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2005年10月09日
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カテゴリ: 旅
原則非公開の大徳寺本坊。茶道発祥の地であり、多くの美術品が眠ると言われる名刹が、一年にたった一日、10月の第二日曜だけ、虫干し(ばく涼と呼ばれます)のために一般公開されます。この日は御堂筋パレードやら、奈良西大寺の大茶盛やら、近畿地方でいろいろと魅力的なイベントがありますが、禅寺好きの自分としては、大徳寺を優先させてしまいます。ということで行ってみたら、展示されている掛け軸94本のうち、5本が国宝、31本が重要文化財。つまり、全体の38.2%が重文以上という、まさにイチローもビックリのお宝確率なのでした。

さすがに貴重な拝観日ということもあって、団体客も含めて、なかなかの混雑ぶり。美術を研究する学生や、禅を愛する外国人も多数見られました。拝観料は1300円。展示品についての詳しい説明と写真入りパンフレットが1000円。結構なお値段ですが、これも文化財保護のため。ニコニコと払って入りました。

奥に進むと、方丈に入ります。うぐいす張りの床がキュッキュッと鳴っています。右手には聚楽第から移してきた唐門。軒周りの彫刻がコテコテ。そう、西本願寺で観たものとよく似た、桃山ド派手ワールドがここにもありました。その手前には枯山水の庭が広がります。

第一室から第六室まで、確かに虫干しと言われるように、掛け軸がズラーッと掛けられています。普通、美術館だと人の動線に沿って順路が決められて、観客がスムーズに動いていくんですが、そこは和風。部屋に入って正面、右手から最も価値のある掛け軸が並び、その次に両脇を見るという並びになっていて、動線としてはあまりよろしくない形になっています。お作法上は正しいわけで、ある意味、厳しい禅寺らしいと言えますね。

部屋に入ると、パンフレットの解説を読んでは、掛け軸を見上げる、という具合に首が忙しい。おっと、油断していると掛け軸の下の襖絵を見逃してしまう。狩野探幽が末期に描いたという、いい感じに枯れた梅の絵などが、襖にひっそりと描かれています。ふと外を見ると、枯山水の庭園。まさに気が抜けません。ただし、大きく「撮影禁止!」と書かれた紙が貼ってあって、さすがに写真もビデオもNGでした。

ということで、いくつか印象に残ったものを紹介すると、ひとつは中国から伝来した2対の竜虎図。紙は少し風化して、絵も少しぼやけてきていますが、目つきの鋭さはかなり伝わってきます。暗闇の魔術師、レンブラントも使わない表現でしょう。あれ、夜中に見たら、結構怖いかも。

この大徳寺を始めたという、大燈国師の肖像画3本は、1本がオリジナルで残りはその模倣。オリジナルの絵が、非常に困ったような顔をしているので、残り2つも同じように困った顔をして描かれています。やっぱり、昔もストレスがいっぱいあったのだろうか。

このほかにも、地獄で罪を裁くという十人の王の絵や、信長・秀吉など教科書にも出てくるような歴代武将の絵、それに天皇から来た書状などなど。額縁ではなくて表装に飾られて出てきます。こんなに近くで見られていいのだろうか、というくらいに接近することもできます。ただし、監視員から強烈にチェックが入ると思います。

本坊と足を合わせるかのように、僕の大好きな塔頭、高桐院でも寺宝の虫干しをしていました。国宝一点と、一対の牡丹の絵、などなど。こういうときに、一気に掛け軸を見れば、少しは目が肥えてくるかも。いい勉強と目の肥やしになりました。





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最終更新日  2005年10月10日 02時15分21秒
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