『頭ぐしゃぐしゃ』の彼方に・・・

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chang-wei

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January 12, 2004
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カテゴリ: カテゴリ未分類
この話、読む人によっては不快感を与えることもあると思うのですが、あくまで極私的・極主観的な思いを綴った話題です。



①「ヨソモノ感」
 自分の話からしましょうか。
 私は、都立高校を出たあと、地方の国立大学に入りました。
 学校を選んだ理由は、大したことじゃあなかったような気がする。入試科目が小論文だけだったりとか、自分が好きだった世界史の教育実習生の先輩がそこを出ていたこととか、その人の恩師で面白い先生がいるというウワサを聞いていたりとか。

 「大学」もしくは「大学生」というのは、あまり地域がどうだとか、そういうこだわりのないところ(ヤツら)だろう、と思っていたんだけど、実際は当初イメージどおりじゃなかった。しばらく「ヨソモノ」扱いは抜けなかったね。そういうのは覚悟してたつもりだったんだけど、思った以上にストレスはありましたね。
 中には「お前が合格した分、オレの友達が浪人した」などと言ってきたヤツがいた。
 バカなヤツだ、と思ったけど黙っていた。


 だけど、ヨソから出てきている者も決して少なかったわけではなくて、仙台などの東北の他県をはじめ、新潟とか、北海道とか、いろんなところから来ている人も多くて、はじめはそういう「ヨソからきたもの同士」で友達が出来て行ったっけかなあ。
 二十歳前の若造が仲間作りするときってのは、まだまだ「裸一貫」で飛び込むのには勇気が必要だったりして、土地のモン同士がくっつくのも自然な流れなのかなあ、なんて思いました。

 高校時代の友達ってのも、ある意味人格形成の上で最も堅い友情で結ばれたりするってこともあるからね。地方の国立大学なんていったら、まさしくそういうヤツらがある意味「エスカレーター式」的に進路に選んだ、ってことなんでしょう。
やがて時間の経過とともに、そういう壁はなくなっていき、それなりに楽しい大学生生活を送ることはできました。


②社会に出て感じた「学閥」意識
 就職した会社は、W大学出身の役員で固められた中小企業。
 あとで聞いたところによると、その大学でボス格だった人が、仲間と語らって地主の息子だった社長を口説き落として会社を作ろうと持ちかけてスタートしたらしい。
 で、営んでいた事業は、進学塾とスポーツクラブでした。

 私は、スポーツクラブの新卒採用のためのリクルーターとして何年間か、毎年駆けずり回っていました。
 ある意味、その時期は営業はどこもイケイケゴーゴーの時代。店舗はどんどん展開する。だけどそこで働く人手が足りない。だからとにかく優秀な人材を一人でも多く採って来い。けどなるべく予算は削れ。ローリスクハイリターンだ、・・・とかなんたらかんたら。
 ・・・などなどと、上司であるW大卒の役員は私たちに云いました。


 いたとしても、業界大手のEザスとか、Cトラルあたりに行ってしまう。
 で、そうはいいつつ、
「ウチは面白い会社だよー」
「今入っておけば会社が大きくなったときに幹部になれるよー」
などとおいしい言葉を並べつつ、ほうほうのていで何十人かの学生を集めてきた。


 「なんだよ、こんなヘボ大学ばっかり集めやがって」
 な、何をー!? W大学出身者の驕りか。大体こいつらは、学生一人一人と話をして、その内容をもとに云っているのだろうか。
 私たちは必死に幹部を説得した。
「彼らは私たちが会って話をして、こいつならやっていけると思って、他の会社を蹴ってもらって今日来てもらっているんです。」
「でもK大学だからなあ・・・」
この幹部は、K大学が嫌いらしく、さんざんゴネたあげく、OKを出した。ウッヒッヒ。

 中小企業にしてこの体たらくだから、大企業だの、国家公務員Ⅰ種なんていう世界では、もっとさらにこういうこと「ばかり」に目を奪われている輩が多いんだろうねえ。中身なんて見もしないで。


