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みなさん、こんばんは。クロアチアPK強いですね。そしてモロッコがアフリカ勢初のベスト4です。今日もジョージ・エリオット作品を紹介します。ミドルマーチ 2Middlemarchジョージ・エリオット光文社文庫ミドルマーチ市長のヴィンシー氏の長男フレッドは、大学の試験に落第し、病気の伯父フェザストーンの遺産を当てにして遊び暮らす。フレッドは幼馴染でフェザストーン氏の看護人をしてストーンコート屋敷で働いているメアリ・ガースとの結婚を望む。彼女はフレッドを愛しているが、危なっかしいと考えている。そもそもフレッドの母親ヴィンシー夫人が二人の結婚を認めていない。フレッドはメアリの父親ケイレブ・ガースに署名してもらった手形を担保として貸主に渡しており、その金を準備できず一家を窮地に陥らせる。 フレッドは、性懲りもなくメアリに「フェザストーン伯父にアルフレッドを見習いに出して前借すれば?」と提案。いやもとはといえば自分の借金なのに!なんで恋人の弟が働いて給料差し出さないといけないんだよ!アルフレッドの学費のために貯めておいた金も今回のフレッドの手形のためにだめになってるってのに!間違ってるよ!それなのに当のフレッドときたらこの言いぐさ。「ぼくはすごく惨めなんだよ、メアリ。ぼくがどれほど惨めかわかったら、君だってぼくに同情すると思うよ」「誰だって、運が悪いことはあるさ、メアリ。そして、払うつもりでも払えなくなってしまうことはあるんだよ。」あーなんかイヤだ。本当にどこかで聞いた懲りない人の台詞なんですもん。さすがにメアリも「利己的な人というのは、いつだって自分の苦悩を、何よりも大切に考えるのよね。」とぴしり。語り手たる作者も「自分が約束を破ったことで、どんな不都合や迷惑が生じるかについては、頭が回らなかった。なぜなら、ほかの人々の必要性について想像力を働かせるなんてことは、前途有望な坊ちゃんはふつうしないからだ。実際、私たちはたいてい、自分が過ちを犯したら、それによって苦しむ人がいるからこそ、過ちは犯してはならないのだ」フレッドを弁護しているのか微妙なニュアンス。フレッドの味方はメアリの父親のケイレブだけ。「あいつは、きっとそのうち成功する-包み隠しのない優しい男で、根はいい人間だー絶対に信頼できる」いやおとーさん、あなた誰にでもそう言ってるんでしょう。 当てにしていたフェザストーンの遺産は全然別の人に行ってしまい、ますます窮地に陥るフレッドのことはおいといて、我らがヒロイン・ドロシアに目を向ける。 ウィル・ラディスローは、従兄カースボンに嫌われていることがわかっていたし、ドロシアも夫が苦手意識を持っていることは知っていた。そこで伯父のブルック氏あてに手紙を書いて、夫が病気のため客の訪問を受け入れられないことをウィルに伝えて欲しいと頼む。ブルック氏は気を効かせてよせばいいのにウィルをティプトン屋敷に招くことを思いつくから、カソーボンの嫉妬がメラメラ燃え上がり、ドロシアは訳の分からない八つ当たりをされる。「ドロシアが、妻として願ってもない貞淑ですばらしい女性であることは、否定できない。しかし、その女性は、彼が考えていたよりも厄介な存在であることがわかったのだ。(中略)彼女が夫を批判していることは間違いない」どうにも身動きが取れなくなった男女三人恋物語(二人は既婚)の恋の行方は?2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。ミドルマーチ2 (光文社古典新訳文庫) [ ジョージ・エリオット ]楽天ブックス
December 12, 2022
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みなさん、こんばんは。石原伸晃内閣官房参与が辞任の意向を固めたことがわかりました。石原氏が代表を務める自民党支部が60万円余りの「雇用調整助成金」を受け取っていたことがわかり与党内からも批判の声が上がっていました。今日もP・D・ジェイムズのダルグリッシュ警視シリーズを紹介します。正義(上下)A certain justiceP・D・ジェイムズ青木 久惠 (翻訳)ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブックス「殺人者は普通、被害者に予告しない。おかげで最後の最後に殺されると分かって驚愕する。恐ろしい一瞬があるだろうが、死を前にして恐怖に戦くことがないぶん、ありがたい死に方ではある。」 いやいや、ありがたいとかそういう問題じゃなく、そもそも殺されるのはイヤだよ! というわけでいきなり被害者がネタバレされてしまった。「ヴェニーシャ・オールドリッジに残された人生は、四週間と四時間五十分だった。」 ちなみにその後は従来を踏襲し、ヴェニーシャの周りの人間関係を紹介し、彼女とぶつかる複数の容疑者候補が浮上してくる。ミドル・テンプル法曹学院の学寮長ヒューバート・ラングトンは、自分こそ後継者と思っていた弁護士ドライズデル・ロードに、ヴェニーシャも名乗りを上げていると話す。ドライズデルはこの日のためにラングトンのフォローをしてきたのにと不満だが、ラングトンはヴェニーシャの方が先輩だと譲らない。ヴェニーシャは娘オクタヴィアが自分が弁護して無罪にしたアッシュと婚約したと聞いて大反対。無罪だったならいいじゃないかと思うが、無罪を勝ち取った時のヴェニーシャがアッシュの眼から読み取った感情が「われわれは理解し合っている。何が無罪をもたらしたか、ぼくには分かっているし、あんたにも分かっている。」だったり、「アッシュは助けようとする人の心を、いつもずたずたにしてしまう人間なのよ」とオクタヴィアに言ったり、アッシュについて何か知っているようだ。 さて、前作『原罪』でやらかしてしまったケイトの同僚ダニエルは異動になり、新しい部下として27歳独身のピアーズ・タラントがやってくる。「これまでに一緒に働いた同僚の中では、男性として特別魅力があるほうだ」などと珍しくケイトが満更でもないようだが、やはりダルグリッシュ一筋。うーん、不器用な奴。「われわれの司法制度は人間的で、したがって誤りはつきものである、せいぜい望めるのは、ある程度の正義を実現することだ」完璧な正義というのを、期待するほうが無理ね。悪いことをしない人たちが法の下で安心して生活できるように、時には罪を犯した人も自由にするシステムを取っているのよ 今回はタイトルの“正義”にちなみ司法制度の欠陥が描かれる。警察も司法も必ずしも正義を成せないならば、正義を体現できるものはこの世にあるのか?という反語的な問いかけが物語から感じられる。『中古』正義〈上〉 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)『中古』正義〈下〉 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)KSC
December 12, 2021
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みなさん、こんばんは。国会で救済新法が成立しましたね。今日もジョージ・エリオット作品を紹介します。ミドルマーチ 3 Middlemarchジョージ・エリオット光文社文庫 カソーボンが望んでいたのは従順な妻だ。ドロシアは勿論彼に従順だったが、いかんせん尊敬する夫として、彼に望む水準が高すぎた。そのためカソーボンは苦しくなり、一方で“もっともっと”と向上心を持ち続けるドロシアも不満を抱いていた。そんな時カソーボンが遺言補足書 “ドロシアがウィルと再婚するならローウィックの屋敷の相続権を失う”と書き残して世を去る。この事を最初にドロシア以外の第三者、例えば妹シーリアの夫サー・ジェイムズらが知ってしまうから性質が悪い。周囲はスキャンダルを避けようとウィルとドロシアを遠ざけようとするが、当のドロシアは訳がわからない。真面目な性格なので屋敷の管理をやりたいと言い出したり、全くの善意でカソーボンの生前に言っていた「自分の財産をウィルに分ける」というアイデアも実行したいと考えていた。やがてウィル、ドロシア双方がカソーボンの傍迷惑な遺言を知ることに。 うわー悲恋!嫉妬に駆られた夫が死後も妻を支配しようとする。しかも、妻を愛しての行為ではないからよけいに性質が悪い。 ところでミドルマーチにも鉄道敷設の話がやってくる。アメリカの鉄道敷設の際には反対運動が持ち上がったが、こちらでも白熱した議論が交わされる。メアリの父ケイレブは推進派で、牧師になるのもいまいちと考えていたフレッドも興味を持ち始める。 いや本当にガース家の人達はいい人ばかりだ。それにバルストロードの意を受けて排除されてしまったが、フェアブラザーはもっと幸せになっていい。「メアリがぼくを受け入れてくれないと言うのなら、どう道を誤ろうが、どうでもいいんです」と自棄を起こすフレッドに「ばかなことを言うんじゃないよ、フレッド君。愛を失ったあとでも、人は生きていけるけれども、いったん無謀なことをしたら、取り返しがつかなくなるんだよ」とあくまで大人の真っ当な助言をする。それどころかフレッドからメアリの気持ちを聞いて欲しいと頼まれて受ける。断れよそんなもん。「ぼくが合格するために勉強したということを、彼女は認めてくれてもいいと思います。ぼくが彼女のために努力しようとしていることを、信じてくれてもいいはずです」あーもう相変わらず甘えたちゃんな事言ってるなフレッド。こんなフレッドを見放さないケイレブとメアリに業を煮やしていたのはガース夫人。もともとフェアブラザー氏推しだっただけに「青春を謳歌しているこの若者が、彼よりもっと賢く、悲しみというものを知っている人たちの失望のうえにのさばっている。小夜啼鳥さながら自分の求愛についてさえずり、それに気づいていない。しかもその間、彼の家族は、女の家の家族のほうがこの青二才との縁組を熱心に望んでいると思っていたなんて」と激おこである。そして「若い人たちというのは、自分の望んでいること以外は、何も見えていないのですから。自分の望みが、どれほど他人を犠牲にしているかということなど、思いも及ばないのですものね」とちくり。もっと言ってやっていい。2巻に続いてフレッドを鍛え直したい巻であった。2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。ミドルマーチ 3 (光文社古典新訳文庫) [ ジョージ・エリオット ]楽天ブックス
