全2739件 (2739件中 851-900件目)
< 1 ... 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 ... 55 >
失敗は嫌と言うほどしたほうがいい。そうするとばかでない限り骨身にしみる。判断力、分別ができてくる。これが成長の正体だ。 田中角栄 必殺からくり人血風編 第10話「とらぬ狸の紅い舌」慶応四年三月十日。官軍の先鋒隊は品川宿の目前に迫っていた。およしは夫の栄吉(平泉征)が泊っている白濱屋を訪ねる。白濱屋には幼馴染のおたねが飯盛り女として働いていた。かつておたねとは栄吉を巡って三角関係だった。栄吉は造り酒屋の若大将だが、下落した品川の土地を買い占めるため田舎から出てきた。土佐ヱ門は一年ぶりに密偵仲間の塚原兵衛と再会し、旧交を温め合う。その頃、品川の商人たちは薩摩の密偵から江戸総攻撃の前に品川などを焼き払うとの申し入れを受け、緊急集会を開いていた。ただしその人物が本物かどうか分からない。とりあえず袖の下を渡して品川を対象から外してもらうことになる。新之介の調べで密偵は実在することが判明したが、にせの官軍かもしれない。土佐ヱ門によると本物の密偵なら親指に血判を取った際の傷跡があるという。土佐ヱ門の親指にもあるのでは?「どかなー?見せない!見たけりゃ俺を殺してから見るんだな」。自分の正体隠す気ゼロ。栄吉は土地ころがしの源太(北斗星司)に掘り出し物の土地を紹介されるが、まんまとあり金を全部騙し取られて無一文になる。そして再び緊急集会。薩摩の密偵とは塚原だった。塚原は二千両を要求。おりくは親指の腹を見せてほしいと申し出る。塚原の親指に傷があった。本物と分かった以上二千両を支払うしかありませんなあと皆がっくり。土佐ヱ門は塚原に薩摩の密偵が品川の商人たちを強請っている噂を聞いたとゆさぶりをかける。否定する塚原に「今度だけは信じる。ただし俺を裏切ったら貴様を斬る」とダメだし。無一文になった栄吉とおよし。およしは金を工面するため、たまたま知り合った直次郎に飯炊きの仕事を紹介されるが、そこは白濱屋だった。小作人の娘で人減らしのために売られたおたねは積年の思いをおよしにぶちまける。「ざまあみろ!これでおあいこだね」。おたねには栄吉を奪われた恨みもあった。その頃、塚原は偶然を装って栄吉に近づき金になる仕事を紹介する。そして三度目の緊急集会。塚原に金が差し出されるが、二千両に達していなかった。そこへ芝の組合の商人に扮した栄吉が現れて金を差し出すが、こちらも要求額に達していない。ゴネる塚原に栄吉は官軍に訴えると逆ギレ。すると塚原は栄吉を斬り捨てる。品川の商人たちを脅すため、最初から栄吉を殺すつもりで芝居をさせたのだ。さすがに官軍も塚原の行動を疑うようになり、土佐ヱ門に報告を求める。おたねはおよしに仇討ちを勧める。とてつもない金が必要だが方法はある。「これから十年間年季務めするんだ。男に身を売るんだ。あんたみたいなお嬢さん育ちにはできっこないよね。言い出したあたしもばかだったよ」。およしの決意は変わらなかった。栄吉の恨みを晴らしたい。新之介と直次郎は源太たちを始末。土佐ヱ門は塚原を誘い出すと「貴様殺す。理由は分かってるな?」と宣言。どかどかとライフルをぶっ放すこと七連発。「もっと早く死ねばよかったんだ」。お・わ・り次回感動の最終回。
2020年07月21日
コメント(0)
苦労は買ってでもしろと言う言葉があるが、しなくてもいい苦労もある。 岡田真澄 必殺からくり人血風編 第9話「小判が眼をむく紅い闇」世情不安のせいか、そこそこ金を持っている人たちは金の隠し場所に苦労していた。髷の中や床下に隠したり。鳥羽伏見の戦いに勝つまで資金的に全く余裕のなかった官軍も徳川を見捨てた三井、鴻池、島田など大商人の支援を受けることで決定的な力を得ていた。官軍はさらに江戸に向かう途上、資金、食糧、経費など行く先々の諸藩や金持ちの地主、商人から調達していた。源田もその一人、湊屋に軍資金三千両を要求。湊屋は池の中に隠していた三千両を差し出すが、徳川にも献金していたことが発覚、その場で斬り捨てられる。湊屋の弟・儀兵衛(スガカン)は店の存続を最優先させ、今回の件は押し込み強盗によるものとして緘口令を敷く。そんなこんなで二代目に就任。しかし世間では湊屋は官軍に殺されたとの噂が立っていた。土佐ヱ門は官軍が行く先々で悪事を働いているとの噂が気になる。白濱屋に出入りしている按摩の武さん(石山律雄)にはおさよという恋人がいた。しかしおさよはあちこちで美人局をしては金を巻き上げるとんでもない女だった。湊屋は官軍の源田という男に殺されたとの話を聞きつけた土佐ヱ門は、官軍に確認するが該当者はいなかった。官軍とはいえ所詮寄せ集めの玉石混交、質の低い者も紛れているが半ば黙認していると聞く。そこで軍隊に戻るよう勧められるが、あっさり断る。白濱屋では雑用係をしているが、どうやら官軍では偉いさんらしい。そんなこんなで儀兵衛はおさよの美貌に惹かれ屋敷に招く。一方、武さんはおさよが向かっているとは知らず儀兵衛をマッサージ。入れ替わるようにおさよが訪れる。当初武さんの貯め込んだ金を奪うつもりで近づいたが、次第に人柄に惹かれるようになり、多少後ろめたさがあった。おさよの気配を感じた武さんは儀兵衛の屋敷に戻り、床下に潜り込む。やはりおさよの声が聞こえる。さらに土の中から遺体が出てくる。源田を尾行していた土佐ヱ門は武さんを逃がし、源田が幕府軍崩れで儀兵衛とグルだったこと、床下の遺体が湊屋だったことを確認する。そして秘密を知ったおさよは始末される。武さんは土佐ヱ門に恨みを晴らしてほしいと頼む。ただし土佐ヱ門のことなのでおさよの正体までは伝えてなさそう。湊屋の墓を掘り返すと湊屋の代わりに千両箱がぎっしり。墓が荒らされていると聞いた湊屋たちは墓地に駆け付ける。棺桶を開くとライフルを抱えた土佐ヱ門がにっこり。全員皆殺し。湊屋が遺した三千両はもう一度埋め直すことになる。土佐ヱ門のナイスアイディアにおりくも思わずにっこり。お・わ・り
2020年07月21日
コメント(0)
パリコレモデルになることなんて共通一次試験を思うと大したことない。 加藤雅也必殺からくり人血風編 第8話「帰らぬ愛に泣く紅い旅」ええじゃないかとばか騒ぎしている中、一人泥酔してくだを巻いている女郎・おはつ(大谷直子)。ベロベロのおはつを夫の浄吉(綿引勝彦)が迎えに来る。しかしこの二人、典型的なDVカップル。おはつは浄吉のため女郎に身を落としていた。浄吉は玉転がしが生業だがほぼヒモ。おはつが他の男に抱かれていると思うと居ても立ってもいられないと言うが・・・。おはつも時々ぼこぼこにされるが浄吉が愛おしい。そんな中ボロ負けの徳川方の兵隊が続々と品川へ流れてくる。その一人、重傷を負った妻木左近は白濱屋で手当てを受ける。おはつは左近の許嫁だった。左近が生きていたことを知り、白濱屋で再会を果たす。鳥羽伏見の戦いで死んだと聞き、自暴自棄になっていた時に知り合ったのが浄吉だった。おりくは浄吉と手を切るよう勧めるが・・・。おりくは直次郎におはつの転がしを依頼するが、それを知った浄吉は直次郎と大乱闘。何が何でもおはつを手放そうとはしない。おはつの心は二人の男のあいだで揺れる。一度は浄吉に頭を下げて別れを切り出したものの、何百人もの男に抱かれたことを知られて幸せになれるかと突きつけられる。相手は旗本の次男坊。おはつは品川の女郎。そして「お前がいないと俺はどうにもならねえんだ!」「俺はお前が好きなんだ~!こんなことは初めてだ~!」とぐいぐい迫られ呆気なく陥落。ばかな女です。案の定、翌朝左近に一目だけ会いたいと言うと浄吉から鉄拳制裁。「ぶっ殺してやる!」と押し入れに監禁される。左近は意識を取り戻し、屋敷にいるはずのおはつに会いたいと言うが、土佐ヱ門によると今日明日しか持たない。直次郎に助けられたおはつは左近と再会を果たす。左近はいくさの間ずっとおはつのことを思い続けていたと言う。「お前がいたからこそ今日まで生き続けられていたのかも知れぬ。よかった、お前に会えて」。その言葉にじーんとくるおはつ。おはつも左近の帰りを待ち続けていたが、今は以前とは違う。そんなこんなで左近の母親・縫が白濱屋を訪ねてくる。縫も左近の命が長くないと悟り、おりくにおはつのために当面の生活費を用意する。店では浄吉が「おはつを出せ~!」と大暴れしていた。その声がおりくと縫、そして左近にも聞こえる。すべてを知られたおはつはぼろぼろMAX。おりくは新之介に浄吉の始末を依頼する。おはつに殺してほしいと迫られ、ためらうことなくおはつの首を絞める浄吉をあっさり始末。浄吉が死んでいると分かった瞬間、おはつは気が触れてしまう。そして死んだ左近と対面する。慶応四年三月九日、官軍先鋒は既に多摩川対岸に到着。そこに布陣する幕府軍は続々と撤収を開始しました。その混乱の中、一人の女が紛れ込み兵士達の語り草になったと物の本にありますが、それは多分あのおはつではなかったかと思われます。「お尋ねします。お尋ねします。御旗本の妻木左近様はご無事でしょうか?左近様は・・・妻木左近様はご存じありませんか?」。お・わ・り
2020年07月19日
コメント(0)
裸になって何が悪い。 草なぎメンバー 必殺からくり人血風編 第7話「恨みに棹さす紅い精霊舟」大和屋竺が脚本。かなり政治的なお話。昼間から小屋に集まって酒を飲みまくる貧乏人や落伍者たち。そこに大砲がぶっ放され貧乏人諸共大爆破。その頃、土佐ヱ門は釣りと称して品川沖の軍艦を見張っていた。そこに水死体が流れ着く。三崎屋のドラ息子だ。三崎屋はお尋ね者の息子を異国へ逃亡させるため、とある人物に大金を払っていた。それが誰なのか言おうとしない。白濱屋に楫取吾兵衛 (浜村純)率いる一行が泊りに訪れる。その一員の源二郎(樋浦勉)はおいねに一目惚れ。自分たちについてくるよう誘う。これから向かう村は身分階級の無いユートピアだという。土佐ヱ門は保清にかなり問題があるが、白濱屋でこき使われている。こっそり余り物を飲み食いしながら直次郎に質問。外国向けの口入稼業があるのか?当時アメリカ人は日本の安い労働力に目をつけ、100人以上の男女をハワイに送って大儲けしていた。おりくは突然白濱屋を辞めたおいねにショックを受けてやけ酒。土佐ヱ門、直次郎は全力でやけ酒に付き合う。おいねに惚れていた新之介だけ止めようとするが、おいねは心ここにあらず。吾兵衛 は大砲の試し打ち場建設のため村をまるごと立ち退かされたが、与えられた土地は草一本生えない酷いところだった。そこで新たに村を作り、自分たちと同じように行き場所のない者たちを迎え入れていた。流された精霊舟が最後は一つにたどり着くところから通称・精霊村と名付けた。三崎屋は土佐ヱ門に恨みを晴らしてほしいと頼むが、何者かに殺される。そんなこんなでおいねを連れ戻すため精霊村に乗り込むことになる。吾兵衛たちが流した精霊舟から場所は横浜か神奈川あたり。土佐ヱ門は乞食に扮した密偵(白影)に品川から離れることを咎められる。「今日品川焼き打ちの命が出たらどうなさります!」「出ない出ない。人心がどこにあるかちゃんと報告書に書いてある」「あんた武士の気概はどこにやった!」「気概はあるさ。ただし武士のなんて代物は最初からねーよ」「斬る!」「斬れ。俺を斬ったら西郷が困るぞ」。言いたいこと言ってスッキリ。土佐ヱ門ってただの密偵ではなく偉いさんか?村では私設軍隊を組織しトレーニングに励んでいた。自分たちから土地を奪った幕府を倒すため、いずれ官軍に合流するつもりでいた。そのための軍資金に武器弾薬、ついでに女たちまでもいた。村にはアメリカの商人が出入りし、訳ありな連中を買い受けては本国へ送り込んでいた。軍資金などはその報酬だった。そして労働力として価値のない連中は小屋に集められ、大砲の試し打ちの的にされ間引かれる。弱者のはずが、いつの間にかカルト集団化していた精霊村に幻滅したおいねは村を離れようとするが捕えられる。土佐ヱ門、直次郎、新之介は村に潜入、女たちを逃がし吾兵衛と源二郎を瞬殺、村をまるごと大爆破する。浜辺に打ち上げられた精霊舟。お・わ・り
2020年07月19日
コメント(0)
今後は朕の命令なくして一兵でも動かすことはならん。 昭和天皇 必殺からくり人血風編 第6話「悲恋を葬る紅い涙」O.ヘンリーの短編みたいなお話。太鼓持ちの彦六と芸者のお栄は夫婦。これ花街の超タブー。近々年に一度の旦那衆に集まりがあるがお栄も呼ばれていた。芸者のたちが見栄を張り合う機会でもある。そこで彦六は知り合いの女将から一晩だけの約束で高価な簪を借りる。土佐ヱ門は博打からの帰り道、幕府海軍の士官たちとすれ違う。先頭に立っていたのは榎本艦隊の副艦長・宇佐美源四郎。その夜、白濱屋がにぎにぎと盛り上がっている中、宇佐美たちが現れ海軍入隊者を募集。希望者には支度金三十両を用意。しかし誰一人入隊する者はいなかった。幕府は相当焦っている。その頃、お栄は簪のおかげで旦那衆の人気を独り占め。ところが帰り道にどこかで簪を落としてしまう。弁償するしかないが三十両はする。彦六は海軍の話を聞きつけ、三十両欲しさに入隊する。入隊式の日、宇佐美は今回の戦は勝ち目がないと告げる。榎本武揚によると2ヶ月後には戦わずして江戸は薩長のものになる。そこで榎本武揚を中心とした共和国を蝦夷・函館に築く計画をぶちまける。そして三十両は二日後、品川を出港する時に支払うと説明する。一方、お栄は直次郎に三十両を工面するために身売りしたいと相談。直次郎は気乗りしない。元々太鼓持ちの彦六は海軍仲間とは気が合わない。白濱屋で一人だけ離れて酒を飲むがおいねに気に入られる。ついでにおりくに今回の経緯と三十両が手に入ったら簪を買い、榎本武揚の下で一生懸命働いて、そのうち必ず帰ってくると話すが、おりくは半信半疑。そんなこんなで土佐ヱ門と意気投合。本当は榎本艦隊の情報を聞き出すつもりだったが彦六の人柄に惹かれる。「三十両も大事だけど命あってのものだねだ」。その頃、お栄は女衒の清吉から身売りの話を紹介されていた。そんなこんなで宇佐美たちの出航は明日。武器弾薬だけでなく幕府からの軍資金五千両も積み込んだ。但し行先は函館ではなく上海。幕府も榎本武揚も裏切る算段。応募してきた連中も処分。そこへ清吉が現れ、深川の芸者を斡旋する。その話を聞いた直次郎は清吉をぼこぼこにするが、すっかり玉転がしの仕事に嫌気をさす。そしてお栄は宇佐美が待つ品川沖に停泊中の軍艦へ。そうとは知らず彦六は同じ軍艦で積荷の作業。それにしてもまだ誰も三十両を受け取っていない。そこで彦六が宇佐美に掛け合うことになり寝室を訪ねるが、そこには宇佐美に抱かれるお栄の姿があった。彦六は宇佐美に殴りかかるが射殺され、海に投げ捨てられる。お栄も彦六を追って海に飛び込む。翌朝、直次郎と土佐ヱ門は品川に打ち上げられた二人を見つけるが、お栄は彦六の恨みを晴らしてほしいと告げると息を引き取る。その夜、直次郎と土佐ヱ門は軍艦に潜入。雑魚三人を直次郎が蹴り殺し。土佐ヱ門はドア越しにライフルをぶっ放して宇佐美の寝室へ。銃口を宇佐美の口の中に突っ込んで爆殺。さらにしつこく三発、四発、五発ぶっ放しまくる。雪が降る中、家路を辿る直次郎と土佐ヱ門。お・わ・り
2020年07月17日
コメント(0)
