料理でした。とても満たされるお話でした。
2025.10.16
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書籍の感想です。今回は「のんびり村暮らしを謳歌したいのにチートスキル【風が吹けば桶屋が儲かる】が許してくれない」です。のんびり村暮らしを謳歌したいのに、チートスキル【風が吹けば桶屋が儲かる】が許してくれない~スキルが示す特殊クエストを達成した結果、なぜかドラゴンや古代兵器が仲間になっていた~ (グラストNOVELS) [ 青山陣也 ]長いタイトルですwバタフライエフェクトみたいにある場所で起きたことが巡り巡って良い結果になるということはあるものです。しかし、それは偶然の域を出ず、後から分かることがしばしば。本作の主人公ノヴァはその偶然をある程度制御できるスキルを持っています。それが桶屋スキルですね。難しいのはノヴァ自身も結末が何か分かっていないところ。なので、滝をくぐれ、とか言われると躊躇しちゃいますよね。でも、自分のスキルを信じて突き進んだ結果、ドラゴンが仲間になり、古代兵器であるゴーレムも仲間にすることができました。まあ、でもこれは桶屋スキルのおかげだけではないですね。ノヴァは桶屋スキルのお告げ(?)に闇雲に従っているだけではないのです。お告げが出るタイミングはランダムなので、ここぞという時に、ない時もあります。そんな時に選ぶ彼の選択こそが彼が愛される所以なのではないかと思いました。ノヴァ君、とても良い子です。
2025.10.13
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書籍の感想です。今回は「A君(17)の戦争9 われらがすばらしきとき」です。A君(17)の戦争9 われらがすばらしきとき【電子書籍】[ 豪屋 大介 ]敵を引き込んで引き込んで、反撃するということのようです。引き込むためには王都であるワルキュラですら、囮に使う、ということなのかな。守る部隊もそういう意味ではやられるためにいることになる。相手に打撃を与えはするものの、これ以上進撃は無理とは思わせない程度の反撃というのはなかなかつらいものがあります。なので、作戦の意図も何もかも誰にも伝えずに秘密主義を取っているのかな。誰も捨て駒だといわれるのは嫌だもんね。さて、非常に良いところで次巻。いよいよ反撃開始という感じなのですが、10巻は出ていないみたいです。まじかー。良いところなのになー。
2025.10.12
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書籍の感想です。今回は「A君(18)の戦争8 うしなうべきすべて」です。A君(17)の戦争8 うしなうべきすべて【電子書籍】[ 豪屋 大介 ]たいへんなことになってきました。いよいよワルキュラ侵攻です。いくら防御側が有利とは言え、兵力差はいかんともしがたいように感じます。8巻を読む前はむしろ負けるつもりなのかなとか思っていました。負けて脅威ではないと思わせる、みたいな。でも降伏した時の条件を見る限り、許す気はないようです。そりゃあそうだよね。となると、何としても勝たないといけない。少なくともこれ以上やっても無駄だと思わせないといけない。首都まで攻め込んでおいて、「もう無理」なんて思うのかな?まだ魔族側に余裕がある、つまり予定の範囲内の進行ということなのでしょうが、不思議です。それにしても、今回も語られる本質ノ話は考えさせられますね。例えば、奴隷制度はなぜなくなったのか。平等でないことを可哀想と思った支配者がいたわけではないということです。簡単に言えば、奴隷の方が非効率になってしまったから。確かに奴隷の方が経済的だったら残るし、損なら誰も使わなくなりますよね・・・
2025.10.11
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書籍の感想です。今回は「校閲ガール」です。校閲ガール (角川文庫) [ 宮木 あや子 ]石原さとみ主演でドラマ化されましたね。家族が見ていたのを横目で見ていた程度なので、あんまり内容入ってなかったので、読んでみました。ウム、現作の方がちょっと口が悪い気もしますが、悦子は石原さとみですな。ナイス人選です!衣食住の衣にお金のほとんどを注ぎ込んでしまう悦子は女性誌を扱う出版社に入社を果たす。しかし、配属されたのは文学系の校閲。ファッション雑誌に携われない、しかも、校閲って何?という感じの悦子でしたが、様々な人との出会いもあり徐々に成長し、校閲もちょっとだけ良いなと思ったり。という感じで面白かったです。大先生とその奥さま失踪事件はミステリーっぽい要素もあり、読み応えあります。楽しい本でした。
2025.10.08
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書籍の感想です。今回は「神様の用心棒」です。神様の用心棒 ~うさぎは闇を駆け抜ける~ [ 霜月りつ(著) ]戦場で命を落とした男。死ぬ間際にうさぎと会い、次はうさぎも良いかなぁなどと思って意識を手放したら・・・目を覚ますと、うさぎを神使とする神、月読尊の神使となっていました。うさぎになるためには穢れすぎている男だが、助けてもらって事もあり、神社のために働くこととなりました。面白かったです。文体もテンポ良くとても読みやすいです。
2025.10.07
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書籍の感想です。今回は「ニャン氏の憂鬱」です。ニャン氏の憂鬱【電子書籍】[ 松尾由美 ]謎の実業家、アロイシャス・ニャンが活躍するお話です。実はこの巻は3巻みたいですね。気付かずに飛ばして3巻から読んじゃいました。可愛くて面白かったです。時々、ニャン氏の「ニャニャニャニャ」の意味を丸山氏の通訳がなくてもわかる気がした時は嬉しくなりました。謎としてはそこまで難しいものではありませんが、だからこそ猫の暇つぶしにはぴったりと言えるでしょうか。茶トラ、じゃなくて、茶谷さんのロックな生き方も面白いです。ただ、ニャン氏ノ秘書になった茶谷さんも見てみたかったですニャ。
2025.10.04
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