December 13, 2022
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みなさんこんばんは。クインシー・ジョーンズの死因は膵臓がんだったそうです。米音楽界の伝説的プロデューサーだったジョーンズは11月3日、カリフォルニアの自宅で91歳の生涯を閉じたが、その死因が今回明らかになりました。 今日もロバート・ルイス・スティーヴンソン作品を紹介します。ジーキル博士とハイド氏Strange Case of Dr Jekyll And Mr Hyde光文社古典新訳文庫 ロバート・ルイス・スティーヴンソン誰でも別人になってしまいたい時がある。だいたいが、今の自分の人生に納得がいかない時、或いは自分の人生に退屈した時だ。しかし必ず元の自分に戻れるという自信がある。 ではもし、元の自分に戻れなかったら?いや、むしろ、隠れていた別の自分こそ、本当の自分だったのでは?さあ、こうなるとアイデンティティの危機である。 さて、本書は話中話が非常に多い。物語の主な聞き手となるのは弁護士アタスンだ。「私は異端者カインに与する」「どうしても悪魔のもとへ行きたい奴は弟だって行かせてやる」などと公言するので、すわ悪徳弁護士か?と思うが、悪人を更生させる、きわめてまっとうな弁護士だ。そんな彼にはリチャード・エンフィールドという遊び人の友人がいる。実はエンフィールドが、道端で、少女をどついている男を咎めたことが、アタスンとジーキル&ハイドを結び付けるきっかけになっていく。「どことは言えないが強く訴える偉業の感じ」だというハイドを、アタスンはジーキル博士の遺言書で既に知っていた。なぜ品行方正なジーキルが、あんな乱暴者に遺産を残すのか?この部分はミステリだ。 ジーキルが狙っていたのは「善悪二要素の分類」だった。人間の善と悪の部分、それぞれを別の人格に分けたい。いやしかし、それを科学で実現してしまったら「善と悪両方の要素を持ちながら、善人であろうとする」本来の人間の努力は全く不要になる。ジーキルも、自分が作り出したハイドのコントロールができなくなる。フランケンシュタイン博士の怪物といい、人間だけは、弄ってはいけない存在なのだ。2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。ジーキル博士とハイド氏 (光文社古典新訳文庫) [ ロバート・ルイス・スティーヴンソン ]楽天ブックス
November 26, 2024
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みなさん、こんばんは。東京の感染者一気に100人越えですよ。アラートものだと思うのですが…。ボルジア家をテーマに描かれれたもう一つのドラマを紹介します。昨日までのとは全然違いますね。ヨーロッパなので重厚というか。ボルジア 欲望の系譜 Season1Borgia:Faith and Fear監督オリヴァー・ヒルシュビーゲル製作総指揮トム・フォンタナ バリ―・レビンソン脚本トム・フォンタナ同じボルジア家を描いた『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』 はS1E1であっという間に新教皇誕生までいってしまうが 本作は4話かけて教皇誕生になるため教皇不在の期間暴徒が押しかけたり不穏なローマの様子が登場する。あと綺麗な画面の前者に比べ後者はボカシの割合が圧倒的に多い。主な登場人物ロドリーゴ・ボルジア ジョン・ドーマンのちの教皇アレクサンデル6世。ニール・ジョーダン版よりおっさん度が増しておりヌード率も高い。チェーザレらの母ヴァノッツァは別の男性と結婚しているため若い愛人ジュリアとやりたい放題。期待の長男を亡くし次男ホアンと三男チェーザレを競わせる。ダメダメな長男を偏愛しすぎるとヴァノッツァにも言われるが、本人は国王よりも教皇の方が地位が上だと思っておりむしろチェーザレを認めている。教会の改革にも熱心で長年イタリアに住んでいるのにまだカタロニア人(余所者)呼ばわりされることに心を痛めている。ホアンの死に憔悴し「彼は私の右目だった」と嘆く。チェーザレ・ボルジア マーク・ライダーロドリーゴの次男。「自分は何者なんだろう」と悩むチェーザレ像は初めてで新鮮。学友のジュリア―ノは枢機卿になり兄はミッションを成功させていくのに自分はまだ何も成し遂げてないとふがいなさに背中に鞭を振るうMっ気と絶望して教会に放火して自殺を図るなどSっ気が混じっている複雑なキャラクター。父が望んでいる聖職者よりも軍人・国王になりたいと願っており実はそちらの方が向いていると評価する第三者もいる。何かとホアンと張り合うが父親の評価は常にホアンの方が高い事に傷つく。人質に追いやられ過酷な経験をしたことで何か吹っ切れる。更にホアンの衝撃の告白を知り、父の与える緋色の衣ではなく真っ黒な衣装で父の前で殺人を犯す。Season2では髭を生やし肖像画で描かれている姿に近づく。ホアン・ボルジア スタンリー・ウェーバー戦略も政策もダメダメの長男だがなぜか父親に溺愛される。父親に似てヌード率高し。いい女と見ると放っておかず人妻と言えど遠慮せず。教皇軍司令官に任命されるが人望も能力もなく優秀な弟に嫉妬心を抱く。妻にDVを振るうなど序の口で最大の犯罪を抱えていたことがわかる。S1最終話は彼を殺した容疑者探しがメインになる。ルクレツィア・ボルジア イゾルデ・デシャウクホアンとチェーザレは知っていたが、ルクレツィアは伯父と呼んでいるロドリーゴが実父と後で知る。自己評価が非常に低く「醜い私は結婚できるの?」と思い悩むが、第三者からみればあどけなく美しい女性であり、更に教皇の娘なので何もしなくてもモテモテ。しかし最初の夫ジョヴァンニは性的不能、次の恋人アルフォンゾ・デステは戦場で性病にかかるなど男運は悪い。修道院に救いを求めるが自分本位を指摘されて去る。最期の恋人はチェーザレに刺殺される。ロドリーゴの若い愛人ジュリアを嫌っていたが彼女の思惑を知らず友人関係になる。最初は宝石につられて叔父(実は父)の言う事を何でもきく子供だったが経験を経て強くなっていく。最初はホアンを慕っていたが次第に彼の恐ろしさに気づくとチェーザレと親しくなる。S1最終話では「噂になってるんだから本当にしよう」とチェーザレから誘われるという衝撃のシーンが。本シーズンでは描かれないが後のシーズンではチェーザレの遺品が彼女に託される事から愛情があったと思われる。ジュリア・ファルネーゼ マスタ・ガスティーニれっきとした夫もいて健康体だが義母も承知の確信犯でロドリーゴの愛人となる。何とロドリーゴの子供を妊娠までする。生まれたのは娘ラウラ。ニール・ジョーダン版よりかなりふてぶてしく、ルクレツィアに言うことを聞かせるよう度々ロドリーゴに頼んだり、兄アレッサンドロの枢機卿就任をおねだり。表向きはルクレツィアの友人であるふりをして、こっそり侍女にスパイさせるなど強か。自分の欲望を叶えるためには何でもする。S1最終話では敬虔な暮らしに入ることを宣言した教皇によってローマを去るよう言われる。アレッサンドロ・ファルネーゼ Diarmuid Noyesジュリアの兄。ジュリアの引きで出世街道をかけのぼる。妹よりも純真。のちの教皇パウルス3世。チェーザレとは、共にピサの神学校で学んでいる友人同士。悩み多きチェーザレの良き理解者だったが彼の息子を密かに母親に渡していたことを知られ決別宣言される。アドリアーナ・デ・ミラ アンドレア・サヴァッキジュリアの義母でありながらロドリゴとの仲を黙認。顔が怖い。ルクレツィアの監視役として厳しくしつけるがヴァノッツァとジュリアの恨みを買い、ジュリアを傷つけた息子を逃がした事がばれて追放処分に。ヴァノッツァ・カッタネイ アセンプタ・セルナチェーザレたちの母。癌が発覚してロドリーゴと別れた設定。別に夫を持っているからかニール・ジョーダン版のようにロドリーゴに嫉妬しない。E2で病気になり体中にとんでもないものを塗りたくられる。実話なのか?ルクレツィアに辛く当たるアドリアーナと敵対し追い出すためにジュリアと手を組む。しかし彼女が自分と娘以外を教皇から遠ざけようとしていると知り再び敵対する。ジェーム Nicolás Belmonteトルコの王子。兄バヤゼットとの後継争いに敗北し、ヨーロッパに逃れる。教皇に聖槍を献上し、ボルジア家に庇護される。『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』ではあっさり殺されるが本編ではホアンの相談相手になったり長らく厚遇されていた。しかし第9話でフランス軍に引き渡され途中で病没。10話で退場。急に具合が悪くなったことから毒殺の噂も。ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ枢機卿。ロドリーゴと常に対立している宿敵。コンクラーベ(教皇選)でロドリーゴと争う。『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』のように各諸侯やフランス王を訪ねる描写はなくフランス軍ローマ入場までは彼の動向は会話でのみ語られる。太い眉が特徴。アスカーニオ・スフォルツァ枢機卿。ミラノの有力者ルドヴィコ・スフォルツァの弟。コンクラーベ(教皇選)でロドリーゴと争う。甥のジュリア―ノをルクレツィアと結婚させることを教皇選挙で票を渡す取引条件にする。ジョヴァンニ・デ・メディチ枢機卿。フィレンツェの有力者ロレンツォ・デ・メディチの息子。コンクラーベ(教皇選)では中立を保つ。チェーザレの学友。体形はまるちゃんで人が良い。のちの教皇レオ10世。フランチェスコ・ガセット アート・マリク教皇の側近。チェーザレからはCockroach=ゴキブリ呼ばわりされているが、教皇や一家の事を考えて踏み込んだ進言もする。ホアンの駄目さ加減もチェーザレの優秀さも知っている。フランス王シャルル8世ローマ入場でやっと登場。