元来陸軍のやり方はけしからん。 昭和天皇 必殺からくり人血風編 第5話「死へ走る兄弟の紅い情念」またしても脚本は神代辰巳。演出は同じく日活出身の蔵原惟繕。映画みたいな濃厚な一本。今回殺しはなし。江戸の羅紗緬斡旋業者の田原屋、町田屋は素人娘をスカウト。月給四~五十両と破格の待遇だったが自ら望む者はなかった。攘夷派の浪士・佐久紺次郎は仲間とともにアメリカ人を切りつけ羅紗緬になった恋人・お香を助け出すが、追い詰められて海へ身投げする。二人とも一命を取り留めたものの、紺次郎だけ不義密通を問われ打ち首が決まる。この片手落ちの裁きに同情が寄せられた。紺次郎はおりくの元許嫁・佐久洋三の弟だった。おりくは今も三人で撮った写真を大切にしていた。新之介は紺次郎を助けたいと思うがおりくに咎められる。フランスの水兵が殺された時、幕府は五万両の慰謝料を支払っている。今回はそれ以上の慰謝料がアメリカに支払われる。からくり人が介入できる話ではない。事情を知っている直次郎も力になりたいと申し出るが断られる。土佐ヱ門は直次郎を誘って昼酒。「おかみさんの情報についちゃ俺とお前はあいこって具合にいきたいんでね」と今回の経緯を聞き出す。おりくには許嫁がいたが、先代の元締が急逝したことで許嫁と別れて稼業を引き継ぐことを決めた。洋三は、その頃結成された新徴組に参加し京へ行ってしまう。ただし、おりくがからくり人を引き継ぐことを決心した理由だけ分からない。洋三と紺次郎は数年ぶりに再会する。おいねはそのことをおりくに聞こえるよう大声で直次郎と土佐ヱ門に伝える。翌日も洋三は晒された紺次郎の許に向かう。朝からにこにこ見つめ合う兄弟。その姿に品川宿の人たちは惹きつけられる。そして洋三とおりくは10年ぶりに再会する。洋三は世の中の流れについていけなかったと話す。それはおりくも同じだった。「自分の生き方に確信が持てないまま、私も周りの動きについて行くだけでした」。洋三は将軍家攘夷のため新徴組に入ったものの、新徴組は倒幕に傾きだす。しかし清河八郎が暗殺されると新徴組は幕府の配下に納まる。尊王攘夷に疑問を持つようになった洋三は彰義隊に加わり、将軍家と共に上野・寛永寺に立て篭もるため江戸に舞い戻ったのだ。「死ぬおつもりなのですね。私も初心に戻ります。私たちがお別れしなければならなかったのは私の稼業のためでした。父からこの稼業を譲られたその時の決心に、私も戻ります」。今おりくにできることは紺次郎を助け出すことしかない。二人のやり取りを土佐ヱ門は立ち聞きしていた。「いまどき良い人じゃないですか。昔おかみさんが惚れなすったようだが無理はねえ。いや今も惚れてなすっているようだが。このご時世だいたいの奴が振り回されますよ。あの人だけじゃねえ。現にこのあたしも官軍稼業が嫌になってます」。しかし洋三と土佐ヱ門は敵味方だ。「そうですねー。でも今は敵も味方もありませんよ。心の清い奴が一番です」。紺次郎も自分に対する仕打ちに疑問を持つようになる。死罪になるようなことはしていない。恋人を助け出そうとしただけで不義もしていない。むしろ嫌がる女を金で雇うアメリカ人の方が不義であり、アメリカの機嫌を伺うため莫大な金を支払う幕府のほうがよほど不義密通ではないか。このままでは死んでも死にきれない。そんなこんなで兄弟の姿に感銘を受けた人たちは暴徒化し、田原屋と町田屋を襲撃し始める。そこで幕府は速やかに紺次郎の処刑を行うことを決める。洋三も抵抗しようとするがおりくに止められる。「俺もあれだけ惚れられてみてえ。おかみさん弾よけ代わりだ。あの野郎撃ち殺してやりてえよ!」と土佐ヱ門は洋三の後ろ姿に向かってライフルを構える。洋三はおりくに仕事を依頼しなかった。「あたしの稼業を蔑んでらっしゃるんですか?あの時のあなたと添えられなかった罪滅ぼし、どうか、どうかさせて下さい」。翌朝、紺次郎は刑場に向かって護送される。その一行に向かって土佐ヱ門がライフルをどかどか撃ちまくり、馬に乗った直次郎が紺次郎を助けて走り去る。その後、紺次郎は洋三と共に寛永寺に立て篭もる。そこへおりくが陣中見舞いに訪れ、三人で弁当を食べながら談笑する。食事を終え、凍ったような表情で立ち去るおりくの後ろ姿を呆然と見送る洋三と紺次郎。お・わ・り
2020年07月16日
コメント(0)
自分のやってきたことの方がプレッシャーより大きかったので勝てた。 松本薫 必殺からくり人血風編 第4話「大奥の天下に挑む紅い声」直次郎は街角に捨てられていた赤ん坊を拾う。早速白浜屋で可愛がられるが、土佐ヱ門は貧乏人の赤ん坊ではないと即座に見抜く。拾ってきたもののこれからどうしていくか考え込む直次郎に対し、おりくは必ず親は現れると言う。その夜、赤ん坊を引き取りに来たと思われる女が二人組の男(松山照夫・阿藤快)に殺される。二人組の男は呉服問屋の井筒屋(考古学の権威・藤森教授)に依頼されていた。しかしその背景は知らされていない。直次郎は二人組の男を尾行。昼間から女郎屋で酒を飲んでいる二人組の男の話を盗み聞きする。殺された女はおそでといい大奥で乳母として働いていた。何故かおそでは赤ん坊を連れて大奥から出てしまった。そして井筒屋からおそでと赤ん坊殺しを依頼された。井筒屋は大奥のご用達。赤ん坊がいては都合の悪い人物が大奥の誰かとつるんだに違いない。分かったのはそこまで。直次郎からの報告を聞いて土佐ヱ門は、赤ん坊は世継だと睨む。つまり十六代目の将軍になるかもしれない。しかし父親が将軍とは限らない。たとえば新之介は大奥のナントカという女に気に入られてウンザリしていた。そんなこんなで二人組の男は赤ん坊のことを詮索しすぎたため何者かに殺されてしまう。土佐ヱ門は井筒屋に大奥の染井(フカキン夫人)が出入りするところを見かける。すべて染井の企てだった。自分の子ども・鶴千代を世継にするため、邪魔な赤ん坊・鷹千代を消そうとしていた。井筒屋は鷹千代が白浜屋にいることを突き止め、大奥のお庭番を送り込み殺そうとする。捨て子だった直次郎は鷹千代の行く末が気になって終始もやもやしていた。「これは俺の恨みなんです。捨て子の俺が赤ん坊に賭けた、恨みなんです」。さらに今回の件でなじみの女郎まで巻添えにさせてしまった。直次郎は自ら頼み両の十両を差し出す。新之介を気に入っていた女とは染井のことだった。そこで堂々と大奥に潜入。染井を含み針で仕留める。直次郎と土佐ヱ門はお庭番たちをぶっ殺す。そして鷹千代は子どものいない夫婦に引き取られ、今頃は旅の空の下。お・わ・り
2020年07月15日
コメント(0)
ママでも金。 谷亮子必殺からくり人血風編 第3話「怒りが火を噴く紅い銃口」演出を工藤栄一、脚本をなんと神代辰巳が担当。昔の必殺シリーズはものすごいなあ。両替商の伊勢屋(日下武史)はあちこちから借りれるだけ金を借りるが、盗賊に全て盗まれて倒産する。その頃、直次郎はいまだ正体が分からない土佐ヱ門を徹底的につけまわしていた。食事、酒、トイレ、寝るのも一緒。土佐ヱ門からおかまの疑惑をもたれるほどのしつこさ。薩長軍は軍資金集めにかなり苦労していた。そのため伊勢屋の先日の一件は、官軍へ軍資金を提供するため伊勢屋による自作自演だった。このまま官軍が勝てば上方の商人たちも江戸へ流れ込んでくる。新政府が樹立する前に江戸の経済のキャスティングボードを握っておきたかった。伊勢屋からその報告を受けた土佐ヱ門は「随分汚ねえやり口をしたもんだ」と怒りが収まらない。それを盗み聞きしてた直次郎の怒りも収まらない。「お前さん薩摩の犬なんだろ?」「犬ねー。もしそうだったら誰がはいそうですと言うもんかねえ」。この間に直次郎の幼馴染や遊び仲間が次々と殺されていた。直次郎は伊勢屋の一件と関係があると睨んでいた。それだけに伊勢屋と密会していた土佐ヱ門にも怒りが向けられていた。そんなこんなでまたしても直次郎の遊び仲間が殺される。その頃、土佐ヱ門は密偵仲間に軍資金調達の進捗状況を報告するが、この仕事から降りたいと怒りをぶつける。しかし集めた軍資金を期日までに運び出すよう指令を受ける。土佐ヱ門は再度伊勢屋と接触、この間の殺しと関係があるなら今後止めるよう牽制する。殺された男たちは伊勢屋を襲った盗賊で、口封じのために殺されたのだ。伊勢屋からの帰り道、土佐ヱ門は直次郎に羽交い絞めにされる。殺された幼馴染たちのため土佐ヱ門を本当に殺そうとするが「お前に殺されるなら・・・しあわせだ・・・」と聞いて手を緩める。「お前さんの優しさにぐっと涙が出てきたよ」。そう言われると怒りのぶつけようがない。「俺は心底お前さんたちの仲間に入りたいんだよ」。おりくは伊勢屋の一件に首を突っ込む直次郎を諌めるが後戻りできない。今度は土佐ヱ門が直次郎とおりくのやり取りを盗み聞きしていた。ついでにおりくをめぐって口論。「悪いことすりゃすぐばれる」「じゃあ手前え惚れてねえってのか?」「惚れてるよ」「くそう忌々しい野郎だ!」「その口ぶりじゃお前も気があるってわけだ」「うるせえ・・・」。そんなこんなで伊勢屋の犯行が明らかになる。盗みをするようには見えない大人しい連中をそそのかして店を襲わせた。そのため口封じも簡単。ただし土佐ヱ門と伊勢屋の関係だけ分からない。「それだけは言えねえ」。またしても直次郎は土佐ヱ門に飛びかかろうとするが、その時小屋に潜伏してた盗賊の残党が一斉に射殺される。逃げ遅れた一人を土佐ヱ門が咄嗟に殺す。盗んだ金のありかを知られたくないために殺したのでは?「疑い過ぎだ」。その夜、伊勢屋は軍資金を運び出そうとする。それを阻止するため直次郎、おりく、おいね、新之介が集結。薩摩藩の兵士たちの中へ飛び込む直次郎と新之介を土佐ヱ門がライフルで援護射撃。土佐ヱ門が次々ぶち殺す中、直次郎は伊勢屋を仕留める。直次郎たちにとって今回は完全なただ働き。土佐ヱ門が考えていることもさっぱり分からない。その頃、土佐ヱ門は闘鶏に興じていた。勝ったのか、負けたのか。目の前を幕府軍の兵隊たちが横切る。お・わ・り
2020年07月13日
コメント(0)
「ミニにタコができる」っていうホームビデオを・・・。 田代まさし 必殺からくり人血風編 第2話「非道にたてつく紅い刃」土佐ヱ門は薩摩藩の密偵だった。密偵仲間から銃を渡され、江戸城に向かう幕府海軍の指揮官・榎本武揚の暗殺指令を受ける。その夜、密偵仲間は幕府浪士組に惨殺される。ある日、白浜屋に直次郎の母親と名乗る女(浅香光代)が訪ねてくる。直次郎は捨て子で親の名前も顔も知らないはず。女はお梅という女郎で直次郎の育ての親だった。お梅は仕事の斡旋を依頼するが、女郎としてはとうがたっているため、あちこちに断られ、おりくが面倒をみることになる。お梅は何でも仕事をこなすが熟女パワーに客はたじたじ。浪士組の山下だけはお梅を気に入る。一方、同じ浪士組の藤木、稲垣はツケを溜めていたためすこぶる評判は悪く、請求すると逆ギレする有様。その夜、おりくは土佐ヱ門に愚痴を吐く。店を手伝わない婿養子の夫に手を焼いていた。「あたしは悪い女房だね。そう思うだろ?あんたも」「そりゃそうだ。おかみさん人殺しだもんね」。その頃、山下はお梅に心中を誘う。人殺しの毎日が嫌気がさした。もうじき戦争が始まれば真っ先に殺される。その話を聞いてお梅は同情し、揃って川へ身投げすることになるが、飛び込んだのは山下だけ。お梅はさっさと白浜屋へ戻ると山下の財布からしっかり現金をいただく。ついでに他の女郎の客まで取るが、そのことで総スカンを食らい白浜屋を追い出され再び直次郎に泣きつく。直次郎はお梅たち女郎に育てられた。「まるで捨て猫を育てるようにみんなで育てたのさ。けんかに負けるとまるで親みたいにむきになったもんさ。泣き虫でねえ。その泣き虫が今じゃ転がし屋の直次郎さ。世の中って面白いねえ」。そんな中、山下が白浜屋へ現れる。山下はお梅が死んだものと思っていた。その頃、土佐ヱ門は榎本暗殺のため、通りに面した二階を借りて一行が来るのを待ち続けていた。ある日、直次郎は顔なじみのおさわを連れて土佐ヱ門を訪ねる。おさわは密偵・黒田の妻だった。黒田が無断で何日も帰ってこない。真下では江戸城に向かう榎本たち一行がつづく。土佐ヱ門は榎本を狙って銃を構えるが、直次郎とおさわが上がってきたため、すかさず懐に隠す。一行はどんどん進んでいく。その横でおさわが黒田のことを心配する「私に何か隠してるんでしょうか?聞いてはいけない危ないことをしてたんでしょうか?教えて下さい!」。通り過ぎる榎本一行。暗殺失敗。黒田は浪士組に捕まっていた。数日後、藤木の指示で処刑される。ある日、お梅は仕事にあぶれた女郎たちのために、ため続けた金を直次郎を通じて分け与える。直次郎はお梅に深々と頭を下げる。お梅の元に通い続ける山下を追って藤木たちがやってくる。藤木と稲垣はたまたまお梅が貯めた金を目にし、それを手に入れるためお梅を殺害する。直次郎はお梅の恨みを晴らしてほしいとおりくに殺しを依頼する。お梅を殺した藤木と稲垣の名前を聞いて土佐ヱ門は怒りを覚える。同士の密偵・黒田たちを殺したのもその二人だ。その夜、藤木たちは白浜屋で飲みまくり。お梅から奪った金でツケを支払う。ええじゃないかで大騒ぎの中、直次郎は稲垣を蹴り殺し、土佐ヱ門は藤木を銃で撃ち殺す。翌日、土佐ヱ門、直次郎とすれ違う浪士組の中に山下の姿があった。お・わ・り
2020年07月10日
コメント(0)
今度生まれ変わってきたときは、絶対一緒になろうね。 松田聖子必殺からくり人血風編 第1話「魔窟に潜む紅い風」ご存知必殺シリーズ第9弾。諸事情により急遽作られたにもかかわらず奇跡的に面白いのが見どころ。そのため前作とは全く関係なし。「さよならだけが人生か/それならこんちは何なのさ/昨日勤皇今日佐幕/昨日ほんとで今日はうそ/雨は降る降る血の雨が/人の情けは泥まみれ/明日天気になあれ」(ナレーション:芥川隆行)。舞台は慶応四年(明治元年)の品川。官軍がもう目の前に迫ってますよ~。品川には検問所が設けられ、薩摩訛り、長州訛りがあるだけで容赦なく捕縛。その品川で旅籠・白浜屋を営む女将おりく(草笛光子)、従業員のおいね(吉田秀子)、白浜屋に出入りする女衒・直次郎(浜畑賢吉)と寺小姓・新之介(ピーター)こそ「からくり人」のメンバー。その存在は品川でも噂が立っていた。ある日、お国(宮本信子)という女が通行手形を求めておりくを訪ねる。白浜屋は闇で通行手形を扱っていたが、最近は八両から十両が相場。とても手が出ない。その夜、おりくは寒さに震えていたお国親子を助ける。翌朝おりくたちは極悪岡っ引きを仕置きするが、ふんどし姿で倒れていた男(山崎努)を見つける。おりく自ら身体を温めたおかげで意識を取り戻す。男は名前を言おうとしない。どざえもんと吐き捨てた直次郎の一言に「それだ!そのどざえもんだ、俺の本名は。そう、思い出した。よかったよかった」と適当なことを言い、白浜屋に雑用係として居座る。そしてお国も十両を稼ぐため飯盛り女として白浜屋に紛れこむが、侍相手にうっかり薩摩訛りを口にしてしまう。騒然となる侍たちを今江戸では薩摩弁が流行っているとおりくが煙に巻く。お国のくには薩摩だった。お国は体を売ってまで夫の脇坂鉄之助に会って娘を預けたかった。鉄之助の上役に娶られ、噂は薩摩だけでなく三田の薩摩屋敷まで広まったため死ぬつもりでいた。しかし屋敷は焼き打ちに遭い、鉄之助は大火傷を負っていた。おりくはお国に十両を渡し、伝次という男から通行手形を得るよう紹介する。通行手形を手に入れたお国親子は検問所を通ろうとするが、白浜屋にいた侍・諸岡たちに呼び止められる。伝次が諸岡に密告したのだ。そして諸岡や伝次たちに手籠にされた挙句、口封じのため殺される。その一部始終を土佐衛門が偶然見ていた。土佐衛門は伝次から侍たち四人の名前を吐かせると、お国を刺した匕首でぶっ殺し通行手形を取り戻す。さらにお国殺しの下手人と、伝次から奪った通行手形をネタにおりくを強請る。「どうかしてるよなーお国さん殺しの下手人に加えてからくり人か。あいつらの名前をお恐れながらと申し出りゃよっぽど銭になる」。そんな中、鉄之助が白浜屋を訪れる。うろたえるおりくに変わって土佐衛門が「奥方様はご自害になされました」と告げる。「御武家様の奥方らしいご立派な最期でした」。おりくは土佐衛門の正体が薩長か幕府の密偵だと気づいていた。からくり人に近づいたのも身を隠すため。「仲間に入れろ」と開き直る土佐衛門に対し、おりくはお国の通行手形を十両で買い取り、下手人の名前を聞き出す。その夜、泥酔した諸岡たちをお国が殺された小屋へ招き入れる。人の気配に気づく諸岡たち。土佐衛門がお国を刺した匕首を手にして現れる。「これに見覚えがあるだろう?」。直次郎、新之介が次々と仕留め、土佐衛門は諸岡の喉を匕首で切り裂く。雪が降る中、おりくが見届ける。にこっと微笑む土佐衛門。闇夜に大砲の音が鳴り響く。誰もいなくなった小屋に風が吹いている。お・わ・り
2020年07月05日
コメント(0)