③「ちょっとした頑張り」をしないで・・・
 前に交際していた女の子と別れるきっかけになったやりとり。
 「H(←オレ)はいいよねー、大学出てるしー」
 彼女は専門学校卒業である。
 「出てるったって大したことないよ」
 「アタシなんてさー、専門出ただけで学歴ないしさー、バイトしかないしさー」
 「でもさ、K子(←彼女)だってやりたいこととかあるんだろ?」
 「できっこないよー」
 「できるって! あきらめないで挑戦してみなよ」
 「きれい事言わないでよ!! Hは自分が大学出だからそんなこと云えるんだよ。あたしなんてどーせ・・・」

 何かと学歴を引き合いに出してひがみっぽく話す言い草に、オレはキレた。
 「オマエなあ、そんなに大学に行きたかったんなら、行けばよかったじゃねーか!? 専門学校行く金があったんなら大学だって行けるだろうがよ」
 「だって勉強嫌いだったしぃー・・・」
 「あーあ、話になんねーよ。その考え方、頭悪すぎだと思わない? 今の世の中、大学なんて行こうと思ってちょっと頑張れば誰だって行けるんだぜ。お前の場合『行けない』んじゃなくて『行きたくない』んだろ、自分ごまかして周り見てひがんでんじゃないよ!! 迷惑なんだよ!!」
 嗚呼、なんてひどいことを云ってしまったのだろう。云った直後に後悔した。
 だが云ってしまったことばは引っ込められないような空気に、その場は包まれていた。
「うう・・・(泣)、もう帰るうー。もうここには来ないから。サヨナラッ!!」
 追いかけようと思ったけど、こっちも依怙地になっていたので、追わなかった。

 正論ではあると、今でも思うことだけれど、K子をいたわる言葉ではなかった。
 ちょっと日記の本筋からそれたけど、「そんなこともあったよん」という話。


④学歴って、なんだ?
 結局のところ、学歴って、何なのだろう?
 誇り? アイデンティティ? 思い出? それとも、信用手形とかお墨付きみたいなもの? 
 それを利用できる場というのは、一部のエリート社会を除いてごく少ないような気がする。今のボーダーレス社会では特に。
 「私は東大出ました」って、卒業証書を自分の経営する会社の社長室に飾ってる社長は「タコ社長」のように見えるし。
 そのくせハーバードでMBAなんか取ってたりして、それを飾ってると「おおっ! 只者じゃないな」なんて思っちゃったりするわけでもあって、どうも嫌らしい感じもするんだけどねえ。

 云いたいのは、過去がどんなに優秀でも、私めの目で見て「アホ」な東大出だとかW大出なんてのは何人もいるのねん。要はハートの中身の問題なのだ! といいたいんだけど、わからんちんもまたいたりするんだよねえ。

 大学って、今では社会人になってからでも入れるシステムが増えているから、学歴を取る、という意味だけじゃなくて、生きがいとか、生活を豊かにする、同じ道で学ぶ仲間と気持ちを共有する、といった意味でも、時間とお金の余裕がある人は入ってみるのもいいかもしれないね。
 20歳前後当時とまた違った目で見るキャンパス、ってどんなものに映るんだろう(ワクワク)。

 蛇足(つーか、ホントどーでもいい話)だけど、よくいる「同じ大学のOB・OG同士」の寄り集まりが、「同窓会」なら許してもいいけど、実のない「タテ関係」をミョーに意識している姿も、空しく見えたりするのは、そういうのを持たない我が身のひがみなのかな。
いや、実があれば、そういうのどんどんひけらかして、使っちゃえばいいと思うのだけど、現実なかなか実を結ばないのは、やはり不景気のせいなのかねえ。はあ・・・。





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最終更新日  January 12, 2004 09:14:19 PM


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コメント新着

野鳥大好き @ Re:ちょいと試みに・・・(11/21) あのな…、解ったよん。
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) 野鳥大好きさん >やれやれ…でしたね。あ…
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) setattiさん >私のPCも時々おかしくなる…
野鳥大好き @ Re:やれやれ・・・(11/20) やれやれ…でしたね。あはは、赤ちゃんなん…
setatti @ Re:やれやれ・・・(11/20) 私のPCも時々おかしくなるから困ってるん…

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