『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』より若い年齢設定。右手をたえずぶらぶらさせている。中風?信仰心のあつい王妃アンヌにベタ惚れで彼女のために教皇を認める。インノケンティウス8世 ウド・キアー 物語開始当初の教皇。対立する枢機卿ローヴェレとボルジアのどちらを重用していたという事はなく程よくバランスを保っていた。庶子の息子がいる。彼の死をもって熾烈な教皇選が始まる。息絶え絶えの彼の目の前でボルジア枢機卿とローヴェレ枢機卿が城の鍵を巡って争ったり、「彼を死なせてはならん!」というので女性の乳を飲まされたり少年の血を飲まされたり体に悪いことをされて悪化したのでは?第1話 1492年 1492枢機卿ロドリーゴ・ボルジアは、後継者の長男が殺されたという知らせを受ける。一族の将来を案じた彼は、元愛人ヴァノッツァとの間の息子ホアンとチェーザレに、宿敵オルシーニ家とコロンナ家を懐柔するよう指示するが。 「 1492年3月。イタリア半島はフランスとトルコの侵略によって脅かされていた。イタリア自体は10の国家に分裂。教皇イノセント8世が中央の教皇領を治めていた。首都ローマも3つの勢力にわかれていた。オルシーニ家コロンナ家とボルジア家。March, 1492. The peninsula of Italy is threatened by invasion from France, and the Muslim Turks. Italy itself is divided into 10 waring kingdoms. At the center are the Papal States, ruled by Pope Innocent the VIII. Rome, its capital, is also divided into waring fractions: the Orsini, the Colonna, and the Borgia.」 期待の長男が亡くなり、長女ルクレツィアは初潮を迎え、三男チェーザレはふがいない自分を鞭打ち、次男ホアンは密通がバレ殴られる。子供達全てが血を流す初回。ルネサンス版エデンの東のようなボルジア兄弟。そんなに頼られても世俗のことは私何もできんわ、と言いたげなキリスト像。ナポリを待ちながらのロドリーゴ・ボルジア「40年前ニコラス教皇は新たな大聖堂の建設を望んだが果たさず死んだ。もし私が教皇だったら...Forty years ago Pope Nicolas, despairing at the disrepair of Saint Peters, had hoped to build a spectacular basilica. He died before he had the chance. I were Pope...」フランチェスコ 「スペイン人は教皇になれないNo Spaniard will ever again be Pope.」「時々、フランチェスコ、君が正直すぎると思う時がある。Sometimes, Francesc, I wish you were not always so honest.」この後、裸の枢機卿達が画面を横切るんですよ。何じゃ?って感じでした。ボカシの連続です(笑)。チェーザレをバレンシアの司教に推薦するロドリーゴにジュリア―ノ・デ・メディチが援護射撃。「年齢と性格は関係ないです A man's age should not define his character.」いい奴だ。ロドリーゴ・ボルジアがやんちゃした息子達を叱責する「何故私は残れたのか 副官房として ローマ人の野蛮さを真似たりしなかったからだ 二人はトモが必要な時に敵を作った 男を殴る前にその一族の背景を探れ コロンナが復讐する 我々の行動が招いた結果だ コロンナをなだめるには彼等を昇格させるしかない 教皇を説得することになる 追放と撲滅を恐れ我々は失敗を犯した」司教に任命されるチェーザレ。一方ホアンはガンディア公に。でもチェーザレはご不満のご様子「私は18才 人生半ばだが何もしてない」「これからできる」「私は改革者じゃない」「まず自分自身を変えるの 夜を昼に変えるの」「イタリアを黄金時代に ローマを世界に君臨させる 市民の生活改善 我が名カエサルのように 母上の心はかなり偏ってる 父は副官房ロドリーゴ・ボルジア 私達4人はボルジア枢機卿の子」「真実かどうか関係ない ピサに戻って」好きな子がいることを打ち明けたチェーザレに母ヴァノッツァ・カッタネイ「Each of us over the course of our lives must learn to control our passions, whether it be love, jealousy or power. Ironically, that is where we gain our strengths.それぞれに情熱を抑えることを学ぶの。愛、嫉妬、権力に関係なく 情熱を抑えることで人は強くなる。」「10年の時が過ぎロドリーゴは去った そして私は癌になった でも10年後の今美しい別荘と広い土地を持った ブドウ園と農園も 幸福の代用品も 世界を支配するわ 問題は幸せに思うか」ロドリーゴがルクレツィアに賄賂で言う事を聞かせたと知って怒るジュリア。「じき争乱が起こる 教皇の死は近い ミサにも武器を携えておけSome day you'll face more than a bar brawl. The Pope, riddled with fever, inches toward death. Keep your weapons ready, even at mass.」第2話 5つの死 Ondata di calore ローマに蔓延している熱病に冒された法王(教皇)。枢機卿たちは最悪の事態に備え、法王選挙(コンクラーヴェ)の準備を始める。それは同時に、他家との熾烈な権力闘争の再開を意味するのだった。そんな中チェーザレは、懐柔するはずだった宿敵コロンナ家と争いを起こしてしまう。「1492年7月。ローマと教皇庁を治めるのはインノケンティウス8世。教皇の相談役は枢機卿団。彼等はローマを支配する一族の息子たち。皆憎み合う。July, 1492. Rome and the Papal States are ruled by one authority.He is advised by the College of Cardinals, comprised of a vicious man, sons, of thrones, ruling families. They all hate each other.」取っ組み合いが始まる。「一番の実力者はロドリゴ・ボルジア 伝説を作ろうとする男 伝説には妨害がつきまとう 彼を支えるのは愛人ジュリア そして家族 ホアン チェーザレ ルクレツィア 彼の信頼は正解か ロドリーゴが後世に刻もうと決意した名は ボルジア」そしてOPに。 怪しげな女性の元にいくチェーザレ「私はすぐ死ぬのか?予感がする」そこでタイトルの5つの死を告げられる。ジョヴァンニ・デ・メディチの新枢機卿就任祝いが行われていた。インノケンティウス教皇「神はあらゆる悪から必ず汝らを救って下さる 汝らの魂を護って下さるThe Lord shall preserve thee from all evil. He shall preserve their soul.」伝言する男「神は守ってくれるGod will protect us!」「神よ あなたの前に立つ多くの教皇が永遠の平穏の中で安らぐ場所に そして我々自身の運命について知るWe stand before you, Lord, here where so many Pontiffs rest in eternal peace, aware more than ever of our own mortality.」「我々は皆死ぬWe are all going to die! We are all going to die!」そこへ王子登場。ロンギヌスの槍を教皇に捧げる。ロレンツォ・デ・メディチの訃報が届きロドリゴやチェーザレはジョヴァンニを慰める。浮かぬ顔をしているチェーザレにアレッサンドロが気づく。チェーザレ「どこにいても2つの要素が葛藤している。獣と天使。大抵獣が勝つ。Where ever I am, two elements are always struggling within me. Beast versus Archangel. More often than not, the beast wins.」アレッサンドロ・ファルネーゼ「 獣には魂がないだろA beast has no soul. You do.」「僕の魂は空だ 懺悔をMy soul is empty.Alessandro, I have a confession to make.」「 僕にか?僕は司教じゃないぞTo me? Have you forgotten, unlike you I am not yet a priest.」「飲んだくれは秘密を守るNo but you're a drunkard and therefore keep my confidence.」「忘れるからか 話せよMore likely I will simply forget, so speak freely.」「僕は嫉妬の熱で破滅する。兄、友のジョヴァンニ、二人の人生は動いてるが私は違うI'm consumed by the fever of envy. My brother, our friend the Medici, their lives are in motion. Mine is a stagnant.」「君も司教に」「不満だ ホアンが羨ましい」「地位か?愛情か?」「Both両方だ。他にも。他の何か」「デシオ教授は言った。衝動に駆られると嫉妬は罪になる。What does Professor Decio teach? Unlike lust but much like gluttony, envy becomes a sin only if you act upon the impulse.」