失敗を恐れるな。ただし失敗するな。 円谷英二森谷司郎監督『日本沈没』たまに、何度か観てしまう。良い映画です。重光享彦『刑事』NHKで放送されたドラマスペシャル。主演は高倉健。良くも悪くもテレビドラマ。工藤栄一監督『十三人の刺客』これはすごいわ。西村晃演じる剣豪。凄腕なのに無様な死に方は、のちの必殺シリーズや『傷だらけの天使』に通じるものがあります。坂本浩一監督『劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!』テレビシリーズと連動して沖縄ロケ。まあまあ面白かった。『オーブ』の後日譚になっていたところが良かった。『オーブ』の劇場版がぬるかった分。山下耕作監督『緋牡丹博徒』この人の黄金時代。80年代の迷走ぶりは違った意味で興味深いが。演出家としての力があっても良い映画が撮れない時代。80年代の邦画って全体的に迷走して面白いんですがね。そんなことよりも主演の藤純子。何この貫禄!この凄み!当時23歳。今時のなんとか坂とかの連中よりも若い。ランチパックばっかり食べていたらダメだ。テレス・ヤング監督『007 ドクター・ノオ』面白かった。これはヒットするわ。東洋人が小間遣いのような扱い方をされているところに西洋人の差別意識を感じますな。テレス・ヤング監督『007 ロシアより愛をこめて』あまり面白いとは思わなかった。藤田敏八監督『リボルバー』ロッポニカの傑作。主演はジュリー。20年ぶりぐらいに観たかも。良くできた映画。なぁつかしいなあ(水谷豊)。面白かったけどヒットはしなかった。ガイ・ハミルトン監督『007 ゴールドフィンガー』007シリーズを観ていると『南海の大決闘』がモロ影響を受けていることが分かる。東洋人ははっきりと中国人と描写されている。西側にとって冷戦時代も今も中国は脅威なんですな。
2020年07月05日
コメント(0)
センテンス スプリング! ベッキー高木仁三郎『市民科学者として生きる』岩波書店猛烈な本でしたが、読みたかった内容とはちょっと違ってましたな。スタニスワフ・レム『ソラリス』早川書房世間で評価されているほど面白いとは思わなかった。数年後に再チャレンジしたいと思う。立岩真也『弱くある自由へ――自己決定・介護・生死の技術 増補新版』青土社下手な小説よりはるかに面白い。それにしてもちょいちょい出てきてひやひやしたりする。原田ハマ『キネマの神様』文藝春秋社ものすごく面白かった。これは絶対に志村けんだわ。キャスティングした人えらい。ジュリーでもいけるよ!ただしここ数年、山田洋次の劣化ぶりが酷く、映画の仕上がりが非常に心配。大佛次郎『天皇の世紀』第3巻 文藝春秋社原作者がテレビ版に対して不満を持っていた理由がよく分かった。延々と緻密に書かれた原作をちょろっとしか映像化していない。これは怒りますが、忠実に映像化したらいくら金があっても足りません。たとえば咸臨丸編。原作は地球を一周して江戸へ戻ってくるのに対して、テレビ版はオエーオエ―と言いながら太平洋を渡ってアメリカに到着しておしまい。仕方ないですな。シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』岩波書店ぐいぐい来ました。分からないところも多かったけど当たり。アカチバラチィの会編『子どもが育つ地域社会とボランティア』筒井書房資料的価値はかなり高いけど、内容自体は詐欺のような本。誰に向かって書かれたのか最大の疑問。客観性もない。老人たちの思い出文集で金を取ろうなんて。この人たちはそういうところがダメなんだよ。
2020年07月05日
コメント(0)
ありがとう文春! ベッキー風の中のあいつ 第26話「乱世の怪物どこへ行く」勝蔵たちはおかよと一緒に綱五郎の生家を訪れる。綱五郎の母親は綱五郎の遺骨を抱えて泣き崩れる。勝蔵は堅気になる決心をする。日本一のやくざになると言ったばっかりに大切な女房役を失った。勝蔵、玉五郎、大岩は綱五郎の代わりに家の手伝いをさせてほしいと頭を下げるが、極道の暮らしをしてきた人間が水呑み百姓の暮らしに耐えられるわけがないと拒否される。「耐えられるか、耐えられないか。一度俺たちを試してほしい。野良仕事でも何でもやります」。しかし勝蔵の言葉はきれいごとにしか聞こえない。「綱五郎はあんたに殺されたんだからな」。そう言われて一睡もできない勝蔵。それでも村にとどまり残された綱五郎の家族を手伝う。その情報を察知した次郎長の子分たちは勝蔵たちを急襲。大岩が犠牲になる。大岩と恋仲になっていたおかよはまたしても大切な人を失い、勝蔵も同じ思いだった。そして綱五郎の母親を裏切ってしまう。勝蔵は次郎長と対決するため再び長脇差を手にする。「俺はやっぱり極道だ。道は一つしかねえよ」。必死に止める玉五郎。「玉・・・俺あ一人で行くの怖えんだよ・・・すまねえ、一緒について来てくれ・・・」。くしゃくしゃな泣き顔をみせる勝蔵。「あっしに死ねって言うんですかい?」。決心する玉五郎から長脇差を取り上げると髷を切り落とす。たった二人で次郎長一家に殴り込みをかける。ワンカット長回し。ロン毛のショーケンではなく勝蔵が斬りまくり、斬られまくる。次郎長の部屋にたどり着くが瀕死の状態。一方、次郎長は微動だにしない。「お前えが羨ましいよ・・・叩き出せ!」。その一言で勝蔵と玉五郎は簀巻きにされて放り出される。雪の降る田んぼのあぜ道にゴミのように放置されているがまだ死んでいない。「ちょいとしつこすぎますかな」「ばかやろう、そんな簡単に死んでたまるか。いくさはな、これからだぞ」。勝蔵は京で大砲を手に入れて次郎長をぶっ殺すと言う。一方、玉五郎は供養のために今まで通ってきた道を戻ると言う。「ここいらで勘弁してくださいな」「そうかーお前とだけは別れたくなかったよ。でも分かれなくちゃいけないんだな-」。なかなか別れようとしない二人。「元気でな」「勝さんも死なないでおくんなさいよ」「黒駒の勝蔵ってお前・・・不死身だ」。史実によれば勝蔵はこのあと官軍に身を投じ一兵卒として散々こき使われた上、過去の罪状を問われて斬首の刑に処せられたという。血だらけでとぼとぼ歩く勝蔵がいつのまにかショーケンになって現代の東京を歩いている。ジュリーの歌が流れている。雑踏の中に姿を消すショーケン。お・わ・り壮絶な時代劇。ほとんどの登場人物が殺されて死んでしまう。粋がってやくざになったものの、その末路は哀れで悲惨。アンチヒーローの極北。この半年後『傷だらけの天使』の放送が始まり、ショーケンはさらにしょぼいアンチヒーローを演じることになる。
2020年06月30日
コメント(0)
友達で押し通す予定!笑 ベッキー風の中のあいつ 第25話「宿命の対決」いよいよ黒駒一家と次郎長一家の対決が迫る。綱五郎は単身清水一家に乗り込み、渡世の作法通り果たし状を突きつける。しかし貧乏な勝蔵たちはまともな食事にさえありつけない。さらに助っ人を雇うこともできない。一方、清水一家は一日一両の報酬で助っ人を根こそぎ確保。そんな中、綱五郎と大岩は団子を盗んだことでガキどもに責められていた少女を助ける。少女は綱五郎の妹のおかよ(志摩いづみ)だった。はやり病で長兄が死んだため、男手の綱五郎を連れ戻しに来たのだ。しかし綱五郎は勝蔵に付いて立派なやくざになると言う。そして対決の前夜。助っ人が集まらず弱気になっている勝蔵に玉五郎は盛り立てる。「明日のいくさは勝てるってことですよ!おまはんの名前からして勝ぞうだい!」。だいたいやくざなんて手合いはおだてや暗示にめっぽう弱い。そういう単細胞型人間でなければ斬った張ったの渡世を生き抜くことはできない。すっかり舞い上がって翌朝、文久三年五月十七日。天竜川を挟んで両者激突。次郎長一家の助っ人軍団を切りまくる勝蔵たち。しかし次郎長は「これていいんだ。たくさん死んでくれたら助っ人代も浮くってもんだ」と余裕。戦いは勝蔵一家が優勢。そこへおかよが現れて勝蔵を刺そうとする。勝蔵が死ねば綱五郎は帰ってくれると思ったからだ。権力とグルになっている次郎長にひと泡吹かせることができるのは自分たちしかいないと言う勝蔵に、おかよは手前勝手な理屈だと言い返す。偉そうな理屈を言ったところで所詮やくざの縄張り争いではないか。それでも勝蔵の信念は変わらない。しかし河原の土手には黒駒一家と次郎長一家の殺し合いを見に来た見物客で溢れている。まんじゅう屋まで店を出している。「むごたらしい死にざまを見たいだけなのよ」。凍りつく勝蔵。しかし今更後戻りできない。次郎長一家はかたをつけるため鉄砲を連射。単身斬り込む綱五郎。見物客はやんややんや。勝蔵一家は止むを得ず撤収するが、綱五郎の姿がない。綱五郎は次郎長たちを待ち伏せしていたが、滅多斬りにされる。犬死にする綱五郎に次郎長は「ばか」と吐き捨てながら足蹴にする。おかよが駆け付けた時には既に虫の息だった。「こわいよ、こわいよ・・・親分みたいな人に・・・」。綱五郎の壮絶な最期に勝蔵は初めて涙を流す。つ・づ・く次回感動の最終回。
2020年06月30日
コメント(0)
「楽しんでやれよ」とよく言われますが、僕にはその意味が分かりません。 イチロー 風の中のあいつ 第24話「恨みをこめて、俺が斬る」勝蔵たちが三蔵を追い続けている頃、おりはは次郎長に匿われている三蔵を見張って一日千秋の思いで勝蔵の到着を待ち焦がれていた。ただし労咳を病んでいた。三蔵が次郎長に匿われていることを突き止めた勝蔵たちは次郎長一家を急襲するが、そこには次郎長に助けられたおりはがいた。おりはは勝蔵と次郎長の和解を望んでいた。次郎長は勝蔵が思っているほど悪い人ではない。勝蔵にとって次郎長は如何なる存在だったのか。勝蔵ゆくところ常に次郎長あり、次郎長ゆくところ常に富士のお山が微笑んでいた。思えば次郎長こそ富士のお山に最もふさわしい男であり、ライバル意識を裏返せば勝蔵こそ最も次郎長に惚れていた男の一人ではなかったのか。それでおりはの心が救われるなら、たとえそれが方便であるにせよ次郎長と一緒に酒を飲んでもいいと勝蔵は思った。そんな中、三蔵が捕まったとの一報が入る。しかも2~3日中に石和の代官所へ送られるという。三蔵は石和の代官を殺している。そこで次郎長が匿ったが、勝蔵が乗り込んでくると聞いて密かに逃がしたのだ。それを聞いて勝蔵は激昂する。ども安の仇を討つためいつまでも祐天や三蔵などを相手に命を張っている勝蔵を「もったいなくて仕方がないんだよ」と次郎長は言う。しかも放っておけば勝手に甲州を手に入れることができる。勝蔵には甲州も信州も興味はない。ただ次郎長に負けたくないだけだ。「俺の目の黒いうちは甲州を勝手にさせねえ」「お互い様だな。手前えの目の白いうちは甲州を自分のものにした気がしねえよ」。勝蔵と次郎長の対決は決定的となった。もし勝蔵が勝負に勝てば次郎長は甲州から手を引くと言う。その前に三蔵とのけりをつけるため、三蔵を乗せた唐丸籠を追う。さらにおりはも次郎長に置き手紙を残して勝蔵を追う。「惚れてんだな、あの男に。どいつもこいつも無理しやがって」。唐丸籠を襲撃する勝蔵たち。三蔵はてっきり子分たちが助けに来たと勘違いするが、勝蔵と知って慌てふためく。勝蔵たちも三蔵を簡単には殺さない。何度も切り刻まれる三蔵。なかなか絶命せず凄惨な姿をさらす三蔵に勝蔵はとどめを刺そうとしない。その頃、おりはも事切れようとしていた。その素性は一切不明であり、おりはという名前さえ本名であったかどうか、それさえも分からないという。つ・づ・く
2020年06月28日
コメント(0)
たとえ便所に隠れていても息の根を止めてやる。 プーチン大統領 風の中のあいつ 第23話「斬って流れてけもの道」借金を抱えた貧乏な作造・おみの親子。その留守の間、勝蔵たちは勝手に上がり込んで勝手にめしを平らげてしまう。作造怒りまくり。ただしその男たちが人相書きの「黒駒の勝蔵」と気付く。賞金の五両をゲットするまたとないチャンス。しかし大岩にぶっ殺される。これには勝蔵激怒。大岩に殴る蹴るの鉄拳制裁を加える。「手前えみてえな奴がいるから!」。おみのは咄嗟に火縄銃を取り出し勝蔵たちに銃口を向ける。大岩はおみのの前に立ち「ごめんなさい」と頭を下げる。明日までに五両返さないとおみのは妾奉公に出されてしまう。金を借りたやくざの甚五郎はども安の顔なじみだった。そこで玉五郎が事情を説明するため甚五郎を訪ねる。甚五郎は借金の帳消しを快諾する。さらに勝蔵、おみのと直接会い、作造の弔い料を出すだけでなく勝蔵たちに宿まで提供する。がばがば酒を飲まされる勝蔵たち。ただし大岩とおみのだけは警戒していた。案の定、甚五郎は次郎長に密通していた。しかし次郎長は兄弟分である甚五郎と勝蔵の間に首を突っ込むつもりはない。潰れかかったむども安の残党を壊滅させるため、甚五郎一家と勝蔵たちを共倒れに追い込もうとする。大岩は勝蔵に甚五郎が次郎長に寝返ったことを告げる。殴り込みをかけてきた甚五郎一家を返り討ちにする勝蔵たち。おみのの目の前で甚五郎を滅多斬りするが、おみのから「けだもの」と呼ばれてしまう。勝蔵は大岩を通しておみのにいくばくかの金を渡す。おみのはその金を地面に叩きつけるが、幼い弟と妹が拾い上げる。勝蔵は所詮やくざに過ぎない。つ・づ・く
2020年06月28日
コメント(0)
私のことは嫌いでもAKBのことは嫌いにならないで下さい。 前田敦子 風の中のあいつ 第22話「くたばれ!世間の噂」自分のことが芝居になっていた。黒駒勝蔵評判鑑。早速鑑賞する勝蔵たち。しかしそこで描かれる勝蔵は金を奪う、女を襲うのウソだらけ。勝蔵ごっこをする子どもたち。そこでも勝蔵は悪人。大人は分かってくれる。しかしそこへやってきた母ちゃんは「そんなことばっかりしていると黒駒の勝蔵みたいになっちまうよ!」とかの車寅次郎ばりのろくでなし扱い。しょんぼりした勝蔵たちは久しぶりに黒駒村へ帰ることにする。そのことを次郎長は友蔵に知らせる。そんなこんなで黒駒村にたどり着くが黒駒一家がない。代わりに料亭になっている。勝蔵は再会したおいとから事の次第を聞かされる。勝蔵の悪い噂は黒駒村まで広がり、帰りを待っていた子分たちも代官に追われて散り散りに。おいとに励まされて泣き出しそうな勝蔵。おいとはいつまでもここにいていいとまで言う。しかしおいとの店に潜伏していることをマークされ、その情報は友蔵の耳に入る。友蔵一家が泊っている宿に偶然おりはも泊っていた。おりはは友蔵一家の襲撃計画を知り、勝蔵へ知らせに走る。その夜、玉五郎と綱五郎が散り散りになった子分たちを呼び戻しに出かけている間に、おいとは勝蔵に女として迫る。勝蔵は体よく断るが、好きな人がいると見抜かれてしまう。そこにおりはが訪ねてくる。勝蔵に危機が迫っていることを知らせるが、おいとは嫉妬から嘘を言って追い返してしまう。そんなこんなで友蔵一家が黒駒村へ向かってくる。一方、玉・綱の二人は子分たちを再結集、その帰り道でおりはと再会し勝蔵が狙われていることを知る。その頃、おいとは勝蔵に昨日おりはが訪ねてきたこと、おりはから教えてもらった情報を正直に話す。しかし時すでに遅し、店の周りは友蔵一家に囲まれていた。勝蔵は一人で友蔵一家に立ち向かうが、鉄砲に気づいたおいとが勝蔵を庇って撃たれてしまう。激昂した勝蔵は友蔵一家を全滅させる。今にも泣き出しそうな勝蔵。こんなことになるのなら里心なんて出すんじゃなかった。男・勝蔵何処へ行く。つ・づ・く
2020年06月27日
コメント(0)
人間が生きていくうえで大事なことは、朝、希望を持って目覚め、昼は懸命に働き、夜は感謝と共に眠る。この気持ちだと思います。 麻生太郎 風の中のあいつ 第21話「男の世界は罠だらけ」新徴組の組頭である祐天を殺害したことで追われる身となった勝蔵たち。遠州、三河、駿河をまたにかけて逃亡の旅を続けていた。ばかのふりをして何とか関所を通過。ショーケンの芝居がやり過ぎ。勝蔵たちは女衒に追われていた虎蔵と女郎のおこう(桜井浩子)を助ける。虎蔵は大和田の友蔵の子分。友蔵は腕は強いが、斬った張ったは大嫌いな温厚な人柄。渡世人の間でも評判が良い。そんなこともあって代官から十手を預かるように言われる。目的はこの辺りをうろついている勝蔵たちを捕えること。しかし二束の草鞋を履くことに抵抗。あっさり拒否。代官しょんぼり。その代官を操っていたのが次郎長。友蔵は虎蔵が面倒を見ている三人組が勝蔵たちだと気づく。しかし御上に売るつもりはない。子分たちにも勝蔵たちを大事に扱うよう言いつける。そんなこんなでおこうは年季が明けたはずだったが、病身の父親のためさらに借金を重ねていた。女衒たちは虎蔵に利息を付けて三十両持って来いと突きつける。次郎長は勝蔵たちが友蔵一家にいることを突き止めると、代官を通じて虎蔵に揺さぶりをかける。知らなかったとはいえお尋ね者を匿った罪は重い。但し十手を預かり、勝蔵たちを捕えれば褒賞金として五十両を与えるという。虎蔵はおこうを見受けするため五十両を手にする。すべて次郎長の作戦。虎蔵は勝蔵たちを誘い出し一網打尽にしようとするが、駆け付けた大岩と小岩の加勢もあって返り討ちにする。しかし小岩が命を落としてしまう。小岩が握っていた折れた刀で虎蔵を滅多斬り。虎蔵は裏切ったことを詫びる。そして五十両をおこうに届けてほしいと頼んで息を引き取る。勝蔵抹殺に失敗したが、今回の一件で友蔵が黙っているはずがない。これも次郎長の作戦。友蔵は勝蔵に復讐を誓う。おこうは虎蔵の死を知らないまま無事に年季が明ける。そして勝蔵たちは小岩を墓を建てると逃亡の旅に出る。つ・づ・く
