時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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November 21, 2010
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カテゴリ: TVドラマ

「湯布院殺人事件」 。内田康夫の同名小説を原作とする旅情サスペンスである。内田康夫の作品に登場する名探偵と言えば、浅見光彦があまりにも有名であるが、作品数は少ないものの、他にも幾人かの名探偵が存在している。

 この「湯布院殺人事件」に出てくる和泉直人もその中の一人であり、元大学教授であり、犯罪者プロファイリングの専門家という設定だ。なかなか正義感の強い人物で、大学を辞めたのも、務めていた大学が不正に関わっていた疑惑が出て来たからである。

 友人から退職のプレゼントとして贈られた湯布院旅行に妻の麻子と出かけた和泉は、男の子を湯布院の高梨家まで送ることになってしまう。湯布院では、高梨家の当主の弟が地元の相羽代議士と組んで進めている生涯教育センターで、相羽の秘書が首つり自殺をした事件が起きたばかりであり、今度は高梨家に関係する人物が次々に謎の死を遂げていく。

 和泉が、いきなり犯人扱いされて警察に連行されるが、その素性を分かると掌を返したようになるというのは、浅見光彦シリーズと同じテイストであり、ちょっとワンパターンかなと思いながらも、内田作品のファンには、まるで水戸黄門の印籠のような安心感を与える。

 悲劇の原因は、結局は「滅私奉公」ということ。高梨家の当主は人格者のようで、それに対して忠義を捧げたことが悲劇を呼んだ。確かにドラマでは、使用人に対しても思いやりのある優しい人物に描かれていた。しかし、事の原因は、詰まる所、自分の長男の結婚に反対して勘当したことだ。どうして、自分の息子には、思いやりが足らなかったのかは不思議である。湯布院の美しい風景の中で起こった、滅私奉公の悲劇は哀しい。

 ところで、この高梨家、怪しげな女祈祷師がいつもいて、かなり大きな顔をしていたが、いくら旧家でも、いまどきこれはないだろう。


(原作 )
・内田康夫:「湯布院殺人事件」




・渡瀬恒彦(和泉直人)
・名取裕子(和泉麻子) ほか


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湯布院殺人事件

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Last updated  November 21, 2010 08:16:13 AM コメントを書く


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