『頭ぐしゃぐしゃ』の彼方に・・・

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chang-wei

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July 1, 2005
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カテゴリ: カテゴリ未分類
なにやら随分と話題になってるみたいなこの映画。

背の高い女の子が「宇宙戦争って、なんなの!?」と叫んだからか?
それともS.スピルバーグが監督で、トム・クルーズが主演だからかな?
だけど、個人的には、当初「物凄く見たい!」というふうには思ってなかった。
むしろ「逆境ナイン」のほうが、今の俺にとってはだんぜん面白そう(笑)。

見たいと思わなかった理由は、別につまらなさそうだからとか、そういう理由
ではない。
たぶん、客観的に見てかなり面白いだろう。

子どもの頃読んで、イメージの中でハラハラドキドキした。
なんかそれが、今のハリウッド映画のハイテクを駆使した映像に加工された
姿というのが、昔のハラハラドキドキ感を台無しにしてしまうような気がする
からだ。自分のヘンクツな性格を、我ながら残念に思う。

デートのネタとしてはいいのかも、と思ったりとかね。
でもデートで「宇宙戦争」見たとしても、こんなヘンクツな俺のことだから、映画
見たあとで入った喫茶店かファミレスかどこかで、女の子を前にしながら、自分
の「宇宙戦争」に対する思いのようなことだとか、原作本の内容との違いみたい
なことを、うんちく王「くりいむしちゅー」の上田よろしく、とうとうと語ることだろう。
それで、女の子はすっかり「シーン」となってしまい、話題が切れて、ふと我に
返ったところで、ようやく失敗に気づくのだ。あーあ・・・。


まあ、それはともかくとして。
そういうことが起きないように(起きてもいいけど)、ここで原作のことやらなん
やら、気になることをチラチラ書いて、ここでゲロってしまうことにしよう。
・・・と思って書いてるうちに、だんだん考えが変わってきたわけであるネ。
この原作本は、小学校低学年の頃に、図書館から借りて読んだんだか、家で


原作のストーリー。
たぶん大勢の皆さんが読んで知ってるストーリーだとは思うけど。読んでない人
にはゴミんなさい、つーか、日記読まないで、どうぞ別のページにジャンプしちゃっ
てください。m(_ _)m

火星人がUFOでいきなり地球に攻めてきて、各地の都市を次々に破壊し、
地球人を次々にさらっていく。目的は、自分たちの食料がなくなってきたので、
かわりに地球人や動物の体液を自分たちの栄養にするということ。
火星人はいわゆるタコ型のヤツね。頭だけ異常にでかくて、ハイテク機械を操る
頭脳と手足以外の部分は退化してそうなってしまったらしい。

それでいよいよ地球が完全に征服されてしまう寸前に、タコ火星人たちがUFO
を降りるやいなや、地球の細菌感染が原因で、たちまちのうちに死滅してしまう
という、大どんでん返しの結末が待っているのである。
かくして地球は守られる、ということで大団円。
超めでたいハッピーエンドという訳では全くないんだけど、何はともあれ助かって
よかったよかった、みたいな話。

随分と昔(戦前じゃなかったか?)に書かれたストーリーだった筈だけど、SFの
ハシリの小説としては、イマジネーションとか話の構成、落としどころが秀逸で、
だからこそ現代に映画化しても見れる映画として作れるのだろうと思ってしまう。
どれほど映画が原作に忠実なのかはわからないけど。
同時に、今日の教訓にもなりそうな、メッセージ性のある話でもあったんだなあ
と、今頃になって感じたりもする。

地球の自然の力が、火星人の侵略を最後は食い止めるのである。
だけど、地球温暖化だとか砂漠化が進んだりして、自然が破壊されてしまうと、
火星人みたいな侵略者を追い払えなくなっちゃうぞ、てな感じなのであるネ。
逆に、自然環境に対して人間がやってる科学技術の開発こそが「侵略」である
という考え方もできそうだし。

また、火星人のいきなりの地球侵略は、戦争をしかけて相手国の征服とともに
そこにある資源を略奪しようとする大国の横暴さだとか、企業の理不尽な買収
などにも通ずるものを感じるのであるネ。
ウェルズが、当時のナチスドイツあたりを揶揄していたのかどうかまでは、詳しく
ないからわからないけど、現代にたとえて云えば、自分たちの石油がまかなえ
ないため、イラク悪の枢軸と決めつけた上に、「悪い国をやっつける」というのを
大義名分にしてこれを殲滅し、周辺の石油をせしめようとする、アメリカのタコ
大統領の発想になぞらえることはできそうだ。

てな具合で、いろいろなことに注意を向けてみると、単なるスピルバーグのSF
アクション映画、というわけでもない。あるいは一見の価値のある映画なのか
もしれないし、原作本を探してもう一度読んでみようか、という気に少しなったり
もしてくる。
時代を経て見たり読んだりしたら、別の感想を抱く作品というのもあるものだ。
特に、オイルショックから間もない時代に読んだ本を、今の時代に読み直す、と
いう作業は、案外有意義なことなのかもしれない。そうだそうなのだ。

残念っぽいのが、アメリカでこの映画が完成したというとき、この映画を教訓に
して、この国の世論が反戦へと向いてる、という話が全く聞こえてこないこと。
どうも、スピルバーグ監督の撮影技術が凄いだとか、主演のトム・クルーズが
かっこいいとか、「バットマン・ビギンズ」「エピソード3」とともにアカデミー賞候補
の大作だとか、そんなような話ばっかり出てくるものだから、軽薄すぎる日本の
マスコミの取り上げ方に、少々ムカついてる。
「華氏911」みたいなストレートな物語じゃないとそういうモンを嗅ぎ取る嗅覚
はないのかねえ君たち~? てな感じ。
それとも本当にそれだけが注目点なのか?

アメリカでは、この映画はどんなふうに受け止められているのだろうか? とか、
ウェルズが後世(現代)に残したメッセージは、この映画の中にも生きているの
だろうか? などといったことが、ちょっと気になってたりもしている。
そんなこんなで、一度見ておこうかなどうしようかな、と迷っちゃったりなんか
しちゃったりしているわけなのであるけど、やっぱりただのSFのミサイルドッカン
ドッカンの、トム・クルーズが白い前歯キラリンでカッコいいだけの映画だったら
ガッカリだしなあ(泣)。

といふわけで、誰か試写会だとか封切直後に劇場に足を運んだという方は、ご
一報くださいませませ。m(_ _)m





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最終更新日  July 1, 2005 07:08:29 PM


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野鳥大好き @ Re:ちょいと試みに・・・(11/21) あのな…、解ったよん。
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) 野鳥大好きさん >やれやれ…でしたね。あ…
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) setattiさん >私のPCも時々おかしくなる…
野鳥大好き @ Re:やれやれ・・・(11/20) やれやれ…でしたね。あはは、赤ちゃんなん…
setatti @ Re:やれやれ・・・(11/20) 私のPCも時々おかしくなるから困ってるん…

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