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Eくんは情緒クラスの1年生。自閉っ子です。
(自閉症と言っても、千差万別。本当に一人ひとり状態や程度が違いますから、これはあくまでもEくんの場合に限った話です。共通する特徴はあるでしょうけれど誰も必ずそうだとは限りませんのでその辺を差し引いて読んで下さい。)
私は普段知的クラスの**学級の教室にいて2年生のA君の学習補助(指導)や身体介助(トイレに連れて行ったり、失敗した下着を取り替えたり、お尻を拭いたり)生活面での指導などを担当しています。
休み時間や体育、行事などの時は普通学級肢体不自由児B君(2年生)のところへ行きます。(こちらは身体介助です。)
そして、Eくんの音楽の授業では親学級で授業を受けるE君に付いて一緒に教室に行きEくんと一緒に授業に参加します。
Eくんとのかかわりはそれだけでなく体育の時もあります。
週に2回、知的クラス**学級の体育の授業にE君も参加するのです。
そして火曜日もその体育がある日。
Eくんと一緒にグランドを走ったり体育館でボール投げをしたり、ボール蹴りをしたり・・・
この日はボールを使った授業でした。
ボール(ソフトバレーボール)を投げ上げて自分でキャッチしたり、キャッチボールなどをしていました。
が、途中からEくんは体育館に設置してあるバスケットゴールに興味を示し、自分でゴールに向かってシュートを始めました。
もしかしたらE君の家にバスケットゴールがあるのかもしれない、と**学級の担任の先生と話していました。(後でE君の担任の先生に確認したら、やっぱり自宅の庭にあるそうです。)
思うようにシュートが決まらないEくん。急に私のところへ来て私の手を引いてゴールの下へ・・・
そして私にボールを渡してからゴールを指差して
「ここ」
と言ったのです。
発話自体が少ない(普段は時々声を出して何か単語を独り言のように言う程度)Eくんですから、自分から誰かに向かって話しかけると言うこと自体ほとんどありません。
そのしぐさと「ここ」と言う言葉で、私にシュートしろと要求していることがすぐにわかりました。
私がシュートしてボールが入ると納得するのか、また私の手を引いて次のゴールへ連れて行かれました。
体育館には6箇所のゴールがあります。
シュートが決まるとすぐに片手でボールを抱えてもう一方の手で私の手を引っ張って次のゴールへと進んでいきます。そして私にボールをよこしてゴールを指さし「ここ」と言います。
こうして私は全部のゴールにシュートをさせられました 。
Eくんが自分から意思を伝えたと言うこと、言葉を使って表現したこと、これは今まで無かったことなのでびっくりしました。
担任の先生に後で報告すると、その日やはりプリントの問題を一つ終わってから担任の先生のところに持って行って、先生の肩をトントンとたたいてプリントを見せたそうです。
担任の先生は問題を一人で一つ終えたということよりも、それを報告に来てトントンとたたいて注意を引いたことについて
「お!お前こんなことができるよになったのか!」
と驚いたそうです。
Eくん、自分から他者と関わろうと言う気持ちが育ってきたのかもしれません。
蛇足ですが・・・
全部のゴールにシュートが決まった私も我ながらびっくりでした。
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