チェーザレ「ホアンは成功する。嫉妬は当然だ。But how can I not be envious? Juan will achieve greatness in this life?」「君は違う道で成功しろ。別な天分を持ってるだろSo will you. By a different route. Cesare, contemplate the other side of your instincts.病人や弱い者を癒す。感情を抑えられれば穏やかで崇高な存在に 望みに関係なくやっぱり君は司教だよ 魂が空なら満たせばいい 罪を犯した相手に償え」ジェム王子暗殺計画をかぎつけたホアンは、チェーザレから動きがあれば知らせるよう言われていたにも関わらず、チェーザレが生母の看病に行ったのを幸い自分一人の手柄にする。兄を置いて逃げたことを未だ気に病むロドリゴ。チェーザレ モノローグ「 5番目の最期の死 違う 死は続く 略奪が行われる 満足できずに暴徒となり枢機卿の館も襲うだろう すぐに来る」「初めから本当だった 命の価値は金の価値よりはるかに低いAs has been true since the beginning, the value of a human life is worth far less than its weight in gold.」 亡くなっていよいよボルジアが離れるとき、意味ありげにローヴェレと視線を交わす。フランチェスコがやって来る「出発をWe must depart.」熱病が流行しロレンツォ・デ・メディチも教皇も亡くなる。「これから5つの死がある」と言われたチェーザレは弟が亡くなったため魔女と噂の女性を殺しあとで聖痕よろしく掌に釘をうちつける。前回の鞭打ちよりエスカレートする自傷傾向でSなのかMなのかわからん性格。『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』S1E3で暗殺されるジェム王子からロンギヌスの槍を貰ったのに疫病に斃れていろんなものを飲まされる教皇。枢機卿達がさささーっと部屋から去ったり教皇が寝てる部屋でロドリゴとローヴェレが殴り合いしたり騒がしい臨終のとき。それにしてもこの時代豚のフンを体中に塗ったり、教皇に母乳や少年の血を飲ませたり、トンデモ治療がかえって病原菌媒介してそうで怖い。「友人のジョヴァンニ・メディチ(後のミケランジェロの天敵教皇レオ10世)は枢機卿になってるのに俺はまだ何者にもなってない!」と悩みまくる自信のないチェーザレ像は珍しい。序盤はさながらピサ大学青春グラフィティで「エデンの東」みたいだった。第3話 神との契約 A Sacred Vow世界の調停役として権力を放つバチカンに、法王(教皇)交代の時が近づいていた。法王選挙(コンクラーヴェ)のため、ロドリーゴは身辺整理を始める。病床のルクレツィアは修道院へ、愛人ジュリアは夫の元へと送られた。チェーザレはピサの神学校へと戻るが、愛人の妊娠が気がかりで…。「1492年8月 ホアンは英雄 しかし不道徳 ルクレツィアは婚約 困惑する チェーザレはバレンシア大司教に 恋をする ロドリーゴは尊敬を集め憎まれる インノケンティウス8世が死去」一夜明けて外は暴徒達の死体。眺めるアレッサンドロとチェーザレ。「賢く動けば神が授けてくれる」情勢を見極めて今度は教皇になれるかもしれないと望みを抱くロドリゴ。ピサではジェム王子はシスティナ礼拝堂にかくまわれて枢機卿達の話を漏れ聞くことに。ロドリーゴが見送りに来ないことにいら立つチェーザレ。デッラ・ローヴェレ枢機卿「ゲラルディは100才近いぞGherardo is nearly a 100.」ボルジア枢機卿「食欲は50才だWho eats as if two men of 50.」「呼吸に不安があるAnd is afraid of his own wind.」「 君は何が不安だ?Of what wind are you afraid, Giuliano?」「別に ポルタを修道院から連れてきたら同意する」妊娠している愛人フィアメットの所から戻ってきたチェーザレ「私が生まれた時ロドリーゴは神と契約した 私を聖職に捧げる 私は罪も欲望もなく汚れない生活を送る それと引き換えに彼は教皇になる 契約を破った 彼が知りなくても神は知り 復讐する 父だけでなく家族にも」 太陽が三つ出るという現象が起こり民衆は何かのお告げだと思い込む。ボルジア枢機卿 枢機卿たちに向って「時代は変わる 我々教会の護り人は邪心を棄てねばならない」「外のオオカミが恐ろしい復讐として我々をむさぼり食うだろうWolves from outside will one day soon devour our flock and us with a terrible vengeance.」枢機卿たち「彼は精霊を見たRodrigo has found the Holy Spirit.」ジョヴァンニ・デ・メディチ枢機卿「精霊が彼を見たOr maybe the Spirit has found *him*.」ピッコロミニ枢機卿「いずれにせよ精霊は我々の間にいた In either case, it has been a while since the Spirit was last among us.」デッラ・ローヴェレ枢機卿「演説の作者を探せFind out who wrote the speech...」ピサの授業にてチェーザレ「罪悪感は何のためにある?Guilt was created for what reason? For man to enslave himself?」アレッサンドロ・ファルネーゼ「支配層は罪悪感がないと無秩序になると恐れる 命令がきかない 罪悪感は我々に意思や魂の放棄を強いるNo. Without the sensation of guilt, the hierarchy are afraid the individual would run free and there would be no order. Without order, there is no power. Guilt forces each of us to surrender our will, our souls to those who should not possess them.」チェーザレ 「ボルジアなどの権力者は支配者に値しないのか?So are you saying that the men who are in power do not deserve to rule? His Eminence, Cardinal Borgia?」 「違うNo.」「王や枢機卿は正しいか?罪悪感のない世界とは?Then do you believe the kings and the cardinals are correct? That without guilt there would be hell on earth?」 「天国になる 望むように生き愛する人を愛する 君が人生において罪悪感を抱くとしたら誰と関係が変わる?神かロドリーゴかWithout guilt, there would be *heaven* on earth. Man could be who he wants to be, love who he loves. Cesare, if you could excise guilt from your life, here and now, with whom would your relationship be changed? God? Or Rodrigo Borgia?」応えられないチェーザレ。依然熱が下がらないルクレツィアのもとにヴァノッツァがやって来る。ルクレツィアの病状を聞いて気が気でないロドリゴ。サンタンジェロに拒否されるロドリーゴ。コスタ枢機卿に接近するロドリーゴ。ホアン・デ・コスタ「ローマには壁がありその周囲にも壁がある 壁は金をつかみ取る手だThere is a wall around Rome. And there is another wall around the wall, made of hands. Hands grabbing for coins.」ロドリゴ枢機卿「貧者の手は空っぽだが掌は小さいThe poor have empty hands, my dear Costa, but their palms are small. but their palms are small.」「だが短刀や棒なら掴める 教会の改革をしないと我々は殺されるNot so small that they cannot pick up knives and clubs, which will happen if we do not reform the church. We shall be murdered in our beds.」「同感だ 私が教皇に選ばれたら新しい教会を形作るI agree. That is why, if chosen, I will, like a potter at his wheel, mold a new church.」「 君は大きな手でいつも手の届かぬ物も選ぶ 君は教皇には選ばれないYes. With your big hands. Always reaching beyond your grasp. You have no chance of being elected.」「ボルジアは運任せにしない I am a Borgia. I leave nothing to chance.」「熱すぎる」「一日中ここに缶詰だ」「教会の堕落は皆が認めるところだが教皇制このものが堕落している」デッラ・ローヴェレ枢機卿「風を縛る以上に教皇を縛ることはできないYou cannot bind the Supreme Pontiff of the universal church any more than you can the wind.」