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2011年04月16日
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専門医が答える「地震酔い・めまい」を緩和する方法



めまいの原因とその対処法について、耳鼻咽喉科専門医でとおやま耳鼻咽喉科(大阪市都島区)院長の遠山祐司先生におたずねしました。


■地震酔いは正常な反応

――余震のたびに、船酔いのような感覚が続くのはなぜでしょうか?

遠山先生 人間は過去に経験をしたことのない加速度を感じると自律神経が緊張し、めまいや浮遊感を覚えることがあります。いつもと違う状況下にいる、ということを感知しているわけです。

例えば、車、船、飛行機、それにジェットコースターなども含め、一定の速度にいたるまでの加速度と、振動の幅や持続時間、スピードなどが予測できない状態になると、脳が混乱して酔いやすくなるのです。いわゆる乗り物酔い(動揺病)を起こします。

そのメカニズムは後で述べますが、これは病気の症状ではなくて、生理的な反応です。誰しも乗り物から降りた直後は、まだ乗り物に乗っている感覚やフワフワした感じがあるでしょう。しばらくすると元に戻ります。

地震のあと、しばらくの間「地震酔い」を感じるのはこれと同様で、正常な反応ということになります。

――不快感を伴うので、つらいのですが。



余震が沈静化するとたいていの人の地震酔いは治まると予想できますが、それまでの現実的な不快感を緩和する方法は、後に紹介する10のポイントを試してみてください。

■一過性ではない場合、耳鼻科で原因を探る

――乗り物酔いと地震酔いのメカニズムは同じなのでしょうか。

遠山先生 個人差や例外はありますが、基本的には同じだと考えていいでしょう。

乗り物酔いは、「視野からの情報」と、三半規管からの回転情報、耳石器からの傾きや直線加速度情報による「内耳情報」とが、予想外の情報に至ったときに第一段階として発症します。それらの情報が脳(大脳辺縁系)で不快だと判定されると、その下位にある視床下部のホルモンが分泌されて自律神経系の不安定な症状を誘発して起こります。

――地震酔いなのか、めまいという病気なのか、どこで見分ければよいでしょうか。

遠山先生 地震酔いは、一過性の症状である場合がほとんどです。ただし、浮遊感やそれに伴う不快感に加えて、「立っていられないほど目が回る」、「倒れた」、「耳鳴り、難聴がある」、吐き気だけではなくて実際に吐いた」、「頭痛がひどい」、「呼吸困難」などの症状がある場合は、地震以外の原因によるめまい、もしくは何らかの疾患ということもあります。すぐに医師に相談してください。一過性ではなくて、ほかの機能の疾患であることも考えられます。

――どこの科に行けばいいのでしょうか。

遠山先生 基本的には、耳鼻科です。人間の平衡感覚については、耳の奥にある内耳(三半規管や耳石器)が大きな役割を果たしていますが、そこに異常があるとめまいが起こることがあります。内耳が原因であるめまいかどうかは耳鼻科の検査でわかります。

ただし、めまいの原因は多岐にわたるため、耳鼻科に限るわけではありません。内臓疾患が疑われる場合は内科へ、心因性の場合は心療内科や精神科、神経内科などになる場合もあります。耳鼻科で該当しなければ、ほかの科を紹介します。

■地震酔い・めまいを自分でケアする10の方法



遠山先生 「目から入る情報を変えてみる」などの方法をご紹介します。数字は優先順位を表します。

<地震酔いやめまいの直後に行うケア>

1 目を閉じて、深呼吸をする

めまいがきたと同時に、座って、ゆっくりと目を閉じてください。数秒でいいので、目から入る情報を遮断します。そして、鼻から大きな息を吸って、口から吐くという深呼吸をします。立ったままだと、よろけたり転倒する、壁などに頭をぶつけたりする場合があるので気をつけてください。

2 目で確認する



3 鏡のなかの自分の目を見る

一点を見つめることで揺れや回転を制御するよう、脳へ働きかけます。「視覚性抑制」といいます。

4 人さし指をみつめる

人さし指を立てて、遠くから目の中央に向けて近づけます。人さし指に焦点を合わせて目で追ってください。3同様の働きがあります。

5 水、お茶を飲む

身体の機能を飲むという行為に集中させると、症状も気分も落ち着くことがあります。

<普段から心がけることで予防になる>

6 不眠を解消する

震災の現場ではこれが一番難しいのですが、めまいは、睡眠不足のままだと治りません。処方された睡眠導入剤や精神安定剤を服用することで、めまいが改善することもよくあります。

7 肩こりを解消する

平時にめまいを頻繁に起こす、また地震酔いがひどいときは、肩が凝っていることがよくあります。めまいの診察に何件も病院を回った結果、「原因は肩こりだった」ということも多いのです。首と肩のストレッチ、マッサージなどを試してください。誰かと肩をさすりあうことは、緊張やストレスを和らげるという意味でもお勧めです。

8 ウォーキングやストレッチをする

日中に軽い運動をすると、体の機能のバランスを保つこと、また睡眠の質を上げるにも効果があります。特に、外気に触れるウォーキングはおすすめです。

9 好きな音楽を聴くなどリラックスをする

テレビやネットなど目から入る情報より、耳から柔らかく入る情報のほうが脳への刺激が穏やかになります。ほかにも、自分に適した方法でリラックスすることが大切です。特に、地震酔い対策として効果的です。

<地震酔いがひどくて以上の方法でも改善が見られない場合>

10 市販の乗り物酔いの薬を試す

効果があるかどうか、3日ほど服用して様子を見ます。効果がなければ、医師の診断を受けてください。

「乗り物酔いの場合は、外の空気に触れる、目に入る景色を変える、睡眠をとると楽になるでしょう。そこに地震酔いやめまいの緩和のヒントがあります」と遠山先生。耳と目は脳でつながっているといいますが、視覚情報を変えることと緊張を解くことが重要なポイントであるようです。

監修:遠山祐司氏。耳鼻咽喉科・気管食道科専門医。医学博士。とおやま耳鼻咽喉科(大阪市都島区)院長。http://www.is-is.org/tohyamajibika/

(阪河朝美/ユンブル)
( gooニュース / COBS ONLINE )
http://news.goo.ne.jp/article/cobs/life/cobsyoko201104post-969.html






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最終更新日  2011年04月16日 21時14分07秒


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