2020年06月27日
コメント(0)
薬物中毒者ども。この世から始末してやる。もう我慢ならない! ドゥテルテ大統領 風の中のあいつ 第20話「幕末同棲時代」なんとか祐天の罠から逃れたものの勝蔵は疲労困憊で熱にうなされる。さらに次郎長に斬り殺される夢まで見る。その頃、祐天は久しぶりに次郎長と会っていた。すっかり侍気取りの祐天を次郎長は軽蔑する。「下手な役者ほど芝居をするって言うだろ。侍がこの世で一番偉えって思っているのがあいつのばかなところよ」。一方、勝蔵のことは「ばかはばかでもあれは筋が通っている」と評価。「どーしてるかなあ。ああいうばかがいねえと人生味気なくていけねえ」。そんなこんなで一ヶ月。勝蔵たちを売った大村は新徴組からも姿を消し、酒浸りの毎日を送っていた。おまきは大村と生活費をため自ら女郎になって金を作る。大村はおまきの行動に目が覚める。すべては自分の弱さに原因があった。一方、勝蔵たちはしょぼい毎日。いつまでたっても祐天や三蔵などしょぼいやくざを相手にしていることに玉五郎は嫌気がさす。駿河の次郎長か、黒駒の勝蔵か。富士を挟んで張り合うつもりだったのに。しかし勝蔵は日本一のやくざになるつもりはなかった。その日その日を命がけで何かにぶつかって行けたらいい。たまたま目の前に祐天や犬神、三蔵、そして次郎長がいたに過ぎない。勝蔵の気持ちは分かるが、それでも玉五郎は納得できない。そこへ熊五郎が大村を見つけたと駆け込んでくる。その頃、大村は祐天に京都へ行く旅費五両を貸してほしいと頭を下げるが、断られただけでなく「犬」呼ばわりされる。侍のプライド、殺された父親の仇を討つため祐天に斬りかかる。しかし新徴組に滅多斬りにされ絶命する。「お前ほんっとに悪い奴だなあ・・・!」勝蔵ブチ切れ。刀を投げつけて祐天串刺し。さらに滅多斬りにしてぶっ殺すと新徴組と大乱闘。そのまま江戸を立ち去る。そしておまきはいつまでも大村の亡骸にすがりつく。つ・づ・く
2020年06月26日
コメント(0)
努力は必ず報われる。もし報われない努力があるとしたらそれはまだ努力とは言えない。 王貞治風の中のあいつ 第19話「幕末怨み節」江戸はテロの嵐が吹き荒れていた。勝蔵と綱五郎はども安の仇である祐天を追って江戸にやってきた。二人は無宿者だったことから江戸市中見回り役の新徴組に捕まってしまう。逆ギレするが「黒駒の勝蔵」の存在は超ローカル過ぎて誰も知らない。そこへかつて祐天を父親の仇として追っていた男(山口暁)と再会する。勝蔵が渡世入りする前、祐天に返り討ちされそうになったところを助けたのだ。男は今も祐天を追っているが、名前を大村達尾と改め新徴組に入っている。その新徴組の組頭に祐天が収まっていると聞いて驚くと同時に、勝蔵に協力を約束する。その頃、玉五郎は一足先に江戸へ潜入。乞食スタイルで祐天の動きを探っていた。祐天は確かに新徴組の組頭として指揮を執っていた。そんなこんなで黒駒トリオは久しぶりに再会。早速祐天襲撃計画を練る。ところが大村は祐天に勝蔵たちが江戸に来ていることを密告する。父親の代から浪人だった大村が新徴組に入れたのは祐天に金で飼われたからだった。その夜、大村は妻のおまきに全てを告白する。新徴組に父親の仇がいる。しかし初めて掴んだ出世の糸口を失いたくなかった。翌朝、勝蔵たちを誘い出す。何も知らない勝蔵は呑気に昔話をする。浪人だった大村が祐天に飛びかかった時、勝蔵は羨ましかった。「何でもいい。命を張れるものがあれば幸せじゃねえかと思ってね」。その一件さえなければ祐天と張り合うことはなかっただろうし、やくざにもなっていなかったと話す。しかし大村は死んでいたかもしれない。もっとのびのびと生きたい。勝蔵は大村に話すが一笑される。「もっと楽しいことねーのかなあ」。そんなこんなで通りかかった祐天に斬りかかろうとするが、新徴組に取り囲まれていた。さらに大村に斬りつけられる。つ・づ・く
2020年06月24日
コメント(0)
「苦しい時ほど笑え!」笑えるくらいならとっくに笑ってます。 ヒロシ風の中のあいつ 第18話「無用!!渡世に女の情け」勝蔵たちが旅に出て一年が経った。内海の後任の代官・増田安兵衛に追われ続けていたため、一家の解散を決意する。しかし玉五郎は江戸へ、綱五郎は勝蔵を後援する庄屋の娘・おたみと生活を共にすることに。ところがおたみは自分よりも勝蔵ファーストの綱五郎を目の当たりにし、勝蔵に嫉妬する。さらに増田安兵衛の配下に勝蔵を売ってしまう。勝蔵は追手と大乱闘。綱五郎はおたみを捨てて勝蔵と行動を共にする。こうして勝蔵と綱五郎は旅を続けることになる。つ・づ・く
2020年06月23日
コメント(0)
ひたすら昇ろうとするなら、葉も果実もエネルギーり無駄遣いでしかない。 シモーヌ・ヴェイユ風の中のあいつ 第17話「右も左も傷だらけ」仇の一人・犬神郡次郎を打ち果たしたものの、勝蔵の心は一向に晴れなかった。所詮犬神も時勢の波に乗れなかった要領の悪い男ではなかったか。要領の良い人間が権力の傘の下でのうのうと生き延びている。これが勝蔵には何ともやりきれなかった。発作的に切腹しようとする勝蔵を取り押さえる熊五郎たち。内海は犬神の亡骸を見つけて愕然とする。そして犬神の死を他人事のように言う三蔵を憎らしく思う。三蔵はこの際、勝蔵をやっつけるようほのめかすが、内海は断る。くだらないやくざの喧嘩に巻き込まれたおかげで出世の道は断たれた。せめて貸したままの鉄砲二十丁を返してほしいと申し出るが、もはや三蔵とはずぶずぶの関係。内海に代わる新しい代官・増田安兵衛はやくざ嫌いの堅物らしい。その夜。勝蔵は首を括ろうとした女を助ける。女の名はおゆみ。おゆみは内海の許嫁だった。便りを出してもなしのつぶてだったため、江戸からやってきたもの追い返されたとのこと。勝蔵はエリート役人の内海を眩しく感じた時もあったが、言っていることとやっていることは逆。法律で裁くべきども安をやくざを使って片付けた。「あんな男のどこがいいんだ?」。おゆみは元の内海の戻したいと泣きながら話す。「俺も・・・そんな人がほしいねえ。俺のためだけによお・・・あのばかたれが!」。勝蔵はおゆみのために一肌脱ぐことになる。翌日、内海を呼び出しおゆみが自害を図ったと適当なことを言って挑発する。しかし死のうとしていたことは本当だ。激昂する内海。そこにおゆみが割って入る。「悔しかったらな代官なんて辞めておゆみさん迎えに来い。男ってのはよお裸になってどんだけのことができるかってことで値打ちが決まるんだ」。内海は代官を今日で首になることを正直に話す。三蔵に鉄砲二十丁貸したことが上役に発覚してしまったのだ。明日まで鉄砲を戻さないと末代まで汚名を被ることになる。おゆみを追い返したのはそういう事情があったのだ。勝蔵たちは内海とおゆみの再出発を温かく送り出す。そこに三蔵一家の鉄砲が撃ち込まれる。おゆみが犠牲になり、内海も撃たれてしまう。おゆみに寄り添うように絶命する内海。勝蔵ぶち切れ。三蔵一家を皆殺しにするが、鉄砲の前に撤退を余儀なくされる。一方、勝蔵たちを甲州から追い出したが、はずみで内海を殺してしまったため三蔵も甲州を離れる。そして誰もいなくなった甲州を手にしたのが次郎長だった。屍が転がりまくる勝蔵一家。「だから言わねえこっちゃねえ。これで甲州はガラ空きになりやがった。馬鹿野郎どもが」。屍の山の中には内海とおゆみの姿もあった。つ・づ・く
2020年06月18日
コメント(0)
忍耐とは苦しみを犯罪に変容させずにいることだ。 シモーヌ・ヴェイユ風の中のあいつ 第16話「おりは悲しや」おりはは今もども安のことを思っている。一方、勝蔵たちは三蔵一家に何度か襲撃をかけるものの鉄砲の前では歯が立たない。祐天は行方不明、内海は代官所へ逃げ込んだまま。そんなところへ祐天が江戸に行って侍になったとの知らせが入る。いつまでもやくざをやっている時代ではない。しかしやくざが侍になれるはずがない。ところが江戸で結成された新徴組は腕が立てば百姓でも入ることができる。祐天は名前を山本せんのすけと改め新徴組の隊士になっていた。日本の近海にも外国船が訪れ、少しずつ世の中が変わろうとしている。その波に祐天は一足先に乗ったのだ。内海は犬神郡次郎を匿っていたが、こちらも状況が変わってきた。犬神がども安を殺したせいで自分の立場が危うくなってきたため、代官所から出ていってほしいと頭を下げる。「俺がなぜども安を殺したか教えてやろうか?」。捨て台詞のように内海に語りかける犬神。ども安は良い男だった。自分の人生で初めて人の情けに触れた。「だからこの手で殺したのよ。獄門にかけるより、祐天や三蔵の手にかけるより、俺のこの手で・・・分かるか代官?陽のあたる道ばかり歩いてきたお主には分かるまい」。勝蔵はおりはを訪ねる。縫物をしているおりはの姿を見て「坪を振ってるおりは姐さんには見えねえなあ」としみじみ。その頃、犬神が代官所を出たとの知らせが勝蔵一家に届く。その知らせはおりはの耳にも入るが、勝蔵には伝えなかった。なぜかども安の仇を打つことよりも勝蔵と一緒にいる時間を選んだ。その夜、二人は一緒に食事をとる。おりはは自分を傷つけるように酒をぐびぐび飲む。そんな飲み方を止めながら勝蔵はおりはにプロポーズする。その頃、犬神は涙を流しながらども安の墓に向かって手を合わせていた。そんなこんなで勝蔵は犬神を追い、入れ違うように犬神はおりはを訪ねて勝蔵宛の果たし状を渡す。別れを惜しむ勝蔵とおりは。翌朝、おりはは犬神と対決。直接ども安の仇を討とうとするが、おりはが敵う相手ではない。勝蔵が駆け付け犬神と激しく斬り合う。犬神は勝蔵の首を絞める。「ども安もこうやって死んだんだ!」。しかし犬神の胴に刀が突き刺さり、そのまま絶命する。旅立つおりはを見送る勝蔵。つ・づ・く
2020年06月17日
コメント(0)
植物の水準にまで堕ちて無となる。そのとき神が糧になる。 シモーヌ・ヴェイユ 風の中のあいつ 第15話「一番星落ちた・・・」勝蔵たちはども安の仇を討つため連日奔走していた。その間にお杏は勝蔵一家に転がり込み、玉五郎と良い仲に。元は行方知れずの父親を探して旅を続けていた。その話を聞いた鉄平は表情を曇らせる。「流れ者の博打打だったらしいんだけどな、商売女にガキ産ませっぱなしにしてトンズラするような男だからねー。碌な死に目にあわねーよ」と適当なことを言う勝蔵。鉄平はお杏をチラ見して「似てる・・・」。さらにおいとに財布ごと押しつけてお杏に渡してくれと頼む。不審に思う勝蔵にお杏は自分の娘だと白状する。「あの目元口元俺の女房にそっくりなんだ」。20年前、土地の女と所帯を持って暮らしていたがひょんなことで十手持ちを傷つけてしまった。このままだと女房と娘に迷惑がかかると思い、二人を捨てて旅に出る。その時ども安と知り合った。その後、事件のほとぼりが冷めた頃、舞い戻るが住んでいた家が火事で焼けており、女房と娘の行方は分からなくなってしまった。しかし今、父親と名乗り出るつもりはない。ども安の仇を討つと凶状持ちになってしまう。そのことでまた娘に迷惑をかけることになる。「俺はお杏が生きていることだけで満足なんだ」。勝蔵はども安の仇討ちが鉄平とお杏を引き裂くことに苦悩する。何か良い知恵はないか。「その知恵あたしが貸そうかね?」と次郎長が現れる。「要するに割に合わない仇打ちなんてやめるこったね」つまり三蔵たちと和解し共存共栄を、勝蔵には「二番目の席を用意してあげるよ」と勧めるが勝蔵にその気はさらさらない。そんなこんなで三蔵の居所が見つかるが、鉄平を巻き込まないよう仇討ちから外す。三蔵の隠れ家を急襲する勝蔵たち。鉄平は勝蔵たちのあとを追いかける途中、お杏をつかまえて自分が父親だと告白するが、別人だとあっさり否定される。鉄平の早とちりだった。そんなこんなで勝蔵一家と三蔵一家の大乱闘。一人逃げ出した三蔵をたまたま鉄平が見つけて斬りかかるが、三蔵の子分に後ろから斬られてしまう。鉄平は勝蔵の腕の中で息を引き取る。せっかくお杏と二人だけにしてあげたのに。義理が通れば人情が引っ込む。馬鹿を承知のこの渡世。今に見ていろお月さん。俺がやらねば誰がやる。つ・づ・く
2020年06月16日
コメント(0)
汚職をはたらく者は全員殺してしまった。 ドゥテルテ大統領 風の中のあいつ 第14話「北風に向かって起つ」ども安亡き後、竹居一家の今後をめぐって鉄平と四天王・矢太郎(堺左千夫)とで意見が真っ二つ。鉄平はども安の仇を討ちたいと主張するが、それはお上に逆らうことを意味する。却って竹居一家を潰すことになりかねない。ども安の墓は土まんじゅうに石を乗せただけ。しかも罪人扱いのため葬式を出すことは許されなかった。玉五郎は勝蔵にども安が亡くなったことを知らせに走るが、無理がたたって熱を出してしまう。そこへ通りがかったお杏(宮下順子)に介抱される。お杏はスリだった。ひょんなことで勝蔵と知り合い、玉五郎の許へ案内する。勝蔵は玉五郎からども安が死んだことと、その経緯を聞かされるが信じられない。表に飛び出し一人涙を流し続ける。一方、ども安を殺した犬神郡次郎は難を逃れて内海に匿われていた。あともう少しで竹居一家は壊滅するが、勝蔵が戻ってきたら息を吹き返すに違いない。そうさせないため勝蔵直系の子分・大岩と小岩を痛めつけて監禁。鉄平は二人を救出しようとするが、竹居一家にとってよそ者に過ぎない。祐天の罠に掛ってまで助ける義理はないと矢太郎に止められる。そこでおりはと二人だけで救出に向かうが、祐天・三蔵の下っ端たちに取り囲まれる。そこへ勝蔵たちが駆け付け一網打尽。勝蔵はども安の墓に手を合わせ、派手な葬式を出すと誓う。内海邸の前で祭りのように太鼓を打ち鳴らす。「おい代官!久しぶりだな!ども安のとっつあんはな、代官のお膝元じゃ安心してらんねえんだよ!」と挑発しまくる。その騒ぎに人が集まり、思い思いに踊り始める。甲州やくざ界のゴッドファーザー・竹居のども安の葬儀は勝蔵の手によって菩提寺で盛大に営まれた。この葬儀には生前付き合いのあった親分、旦那衆はもちろん百姓、町人までが我先と参列したと伝えられる。鉄平は改めて勝蔵に竹居一家の親分になってほしいと頭を下げる。一家を支えられるのは勝蔵しかいない。代官所での馬鹿踊がこんな結果を生むとは思ってもみなかった。反対する矢太郎らをあっさり返り討ちにしたことで却って腹が括った。やはり自分は黒駒の勝蔵、竹居の勝蔵ではない。しかしども安の仇は討つ。つ・づ・く
2020年06月15日
コメント(0)
あらゆる怪我が勉強の材料になる。こんな面白いことやめてたまるか。 畑正憲風の中のあいつ 第13話「ども安エレジー」勝蔵はども安との確執を避けるため綱五郎と一緒に旅に出た。その直後、竹に花が咲く不吉な出来事が起こる。ども安はすっかり人が信じられなくなっていたが、唯一犬神郡次郎だけは信用していた。一方で、今でも勝蔵のことを高くかっている。「お前と勝蔵が仲良くしてくれさえすれば枕を高くして寝られるってもんだい」。犬神郡次郎には祐天と密通しているだのきな臭い噂が絶えない。それでもども安はずっと傍にいてもらいたいとまで口にする。そんな中、勝蔵と綱五郎はども安がもうじき殺されるとの情報を耳にする。ども安の許に凄腕の浪人が潜り込ませている。その浪人は代官と江戸の道場仲間だとか。犬神郡次郎と内海のことだ。内海、祐天、三蔵、犬神郡次郎の四人はグルだった。勝蔵はども安を訪れて頭を下げる。「俺と縁を切る代わりに犬神とも縁を切ってくれ」。ども安は勝蔵の話が信じられない。犬神と縁を切るわけにはいかない。勝蔵と犬神の二本柱になって竹居一家を支えてくれると信じていたのに、勝蔵は犬神を追い出そうとしている。ども安にはそうとしか思えなかった。それだけに「二人を捨てるわけにはいかねえんだ!・・・悪く思わないでくれ」とつらくもあった。翌朝、勝蔵と綱五郎は再び旅に出る。犬神はども安に女と所帯を持って竹居に腰を据えようと思うと話す。ども安は旧友の内海と会って「気が変わったね?」と指摘する。方や代官、方ややくざの用心棒。まともな人間なら気が変わるのが当たり前。新しく出直すためならいくらでも力を貸す。ども安の申し出に犬神は涙を流す。早速駕籠に乗って犬神の女に会いに行くことになるが、三蔵・祐天たちが襲撃してくる。さらに犬神から「今から冥途へ送ってやる」と言われる。ども安には何を言われているのか理解できない。「これが俺の情けだと思ってくれ」「この…大馬鹿野郎-!」。首を絞められるども安。「勝蔵…!俺が…俺が馬鹿だった!」。直立不動のまま絶命するども安を刀で突き刺し、鉄砲でとどめをさす祐天と三蔵。その横で涙を流す犬神。「ども安…許せ」。そんなことは露知らず旅を続ける勝蔵と綱五郎の横をども安そっくりのじいさんが通り過ぎる。つ・づ・く