「まずは枢機卿の数を制限することだ 地位を金で買う者が多すぎる」ボルジア「全員が変わるべきだと思ってる 後は法律の問題だ」コスタ「私は正式に司教になった コロンナとは違う」ロドリーゴ枢機卿「神の助けに指針を書く」第一回の投票で決まらなかった。ボルジア枢機卿 「イタリア人は酷い」ホアン・デ・コスタ「もう私は選ばれたいとは思わん 皆に広めてくれ 」「我々は同じゴールを目指す協力者だMy dear Costa, why do you not see that I'm your ally? I believe in the same goals as you.」「私の提案に棄権したIn voting for my rules, you abstained.」「中立でいるIn order to remain neutral.」ホアン・デ・コスタ「君は官僚の極みだYes, you are the ultimate bureaucrat.」「30年以上も教皇庁にいるとは」ボルジア枢機卿 「私が選ばれたら教会を変える」男子出産の報せを聞いて飛んでいくチェーザレ。「名前を付けた チェーザレよ あなたが近くにいるみたい」ルクレツィアを聖女ペトロネラに触れさせる治療が行われる。手紙によって過去の行状が明らかになるロドリーゴ枢機卿だが言いがかりだとつっぱねる。午後の選挙も不成立。ドン・ガスパロがルクレツィアの所に忍んでくる。ローヴェレが優勢と聞いて悩み出すチェーザレ。「究極の犠牲だ すぐ行動に移す 私ではなくあなたの意思で」フランス王から金を貰った枢機卿のリストをリークするロドリゴ枢機卿。殴り合いが始まってジュリア―ノが大声を出す。スフォルツァ枢機卿 「言葉だけでなく行動で真実を語るMore than our words, our actions should speak the truth.」ロドリゴ枢機卿「同点のローヴェレを最下位に落とすのが私の復讐だ」子供をフィオメッタのもとから連れ出すチェーザレ。何と崖の上に置く。チェーザレ「殺されたいか!契約に背くわけにはいかないThere is a man and there is his word, and the two must be the same!」 父ロドリゴが教皇になる誓いを立てた時に「息子を一生清らかなままにする」と約束したからといってアブラハムの如く生まれたばかりの子供を崖に置きにいくチェーザレ。聖職者になるのを嫌がっていたわりには神に対する恐れが今のところボルジア家中一番強い。第4話 新教皇誕生 Wisdom of the Holy Spirit法王選挙(コンクラーヴェ)は長期化の様相を呈し、枢機卿たちに疲労の色が見え始めていた。次期法王(教皇)になるための投票で、未だ劣勢のロドリーゴも焦りを募らせていた。そこで彼は票を集めるために、ある策略を巡らすのだった。一方、修道院にいるルクレツィアの病状はさらに悪化し…。赤ちゃんがいないことに気づいたフィオメッタは「怖い夢を見たの 赤ちゃんは?」と言い果ては殴ってチェーザレを問い詰める「神の元にいる」ルクレツィアはうわごとを言ってばかり「剣を携え大天使ミカエルが来た」投票ごとに燃やされる投票用紙。まだ教皇は決まらない。ボルジア枢機卿「 君を教皇特使に Iwill grant you my title as Legate.」ホアン・デ・コスタ「金に加えて領地か 思い切ったなYou will offer land in addition to coin? That is a bold step.」「領地は十分ある I have more acreage than Sforza.」「だがなぜペルージャまで手放す But Perugia? Why choose to give away such a title, such income?」「教皇は“神のしもべのしもべ” 勝るものはないThe Pope is the servant of the servants of God. Title enough for any man.」「確信に満ちた言葉だI think you're starting to believe your own words, my friend.」「ロドリゴ 聴いたか?民衆はいらついてる 我々の食事は一日一食になる」ロドリゴ「忘れられない食事にする」鏡に光を反射させて合図を送るロドリーゴ。「だれがこの用意を?」「ボルジアだ 3日続いた時の用意を」食事に紙をしのばせるロドリーゴ。枢機卿を個々に訪問するロドリーゴジョヴァンニ・コロンナ「信頼を求めるのかTrust placed in trust?」「不変の信頼」「私はチェーザレを護るのか」「チェーザレは守るに足りない」「甥に怪我をさせた 罰を与えたい」スフォルツァ枢機卿「例えば甥のオルシーノ 妻ジュリアは」ロドリゴ「目を奪われる花だ」「その花を摘むな」「寝る前に楽しい冗談を聞かせてもらった」「司教区はいらん チキンはゲラルディに 偽善は口に合わないKeep your greasy diocese. Give the chicken to Gherardo. I like mine without the taste of hypocrisy.」屋根にのぼるルクレツィアをヴァノッツァは止めようとする。「皇帝ネロから守るの」「感謝の祈りを」「誰なの?私の母はがラリアで死んだ 私の父は奇跡を起こす」イライラするジェム王子。「絶望したと思うが改革への情熱故だ 君は私への中傷をささやき有力者たちから援助を請う」「私は自分に入れてない 教皇の座は思うがまま」「カラファでもスフォルツァでも戦争になる」「もし精霊が適任だと認めれば私は教皇を受ける」ピサの大学にてアレッサンドロ「罪の意識を感じないならばもう人ではない それは亀だ 自らの罪を受け入れ行いに責任を持つ その時我々は神に近づくIf a person ceased to feel guilt, he would no longer be a person. When we accept our sins, responsibility for our actions, that is when we approach the Divine.」チェーザレ「 彼の意見に疑問があります Are your words worth the air they fill?」チェーザレ 「正当な理由があればいいと?良い行いなら罪にならない?どんな時に罪を感じる?Is it possible to commit a sin for the right reason? And does that then make the action good, a sin no longer? In those circumstances, at what point would one feel guilt?」フランチェスコ「忌まわしく残酷な罪の場合だI will tell you, when the sin is abhorrent, unnatural.」「残酷か 父親が息子を殺す?Unnatural? Say for a father to kill his son?」「Yes.」「神が遣わしたイエスは処刑された 神は残酷だAs God the Father did, sending Jesus to us, knowing He'd be crucified. God is unnatural.」「紙への冒涜だYou blaspheme!」騒ぐ学生たち。フィリッポ「今夜聖職への第一歩だ 司祭が頭頂部の髪を切る 神への服従の象徴だ 自らの価値を考え一日を過ごすことTonight, you are to take the first step on your path to the priesthood. Tonsure. His Excellency, the Bishop, will cut the hair on the top of your head, symbolizing your obedience to God. Spend the rest of the day reflecting on your worthiness.」アレッサンドロ「君に価値は?Are you worthy, Cesare?」チェーザレ「君たちは? Are any of us?」ジョヴァンニ・デ・メディチ枢機卿「昨夜私はご馳走を逃したと聞いた」ロドリゴ「チキンは嫌いだと聞いたので」「あなたは死んだ父の言ってた邪悪な枢機卿だった 聖職売買は罪だ」「何を聞いた」「耳をふさいでも口の動きは見えるI am trying not to listen to you, but I can still see your mouth move.大理石をはう虫のような唇 あなたの言葉は信じない」「若いな コンクラーベを終わらせるべきだ」「どれだけ子供を産んだ 余所者め」ロドリゴ「君は若いのではない 子供だ。I was wrong. You are not young. You are a child.」ボルジア枢機卿が10票獲得する。ナポリが攻めてくる。「なぜスフォルツァだ?ミラノは君の敵だ」「君は隠れユダヤだと聞いた 偽りの改宗をした」「スフォルツァが流した噂だ」悪魔祓いに懐疑的なヴァノッツァ。「あなたに一つお願いがあるの 悪魔祓い師が来る前に私は発ちたい」「聖職禄をほぼ捨てた 巻ければスペインに逃げ帰ることになる」「どうやって?賄賂か?」「殺すことになる 精神的な死だ 彼と二人だけで話がしたい 手伝ってくれ」サヴェッリが一計を案じて皆を集めている隙にロドリゴはスフォルツァ枢機卿と会う。ローヴェレ「これは素人芝居だ」スフォルツァ枢機卿「サヴェッリが幻視をSavelli is witnessing the Holy Ghost.」ロドリゴ「天井の影だろう 精霊ではないShadows on a ceiling, or a ghost. But not holy.」スフォルツァ枢機卿「君は金の扱いがうまい ユダヤ人並みYou are good at moving money. Like a Spanish Jew.」ロドリゴ「ミラノ並みとHmm. Or a Milanese banker.」サヴェッリ「彼が君を裏切った人間だと精霊は告げている」殴るデッラ・ローヴェレ枢機卿。