桧山 良秀「クラシックの愉しみ」裏話

桧山 良秀「クラシックの愉しみ」裏話

April 6, 2012
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シュターツオーパーの舞台の前のピットから聞こえてきたホルンの音が、木管のような音だったのに驚いたのが、ウィーンで一番印象に残っていることだったりするが、昨夜、その時のことをまざまざと思い出させてくれたのが、トヨタ・マスターズ・プレイヤーズ ウィーンの演奏会。毎年のように札幌公演があるが、幸い主催側の友人からティケットをいただいたので、キタラに出かけたわけだ。第1ヴァイオリン5以下、4、3、3、2に管楽器とティンパニという規模。指揮者はいない。彼らのための前奏曲、モーツァルトのパロディのような「イントラーダ」という曲を、全員が立って(チェロだけは座って)演奏した後、ロッシーニの「アルジェのイタリア女」序曲、3年前のハノーファー国際コンクールで、当時16歳の史上最年少優勝を遂げた三浦文彰という、一見中学生みたいな若いヴァイオリニストのソロで、モーツァルトの、殆ど聞かれない2番のコンチェルト(結構チャーミングな曲ではあったが)。後半が、御馴染みシュミードルとトゥルノフスキーの掛け合いで、カール・シュターミッツのクラリネットとファゴットのためのコンチェルト変ロ長調という珍しい曲と、モーツァルトの40番。ト短調交響曲は、何年前かにも聴いたように記憶しているが、さすがにこのあたりになると、指揮者が居てもいいような気もしたが、手馴れたアンサンブルで聞かせてしまうのは、さすが。アンコールに、ヨハン・シュトラウス二世の「騎士パズマン」のチャルダーシュで盛り上がり、再アンコールに、コントラバスのおじさんが「コレデオシマイデス」と言って、トリッチトラッチポルカ。ま、いつものことながら、アンコールの方が、楽員のノリも良くて楽しい。それにしても、あのホルンの音。普通のホルンが木綿豆腐としたら、ウィーンのホルンはまさに絹ごし。弦に対して、実にまろやかに溶け込む音で、金管の音とは思えない。あのホルンの音を聴くだけで、値がある演奏会だった。





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Last updated  April 6, 2012 11:52:47 PM コメントを書く


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