2020年06月14日
コメント(0)
500回以上かまれてるけど、このくらいは怪我のうちに入らない。 畑正憲 風の中のあいつ 第12話「甲州馬鹿囃子」汚職まみれの青木孫兵衛に代わって新しい代官・内海多次郎が赴任してきた。内海はども安が島で殺害した名主の甥。勝蔵はども安にしばらく用心したほうがよいと提案する。四天王にはそんな勝蔵が生意気に見えるが、年下でも叔父貴に当たる。そんな複雑さもあって竹居一家はまとまりに欠けている。しかし一家を立て直したことで勝蔵の名は上がっている。ども安は内心そのことを面白く思っていなかった。早速祐天は内海の許を訪れるが「前の代官と同じだと思うと大間違いだぞ!」と金の入った包みを一刀両断する。「舐めるなよ」。その夜、内海は勝蔵を呼び出し味方につけようとする。そのうえでども安との付き合いを忠告するが、勝蔵はども安から詫びを入れさせると提案する。詫びを入れたぐらいで帳消しにできないほどの大罪人だが、そのうち甲州中のやくざを動員して代官所へ襲撃する。そうなるぐらいなら詫びを入れさせたほうが得策だ。同じことをども安にも提案する。勝蔵は伊豆の山奥で涙を流しながら念仏を唱えていたども安の姿が忘れられなかった。翌日、百姓に扮したども安と鉄平は約束の場所を訪れる。勝蔵立ち会いの下、内海とども安の和解の場が設けられるが、祐天の手下たちが取り囲んでいた。「勝蔵!手前え俺を売ったな!」と激昂するども安。さらに祐天の手下たちがなだれ込んでくる。そして祐天に言い含められた内海が現れる。ども安は逃げも隠れもしない。土壇場で突然踊りだし、敵も味方も唖然とする。難を逃れたもののども安の怒りは収まらない。勝蔵に責任を取って指を詰めろと迫るが、鉄平が代わりに指を詰めてその場を収める。こんなことになったのもそもそもども安に勝蔵を引き合わせた自分に責任がある。鉄平は勝蔵にしばらく旅に出るよう勧める。ども安と勝蔵は虎と狼のような関係だ。離れていれば頼もしいが、一緒に顔を突き合わせていると牙をむく。互いに傷つける。ども安も勝蔵が一番大切だと分かっている。こうして勝蔵たちは旅に出る。つ・づ・く
2020年06月14日
コメント(0)
あとは子供を叩いたら骨が折れて傷害罪で捕まったとか。 高橋名人 風の中のあいつ 第11話「裏切りの季節」ども安の子分・半五郎が町人に言いがかりをつけていたところを勝蔵は激しく戒める。日の出の勢いの勝蔵に比べ、みじめなのは犬神郡次郎。そりの合わない勝蔵を貶めようと三蔵に内通したものの、逆に勝蔵の名声をあげることになった。三蔵と祐天は犬神郡次郎に接触を図る。そんな中、半五郎の死体が見つかり、勝蔵が殺したと疑われる。勝蔵は焼きを入れた日以来半五郎とは会っていないと説明するが、ども安は信じようとしない。水車小屋で言い争っている勝蔵と半五郎を見たと飴屋の男が証言していた。ども安は勝蔵を鉄拳制裁、男泣きする。実の倅のように思っていた勝蔵が挑戦的な態度を見せたのが腹立たしくもあり、恐ろしくもあった。勝蔵もまた悲しかった。実の父親以上に尊敬していたども安が、自分より他人の言葉を信用したことが無性にさみしかった。そんな勝蔵の前に次郎長が現れる。ども安と仲違いを起こしたと聞いて忠告しにやってきたという。どう見ても人の下で働ける男ではない。いずれは甲州一、それ以上の親分になる器だ。つまり一刻も早くども安と手を切って自分と手を組めというのだ。もちろん勝蔵はそんな話には乗らない。それよりも飴屋の男が気になっていた。ども安は次郎長が勝蔵に接触していたことを知り次郎長の宿に乗り込むが、素直に負けを認められてしまう。ども安は次郎長に勝蔵を取られたくなかったのだ。次郎長が羨むほどの仲だったども安と勝蔵がなぜ仲違いを起こしたのか?ども安は自分の盾ついたことがどうしても許せなかったと話すが。その頃、飴屋の男は三蔵と祐天に会っていた。すべては勝蔵とども安の仲を裂くための作戦だった。しかし飴屋の男は口封じのため殺されそうになる。そこへ勝蔵たちが乱入。どさくさに紛れて飴屋の男は逃げだすが、犬神郡次郎に殺される。勝蔵たちに「いきなり匕首を突きつけてきたので止むを得ずに斬った」と証言するが、飴屋の男の懐に匕首の鞘は無かった。犬神郡次郎の証言で勝蔵の濡れ衣は晴れた。しかし勝蔵は犬神郡次郎が三蔵たちと密通しているのではないかと疑い、ども安はそれを止める。またやられたと勝蔵は思った。人と人とのつながりが、これほど希薄に感じられたことはこれまで無かった。つ・づ・く
2020年06月14日
コメント(0)
袖口に電極仕込んでたとか、脱税とか。 高橋名人風の中のあいつ 第10話「果てしなき戦い」今回から三本連続で工藤栄一が演出を担当。役者の動きがカメラにどう映っているのか。調子に乗っていたショーケンにカメラを覗かせるなど徹底的に鍛え上げたという。勝蔵・ども安連合軍は三蔵一家と連日抗争に明け暮れていた。ども安の身内には四天王、七人衆と呼ばれる錚々たる屈強なメンバーが揃っていたが、チームワークは今一つ良くなかった。その証拠にチーム全員勢揃いしている中、おりはは元亭主の墓参りをしていた。さらにども安に飼われた用心棒・犬神郡次郎(大谷博士)もおりはを口説こうとしたり。おりはとども安の仲もあまりうまくいってなかった。そんな中、ども安はついに一家を構える。それを知った三蔵は十手持ちの祐天に相談。数では三蔵一家が上回っていることから正攻法で全面戦争を仕掛ける。にわか集めの勝蔵・ども安連合軍は敗走に次ぐ敗走。まともに戦っては勝目が無いことから玉五郎と綱五郎はあちこちリサーチ。その結果、三蔵に妾がいることを突き止める。妾と会う時、三蔵は一人。さっそく乗り込もうとするども安を止め、代わりに勝蔵がその役目を立候補する。そのやり取りを立ち聞きしていた犬神郡次郎は三蔵にリークする。見返りは「勝蔵を返り討ちしてくれたらそれでいい」。そんなこんなで勝蔵は単身三蔵の妾宅を襲撃するが、布団をめくると鉄砲を構えた三蔵が潜んでいた。いつの間にか周囲を三蔵一家が取り囲んでいる。破れかぶれの大乱闘。玉五郎と綱五郎も乱入。勝蔵は命乞いをする三蔵を追い詰める。「勝蔵さん待って待って!」「命だけは助けてやる。その代わり一筆書いてもらおうか」。勝蔵は三蔵にども安一家の縄張りをそっくり返すという証文を書かせる。それを手にしたども安は涙を流して感激。疲れ切った勝蔵は一人してほしいと言って横になる。明日から何を目的に生きていこうか。おりはは眠ってしまった勝蔵に布団をかける。つ・づ・く
2020年06月14日
コメント(0)
16連射がウソでボタンにバネ入れてて、それが詐欺で捕まったとかね。 高橋名人 風の中のあいつ 第9話「勝蔵故郷に帰る」勝蔵たちは黒駒村に帰ってきた。留守の間、勝手に大岩、小岩の二人が子分を名乗って転がり込んでいた。おいとも勝蔵の父親のおかげで借金を返済、めし屋を開くことになった。その父親は病床にふけっている。一度会ってほしいと頼むが、勝蔵はもはや小池家の人間ではない。おいとは勝蔵から受け取った金を届けに小池家を訪れるが、勝蔵の兄・三郎太(柳生博)の気持ちは複雑。父親の意識はもうろうとしているが勝蔵に会いたがっている。その頃、竹居村に潜伏していたども安も勝蔵が帰ってきたことを知る。勝蔵と手を組んで自分を島送りにした祐天を懲らしめてやりたい。そんなこんなで勝蔵の周りが急に気忙しくなる。ども安からは連日のように迎えの使いが来るかと思えば、祐天と国分の三蔵からは手打ちの杯をしようと使者が来る。今や勝蔵は甲州やくざ界の台風の目である。そんこんなで勝蔵は玉五郎の入れ知恵で祐天と三蔵に会うことに。祐天の用件は三蔵と兄弟分になること。もうども安の時代ではない。しかし兄弟分が年功序列と聞いて引っかかるが、一つだけ条件を示す。祐天、三蔵、勝蔵の三兄弟ではなくども安も入れて四人兄弟にすること。「めんどくせーから皆まとめて仲良くしちゃふるさとまとめて花いちもんめだ」。そんな条件を受け入れられるはずがない。てっきり勝蔵が裏切ったと思っていたども安はその話を聞いて感動する。勝蔵は子分に招く存在ではない。兄弟分と呼んでもおかしくない男だ。情けには情けで応える男。祐天と三蔵をあっといわせて愉快痛快。そこへ父親の容体が急変したとの知らせが入る。父親は最後まで勝蔵のことを心配していた。「小池の家にもあんな男が一人ぐらいいてもいいだろう」。実は三郎太も勝蔵の生き方が羨ましかった。勝蔵は大急ぎで駆け付けるが間に合わなかった。その場に座り込む勝蔵。家の中には入らず一人で嗚咽する。土砂降りの日、玄関に父親が立っていた。しかしよく見るとそれは線香をあげに来たども安だった。勝蔵は父親に幸せだったかと聞きたかった。「一生米つきバッタみてえによお、役人にぺこぺこぺこぺこしてよ、俺は不思議で仕方がなかった。やりきれねえと思ったのは俺だけじゃなかった。死ぬ時はやっぱり本当のことを言ってくれたな。おれはそいつを聞いて嬉しかったぜ。これで思いっきり生きてく自信がついたよ」。土砂降りの中、傘をさして歩く勝蔵とども安に三蔵の刺客が襲ってくる。めちゃくちゃに刀を振り回し滅多斬りにする勝蔵。つ・づ・く
2020年06月14日
コメント(0)
子供にはモテたね。今でも飲みに行ってオネーチャンに「あ、名人」ってことはあるよ。今キャバクラとかで働いてるのそういう歳でしょ。でも得ってほどじゃないなあ。 高橋名人 風の中のあいつ 第8話「さらば、愛しき人よ」とあるやくざ同士の抗争に手助けする勝蔵たち。しかし直前になって勝蔵は夢に出てきた姉おきんのことが心配になり甲州へ帰ってしまう。道中やくざに追われていた文吉をかくまう。小松の親分さんではなく国分の三蔵(小松政夫)の足を誤って踏んでしまったため因縁を吹っ掛けられたと話すが、勝蔵は嘘だと見抜く。文吉は小間物屋を営んでいる。店に入るとそこにおきんがいた。おきんは文吉に嫁いでいた。一年ぶりに再会するが、勝蔵は文吉の素性が気になる。かたぎの人間がやくざに追われるはずがない。その夜、名主と村の人たちが文吉を訪れる。やくざのいない平和な村なのに渡世人と国分の三蔵がうろうろしているという。くれぐれも争いごとを起こさないように。渡世人は勝蔵のことであり、三蔵が追っている人物こそ何を隠そう文吉だ。勝蔵はそのことを内緒にすると約束するが「姉ちゃんに泣きを見せるようなことがあったらただじゃおかねえからな」と文吉に凄む。その後、文吉は三蔵たちにぼこぼこにされる。かつて上州一のいかさま壺振り師として稼いでいたことから現役復帰するよう脅されていた。「惜しいねーせっかく銭になる良い腕を持ってるのにねー」。文吉はかたぎの暮らしを失いたくない。三蔵は奥の手として文吉の過去をおきんと村の連中にばらすと迫る。そのことを立ち聞きしていた勝蔵は文吉の口からおきんに全て白状させる。文吉は嘘がばれる前にいつか正直に話そうと思い続けていた。「そう思いながら…そう思いながら、お前さんに愛想つかされるのが怖くて」。勝蔵は泣きを見せた文吉に三行半を書くよう紙と筆を突きつけるが、おきんが取り上げる。「余計な真似をおしじゃないよ!」。愛しいおきんは自分ではなく文吉を選んだ。「やりきれねーな」。その夜、三蔵の賭場に文吉復帰。文吉のいかさまで三蔵ぼろ儲け。そこへ勝蔵たちが乱入、客たちにいかさまを暴露。さらに文吉の右手に刀を突き刺して大乱闘。勝蔵の気迫に三蔵たじたじで撤収。右手を切られたおかげで文吉は使い物にならない。これで三蔵に追われなくて済む。しかし勝蔵は「村の人たちには俺に切られたってはっきり言うんだな」と悪者になることを買って出る。そうすれば村人たちは文吉に同情するに違いない。「俺はもう二度と会えねえかもしれねえ。幸せになってくれよな」。ぞっこん恋焦がれていた姉貴は今では他の男の胸の中。何で妬いてなるものか。俺には渡世の道がある。つ・づ・く
2020年06月13日
コメント(0)
なにも考えようとはせず、心を無にする。 高橋名人風の中のあいつ 第7話「島抜け安五郎」安政五年八月の末。伊豆のとある場所に一艘の小舟がたどり着く。竹居安五郎・通称ども安(長門裕之)が島抜けをした。その頃、勝蔵たちは一人の渡世人につけ狙われていた。男は下田の鉄平(下川辰平)。勝蔵の腕を見込んで甲州一の大親分であるども安を助けてほしいと頼み込む。ども安は無茶な島抜けをしたせいで体を壊していた。国に帰りたがっているが、詮議が厳しく協力してくれるやくざはいない。箱根を越える体力もない。そこで勝蔵の噂を耳にし、ずっと探していたという。玉五郎は貧乏くじを引くようなものだと乗り気ではないが勝蔵は依頼を引き受ける。竹居村と黒駒村は近所。勝蔵は子どもの頃からども安の活躍を知っていた。鉄平に案内され、ども安の許へ向かう途中、おりはと再会し、今すぐ引き返せと言われる。おりははども安の情婦だった。亭主がいたにもかかわらず無理やり手籠にされた挙句、亭主は労咳で死んでしまう。気の毒に思ったども安はおりはの面倒をみることにしたが、その後指一本触れようとしない。「そういう男なんです。ども安って」。嘘でもお前に惚れてると言ってくれれば地獄まで付いていくのに。「お前さん、ども安に惚れてるんだ」。勝蔵に指摘されて動揺するおりは。そんなこんなでども安と勝蔵は対面する。機嫌の良いども安とは対照的に、命乞いする年寄りを叩き斬ったことが噂ではなく本当だと知った勝蔵は立ち去ろうとする。二人は差し向かいで話をする。「人間て奴はよおその場その場で鬼にも獣にでもなるってことよ」。島抜けするためにはどうしても鉄砲が必要だった。念仏を唱えて命乞いする老名主をども安は手を下す。その話をしながら念仏を唱えて涙を流す。勝蔵は関所破りを手伝うと改めて申し出るがひとつだけ条件を出す。「あっしにおりはさんを下さい」。その代り命に代えても甲州まで送り届けると言う。刀を抜いてぶち切れるども安。「おりはは俺が生涯にたたたたった一度ほほほ…」「惚れた女だ」「そうだい!手前みたいな若造にやってたまるかい!」。勝蔵は小屋の外にいたおりはをども安に引き合わせる。「今の一言で関所破りでも何でもさせていただきやす」。勝蔵は二人の仲を取り持ち、その夜祝言を挙げる。しかし大勢の捕り方に囲まれる。勝蔵たちはども安とおりはを逃すと捕り方と大乱闘を繰り広げる。つ・づ・く
2020年06月11日
コメント(0)