「君は私に交渉術と裏切りの歓びを与えてくれた」「現実を知れ 君は教皇になれない だが教皇を作ることはできる」スフォルツァ枢機卿「4人の頑固者に取り入ったなYou shuffled four mules loaded with coin out of the Vatican treasury.」ロドリゴ「前もってAs a precaution.」「バチカンの宝でLet us rob the bank to save it?」「 盗んでない 私にはここを満たせるほどの宝があるI do not need to steal. I have enough gold, silver and rare gems to fill the Sistine to its rafters.」 「どの部屋か見たいねShall we see who can fill which room with what?」「私にはミラノの方言は難しい 友好的に話してるがPerhaps I have not mastered the Milanese dialect as well as I thought. I speak not out of pride, but in friendship As Vice Chancellor, you can become rich. Richer than you are, ri 副官房として優雅に暮らせる 想像以上の豊かな暮らしだcher than you know.」「だが君が教皇だと問題がある 私の方言がわかるな?Yes, but there is a problem with that. You would be Pope. Do you understand my dialect now?」ヴァノッツァとルクレツィアは悪魔祓い師の来る前に逃げ出す。フランチェスコ「彼は非道だHe has done the unspeakable.」アレッサンドロ・ファルネーゼ「彼は友人だ 我々も誤った行いには責任があるHe is our friend. And we've both, in our short lives, committed our share of misguided acts.」「チェーザレは善い行いだと信じてるBut we did so knowing they were wrong. He believes he has done good.」アレッサンドロ「いつまで座ってる」チェーザレ「報せを待つ 罪は美徳を生んだか 我が子の死は無駄か」「衝動的に行動して自分を責め続けるのか 神もフィアメッタも君を許す 愛を持って罪を悔い報いを」「夜が明ける 悔いて許しを求め山へ 死んでたら手厚く葬る」「一人では辛いぞ」「イスラム教徒がローマを支配?」スフォルツァ枢機卿を脅すロドリゴ「老犬は外に何を知ってる?」「甥のジャン・ガレアッツォのデマだ」「説得力ある嘘は真実より悪い 庶民は貴族の悪評を好む 罪は彼等に平等感を与える Common men always choose to believe the worst about the noble class. Our transgressions give the poor a sense of cosmic equality.私もユダヤ人と言われたら地位を失う この文書でスフォルツァは滅びる あっという間にだ サヴェッリの幻視が終わる 私を動かす精霊は去っていく」「副官房になる 君の宮殿を ルクレツィアを私の従兄のジョヴァンニの妻に」スフォルツァ枢機卿の望みを全て叶えるロドリゴ。投票の結果1票足りない。誰かが白紙で出している。ロドリゴ 「なぜ白紙で出したYou were expected to vote for me.」マフェオ「君がトイレでスフォルツァと協定を結ぶのを聞いたYou and Sforza, your pact, excreted in the toilet. A vote for you puts my soul in danger.」「選挙が長引けば死ぬぞ 臨終の儀式なしで地獄に行くんだ」「ロドリーゴ 嫌だ 私は腹ペコなんだ」食べ物を差し出すロドリゴ。見ていたスフォルツァ枢機卿「教皇の座は二つのマジパンで手に入れられる」そしてボルジア枢機卿が14票獲得し教皇に。「神の御意思だ」「我々は全員狼に飲み込まれる」「私は教皇だ キリストの代理者」我に返って「謝罪する これこそ渇望していた 私は精霊の英知を信じます」「ローヴェレ 君は首席枢機卿だ 務めを」二度断って三度目に受諾するロドリゴ。アレクサンデルを選ぶロドリゴ。「アレキサンダー大王と並ぶつもりか」白い煙が上がる。「寝取られ息子の母親に口出しさせない」ヴァノッツァはアドリアーナに汚水を浴びせる。スフォルツァ枢機卿「ボルジアは教皇 支配者は私」いまいましげに見た後足と指輪に口づけするデッラ・ローヴェレ枢機卿。外界との壁が取り払われる。我先に飛び出す枢機卿たち。山に駆け付けるチェーザレ。「あの子がいない 遺体がない 天使が息子を救ってくれた あなたこそ神だ しもべに良いことを約束された」「ボルジアが勝った」鐘がなる。眠っていたルクレツィアが目覚める。「すごい光景を見た 分かったの 人生の目的 神は私に奉仕を望まれた 尼僧になる」「二度と言わないで 叔父上には決して 教皇に」驚く表情のルクレツィア。ヨハン「明日部屋の改装の打ち合わせをTomorrow I will schedule a meeting to discuss redecorating these chambers.」アレクサンデル「私は新たに建設するNo. I will build new apartments.」ヨハン「" 我々" は建設する“We” will build new apartments.」「我々?You and I?」「あなたは" 我々" ですNo. You are "We" now.」「そうか 私は" 我々" 私は人類の代表だYes. I am "We." I speak for the souls of mankind.」崖に行って赤ちゃんがいないことを知ったチェーザレは恋人の元へ。しかし恋人は他の男を既に招き入れていた。チェーザレ「フィオメッタ!フィオメッタ!赤ん坊は生きてる!Fiametta! Fiametta, our child! He is alive. I give you my word, I will...」絶句するチェーザレ。『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』 S1E1で描かれた如く料理に「賄賂を贈るから私に入れて」文書を忍ばせるロドリゴ。『ボルジア家 』 より尺を取ってコンクラーベが描かれており一日一食の兵糧攻めで枢機卿達がへたる場面も挿入。コンクラーベは根競べであった。第5話 婚姻の絆 The Bonds of Matrimony非道な策略により見事法王選挙(コンクラーヴェ)で法王(教皇)に選出されたロドリーゴは、カトリック教会の再建と改革を掲げ強硬手段に出る。ホアンが出世し、ルクレツィアに結婚話が持ち上がる中、父ロドリーゴに最も尽くしていることを自負するチェーザレは、焦りを募らせていた。戴冠式が行われる。「ローマと世界を統治する汝をローマ教皇職に任命する」冠を被せられるアレクサンデルスポレートに足止めされるチェーザレとアレッサンドロ。「私をローマへ?」「我々は無期限でここに滞在します」落胆するチェーザレ。「ロドリーゴのために全て手放した 傍らにいて当然だ なのに世間から隠れ山間の谷に住めだと?」「ローマからわずか140キロだ」「兄がローマに呼ばれても私はピサにも行けない」息子を辛抱強く探そうとするチェーザレ。「いいか 生きているはずがない 真実を受け入れて息子を神の手に委ねろ」「息子は見つかり私の腕の中で再び動くだろう」大聖堂を取り壊しローマカトリック教会の改革に燃える新教皇。すっかり回復したルクレツィアはヴァノッツァの家にいた「あなたが見た幻覚は話さないで あなたの胸に秘めて 尼僧なれというお告げが確かなのか様子を見ましょう 教皇を落胆させなうように」「お祈りしてくる 人々のために」「教会の改革を進めるべきだ 変わった証を見せろ」しかしジュリアが忍んでくる。「ローマをフィレンツェに並ぶ学問と芸術の都に」ジュリアの誘惑についに屈する教皇「我々は法秩序を強化する そして週に一度我々が直接人々から苦情を聞く」「“我々”?そうよ一人では成し遂げられない あなたはただの男 そばに信頼できる者を置いて 私の兄が枢機卿だったら忠実に仕える」「神よ ああ神よ」アレッサンドロ「チェーザレ ローマに呼ばれた」「私が呼ばれてないのに?おめでとう 心から祝福するよ」「これで我が一族が貧乏から解放されるといいが」「ファルネーゼ枢機卿 貧しい神学生に助言を よどんだ気分はどう晴らす?」「卑しい神学生ではない バレンシア大司教だ 良い行いをしろ」「その間君はローマの密偵として働いてくれ」「ばれたら私は殺される」「手紙は暗号で」スフォルツァ枢機卿の副官房就任を告げる教皇。「教皇になるのを助けたのにあの口調だ」「大聖堂を壊すための税金など払わん 一族と話し合う」「繊細な陶器を売る店にうなる雄牛を放された それが今のローマ 従兄と合流する」偽の教皇赦免状を書いた二人の手は公開処刑で切られてしまう。教皇「チェーザレの様子は?」アレッサンドロ・ファルネーゼ「会いたいと」「誰に忠誠を」「聖下です」「二人同時に忠誠を誓えるか?」「理屈では」ジュリア「できないわ 兄さん」「ここで聞くことはスポレートには話すな 来なさい 抱擁を 教皇ではなく家族として」背中越しにジュリアとほほ笑む教皇ルクレツィアが教皇を訪ねてくる。「ルクレツィア教皇様に失礼よ」「頬はピンク色健康も戻った お前の新しい部屋を 最高の芸術家を雇った」「私を聖女に?素敵 分かって下さると思った」ピントリッキオの絵のモデルになるルクレツィア。「聖カタリナになれて嬉しい」ジュリアが訪ねてくる。