Flatのガンプラ製作日記

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2025.10.25
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カテゴリ: 本の感想
書籍の感想です。
今回は「神の値段」です。


神の値段 (宝島社文庫) [ 一色さゆり ]

この小説ですが、実はラジオの「八木亜希子 LOVE&MELODY」の
本のコーナーで紹介されていたことがきっかけで手に取りました。
八木ちゃんのラジオは聴いてて嫌な気分になることがないので
非常に気楽に聴けます。
その中でも本の紹介のコーナーは本好きの私にとって楽しみな


さて、小説ですが、現代アートの巨匠として名を高める川田無名。
彼はあるギャラリーを介して作品を世に出しているのですが、
そのギャラリーのオーナー以外は誰とも会わないという秘密主義
を覆面画家です。
そんなある日、彼の過去の大作が見つかります。と同時にオーナー
が殺されてしまいます。
誰が何のために殺したのか。そしてその大作が突如現れた意味は。
・・・
という感じのお話で、オーナーのアシスタントだった佐和子が
主人公となり、話が進んでいきます。

このお話の中で、ふーん、へーと思ったことは工房という存在です。

そうです。
しかしそれは疑問が湧きます。
工房に来ないのに作品を作れるのか?
実は工房のスタッフが作品を書いているのです。
こうして生み出された作品は無名の作品とは言えないのではないか

オーナーシェフが作ると思いますが、場合によってはシェフから
託された弟子のシェフが作ることもあるでしょう。
その料理は彼の料理ではないのか?彼の調理法を受け継ぎ、彼の
技術も受け継ぎ、彼の指示のもと作った料理は彼の料理であると
言ってもおかしくはないと思います。
無名の作品も、スタッフが好きに作っている訳ではなく、厳格な
指示書を元に、筆、紙、墨それぞれのエキスパートが最高のものを
生み出しているのです。
その上、出来上がった作品は無名がチェックし、NGだった場合は
世に出さないという徹底ぶりです。
これは無名の作品と言えるような気もしますが、芸術って何だろう
って不思議な思いになりました。

その後、アートの素晴らしい可能性、アートマーケットの汚いところ
清濁様々な話が絡み合いながらラストに向かっていきます。
なんかね、アートの話が圧倒的過ぎて、オーナー殺しの犯人の
ことはほとんど頭から抜けてました(笑)

とても面白かったです。





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Last updated  2025.10.25 13:27:10
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