ほかにも少々荒っぽいけど空手方式の鍛え方もあるぞ!!植木鉢に砂を入れて突きの練習。 高橋名人 風の中のあいつ 第6話「黒駒仁義」唐金一家の親分・辰造死去。盛大な葬式を行っているところへ次郎長が現れ、辰造が10年前に残した借用書を突きつける。借金に利子を加えて〆て260両。その頃、勝蔵たちは通夜博打が開かれると聞いて唐金一家を訪ねる。目的は賭場荒し。ところが誰もいない。そこへ渡世人・時次郎が訪れる。生真面目な時次郎は仁義を切ろうとするが、勝蔵は今時流行らない仁義をめんどくさがる。しかし「仁義は渡世の手形でござんす。お控えなすって」と続けようとするため渋々応じる。玉五郎によると時次郎は渡世人の鏡と言われるほどの業界での有名人で形式を重んじる堅物。一方、勝蔵たちは勝手に飯を食ったり飲んだりグダグダ。そこへ唐金一家が帰ってくる。今夜の通夜博打は中止と聞かされぶち切れる勝蔵。しかし中止の理由を聞いて納得する。辰造が借金を残していたとは考えられない。次郎長が示した借用書は偽物の疑いがある。そこで次郎長一家と戦を交えることになったが勝蔵たち客を戦に巻き込むわけにはいかないため通夜博打を中止にしたのだ。次郎長にひと泡吹かせたい勝蔵たちは助力を申し出るが、時次郎は「遠慮させていただきます」と身を引く。「何が渡世人の鏡だバカ野郎」「とんだ見込み違いだなあ」とぼろくそに言いながら、次郎長に赤っ恥をかかせる作戦を立てる。勝蔵は次郎長を訪ね、借用書が本物かどうか確かめたいと申し出る。誘いに乗った次郎長を連れて唐金一家に向かう途中、時次郎が次郎長に襲いかかる。襲撃は失敗に終わるが「これで証文検めもご和算だぜ」と次郎長の機嫌を損ねる。そんなこんなで次郎長二十八人衆が集結。次郎長は本気だ。勝蔵たちはもう一度証文検めの機会を作るため時次郎を追っていた。時次郎のおかげで作戦はメチャクチャ。時次郎は勝蔵たちに今回の一件から手を引くよう勧めるが納得できない。勝蔵は詫びを入れるため時次郎を連れて次郎長の許へ向かうが逃げられしまう。そして時次郎は再度次郎長を襲撃、返り討ちにあう。時次郎の刀は抜けないよう紐で括りつけられていた。駆け付ける勝蔵。「黒駒の、この男はわざとあたしに斬られたんだ」。10年前に無断で辰造の名前を使って借用書を書いたのは時次郎だった。その後、修業を重ね一人前の渡世人になれたが、昔の義理を返すため次郎長に斬られて死ぬ決心をしたのだ。次郎長は時次郎の目の前で借用書を破り捨てる。次郎長と勝蔵は時次郎の墓を建てる。「この渡世じゃ仁義なんてあって無いようなもんだ。だが時次郎さんよ、俺はお前さんの仁義を受けますぜ」。墓前で仁義を切る勝蔵。次郎長は勝蔵の男の位が一桁上がったと評価する。「黒駒の勝蔵か。今まではただの暴れ者だったが、どうやら一人前の渡世人になったようだな」。つ・づ・く
2020年06月10日
コメント(0)
指相撲は一人だってやればできるんだ。 高橋名人 風の中のあいつ 第5話「次郎長さん今晩は」勝蔵にとって次郎長は夢にまで現れるにっくき存在。恰好が良すぎる。駿河遠州三河三国に縄張りを持ち、ちゃくちゃくと甲州進出を狙っている。恋女房にまで気障なことを言う。そんな次郎長を見て勝蔵はやくざの風上にも置けないと腐る。しかし玉五郎は手厳しい。「お前さん度胸も気風も申し分ないが、どうも腰がもう一つ決まらねえ。それが何だろう?とようやく分かったよ」。つうことで勝蔵を女郎屋へ連れていく。勝蔵はおきちという女郎と共にすることになるが何もできない。何もしてもらえないと女郎は稼ぎにならない。おきちは余計なことを考えたくないと言ってお手玉をする。その間だけ現実から逃避できる。「無駄なことの繰り返し。人の一生なんてそんなもんじゃないですか?」。感銘した勝蔵は一緒にお手玉をやり始め、二人は一晩中お手玉で盛り上がる。それを知って呆れる玉五郎。おきちの父親は鬼虎というやくざの親分だった。鬼虎が足を洗わなかったばかりにおきちは女郎屋に売られたのだ。鬼虎は落ちぶれたがいまだにやくざを続けている。おかげでおきちは肩身の狭いを思いをし続けてきた。勝蔵たちはおきちと鬼虎の事情を知る。次郎長は商人出身。今でいうビジネスやくざの走り。ほしい縄張りがあっても喧嘩で奪うことはしない。不景気な賭場を法外な値で買い取り、真綿で首を絞めるようにじわじわと本丸に迫る。潮時になった頃を見計らって言い値で賭場を買い取る。鬼虎は五百両で賭場を譲ったのだ。その五百両を元手に次郎長の賭場へ乗り込んだが一晩でパー。鬼虎の話を聞いて勝蔵は次郎長の賭場荒しを計画する。「やくざなんて所詮恰好良い商売なんかじゃねえんだ。恰好つけているほうが間違ってるんだ」。これは人助けだ。正義の戦いだ。そんなこんなで勝蔵たち大暴れ。千両箱ごとゲット。わざわざ「次郎長さん今晩は 黒駒勝蔵」のメッセージまで残して挑発。しかしビッグな男・次郎長はまったく動じない。そうとは知らず勝蔵たちは女郎屋で飲めや歌えの乱痴気騒ぎ。鬼虎に一家の再建とおきちを身受けするよう千両を渡す。しかしおきちは余計なおせっかいだと怒る。そこへ次郎長が現れ、勝蔵と対峙する。おきちは次郎長さんは良い人です」となぜか庇う。次郎長は鬼虎の賭場を力づくで奪い取れるところを言い値で買い取ってくれた。そのことで鬼虎はやくざから足を洗うことになった。勝蔵は千両で次郎長から賭場を買い戻そうとする。猛反対するおきち。次郎長に鬼虎一家の買い取りを持ちかけたのはおきちだった。「お父つあんいくら頼んでも足を洗ってくれないから次郎長親分に頼んだんです…」泣き崩れるおきち。「黒駒の、お互い耳の痛え話だな。これからのやくざはばかはばかなりに世のため人のためよと考えねえとな」。勝蔵は次郎長に千両を叩き返すが、次郎長は受け取るどころか足蹴にする。次郎長は勝蔵より何枚も上手だった。自分と次郎長はあまりにも違いすぎることを痛感する。つ・づ・く
2020年06月09日
コメント(0)
シューティングゲームに欠かせない握力。そして忘れてはいけないのがコントロールする左手のパワーアップ!!これは友達と指相撲をするに限る。 高橋名人 風の中のあいつ 第4話「駿河の海に吠えろ!」三人は初めて海を見て大はしゃぎ。ところが清水の次郎長と間違われて鮫島の甚五郎一家に襲われる。そこへ甚五郎の客分・おりはが仲裁に入る。甚五郎は人違いだったことを詫び「この金で存分に遊んでってくれ」と二十五両を渡す。甚五郎一家は次郎長に縄張りを狙われていた。一家の下っ端・清吉も「さっきはすいませんでした」と勝蔵に頭を下げる。幼馴染の簪を大切に持ち歩いている清吉に勝蔵は好印象を抱く。そんなこんなで賭場へ行くが、あっという間に二十五両を擦ってしまう。勝蔵はおりはのいかさまを見抜いていた。「証拠は無いがこれは俺の勘だ」。しかし勘を頼りにしているうちはしょせん未熟者。「落とし前が欲しかったらもっと腕を磨いておいで」。これには素直に降参。翌日三人は旅に出る。しかし清吉たちが追いかけ、寺銭泥棒と因縁をつけてくる。濡れ衣を着せられたが、とりあえず逃げることを選ぶ三人。清吉は勝蔵を斬って男になろうとするが返り討ちにされる。何だか分からないが一日も早く鮫島から離れたほうが良さそう。しかし勝蔵は濡れ衣を着せられた理由を確かめるため鮫島に戻る。早速、甚五郎に刀を突き付け、書きかけの手紙を奪うが勝蔵は字が読めなかった。「えへへ、そりゃお前大したもんじゃないんだよ。ただの挨拶状・・・」と言うが態度が怪しい。そこへ再び清吉たちが襲ってくる。逃げ切ったものの背後からおりはに匕首を突きつけられる。半端者には半端者の意地がある。甚五郎一家に殺されるならおりはに殺されたほうがましだ。「濡れ衣を着せた奴に殺られるなんてまっぴらだ」。あまりにも清々しい勝蔵に「ほんとにやってないの?」と疑う。甚五郎は子分を的にしてまで何故勝蔵たちを追わせたのか?おりはは勝蔵を甚五郎に引き渡すが、手紙は渡さない。手紙は縄張りの受け渡し状だった。しかも子分には内緒にしていた。やくざ稼業に疲れ果てていた甚五郎は縄張りを高値で売り、子分たちを体よく始末するため勝蔵たちを襲わせたのだった。「この親分は字は読めるけど悪い奴なんだ!」。そんなこんなで大乱闘。清吉は男になろうとして勝蔵に斬りかかるが、逆に斬られてしまう。「バカだなお前・・・!」。甚五郎を斬った勝蔵の前に現れる次郎長。甚五郎は自分の縄張りを二千両で次郎長に譲る約束になっていた。「だがお前が一家を潰してくれたおかげで一文も無駄金を使わずに済んだ」。清吉は簪を握ったまま「男になりてえ・・・」と言って息を引き取る。勝蔵は簪を海に投げつける。「やりきりねーな」。つ・づ・く
2020年05月31日
コメント(0)
洗濯機と力比べしたり、友達と手づかみのセミ採り競争をしたり・・・。可能性の少ないことほど挑戦のし甲斐があるよね。 高橋名人 風の中のあいつ 第3話「初旅の詩」峠を越えていよいよ黒駒村をあとにする。しんみりする玉五郎、綱五郎にイライラする勝蔵。その勝蔵も道中おきんと似た女を見かけてしんみり。黒駒村と違って賑やかな宿場町に入るが、名主の屋敷から鬼火と呼ばれる盗賊が金の仏像を盗んだと大騒ぎ。是吉(北斗星司)は鬼火のメンバーと疑われ、名主たちに詰め寄られていた。「違います―信じて下さーい」と北斗星司のように抵抗する是吉を庇う名主の娘おさき。勝蔵は是吉とおさきのことが気になる。その後、三人は茶店の親爺に勧められて女郎屋へ。なんでも清水の次郎長が三日も泊りこんだという。あの次郎長が三日なら俺は五日いや七日でも十日でも居続けてやると大遊びするが、翌日旅支度をする。「俺は心底夢中になれるものが欲しいだけだ」。そんなこんなで三人は首を吊ろうとしているおさきを見つける。おさきは代官に妾奉公に出されそうになっていた。しかも是吉の子どもを妊娠していた。「俺はあの娘に命を張るぜ」と役人に捕まった是吉を助け出す。ついでに代官をぶった斬ろうとするが、おきんと似た女・おりは(安田道代)に止められる。「お前さんにあの男を斬らせたくなかったんだよ」。それだけ言うとどこかへ行ってしまう。そんなこんなで三人は是吉とおさきの駆け落ちを手伝うが、是吉だけ姿を消す。荷物を取りに行ったとのことだったが、呑気にめし屋でたらふく飯を食っていた。勝蔵激昂。「すいません、雨が降って来たもので・・・」と言い訳。案の定役人たちに取り囲まれて大乱闘。そこへおりはも現れて代官を刺し殺す。かつて無実の罪を被せられた恋人の仇を取っただけと話す。「無理すんなよ。あんたは人を殺せる人じゃないよ」と言っておりはの手から匕首を取り上げる。そんなこんなで是吉とおさきを無事に助け出すが、是吉を追って鬼火の一味が現れる。是吉は鬼火を裏切って金の仏像を一人占めしようとしていた。さらに勝蔵たちを騙していた。逆切れする是吉。三者大乱闘の末、勝蔵は鬼火の頭領を斬り、命乞いをする是吉をぶった斬る。「これが是吉の正体だ。悪い夢を見たと思って諦めな」。しかしおさきは勝蔵を「人殺し・・・」と何度もなじる。是吉の正体だけでなく仏像を狙っていたこともとっくに知っていた。それでも好きだった。「死ぬほど嫌な男からあたしを奪ってくれる人はこの人しかいなかった。それなのにあんたは情け容赦なく殺してしまった!何が悪い夢よ!あたしの夢を壊したのはあんたなんだわ!人殺し・・・!」。泣き崩れるおさき。雨の中とぼとぼと旅を続ける勝蔵たち。つ・づ・く
2020年05月31日
コメント(0)
ファミコンをやる前の10分間、部屋を暗くして座禅を組む・・・。 高橋名人 風の中のあいつ 第2話「黒駒くずれ」勝蔵を腹立たしく思いながらも何かと面倒をみるおきん。勝蔵の実家・小池家に代官・青木孫次郎(曇)が祐天(伊吹徹)を連れて訪れていた。祐天は前回勝蔵が大暴れしたやくざの親分。勝蔵が黒駒一家を立ち上げたのも代官の青木が御目こぼししてくれているからこそ。そこでおきんを妾に差し出せと勝蔵の父親(有馬昌彦)と兄(柳生博)に迫る。おきんをくれたら勝蔵に十手を渡しても良いとまで言う。しかしおきんは青木孫次郎の頬を平手打ち。そんなこんなで兄は勝蔵にどうすればよいか相談するが、今日は初めて賭場を開くため忙しくそんな話に構っていられない。「お前は家族のことより博打のほうが大切なのか!そういう男なのか!」。このところ勝蔵は憂鬱だった。喜平次の肝煎りで一家を構えたものの草鞋を脱ぐ者はいない、賭場を開いても客は来ない。子分は頼りにならない玉五郎と綱五郎だけ。そこへ喜平次がやってきて代官所へ殴り込みを提案。既に金をばらまいて「ども安」こと竹居安五郎派の連中をかき集めているという。代官襲撃は次郎長でさえまだやったことがない。勝蔵は何となくその気になる。しかしその情報は早速青木孫次郎と祐天の耳に入る。一方、おいともその動きを小池家に知らせる。おきんは呑気に構えている勝蔵や喜平次たちに祐天たちがやって来ることを伝える。勝蔵はおきんのために祐天をぶった斬るつもりだがおきんは勝蔵を危険にさらしたくない。そこへ清水の次郎長が現れて加勢を申し出るがきっぱり断られる。「そいつは残念だなあ。お前とはいい友達になれると思ったんだがな」。甲州で見る富士も良いが、駿河で見る富士はもっと良いと言い残して立ち去るが「ああいう男がおっかねえんだ。かっとなると欲も得もねえ。厄介な相手になりそうだな」と呟く。そんなこんなて゜祐天たちが黒駒一家に殴り込みを掛けるが、おきんのはったりに免じて引き上げる。玉五郎は勝蔵に旅に出ることを提案する。やくざ同士戦わせて両者リングアウトは御上がよくやる手だ。その点次郎長はずっと旅を続けて縄張りを拡大している。そんなことを語っているところに父親が傘もささずに現れ、村から出ていってほしいと頭を下げる。勝蔵は黒駒村人別帳に印された自分の名前を墨で黒く塗りつぶす。それは人間としての権利をすべて放棄することを意味する。踏ん切りのついた勝蔵は玉五郎、綱五郎を引き連れて祐天たちに殴り込み。青木孫次郎の髷を切り取る。デビュー戦は大勝利。勝蔵たちはそのまま旅に出る。さらば黒駒、愛しき人よ。男・勝蔵、風の中。つ・づ・く
2020年05月30日
コメント(0)
俺は確かに16連射できる。でもそれだけじゃないぞ。俺はファミコンを愛しているんだ。 高橋名人風の中のあいつ 第1話「いつか太陽のように」ショーケン一周忌。つうことで観ることにしたね。主題歌は盟友・沢田研二。「ショーケンのために歌った曲」なので現在に至るまでレコード化されていない。友情で金儲けしない。さすがジュリー。『太陽にほえろ!』で調子に乗っていたショーケンを本作で徹底的に鍛えたのが工藤栄一。以来ショーケンは工藤栄一シンパになる。主人公は幕末の侠客・黒駒の勝蔵。やくざが主人公のテレビドラマ。なんて大らかな1973年。清水の次郎長が台頭し始めた頃、勝蔵はまだ子どもだった。幼馴染のおいとをいじめまくるとんでもないガキ。「やりきれねーなー」。勝蔵の家は名字帯刀が許されたが名主だが、青年になっても評判は良くないまま。今で言う半グレみたいな感じ。勝蔵が姉おきん(星由里子)の縁談相手をビビらせたせいで縁談はご破算に。これで三度目。しかしおきんはけろっとしている。元々この話は乗り気ではなかったと言うものの、本心では勝蔵に腹を立てていた。そこで父親から相談を受けた村の有力者・喜平次(永井智雄)が「あいつの根性を叩き直してやる」と名乗り出る。ただしやくざに育てると宣言。「あいつはええやくざになる」。勝蔵は玉五郎(前田吟)を訪ねるが昨日嫁さんを病気で亡くしてしょんぼり。棺桶を買う銭すらない。そこで喜平次に金を貰おうと考えていたところ、逆に喜平次に呼び止められる。先日首吊りのあった呉服屋を買い取ってリフォーム。「お前は今日からここで一家を構えるんだ」。すげーと玉五郎は喜んで子分第一号に立候補。「お前はやくざにするしか使い道のねえ男だ。ここで一家構えて思う存分やってみろ」と喜平次から猛プッシュされる。さらに金子を渡され今から賭場に行くように言われる。「思いっきり負けて来い」。玉五郎の嫁さんの棺桶代を稼ぐつもりだったが本当にボロ負け。その時すれ違ったのが清水の次郎長(米倉斉加年)。賭場で起こったひと騒動に勝蔵と玉五郎は加勢するが、止めに入った次郎長に往復ビンタされる。「元気がいいねえ。こいつ俺の顔に免じて許してやってくれないか?」。プロの渡世人は一味違う迫力があった。プライドを傷つけられた勝蔵は返り討ちにしようとするが玉五郎に止められる。「甲州一の親分になればいつかは勝負をつけなきゃならない相手だ。富士の山を挟んでよ、甲州の黒駒か、駿河の次郎長か。勝ったほうが日本一の富士のお山よ」。そこへ先ほど賭場でボロ勝ちしていた男・綱五郎(下條アトム)が現れ子分第二号に立候補。博打の負けっぷりと暴れっぷりに惚れ込んだのだ。支度金として博打で勝った金を全部差し出す。その金で玉五郎の嫁さんの棺桶を買う。その頃、勝蔵の家に昨日の件でやくざの親分たちが乗り込んでいた。勝蔵の父親と兄は金を渡して詫びを入れる。おきんは勝蔵のはちゃめちゃぶりを叱責する。「あんた誰か好きな人でもいないのかい?」「いるわけねーだろ」。近々おいと(竹下景子)が売られるらしく挨拶に来たと言う。飯盛り女がどんなことをするかも知らずに。おいとは勝蔵が好きだった。しかし勝蔵はおきんのことが好きだった。こっそりおいとを見送る勝蔵。「ばかやろう!そんなきれいなべべ着て・・・嬉しいか?」。翌日勝蔵は玉五郎の嫁さんの墓を掘る。泣きながら棺桶に語りかける玉五郎。「お前の墓穴を掘ってくれている人はな、まだちょっと頼りねえけど今にきっと甲州一の、いや日本一の大親分になる御人だよ。うろうろしてる亡者共に自慢してやんな」。今に見ていろ群雀、男・黒駒何を鳴く。つ・づ・く