「私はあなたの母親でも後見人でもない 私に隠し事をする必要はない」「私の運命を決める幻を見たの でもドン・ガスパロと婚約中」「幸せな人ね 若さも富も何でも持っている」「私の望みはわずかなこと 瞑想の生活なの」「私の言う通りにして ロドリーゴに望みを言いなさい」コンクラーベの間の治安について不満をぶちまける教皇「収入源を危険にさらせない」教皇軍司令官ヴィルジニオ・オルシーニを解雇する教皇。「ボルジアの時代が来た」公開処刑が行われる。股裂きである。むごい。アレッサンドロ・ファルネーゼも見ている。「悪党を撃退して今や教皇軍は最も強力な部隊 だが指揮はヴィルジニオ・オルシーニ」スフォルツァ枢機卿「フランチェスケットが前教皇の土地を売却しようと ヴィルジニオ・オルシーニ」「この取引を仕組んだのはローヴェレ枢機卿か」「オルシーニはナポリ側についた 教皇になるため無理な約束をした」「ボルジアとの絆でナポリとローヴェレからミラノを護る」「ジョヴァンニが来たら婚約を」「待てない」枢機卿は代理で教皇と枢機卿で結婚式を挙げてしまう。ホアンも戻ってくる。「ルクレツィアは回復しお前は戻る」「ファルディナンド王の姪の心を射止めた」ホアンが総司令官に任命されて驚くヴィルジニオ・オルシーニ。「軍を指揮する?勿論です 夢でした」「未経験を求めるのですか?ローマの警護を素人任せに?」「誰でも最初は素人だ」出ていこうとするヴィルジニオ・オルシーニ。「話はまだ終わってない フランチェスケットから前教皇の領地を買ったな」「これが名誉を傷つける理由か」「私の前から消えろ」じっと見ているアレッサンドロ・ファルネーゼ。ジュリア「お兄様は不安を隠せない人ね」「自分の将来が 教皇に好かれるなら何でもするが より忠誠に値する人物とは誰なのか 私が信頼する者か ひれ伏す肩書の者か」「彼に忠誠を尽くしてると思われてるうちは安心 私もロドリーゴに秘密がある」「父親にも息子にも話すな」「ええ もちろん それでこそファルネーゼよ」「ガンディア公が新しい役職に 妹君はペーザロ伯と婚約」息子の遺体を見せられるチェーザレ。アドリアーナからジョヴァンニ・スフォルツァとの結婚を聞かされたルクレツィアは自分の倍の年齢と聞いて驚く。「聖女ペトロネラ すぐに私の前に現れて」一方チェーザレも教会に「あなたは神を軽んじる兄を祝福する 私は自分を捧げてる 天国のあなたに加わるより私は地獄で焼かれる」祈る二人がクロスカットで映る。やがてチェーザレは油をかけ教会が燃え始める。本作のホアンは母ヴァノッツァの連れ合いをばかにせず一緒に飲む。ヴァノッツァ「マルコアントニオ・コロンナが教皇を退位させると ローヴェレとオルシーニとナポリ王が共謀してると」取り合わないホアンを呆れたように見つめるヴァノッツァ。「神に感謝します チェーザレの存在を」泣き続けるルクレツィアをジュリアが慰める「結婚は望むものを全て奪う?私は違うわ」「ふりをするの 彼を歓迎して 聖女ペトロネラはあなたの決意を試している」お見合いするジョヴァンニとルクレツィア。こちらのジョヴァンニはイケメンで性格もよさそう。ジョヴァンニ・スフォルツァ「苦悩と孤独は日々薄れる 悲しむ時もあるが体は元気だI may be altered by my sadness, but not crippled.また愛せる この結婚は私の未来を変える 頼まれても断れない 愛し合えるのを待っています 必死に働き幸せにする あなたが許せば」「明日は妹君の結婚式 兄上は総司令官になったが下士官にも嫌われ」「総司令官の器ではない」「母上からの手紙によれば教皇に対する陰謀がある これは待ち続けた神の兆しです」結婚式当日のルクレツィア「かわいいではなく美しく見られたい だめだわ 空しい なぜ結婚式を急ぐの?」アドリアーナ「教皇の望みよ」ルクレツィア「私はとても混乱してる 昼は尼僧 夜はジョヴァンニの妻として過ごしたい」ジュリア「両方はだめよ」「神を選ぶ」ジュリアは教皇に自分の気持ちを打ち明けるようルクレツィアに促すが結局何も言わなかった。祝宴にジュリアがやって来る。ルクレツィア「ママの出席も認めて欲しかった」「あなたは作家や詩人の創造意欲をかきたてます」銃をぶっ放すチェーザレ。「決心した ローマへ発つ」下品な劇が上演されるのはもう一つのドラマ「ボルジア家」と一緒。アレッサンドロ・ファルネーゼ「神との交わりで辛いのは友人が賛成しない行動を私に望まれる時だThe hardest part of becoming intimate with God is realizing he sometimes He wants me to act in ways of which my friends would never approve.」教皇「ルクレツィア 探したよ 夜も遅い 帰る まだ若い 今夜女になる必要はない 夫は待ってくれる そうだろう?」ルクレツィアを連れていく教皇。ジョヴァンニ・スフォルツァ「どう思う?君は戦略の達人だ なぜ正式に結婚をしない?You are the master strategist. Why is His Holiness not letting us consummate our marriage?」スフォルツァ枢機卿「結ばれなければいつでも結婚を解消できる 両家の同盟を解消する場合を考えてか あるいは教皇が彼女と寝たいのかAs long as your bed is empty, he is able at any moment to dissolve the bond between you. He is waiting. In case a union with our house no longer suits his needs.That or the Pope wants to fuck Lucrezia.」「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族 」S1E4ではスフォルツァ家との婚姻を望んだのは教皇なのに本作では投票の交換条件として持ち出されロドリゴがあっさり承諾。結婚無効にするのはもったいないくらい相手が結構イケメンだ。息子の遺体(実は嘘)を見て絶望し自殺したくなる気持ちはわかるがどうして教会を道連れにするんだチェーザレ。教会に放火したりどMだったり本編のチェーザレはいろいろやばい。しかし更にやばいのが兄のホアンでろくな描写もないのに司令官失格になっている。第6話 正統な血 Legitimacy法王(教皇)となり一族安泰のために策略を練るロドリーゴ。宿敵ローヴェレ枢機卿の陰謀を察知した彼は、諸国との絆を深めるためにホアンをスペイン王室と、ホフレをナポリ王室と婚姻させる。しかし、見せかけの結婚を強いられたルクレツィアは、ロドリーゴに反感を抱くようになっていた。ディ・ヴィトルヴォ スペイン大使「聖下 枢機卿の皆さん お聞きを 新世界です クリストファー・コロンブスがカトリック両王の資金援助を受け広大な新大陸を発見しました 金銀真珠が豊富で野蛮な者が多く居住しています スペインの統治が正当だと教皇の承認を願います Your ears do not deceive you, Holy Father, respected Eminences. A new world! The visionary navigator and explorer, Cristoforo Colombo, financed by their most Catholic Majesties, King Ferdinand and Queen Isabella, has discovered a new, immeasurable landmass rich with gold, silver, pearls. Populated by feral natives. King Ferdinand hopes Your Holiness will confer papal legitimacy upon Spain's claims to sovereignty. コスタ枢機卿 ポルトガルは二度も厭世を拒否したNeed I remind Cardinal Da Costa that Portugal rejected the proposed expedition not once, but twice?」ジョルド・ド・コスタ「コロンブスはしがないチーズ売りだAs did your masters. Cristoforo Colombo is nothing but a cheese dealer.」スフォルツァ枢機卿「ハロ大使 ヨーロッパの総ての君主が同意見だAmbassador De Haro, there is not only the King of Portugal to consider, but all the monarchs of Europe.」教皇「そうだ スペインに好意を示して何の利益がある 周囲の反感を買うYes. If we, with our Spanish blood, favor the cause of Spain, what do we gain except wide spread hostility?.」「統治の正当性を認めてホアンとマリア・エンリケス・デ・ルナの結婚を 彼女は王の姪 一族の夜明け 何か問題が?」「“正当”は嫌いな言葉だ 女王は非嫡出子との結婚に反対 スペインとポルトガル公平にすべきだ 少なくとも表向きは」密かにローマにもどってきていたチェーザレはアレッサンドロ・ファルネーゼに見つかる。アレッサンドロ「許可なく来たら危険だぞ」「私は一度死んだ 私の息子が 自殺を図った 私は死に再び生まれた」「息子の死は悼むが命と信仰の復活は祝う」チェーザレが教皇の部屋に入ってくる。「お前が来るのは着く前から知っていた」「教皇の地位が危険です」「知っている どの枢機卿が最初のユダか 教皇の退位を企み何人集まったか」チェーザレ・ボルジア「助けたいLet me help you, Father.」