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2006年03月04日
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カテゴリ: 伝統文化
茶道の世界では、宮内庁御用達のように、家元が茶道具をつくる名人を「千家十職」として指名する習わしがあります(これは明治以降の仕組みだということです)。毎月一日に、その千家十職が表千家の家元に集まって、こんな茶会をしたい、こんな道具をつくったらどうだろう、という談義を交わします。千家十職は代々継がれるので、独特のサロンになっているのではないかと想像します。

お茶の世界で、柄杓や茶杓、花入れ、蓋置など、竹は様々な場面で使われます。今回は、竹の職人、黒田正玄さんの工房を訪れ、お話を聞く機会を得ることができました。

「竹は毎年秋に手に入れます。最近は暖冬で11月に取ることが多い。上の方に水分が少なくて虫が入りにくいから。生えてから4~5年のものをとります。固さがやわらかすぎず、固すぎず、ちょうどいい加減だからです。竹林に入って、色で見分けます。青竹が最も鮮やかなのは2年目くらい。竹は13年から14年で枯れます。使う竹の種類はマダケです」

「竹は切ってきたあとで、上下逆に立てて置いておきます。最初に一週間で、水分が下に降りてきます。晴れた日に天日干しするなどして、2ヶ月間、そのままにします。それ以上置くと、竹は赤くなってきます。2月(節分)を越えると、火鉢で青い竹を白くします。焦げない程度に、炭で油を抜くわけです」

「竹は節ごとに芽がひとつずつ生えるわけですが、我々は芽の出る方を表、出ない方を裏としています。これは素晴らしいとうなるような、景色のある竹は2~3年に1本ですね」

「最近、竹は京都では取れなくて、滋賀や静岡に行きます。マダケの竹林はほとんどありません。南国の竹は材質がやわらかく、北国の竹は固くて充分に育たない。北限は岩手です」

「最近の竹の茶道具は中国の工場でつくられたものが多いですね。使うとすぐにこわれちゃう」

「茶道具は制約が多くて、そう斬新なものが出来ません。特に竹の茶道具はそうです。香合はたくさんつくりましたが」

とは言っても、黒田さんがつくった柄杓や茶入れ、香合などを拝見すると、ふだん使いのものとは明らかに違いました。まず、端正な形に魅せられ、手に触れた瞬間に緊張感が走ります。茶入れも蓋のしまりかたが違いました。カパッと乗っかるのではなく、ゆっくりと空気が抜けていきます。例えるなら、ドイツ車の扉を閉めたときに感じる、重厚感というか質感を感じます。



黒田正玄邸の竹

茶道具の中で最もわからないのが、茶杓です。その善し悪しを見分けるコツを聞くことはできませんでしたが、本などを読んで勉強しようかなと思います。





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最終更新日  2007年03月26日 01時56分42秒
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