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2011年01月09日

丸いパンの上にカステラの生地が、
ぼうしのツバのようにかぶさっているのが、ぼうしパン。

このぼうしパンは、昭和30年代に永野旭堂という製パン店の
先代が開発したもの。

実はメロンパンの製造過程でできた偶然の産物。
メロンパンは、パン生地の上にビスケット生地をのせて焼き上げる。
メロンパンを作っていく中で1つだけメロンパン用の生地を乗せ忘れ、
たまたま、近くにあったカステラ生地をかけたところ、生地が下にたれ、
このようなぼうしのような形になった。

高知の人は何事にも大雑把。
几帳面で慎重な人であれば、生地をのせ忘れるミスはしなかったし、
のんびりしている人なら、カステラの生地を載せることはなかったから、
ぼうしパンも出来なかったに違いない。

焼き上がって食べてみたらうまい。
それから、試行錯誤を繰り返し、「ぼうしパン」の名前で売り出した。
一風変わった名前と形、そして誰からも好まれる優しい味わいがうけた。
実は高知の人は新しいもの好き。

その後、先代自ら、同業者に作り方を説明したため、
ぼうしパンを売り出す店が増えていった。
商売敵に教えてしまうところも、

現在は、県内、どこのパン屋さんで製造しており、
高知県民のみならず、今や全国にファンがいるそうだ。

こちらはぼうしパンをお菓子にしたもの。