2020年05月29日
コメント(0)
指よぶっちぎれよと16連射しまくって、オレはファミコン道を突っ走るぜ! 高橋名人ウルトラマンジード 第25話「GEEDの証」オープニング無しでいきなりスタート。激闘を繰り広げるジード、ゼロ、ライハ。ゼロはぶち込みに失敗した分解酵素ガスのカプセルを拾い上げるとベリアルの懐に飛び込み、カラータイマーに突き刺す。ベリアルも左腕の爪でゼロのカラータイマーを破壊。夥しい量の光が吹き出る。ベリアルのカレラン分子は消滅するが、ゼロは変身を解除、レイトは大けがを負う。そこへウルトラの父が飛来、ジードに一旦退却して体制を立て直すように言うとベリアルと共にバリアへ封じ込める。一時停戦状態になるが、翌日バリアは破られる。「じーっとしててもどうにもならねえ」。リクはジードに変身、ライハは伏井出ケイを追う。さらに瀬名もゼガンと一体化してジードに加勢。作戦通りジードのレッキングバーストとゼガンの光線により時空に破裂が生じる。しかしベリアルの光線がゼガンを撃破。遂にジードとベリアル一対一の対決。リクの決意の声がウルトラカプセルのウルトラマンたちに響く。そしてウルトラマンキングの力でソリッドバーニング、アクロスマッシャー、マグニフィセント、ロイヤルメガマスターが現れる。5人のウルトラマンジードはベリアルを袋叩きにすると時空の裂け目に運び出す。一方、ライハも伏井出ケイをぼこぼこにして半殺し状態。「ベリアル様~私はあなたのお役に立てたでしょうか~?」この期に及んでもまだベリアルに心酔。ライハは伏井出ケイの手を握ると「あなたはベリアルの役に立った」と言葉を掛ける。「だから安心して消えなさい」「ベリアル様~」ライハがとどめを刺すことなく、伏井出ケイは光になって消滅する。ジードとベリアルの戦いは続いていた。互いの顔面を殴り合う暴力描写の連続。ベリアルの怒りと悲しみがリクに伝わる。光の国への復讐心だけで何度も復活し深い恨みを抱いてきた。。「疲れたよね。もう終わりにしよう」。ベリアルは本来のウルトラマンの姿に戻るが「分かったことを言うな!」と一喝。しかしジードのレッキングバーストに焼き尽くされる。「ジード―!」「さよなら父さん」。リクとライハは共に試練を乗り越えた。二人の前に現れるウルトラマンキングとウルトラの父。「これからこの星の未来を担うのは君たちだ」「また会おう若きウルトラマン」。そして平和が訪れる。リクは銀河マーケットに来た子どもたちに『爆裂戦記ドンシャイン』のビデオを見せるが「うーん古いんだよね。今一番はウルトラマンジードだよ」と言われてしまう。自分の存在が認められ、初めてヒーローになったことを喜ぶリクとペガ。そしてゼロはレイトと分離して地球を去る。果てしない運命を超えて未来はある。つらいことがあっても立ち上がり抗う。そういう力が僕たちにはあるんだ。合言葉は「じーっとしててもどうにもならねえ!」。夕日に向かってジャンプするリク、ペガ、ライハ、レイト、モア、瀬名。お・わ・り面白かったけど終盤失速というか駆け足過ぎというか。『ウルトラマンオーブ』同様4クールでやるものを2クールで処理。そのため登場人物の掘り下げが中途半端。今も円谷プロには体力が無いので仕方が無いが。最終回もなんだかな。ゼロとレイトの別れがあっさりしすぎ。他に描きようが無かったのか。後日譚として劇場版が公開されるが、こちらのほうが最終回っぽかった。色々な要素を詰め込んだが十分に生かしきれず。またしても2クールの限界を示すことになった。唯一構成がしっかりしていた。小説家の乙一が担当。この人の小説を読んだことはないがすっかり好印象。
2020年05月29日
コメント(0)
僕が生まれた時、へその緒が首に三重に巻きついていて、ほとんど死にかけていたんだよ。 高橋名人ウルトラマンジード 第24話「キボウノカケラ」地球にウルトラマンベリアル・アトロシアスが姿を現す。その異変をウルトラの父、ウルトラの母も察知する。地震や洪水が増えているのは宇宙をつなぎとめているウルトラマンキングのエネルギーが低下しているからである。ベリアルはウルトラマンキングのエネルギーをカレラン分子を使って宇宙全体から吸収している。カレラン分子を消すことができればエネルギーの吸収を止めることができるかもしれない。そこでベリアルのカラータイマーに分解酵素を侵食させる作戦を考案。そんなこんなで作戦開始まで10時間。その間にレイトは帰宅。明日はマユの誕生日だった。瀬名はモアが手にしていたコーヒーから作戦のヒントを得る。かつて戦った怪獣ゼガンの光線は他の光線がぶつかることによって時空の裂け目を生じさせる。その時空は永久追放空間。裂け目が閉じれば空間同士は断絶される。そこでベリアルを永久追放空間へ封印させる作戦が実行に移される。翌日レイトはルミナとマユをホテルのレストランに招待、誕生パーティーを行っていた。ニュースではクライシスインパクトの再来が報じられている。そんな中、モアから作成開始の連絡が入る。レイトは急な会議が入ったと説明するが、ルミナはレイトがウルトラマンゼロだと知っていた。レイトは必ず帰って来ると二人に約束する。そんなこんなで星雲荘は本来の姿である宇宙船ネオ・ブリタニア号として浮上、カレラン分子分解酵素ガスを搭載して目的地に向かって発進する。作戦の概要はウルトラマンゼロがベリアルを誘導して拘束、ネオ・ブリタニア号が分解酵素ガスをベリアルにぶち込む、カレラン分子消滅を確認後、怪獣ゼガンとウルトラマンジードが出撃、光線環礁を引き起こし次元の裂け目にベリアルを追放、作戦終了となる算段。周辺住民は続々と避難している中、まずレイトがゼロに変身。案の定ゼロと戦うためベリアルは地球に舞い降りる。ルミナとマユは避難所には行かず自宅に戻るが、そこには伏井出ケイが待ち構えていた。二人を人質に取りベリアルに降参するよう脅迫。ベリアルから見限られているにも拘らず今も心酔し切っている。無敵だったゼロは地球でレイトと一心同体となったことで「家族」という弱点を作ってしまった。しかしライハが駆け付けルミナとマユを解放、伏井出ケイと決着に挑む。「家族」は弱点ではない。守るべきものがあるからこそ戦えるとゼロは叫ぶ。そこへペガとレムを乗せたネオ・ブリタニア号が到着。ゼロに羽交い絞めにされたベリアルに向かって分解酵素ガスを発射する寸前まさかの反撃。リクは作戦を無視してウルトラマンジードに変身する。つ・づ・く次回感動の最終回。
2020年05月27日
コメント(0)
ゲームは一日一時間。 高橋名人 ウルトラマンジード 第23話「ストルムの光」リクは伏井出ケイと決着をつけるため、置き手紙を残して沖縄へ向かった。AIBの調査で伏井出ケイとアリエは何らかの目的で沖縄へ向かう予定だったことが分かる。瀬名は沖縄へ調査に向かうことになるが、ライハも「これは私の戦いでもあるの」と強引について行く。モアは星雲荘に残って指揮を執り、レイトもウルトラマンジードの留守を守ることになる。そんなこんなで舞台は沖縄。リクは伏井出ケイを、ライハはリクを探し、瀬名はグスクを調査して回る。モア、ペガ、レイト(ゼロ)、レムはアリエが残した資料を分析、伏井出ケイの背中が発光していたとの記述を見つける。おそらくストルム器官のことではないか。ストルム器官の位相反転機能を使えば敵の力を自分のものにできる、つまり戦えば戦うほど強くなる。伏井出ケイの正体はストルム星人だった。ストルム星は争いで崩壊している。もっと力が欲しいと思った時、ベリアルに出会った。そのことを幻の姿になってリクに語る。「弱い物が強い物に侵食される。それがこの宇宙の真理だ」。伏井出ケイは中城城址に潜伏していることが判明。目的はストルム器官を完全に強化させること。ストルム星は今も燃え続けている。その光は30年に一度、数分間だけ沖縄で観測できる。さらに中城城址からはストルム星が見える。リクは中城城址に到着、背中から光を放っている伏井出ケイと対峙する。それぞれウルトラマンジード、ペダニウムゼットンに変身、最後の戦いを繰り広げる。伏井出ケイはさらに怪獣カプセルを使って200メートル以上に巨大化するがバンダイの新商品に敗北する。今回もドロンボー一味状態。リクたちに追い詰められる。そこに死んだはずのアリエが現れ、2つの怪獣カプセルを回収する。「私の息子に勝てるとでも思ったのか?」。そう言いながら伏井出ケイの背中に右腕を突き刺し、ストルム器官を引き抜くと自らの身体に取り込む。アリエはベリアルに憑依されており、ベリアルはアリエを通じて伏井出ケイを操り、力を与えていたのだ。「だがこれまでだ。ストルム器官を失ったお前は数日で息絶える。お前の使命は終わった」。それでもベリアルを信奉する伏井出ケイ。ベリアルの復活を喜ぶと2時間サスペンスの犯人のように崖から身を投げる。そしてベリアルは2つの怪獣カプセルを使って最強形態アトロシアスに変身する。つ・づ・く
2020年05月26日
コメント(0)
ミニにタコ。 田代まさしウルトラマンジード 第22話「奪還」伏井出ケイはAIBの本部にエンペラ星人カプセルとダークギエルカプセルを渡すようメッセージを送りつける。カプセルと交換に人質のアリエを解放、さらにカプセルの引き渡し役にリクを指名する。要求に応じない場合、アリエを処分するとのこと。瀬名とモアはリクたちに協力を要請する。モアはリクを一人で約束の場所へ向かわせることに反対する。伏井出ケイの目的はカプセルの入手ではなく、リクそのものでは?その対策に瀬名は珍しく営業のアポを取ったばかりのレイトを強引に拉致する。そんなこんなで約束の場所へ。リクは二つのカプセルが入ったアタッシュケースを伏井出ケイに渡す。その瞬間、飛び蹴りしながらレイト(ゼロ)が登場、激しい肉弾戦を展開。すかさず瀬名もサポート。伏井出ケイは隙を突いてアリエを吊るしていた鉄塔に向かって光線を発射。鉄塔ごと落下するアリエをレイト(ゼロ)が救う。モアの運転する車に乗せて避難。瀬名とライハは工場の廃屋で伏井出ケイを追い詰める。伏井出ケイはキングジョーとギャラクトロンの怪獣カプセルでキングギャラクトロンに変身。リクとレイト(ゼロ)もそれぞれ変身、二人がかりで対戦する。キングギャラクトロンは戦いながらモアとアリエを乗せた車を攻撃する。モアは助かったがアリエの姿とカプセルの入ったアタッシュケースがない。そんなこんなでジードとゼロはキングギャラクトロンを撃退。またしてもドロンボー一味状態の伏井出ケイをリクたちが追い詰めるが、そこにアタッシュケースを抱えたアリエが現れ、二つのカプセルを伏井出ケイに渡す。「私って役に立つ女でしょ?」。すべて伏井出ケイとアリエの作戦だった。「そろそろ認めたらどう?これはあなただけの物語じゃない。私たちの物語。私たち二人がこの手で世界を終わらせる。その瞬間を見るのが待ちきれない」。しかし伏井出ケイはアリエをぶっ殺す。「朝倉リク、もう一度言う。この物語にエンドマークを打つのは私か、お前だ」。そう言って姿を消す。アリエを救えなかったことで自分を責めるモア。それにしても伏井出ケイはせっかく手に入れた怪獣カプセルを何故あの場で使用しなかったのか?リクは自分で決着をつけることを決意する。つ・づ・く
2020年05月25日
コメント(0)
関係ないね。 柴田恭兵ウルトラマンジード 第21話「ペガ、家出する」ペガは地震のはずみでレアグッズ・ドンシャイン目ざまし時計を壊してしまう。烈火の如く怒りまくるリクと大喧嘩。リクから一人では何もできないと言われたペガは家出をする。レムによると星雲荘は宇宙船のため地球の地震程度ではびくともしないとのこと。その頃、火浦海岸で釣りや磯遊びに来た人たちが突然手足の飛びれに襲われる被害が続出、レイトもその一人だった。ペガはダークゾーンに隠れながらウィンドウショッピングを満喫するが、リサイクルショップで姿が見つかってしまい店主に追いかけられる。「ペガはやっぱりこの星にいたらだめなのかなあ」。気がつくと6年前に初めてリクと会った場所に辿りついていた。空腹でふらふらのペガにリクは自分のパンを与えた。しかもペガを怖がるどころか興味津津。ペガは両親から宇宙を旅をしていつか大人の男になって戻って来いと言われて地球にやってきたが、宇宙船が壊れ、家がどこにあるかも分からなくなってしまった。リクはペガに共感、コンビを組んで一緒に世界を守ろうと誘う。「それってペガはもう一人じゃないってこと?」「僕の影にいればずっと一緒にいられる」。そのことを思い出し、すっかりホームシックになるペガ。一方、リクはバイトを忘れかけたり、なんとなく本調子ではない。モアとライハはペガと仲直りを勧める。モアの家にリクが初めてやって来た時、他人行儀度でどこかさみしそうだった。それがいつか普通に会話するようになった。今思えばペガがそばにいたからではないか。ペガを探しまわるリク。その頃、ペガの前に深海怪獣グビラが姿を現す。地震の原因はグビラだった。しかも何だか苦しそう。グビラから発する光によって感電したようにしびれるペガ。あやうくグビラに踏みつぶされそうになったところをリクに助けられる。「どうしてここが分かったの?」「僕たちは昔からコンビだもの」。グビラはリトルスターを発症していた。助けてもらいたくて地上に上がって来たのだ。そこへリトルスターを奪うためにペダニウムゼットンに変身した伏井出ケイが現れる。リクはウルトラマンジードに変身。グビラの発した光によってペダニウムゼットンの動きが抑えられ、バンダイの新商品で撃退する。グビラから分離したリトルスターはゾフィのウルトラカプセルになる。その後、グビラは海に還って行ったことが報道される。ペガとリクは仲直りし、壊れたドンシャイン目ざまし時計は手先が器用なペガによって元通りになる。またしてもドロンボー一味状態の伏井出ケイ。AIBが保管している二つの怪獣カプセルを狙う。つ・づ・く
2020年05月24日
コメント(0)
甘くないのがグッドです。 野茂英雄ウルトラマンジード 第20話「午前10時の怪鳥」午前10時になると必ずギエロン星獣が現れる。そのたびにウルトラマンジードが倒すが、翌日の午前10時になるとまた現れる。リクはいい加減くたくた。街の人たちもすっかり慣れっこ。ワイドショーはジードを批判し始める。AIBは爆発したギエロン星獣の破片を回収するが溶解、さらに気化してしまう。翌日リクとモアも回収に協力するが、目の前で破片が気化し、ギエロン星獣となって再生。またしてもジードが倒したものの。。。モアとリクはギエロン星獣の生体反応を追ってレイトたちの住む団地に辿りつく。ところがさっきまで反応していた生体反応が消えてしまう。レイトの娘マユはこっそりギエロン星獣の破片を拾っていた。しかし溶けてしまったため冷蔵庫に入れていたのだ。冷蔵庫で冷やすと元に戻るかもと思ったが、冷えて固まっただけで戻らなかった。「それはじゃがいもと一緒ね」「お弁当に凍った肉じゃが入れたら悲惨なことに」「うちはおでん。こんにゃくがゴムみたいになって」とルミナほか団地の主婦たちが解説。ギエロン星は高温であり、ギエロン星獣も水分を多く含んでいると考えられる。そのため凍らせると生体反応が消えた。生体反応が消えれば再生もしない。そして翌日の午前10時。ギエロン星獣とジードが戦っている間、ウルトラマンゼロは1キロ四方を巨大なバリアで覆う。ワイドショーは市民にギエロン星獣の破片の回収と、気化する前に冷凍保存するよう呼びかける。もちろん冷蔵庫は後日無償で交換。凍らせたギエロン星獣の破片はすべてAIBが回収、宇宙の隅々に転送し永久に冷却することになった。翌日ギエロン星獣は姿を現さなくなった。破片の回収に数万人もの人たちが協力してくれたという。しかし、この間の戦いは伏井出ケイによって仕組まれたものだった。つ・づ・く
2020年05月24日
コメント(0)
