桧山 良秀「クラシックの愉しみ」裏話

桧山 良秀「クラシックの愉しみ」裏話

March 12, 2017
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仕事の都合で金曜日夜公演に振り替え。席はいつもの所のほぼ真後ろだった。尤も、その席に座って聴けたのは後半のブラームスのみ。1曲目のフィンガルには全く間に合わず、会場に入ったときには、ちょうど2曲目のシューベルトの5番の交響曲が始まったところだった。中に入って30分も立ち見するのも疲れるので、ロビーの椅子に腰かけて売店の上方のモニターを遠目で眺めていたが、反対側のグッズ売り場の、多分ボランティアのおばさんたちのお喋りの声が、広く静かなホワイエには結構やかましい。彼女たちにとって、音楽とはどういう意味のものなのか、ちょっと疑問。一応名誉指揮者であるエリシュカのナマ演奏が、中継とは言え聞こえているはずなんだが。
休憩後のブラームス第一交響曲は、札響としては大編成の16型。ということは、かなりの数のエキストラが参加しているはずだが、果たしてそのせいかどうかは判らないが、アンサンブルがなってない。御年85歳の名誉指揮者は、はるばるチェコから年2回ほど来るわけだが、どの程度のリハーサルが行われているのだろうか?ただ、リハーサルの回数が限られていようが、あの程度のアンサンブルでは指揮者に対して失礼ではなかろうか。かつての世界的超一流オーケストラと比べるのもなんだが、今やテクニックやアンサンブルで、過去のそれらを凌駕するものは多く、この国にもいくつもあると言われる現状からすると、札響の今回のレベルはお粗末過ぎる。
それに、若返りを図っている最中とはいえ、ホルンの張り切り過ぎの汚い音には辟易。ちなみに、オーボエは相変わらずいい。
肝心のブラームスの演奏結果については、期待したわりには70点くらいか。客の入りも7割くらいで、以前ほどのエリシュカ熱が感じられないのも気になる。高齢指揮者が相次いで亡くなっている昨今、我々も、いつまでエリシュカの演奏に接することが出来るか、判らないのに。指揮者にとって年を取るのも芸の内と言うではないか。たしかに緊張は緩む。しかし、最後にたどり着く境地には、侵すべからざるものが、きっと在る。





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Last updated  March 12, 2017 01:20:29 PM
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