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2007年05月05日
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カテゴリ: 伝統文化
2m余りの絶壁を強引に駆け上がる馬…毎年ニュースで「季節の風物詩」として放送される上げ馬神事。多度大社で年に一度の例祭として行われます。大阪からは少し遠いのですが、日帰り圏内ということで、その迫力を体験しようと行ってみました。

多度大社の最寄り駅、多度へは、7時半難波発の近鉄特急で桑名で乗り換え(約2時間)、さらに近鉄養老線で15分ほど行きます。新幹線で名古屋経由で行ったほうが近かったかも。多度は大阪より名古屋の方が近いのですが、人々の話す言葉は基本的に関西なまりでした。祭りの行われる多度大社は、駅から徒歩15分ほどのところにあります。

境内に入ると、神事のメイン会場となる坂と、その脇の観覧席が見えてきます。観覧席は相撲の桟敷席のような感じ。そこでお弁当を広げている人も多かったです。

上げ馬神事2

参道を奥に進んでいくと、本宮と別宮が左右対称に並んでいます。「北のお伊勢」と呼ばれるには、こぢんまりとした印象です。脇に岩清水が流れ、神社ならではの清浄な空気が流れていました。

多度大社・本宮

参拝を終えると、まもなく神事に参加する馬が、坂の助走路を交替で走っていました。神事では「馬場乗」という段取りにあたります。馬の走るスピードと迫力に衝撃を受けました。

上げ馬神事1

祭り開始の2時間以上前から場所キープ。地元のおっちゃんが他の観光客に案内していた場所に立ちました。ちょうど上り坂が全体的に見渡せます。この場所以外は、観覧席でないとよく見えない感じ。祭りのクライマックス、上げ馬に向けて、「神児迎え式」などの儀式が行われていますが、よく見えず、周囲は「まだ始まらんのか」とイライラしはじめます。イライラに拍車をかけるように、混雑が激しくなってきました。立錐の余地もない感じです。前日はもっと混んでいたということですが、警察の発表によると、2日間で18万人。1日あたり9万人が押しかけた計算になります。

上げ馬神事3

上げ馬神事は、南北朝の頃から始まり、信長の時代に約30年間中断しながらも、江戸時代になって桑名城主によって復興され、今日まで継がれてきました。つまり、400年以上の歴史のある神事です。かつては上げ馬の上り具合で豊作かどうかが占われていたといいます。転じて現代ではその年の景気を占っているそうです。

上げ馬神事6

地元7地区が、騎手(今年は17歳?19歳でした)と馬をそれぞれ準備します。面白いのは、騎手が毎年4月1日におみくじで選ばれること、騎手は神事に向けて毎日乗馬の練習を繰り返し、祭りまでの間は食事は家族とは別で自分でつくること...神事らしく、清浄なる生活を余儀なくされるのです。

上げ馬神事5

さて、メインイベントの上げ馬が始まると、会場の空気がぐっと盛り上がります。挑戦するのは6地区。1地区ずつ登場します。約200mの助走路を駆け上がり、行き止まりのように立ちふさがる約2mの絶壁を越えられるかどうか。挑戦は1回のみ。やり直しはできません。スタート前に必ず塩と日本酒をまいていました。途中落馬しては縁起が悪いということで、上り坂にはサポート役の男たちが待機していました。


上げ馬神事4

成功すると「おおーっ」と歓声が上がり、騎手は大喝采されます。成功した騎手は、長い準備期間を経たことや、周囲からのプレッシャーに解放されたせいか、感極まっていました。失敗した騎手にも温かい拍手。馬が弱気だと、手前で失速したりしていたから、一概に騎手のせいにはできないでしょう。騎手だけは失敗してもサポート役の男たちに担がれて絶壁を越えていきました。

上げ馬神事終了後、近くの多度峡に足を延ばしました。神社から10分も歩けば、そこには原生林が広がっていました。なんと、野生の猿の群れも住んでいるようです。

多度京

再度祭りに合流して、やぶさめ神事も見ましたが、鹿島神宮や上賀茂神社のように走りながら射抜く訳ではなく、馬上で一度止まってゆっくりと弓を引いて、それでも的には当たらないというものでした。走りながらというのは、かなり難しそうです。

上げ馬神事7

いやまあ、すごい人でした。待ち時間が長くて、日差しが強かったので、結構疲れました。できればスツールを持っていった方が見やすいでしょう。





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最終更新日  2007年05月15日 03時01分31秒
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