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2006年08月26日
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日本最後の清流と言われる、四万十川。川にふれやすい夏に行ってみたいと思っていました。週末の天気予報で台風が来ないことを確認して、宿を予約しようとしたら、高知・中村周辺の宿はすでに一杯でした。夏休み最後の日曜日、自然を楽しもうという家族連れが多いのでしょうか。現地の事情もわからず、とりあえず検索サイトで「四万十川・直前予約」と入力して、最もリーズナブルな温泉宿を予約しました。これが後々に大きな影響を与えることになるとは知らずに。

大阪から四万十川の河口、中村までは、電車を乗り継ぐと6時間くらいかかります。これでは週末が移動で埋もれてしまう。ということで、今回は伊丹空港から飛行機で高知まで飛び、そこからレンタカーで回ることにしました。全日空の機体は意外なことにプロペラ機でした。大丈夫かいな、と思いましたが、乗ってみると意外と快適。フワッと離陸してくれます。しかも時間がかからなくて、50分で到着します。週末2日間で高知を回るなら、多少お金がかかりますが、時間を買ったと思えば、飛行機はオススメです!

1)龍河洞
いきなり中村へ向かうのではなく、2週間前によさこい祭りを見に行ったときに行きそびれた「龍河洞」という鍾乳洞に行きました。ここは最寄り駅からの定期バスが1日に3本しか走っていないため、レンタカーでないと行きづらいところです。高知空港からは20分ほどで着きます。入口の手前には、セールス旺盛な土産店が立ち並びます。軒先を歩く自分を追いかけては「いいお土産あるよ、どう? ほら見てみて」と声をかけてきます。人の良さそうな店員さんで断るのは忍びないのですが、かといって自分に必要なものでもないので、丁重にお断りしました。ここでは刀や包丁、鰹などが名産品ですが、お店の「いのししラーメン」という面白いメニューのあるお店もありました。

入洞料はひとり1000円。入ってみるとひんやりとして気持ちいい。中の温度は18度でした。鍾乳洞は冬になると逆に暖かく、14度くらいまでしか下がらないのだそうです。ここにいれば暑さ寒さはしのげる、ということで、鍾乳洞自体は昭和9年に見つかったのですが、弥生時代のが住居跡があります。驚いたのは、当時使われていた土器が石灰石と同化してしまっていたこと。

凹凸の激しく、小腸の柔突起のような壁面は、見ていて非常に不思議。ビロードのような形や、鬼面のような形などもあって、そういう箇所にはネーミングがされています。見慣れない奇抜な地形を歩くと、インディ・ジョーンズのように探検をしている気分になります。天井からは水滴がポタポタと垂れてきて、ひんやりと気持ちいい。こうもりが住んでいるそうですが、昼間は飛んでいないそうです。およそ1キロ、30分ほどの洞窟体験は、非常に新鮮でした。 


2)秘湯・柳瀬温泉へ。
龍河洞から、今回宿をとった、四万十川沿いの秘湯・柳瀬温泉まで車で向かいます。120キロほどの道のりのうち、高知自動車道が通っているのは、最初の40キロ程度。あとは一般道。高知は山がちな土地で、人の往来もそれほど激しくないためか、交通の便の開発が進んでいないのがわかります。それがかえって、四万十川のような素敵な自然が残される理由になるわけです。やはり人間にとっての利便性と自然環境は相容れないものなのでしょうか...

四万十川は全長120キロ余りの長さですが、柳瀬温泉への道のりでは、四万十川の上流から寄り添うようなルートをとりました。この眺めがすばらしい。両脇には緑豊かな山、中央に深緑色の穏やかな水面の川が流れて、堤防がない。ドイツのライン川で見たときよりも雄大な景色です。人家はあるものの、雄大な全景のなかでは本当に小さく見えます。ここでは、自然が人間の生活を圧倒的に凌駕しているのがわかります。日本版の山水画が描けるような感じです。まさに山紫水明。あとでわかったことですが、四万十川の中心都市・中村からは道が狭くて、観光バスなどの大型車が入れないため、あまり多くの観光客が目にすることのない地帯です。つまり穴場。本当に気持ちよい眺めでした! 



宿は全部で4室ほど、こぢんまりとした簡素なつくりです。この大自然の中で大理石風呂を期待する方がおかしいと思いますが、どこか懐かしい感じがします。携帯の電波は届きません。早速お風呂に入りましたが、これが実に滑らかな硫黄泉。少し入るだけで肌がヌメヌメとしてきます。保湿効果は抜群なのではないかと思われます。これで朝食付き1泊3500円は安い!

柳瀬温泉から、四万十川観光の中心都市・中村に出ることにしました。これが大変。四万十川沿いに国道を走るのですが、途中、乗用車がすれ違うのが困難なほどの狭い道が10キロ近く続くのです。対向車が来てはスピードを落として、山肌を擦るように車を寄せなくてはいけません。ここでは地元の人が使う軽自動車が非常に小気味よく走るため、僕らのような慣れない車は鈍臭くストップ・アンド・ゴーを繰り返します。そうしていると、やはり自分の車を先頭に数珠つなぎになっていきます。これがプレッシャーになります。でも事故れないので、申し訳ないと思いつつも、マイペースでいきました。

中村までは1時間近くかかりました。途中は雄大な景色とさみしい街がモザイクのように続きます。驚いたのはコンビニが一軒もなかったこと。流通も難しいエリアなのでしょうか。中村も想像以上に小さな町で、全国展開の大手スーパーは見当たりません。コンビニはスリーエフとサンクスが2軒ほど。レストランというよりは食堂が数軒。地方都市にありがちな大型店もほとんどありません。

ただ、寂しさを感じるこの町が賑わいを見せたのが、この日の夜に行われた花火大会でした。いったいどこにいたのか、と思うくらいの人が、四万十川の河川敷公園に集まってきました。


3)四万十花火大会
この日は、年に一度の花火大会。通算でも第二回という、まだまだ始まったばかりのイベントですが、地元の人たちや観光客で河川敷の屋台村は賑わっていました。午後8時に花火が上がると、立て続けに大きな花火が大輪の花を咲かせました。失礼ながら、町の規模の割には(失礼)かなり本格的な大玉が多く、見応えがあります。

人が集まっているとは言え、東京や大阪のような都市で行われる花火大会に比べれば、圧倒的に少なく、そのために花火からすぐ近くで見ることができました。しかも、自然の豊かな土地で、人口密度も低いからか、真っ暗な空と鮮やかな花火のコントラストが見事。花火の絵柄がはっきりとわかりました。今はドラえもんやアンパンマンの顔が出てくる花火があるんです。花火大会のクライマックスは息もつかせぬほどの連発。街全体が明るくなるほどの迫力でした。これはかなり満足のいく花火大会です。

花火が終わったあと、柳瀬温泉までの道のりが大変でした。細い国道を通り、真っ暗な道を心細い思いで走りました。ここで迷ったら野生動物に教われるのではないか...そんな恐怖感すらありました。なんとか1時間余りで着くことができました。





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最終更新日  2006年09月02日 01時23分53秒
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