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以前ご紹介した本ですが、やっと読み終えました!
<できる>子どもの育て方
メル・ヴィーン著/矢野真千子訳 ソフトバンクパブリッシング
↓
タイトルだけ見ると、なんだか学力アップを目的にした教育書のような印象がありますが、全然違います。
帯にある言葉↓
『大切なのは、子どもの抱えている問題とその原因を正しく知ること、一人ひとりに合った学習プランを作成すること。画期的な成果を上げた実例を詳しく解説!』
『子どもが<書けない><話せない><宿題ができない>のには原因がある。*<できる/できない>の謎を明らかにする-----これが21世紀の教育の課題だ。』
著者は、アメリカの小児科医です。
専門は、子どもの発達、行動、学習上の問題を扱い、「発達と学習の研究センター所長」も勤めます。
内容は、7人の子どもたちの事例をそれぞれ分析し、具体的にどんな対応をしていったか、そしてその後どうなったかが紹介されています。
この7人の子どもたちの話が、まるでそれぞれの物語を読んでいるようで、いわゆる教育書や専門書にありがちがちな堅苦しい感じがありません。
しかも、その物語の中に出てくる子どもたちの抱える問題を細かく分析し、どの部分に困難が隠れているのかを探し当て、逆に問題の無い部分も明確にした上で対処していきます。
一口に、書字障害と言っても、9通りの間違いのパターンがあり、それぞれにその背景となる神経発達過程における弱い部分に起因しているということが具体的な一覧にもなっています。
手先が不器用で字が上手く書けないと思っていた子どもが、よく観察分析してみると、他の微細運動に問題は無く、むしろ粗大運動に問題があったとか、それには大きな動きの運動や楽器演奏が効果的などと言う、目から鱗の指摘が多々ありました。
だって、「字が下手、書けない」ということがボール投げやドラム演奏で改善されるなんて発想がまずできませんから!
(注意!:これは一例であって、どの子どももそれが当てはまるわけではありません。)
要は、目の前の苦手な部分が、どの部分の弱さによるものかを明確に分析していくこと。
その弱点を克服する第一歩は、本人にその弱点についてきちんと説明すること。
ただし、弱点を説明する前に必ずその子の良いところを具体的に提示すること。
その良いところを伸ばすことで将来どういう展望が開けるかをいくつか示してやる。
すると、その後で弱点について言われても、それを受け入れ、弱点克服のためにがんばろうという気になるということ。
すべての子どもにこの手順で対応して成果が上がっています。
どうしても「できない」部分にばかり目が行ってしまい、良いところや将来の展望まで考え付かなかったりしますが、それは本人も十分自覚があって、むしろ悲観していることがマイナスに働いてしまいがちだということでしょう。あえて良いところを具体的に(抽象的でなく、具体的な本人の作品や行動について)褒めて、それがどんな職業に向いているかと言うことをいくつかサジェスチョンしてやることで自分に自信が持てるようになり、本人もよくわかっている弱点についても素直に受け入れて前向きに対応できるようになるそうです。
とにかく、運動機能一つとっても、その中のどの部分に弱点があるのかを詳しく分析しているところは、さすがお医者さん!と言う感じです。
こんな風にしっかりと分析できれば良いのですが・・・
分析すると弱点がより詳しく具体的にわかるようになる、と言うことがわかっただけでも大きな収穫です。
それには目の前の子どもをよく観察しないとだめですね。
「なんでちゃんと書けないの!」
と言うだけでは、何も見ていないことになります。
どの機能がうまく働いていないのか?考えてみる価値があるようです。
私が説明するよりも、まずはこの本をぜひ読んでみて下さい。
私も、もう一回(二回三回と)読んでみたいと思いました。
合間の時間に少しずつ読んでいたので時間がかかってしまいました。
次に読み始めたのは『アスペルガー症候群とパニックへの対処法』と言う本です。
知的**学級の担任の先生にお借りしました。
読み終えたらまたご紹介します。