歌 と こころ と 心 の さんぽ

歌 と こころ と 心 の さんぽ

2015.01.21
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カテゴリ: 一日一首


♪ 独り居る部屋に跋扈の掛け時計吾(わ)を諄諄と刻みつづける



跋扈(ばっこ)----わがもの顔に振る舞うこと。諄諄(じゅんじゅん)----相手にわかるようによく言い聞かせるさま。







 知らない単語、用語、人物などが、禅や能や哲学や漢文や仏教用語など諸々の教養と知識を駆使して書かれている。漢詩や俳句を交えて、独り言をの中に、普段思っている事の捌け口とも揶揄を込めた世俗への非難となって、渦巻いている。
 これをたった2週間ほどで書いたというのだから驚きだ。帝大(東大)のエリートとは言え、その知識と見識と冷徹な洞察にはただただ驚かされ、流石と思うしかない。



 「・・四角な世界から常識と名のつく、一角を磨滅して、三角のうちに住むのを芸術家と呼んでもよかろう。この故に天然にあれ、人事にあれ、衆俗の辟易して近づき難しとなす所に於いて、芸術家は無数の琳琅を見、無上の宝璐を知る。俗にこれを名づけて美化と云う。その実は美化でも何でもない。燦爛たる採光は、炳乎として昔から現象世界に実在している。只一翳眼に在って空花乱墜するが故に、俗塁の覊絏牢として絶ち難きが故に、栄辱得喪のわれに逼る事、念々切なるが故に、ターナーが汽車を写すまでは汽車の美を解せず、応挙が幽霊を描くまでは幽霊の美を知らずに打ち過ぎるのである。」

 これだけの文章を引用するのに、IMEパッドを何度か使わざるを得なかった。巻末の用語解説がなければ、到底現代人には何が書いてあるのかさっぱり分からない。しかしながら、じっくり時間を掛けて読んでいると、嚙み応えのあるスルメを口の中で転がしながら、徐々に味わいというものが感じられるようになって来るように、言語と論理が口の中に溶けて出して行く。ごっくんと飲み込めば、その余韻が口の中に残ってもう一度咀嚼したい心持になる。
 比喩的表現も巧みで、その情景描写は、一幅の絵の神髄までを見る様で、思わず引き込まれていく。

 吾輩は猫である(1905年1月 - 1906年8月)、坊っちゃん(1906年4月)に続く作品(1906年9月)で、前作とは全く内容を異にしたこの作品は、あまり評価されなかったようだ。 

 まだ引用したい箇所が幾つかあるが、漢字が難しくてとても簡単な作業ではないので、今回は止めておく。念のために調べたら、 「青空文庫」 で閲覧できることが分かった。興味が有る方は、そちらで是非覗いてみてください。




◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。

「ジグソーパズル」  自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

短歌集 「ミソヒトモジ症候群」 円居短歌会第四歌集2012年12月発行

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最終更新日  2015.01.21 10:14:03
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」  自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

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