最近テレビで見る玉緒が明るいんだよ。一服吸っているんじゃないか。 勝新太郎ウルトラマンジード 第19話「奪われた星雲荘」「ずっと昔僕には静かな世界があった。でもある日街が炎に包まれた。全てを失った僕は暗闇の中気が付いた」。レムの書いた小説の一節。「簡単に書けるものですね」。レムは人間のように成長しているが、リクはレムの警告を無視してドンシャイングッズを買いまくり。リクに学習能力が無いか、記憶の問題か。そこへ突然伏井出ケイが現れ、星雲荘を乗っ取る。リク、ペガ、ライハは緊急避難で遠く離れた森の中へ転送される。そこで三人は一人の少女を見つける。レムの人間態だった。伏井出ケイに消去されかかったため緊急避難し、自分の音声を元にプログラムしたという。本当にレムなのか?「リクがベッドの下に隠している物を言いましょうか?」。その一言でリクは本物と断定。伏井出ケイが追って来ないことから目的は星雲荘自体と考えられる。リクたちは星雲荘奪還を誓う。その頃、レイトはアリエの取材を受けていた。アリエはレイトの正体を知っている。そうとは知らず美人からの取材ででれでれ。リクたちは銀河マーケットに辿りつくとカップラーメンで腹ごしらえ。星雲荘で癒し光線を浴びて復活した伏井出ケイは球体型偵察機でレムにレーザーを発射。怪獣カプセルで呼び出したメカゴモラにレムを吸収してしまう。リクはウルトラマンジードに変身、操られたレムを搭載したメカゴモラと対戦する。その頃、レイトはまだ取材を受けていた。会社で作っている石鹸を熱心にアピール。「おい、レイト。行くぞ。怪獣が出たんだ!」とゼロが呼びかける。「今いいところなんです。生活がかかってるんです!」珍しく抵抗するがゼロの意識に負けてしまう。しかしアリエに外したメガネを掛け直され「取材、まだ終わってませんよ」と言われ「はあ・・・」とでれでれのレイト。「はあじゃねーだろ!レイト!」。そんなこんなでジードとメカゴモラ激闘。一方、レムは自分のコピーと対峙していた。コピーはレムが書いた小説の続きを書くこともできる。その結末は「自分の運命を変えられないこと、闇の支配者にすべてを委ねた」。そうではない。「僕は暗闇で気づいた。一人じゃないこと。僕には仲間がいる。そして分かった。運命は変えられる。自分の力で」。その瞬間、レムは星雲荘に戻り伏井出ケイを退去させる。メカゴモラを倒したが、伏井出ケイはやる気元気爆発。「本当の悪夢はこれからだ」。リクたちも星雲荘に戻り、散らかった部屋を片付ける。リクはレムの名前を『爆裂戦記ドンシャイン』に登場するヒロイン・レムから名付けたと明かす。「悪くないですね」。伏井出ケイが星雲荘を襲撃した目的はストルム器官の治療だった。ストルム器官とはエネルギーの位相を反転させる器官である。そのため今後星雲荘を利用できないよう制限を掛ける。しかし伏井出ケイとアリエは次の作戦に着手し始めていた。つ・づ・く
2020年05月24日
コメント(0)
拘置所はいい。体にいい。家賃も支払わなくていい。風呂にも入れる。ただ外からカギを掛けられる。 勝新太郎ウルトラマンジード 第18話「夢を継ぐ者」ベリアル撃破を記念して銀河マーケットでは一週間記念セールを開催していた。まともに働いているのはライハだけ。そんな中、伏井出ケイが編集者殺害の容疑で全国に指名手配されていた。瀬名とモアはホームレスになった伏井出ケイの身柄を確保しようとする。ベリアル亡き後、宇宙の覇者をもくろむダダはロボット怪獣レギオノイドを駆使、同胞の復讐のため伏井出ケイを襲う。伏井出ケイは記憶を失っていた。レイト(ゼロ)はウルトラマンゼロに変身、レギオノイドと戦う。訳が分からないままモアたちに追われる伏井出ケイをノンフィクションライターの石狩アリエは匿う。匿った男が伏井出ケイと知ったアリエは編集者殺害の真相をぜひ本にして出版したいと言い寄る。しかし伏井出ケイは何も思い出せない。空っぽだった自分を満たしてくれた人物のことも。ベリアルを倒したことで怪獣カプセルが飛び散った。その内二つは回収したが、それを狙って様々な宇宙人がAIBの本部にアタックを仕掛けていた。目的はベリアルに代わって宇宙を支配すること。ゼロとレギオノイドの戦いは地球から宇宙へ、再び地球を舞台に展開するがゼロのエネルギーは尽きてしまう。そしてレギオノイドは伏井出ケイとアリエに迫る。ミサイルランチャーの炎と爆風に包まれた瞬間、伏井出ケイは記憶を取り戻す。ベリアルの後継者を宣言すると怪獣カプセルで閻魔獣ザイゴーグを呼び出し、ダダもろともレギオノイドを撃破。続いてサンダ―キラーに変身、リクに挑戦状をたたきつける。リクはウルトラマンジードに変身、バンダイの新商品でザイゴーグを撃破、サンダ―キラーも撃退する。その一部始終をアリエは目撃してしまう。またしてもドロンボー一味のようによろよろ&ボロボロの姿になった伏井出ケイ。アリエは興奮のあまり震えながら近づく。「あなたの話もっと聞かせて!こんなの最高過ぎる!」。伏井出ケイはアリエの申し出を拒否するが、既にアリエに身を委ねていた。良い夢も、悪い夢も、それぞれ動き始める。つ・づ・く
2020年05月24日
コメント(0)
執行猶予はアカデミー賞だ。ありがたくアカデミー賞をお受けして明日から頑張ろうという気持ちだ。 勝新太郎ウルトラマンジード 第17話「キングの奇跡!変えるぜ!運命!!」このままだジードはキメラベロスと完全に融合してしまう。レイト(ゼロ)はライハに聴こえた声はウルトラマンキングだと確信する。伏井出ケイにとどめを刺そうとした時にも聴こえた。クライシスインパクトが始まった爆心地に行けばキングと交信できるかもしれない。ライハは早速赴くが、そこは自分が生まれた病院だった。その頃、ベリアルはリクの精神を揺さぶり続けていた。「孤独だっただろう。戻ってこい。父の所へ。俺はお前を一人にしない」。地球人はジードを受け入れてはいない。自分を育ててくれたのは地球人だが、心のどこかで本当の家族を求めていた。「さあ身を委ね、楽になれ」。レイト(ゼロ)は融合を止めるため、ウルトラマンゼロに変身して月に向かう。病院を訪れたライハはキングと遭遇する。「君が来るのを待っていた」。ライハは母親の胎内で危険な状態だった。しかし両親の必死な祈りがキングの意識に届き、失われかけていたライハの命が救われた。その結果、ライハはキングの声が聴こえる体質になった。リトルスターを最も早く発症したのもそのことが原因だった。キングはライハをリクのインナースペースに送り込む。そこではジードがゼロと戦っていた。「目を覚まして!ベリアルに惑わされないで!あなたはリク、朝倉リク。思い出して!」。ベリアルの光線からキングのバリアに守られる。「忘れないで仲間のことを!地球のことを!あなたの夢を!」。リクは一人ぼっちだった時のことを思い出す。爆裂戦記ドンシャインの握手会。会場で泣いているリクに駆け寄るドンシャイン。泣き止んだリクにライハは現実の世界に戻ろうと声を掛ける。「行きなさい。運命をひっくり返すのよ」。リクはジードに変身「じーっとしててもどうにもならねえ!」キメラベロスから分離する。「君の使命はまだ終わっていない」キングの声を聴いたライハはリトルスターをジードに届けるために祈りをささげる。ジードはキメラベロスに後ろから羽交い絞めにされたままレッキングバーストを発射、その勢いで月から地球へ。次々に別形態にフュージョンライズしてキメラベロスを圧倒。ライハから分離したリトルスターはウルトラマンキングのウルトラカプセルとなってジードに体内へ。「僕はあなたを超えてみせる!」。最強形態ウルトラマンジード・ロイヤルメガマスターに変身。「変えられるものか。運命を!」「変えてみせる!僕の運命は僕が決める!」。バンダイの新商品でキメラベロスは倒され、佐倉藤子、満賀富士夫、松本鉄朗のリトルスターはそれぞれウルトラマンジャック、ウルトラマンA、ウルトラマンタロウのウルトラカプセルになる。星雲荘に戻ってきたリクを迎え入れるライハ、ペガ、レイト、モア。リクはウルトラマンジードの名前の由来を説明する。「GENE」(遺伝子)と「DESTINY」(運命)を組み合わせ、「D」と「E」をひっくり返して「GEED」。つまり「運命をひっくり返すってことだよ」。つ・づ・く
2020年05月24日
コメント(0)
大麻を吸うと食事が旨くなり殴ってやろうと思う奴でも目の前に来れば一杯やろうと言えるような気持ちになる。 勝新太郎ウルトラマンジード 第16話「世界の終りがはじまる日」ウルトラマンベリアルが復活した。その頃、リクとペガは呑気に『爆裂戦記ドンシャイン』のビデオを観ていた。ワイドショーではウルトラマンジードを評価する声がある一方で、まだ危険視する声もあることを伝えていた。ライハは手にしていたグラスの中の氷が溶けていることに気が付く。ついさっきまでグラス一杯に入っていたはずなのに。何者かの声で「ベリアルが来る」とも聞こえる。リクが手を握ると高温を発していた。リトルスターを発症しているかもしれない。そこに瀬名とモアが現れ、ライハの体温を測定する。二人はライハを怪獣から守るためAIBの研究施設で保護する。そこには他にもリトルスターを発症した佐倉藤子、満賀富士夫、松本鉄朗の三人の子供たちも保護されていた。ライハのリトルスターは6年前に発症、その後消えたはずだ。リトルスターはカレランと呼ばれる分子によって作られる。伏井出ケイがばらまいたカレラン分子には宇宙を循環する幼年期放射と呼ばれるエネルギーを引き寄せて捕まえる力がある。カレラン分子は空気と一緒に生物の体内へ、そこにとどまり光の塊を育てる。それがリトルスターの正体だ。ライハは改めて伏井出ケイに対して怒りを覚える。ところが研究員の一人が反乱を起こし、AIBの本部でもゴドラ星人が瀬名に迫っていた。ゴドラ星人はリトルスターの発症者を自分の星へ連れ出そうとしていた。研究員はゴドラ星人の姿に戻ると巨大化し、街を攻撃する。リクはウルトラマンジードに変身してゴドラ星人と対戦、その最中ライハはまた声を耳にする。「ベリアルが来る。逃げなさい」。空一面が黒雲に覆われ、ウルトラマンベリアルが舞い降りてくる。ベリアルはゴドラ星人を瞬殺してジードに迫る。テレビに映し出されたベリアルの姿を見てレイトはウルトラマンゼロに変身する。宿敵のライバル同士の対決。ジードも加勢するが叶う相手ではない。ベリアルに馬乗りでボコボコにされる。「息子よ逞しくなったな」「僕はウルトラマンジード。その口で息子と呼ぶな!」「その反抗心。さすが俺の子だ。父が可愛がってやる!」。ベリアルは怪獣カプセルでキメラベロスに変身、ジードを体内に取り込み、完全な融合を果たすため月へ向かう。つ・づ・く
2020年05月21日
コメント(0)
大統領の入れ替えはできるが、勝新の入れ替えをできるやつがいるか。 勝新太郎ウルトラマンジード 第15話「戦いの子」リクとレイト(ゼロ)は無事だったが街は壊滅状態。さらに瀬名に正体が知られてしまう。モアは一命を取り留めるが自分のいる場所が分からない。その場に潜んでいたクルトは重傷を負っていた。瀬名の調べでモアは瓦礫と一緒に東京近郊に転送されていたことが分かる。ゼガンはシャドー星人の最終兵器だったが、瀬名がAIBに配属されたと同時に封印していた。いずれ処分する予定だったがベリアルに対する不測の事態に備え、召喚装置だけは残されていた。その召喚装置がクルトに奪われたのだ。クルトたち戦士は「戦いの子」と呼ばれていた。シャドー星人は他から奪うか、自ら滅びるしかなかった。クルトたちはベリアルが姿を消している間に地球の侵略を計画するが、瀬名に反対されていた。その頃、モアはクルトを看病していた。「なぜ逃げない?」。クルトは召喚装置を手に入れるためにモアに近づいたのだ。かつてモアは瀬名に追われ衰弱していたゼラン星人を看病したことがあった。異なる存在にも分け隔てなく接する姿に感銘した瀬名はモアをAIBのメンバーに招く。モアもAIBがクライシスインパクトの後、宇宙の秩序を取り戻すため宇宙人同士が結成した組織と聞いて自ら働きたいと志願する。「まだ問題は多い。価値観の違う星の者たちが一緒にいる。上手くいく保証はない」。立場は異なるがクルトもモアは瀬名に厳しく育てられていた。そのことで少しだけ打ち解けるが、ゼガンのエネルギーが復活、クルトはゼガンのもとへ向かう。そこへ瀬名たちが駆け付ける。瀬名もかつてクルト同様シャドー星の復興を思っていた。しかし仲間たちはみんな死んだ。だから生きなければならない。望んだ道ではない。正しいかどうかも分からない。だが試してみたい。戦うのではなく共に生きる。瀬名はクルトに必死に呼びかける。しかしクルトはゼガンと一体化し再び街を攻撃する。リクとレイト(ゼロ)はジードとゼロに変身。ベリアルは必ず復活する。こうして戦っている場合ではない。クルトは一瞬だけ戸惑うが攻撃を続ける。そしてジードとゼロによって倒され、ものすごい爆発と共に異次元空間に転送されて姿を消す。その時、瀬名は空から落ちてきたものを掴み取る。クルトが身に着けていた召喚装置だった。翌朝、造花の内職に精を出すペガ、トレーニングに励むライハ。街ですれ違う瀬名とレイト(ゼロ)。モアが来てから理由は分からないがAIBは変わったと言う。「それをそのまま本人に伝えてあげたらいいんじゃないですか?」とレイトは微笑みかける。モアの声はクルトに届かなかった。でもAIBを辞めるつもりはない。「地球人も宇宙人も皆が元気で楽しくいられるように。どうしていいのか、何をしたらいいのか、私に何ができるのか、全然何も分からないけど、でもじーっとしててもどうにもならないから」。つ・づ・く
2020年05月19日
コメント(0)
何でパンツの中に隠したのか、今でも分からないんだ。今後は同様の事件を起こさないようパンツをはかないようにする。 勝新太郎ウルトラマンジード 第14話「シャドーの影」モアはリクに星雲荘へ招待され感激するが、ライハとの入籍発表を聞かされるものと思い、内心ひやひやしていた。しかしリクが打ち明けたのはペガの存在だった。リクがペガと知り合ったのは中学生の頃。以来ペガもモアの家にいたことになる。リクが中学2年の時、一緒に映画を観に行った時も「僕もいた。映画館は暗くて良いよね~」。中学3年の冬休み、二人でプラネタリウムを観に行った時も「プラネタリウムも暗くて良いよね~」。高校1年の夏休み、お化け屋敷でリクが抱きついてきた時も「それ僕。暗いのは良いけど怖いのはちょっとね」。ショックを受けるが、ペガがいるということはリクとライハは同棲ではなくルームシェアリング。すっかり前向きな気持ちになる。モアは最近上司の瀬名の様子が気になるとリクたちに打ち明ける。そこへしれっとレイト(ゼロ)が現れ、瀬名の正体は好戦的な侵略者・シャドー星人だと説明する。冷酷で残忍、宇宙ゲリラとも呼ばれていたが、ベリアルとの戦いでシャドー星は壊滅し宇宙で散り散りになった。今は大人しくしているが・・・。モアは偏見だと言い返す。そもそもゼロは瀬名の何を知っているのか?「じゃあお前はあいつの何を知っている?」と言われて言葉を失う。本部に戻ると別の星に赴任した瀬名の代わりにシャドー星人クルトが着任していた。瀬名は口さえ動かさないほど無表情だったが、同じシャドー星人でもクルトは笑顔を絶やさない。ゼロが話していたことと全く当てはまらないくらいの好青年。「偏見・・・だよね」。モアはクルトに「地球人も他の星の人たちも楽しく元気でいられたら」と話す。その夜、リクはうなされる。よく知っているはずの人が夢に出てきたが思い出させない。クルトはAIBのコンピュータを使って怪獣ゼガンを出現させる。これまで出現したベリアル系の怪獣とは異なるエネルギーを放っている。瀬名はクルトを止めようとする。駆け付けたモアには状況が飲み込めない。クルトは表情を変えるため特別な訓練を受けていた。しかも瀬名の最期の教え子だった。クルトはシャドー星復興のためゼガンと一体化、街を破壊し始める。リクはウルトラマンジードに変身、レイトもゼロに変身してサポートする。ゼガンは街を破壊するだけでなく、破壊した街を異次元に転送する力を持っていた。あやうくジードも転送されそうになる。リクはウルトラマンジード・マグニフィセントに変身して対戦するが、双方が放った光線が制御不能になる。異次元空間が広がり、あらゆる物が吸い込まれる。ゼロはゼロビヨンドに変身、双方の光線を跳ね返すが異次元空間にモアが吸い込まれてしまう。つ・づ・く
2020年05月18日
コメント(0)
全2739件 (2739件中 851-900件目)