教皇「教皇に何を言う 感情は危険だと訴えないが他にも危険がある 従わない者が一族にいる 卑劣な枢機卿には耐える だが無礼な甥は我慢ならん*We* are the Holy Father, Bishop. And even if our gut instincts did not warn us of the danger, you know what else convinces us that we're in trouble? A member of our own family refuses to obey. Backstabbing cardinals we can abide, but disrespectful nephews we cannot.」「 私はただ…I am sorry, I was only trying to To help, yes.」「助けたい? 助けは無用だ 忠誠を尽くせBut we do not want your help. We want your loyalty.」母親の屋敷に行くよう命じる教皇「待て 待つことを覚えるんだ 選挙まで37年待ったように お前にできるか」ホアンに対して「すぐスペインに発ち結婚しろ イザベラ女王は品行に厳しい」チェーザレ「父の真実を話してくれ」ヴァノッツァ・カッタネイ「あなたはロドリーゴの息子 愛しているから最善を願ってるWhether or not you are Rodrigo's son, he loves you and wants what is best for you.」「教皇にとって私はオリーヴの種ほどの価値だStop! I am worth about as much to His Holiness as these pits are to olive oil.」「何かあったの」「自分の行い」「何をしたの」「だめだ」アレッサンドロ「フェランテ王の動機は家族よりマントヴァ シエナなど4都市の同盟です」「シャルル8世は王位を狙う 28年前殿下の一族に奪われた 復讐です」教皇「神は誰がナポリの支配者に相応しいとみるか 父上の結婚の申し出はシャルル8世にナポリ王位の継承権を認めないことの交換条件だな」「彼女は非嫡出子」「チェーザレも同じでは?」「密会したな オスティアで教会の敵と」「ローヴェレとイタリアの将来を話しました 父に友好の証を」「ずっと友好的だが サンチャとの結婚を考えよう」アレッサンドロ「あなたはナポリを味方にしたい チェーザレのためでも」「だめだ 彼は神との誓いがある キリストを崇める 生まれは疑わしく妊娠した母親はヨセフが妻にしなければ死んでいた 十字架の彼は傷つき敗れた なぜ教会は“復活”のイエスを飾らない?なぜ彼の苦しみは復活よりも理解しやすいのか」夜の街でマルコアントニオと行き会うチェーザレ「答えろ 4本指で自慰できるか 叔父がしてくれるのか」息子のために教皇を呼び出すヴァノッツァ・カッタネイ「私は娘を救ったわ “聖下”と呼ぶ?私ではなく子供たちに必要なの 少なくともチェーザレとホフレには 二人に貧乏くじを引かせるの?」「チェーザレなら考えてる 枢機卿にする 会議で発表する 他言してないが好機が来たら枢機卿に任命する」「残酷な人Oh, you are cruel.」教皇「時代を担ってるWe are a man of the times.彼に言うな」「誓うわ ホフレは?結婚を強いたのはあなただった 追い出したのも あなたは誰より私を理解してる 私は恋しい 名前の呼び方が何より恋しいわ」「ホフレも考える その代価は高いぞ ルクレツィアと会うな」「アドリアーナね」「関係ない 同意するか」頷くヴァノッツァ。「二人だけの時真実を話して あの子は父親のためなら命を捧げる」サンチャの婿にホフレを提案する教皇。「ボルジアの一族は早熟だ 特にセックスは 彼女は若くいられる」スペインのホアンから手紙が来てデニアとグラナダの領地が保留とされる。「枢機卿や王に等しいボルジアという名を消そうとすることだ」フランチェスコ「断りましょうか Shall I decline?」教皇「反対だ 夕食を共にする ワインは真実とチャンスを呼ぶTo the contrary. Make our meeting a dinner. In wine there is truth. In much wine, opportunity.ローヴェレの裏切りの一つ一つを暴いて見せつけてやる 全てを 教皇としてではなくボルジア家として」ジュリア・ファルネーゼを家に招くヴァノッツァジュリア「好奇心は協力だと思うCuriosity is a powerful sensation, is it not?」ヴァノッツァ・カッタネイ「噂話をするために呼んだわけじゃないLet us be honest, you were not invited so we could gossip like giddy sisters.」 「私たちは互いにボルジアと結ばれてる そしてアドリアーナが共通の問題点」「あなたは何が問題?」「彼女の扱いが間違ってる あの子が強い女になるには成熟するのが必要なのに」「彼を首席枢機卿に戻そう スフォルツァと彼は同等の扱いだ」アレッサンドロとジュリアは何者かに襲われジュリアは顔に傷を負う。教皇「見せなさいLa Bella, let us see.」ジュリア・ファルネーゼ「以前のようには愛せないのねYou would never love me the same again, if at all.」「そうだ 同じでない もっと愛すYou are right. Not the same. Even more.」スフォルツァ枢機卿に「副官房はもっと慎重に振る舞え ミラノがジュリアを襲わせたと聞いた 知性とは愚かさのことだ 姪とジョヴァンニが結婚 我々は家族だ」デッラ・ローヴェレ枢機卿が戻って来る。「海辺はどうだ」「身体にあってる」旅立つホアンを見送るチェーザレとルクレツィア、ヴァノッツァたち。ルクレツィア「11歳なのに 私たちは全員叔父様の財産なの?」ヴァノッツァ「考えてから口に出して あなたが逃げたことに叔父様はお怒りよ」フランチェスコ「閣下Your Excellency.」チェーザレ「ゴキブリ こんな街はずれまで?教皇のお使いは疲れるなCockroach, here on the outskirts of town? Running His Holiness' errands all over Rome must be exhausting.」教皇「枢機卿に任命された時君たちも反対されたのを忘れたか」「2名を除こう それ以外の者は満場一致で」「満場一致は求めてない 自らの意思で選ぶ力を持つ」ポルタが亡くなる。「賄賂 ペテン 私はどんな手を使えばいい ポルタ 逝かないでくれ」「言葉は消えた あるがままに」1493年1月チェーザレとアレッサンドロが枢機卿に任命される。その席で教皇はホアン、チェーザレ、ルクレツィア、ホアンが嫡子であると宣言する。教皇「主にある兄弟姉妹よ ボルジア枢機卿を愛する (Spiritual son)霊的な息子として チェーザレを(My Own Son)息子として愛す なぜなら彼の血は私の血 彼の兄弟 ホアンとホフレ 妹ルクレツィア 彼らと同様に 全員が私の嫡子だと宣言する 父の愛と共に」地下でひそかにセックスするルクレツィアとジョヴァンニ。「一緒に来い」「ダビデ王はウリヤ王の妻の間にソロモンをもうけた」教皇「どの行事よりも興奮していたねI would have thought you'd be less agitated given the day's other events.」ジュリア・ファルネーゼ「兄の事が嬉しくてI am very happy for my brother, yes.」「では父だという私の宣言を支持してくれるかI can make your brother a cardinal, but you cannot support my claim to paternity.」「宣言が今日で最後でないなら I can, as long as today's announcement is not your last.」「もう私の子供がいないことは確かめてあるBelieve me. I have done what I can to make certain there are no more little Borgias running about.」「 外にはね ここは?Out there, maybe. But in here?」「 まさかNo.」「 いるの 本当よ できたのYes. Yes. Yes. Yes, yes, yes, yes.」キスしまくるジュリア。茫然とする教皇。「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族 」とは異なり全ての子供を嫡子宣言するなどある程度筋を通し改革の旗手たらんとした教皇が抵抗勢力と戦う話になっていて、え、正義の味方?と思ったらあっさり愛人を迎え入れている。欲には勝てず。第7話 策略 Maneuvers1493年3月。諸国との関係を安定させ勢力圏の拡大を謀るロドリーゴ。彼はローマを離れた宿敵ローヴェレがフランスに渡ると考え、ホアンに軍を率いてオスティアの要塞を攻めるよう命令する。一方、ロドリーゴに政略結婚を強いられてきたルクレツィアは、念願だった真の結婚を許されるのだが…。ナポリ王逝去の報せが。フランスのシャルル8世はナポリの統治権を狙いアルフォンゾ王子は戴冠式を望む。デッラ・ローヴェレ枢機卿がつっかかる。「だろうな 4人も子を持てば 娘はミラノ 息子はスペイン もう一人の息子もナポリ王室と婚姻 さらに一人は教皇領を求めるだろう 興味があるのはもはや司教区ではない 帝国の支配だろ」チェーザレ「神の意志より野心を優先する世俗の王のようだと教皇を責めるのか」教皇「新人は元気旺盛だな 教皇自らが裁定を下す」枢機卿「どのみちシャルルは進軍する 選べる道は教皇に従わせるか それとも敵になるかだ」ローヴェレを逮捕しようと進言するチェーザレだが教皇は頷かない。チェーザレ「貴方の命が危険なのは同じです 常時警護をつけてWe must surround you with Papal Guards at all times.」教皇「怯える人生は神の無い人生だTo live in fear is to live without God.」 3か月ひどい食事とセックスレスの日々を送るルクレツィア。ジョヴァンニは誰とも口をきいてはいけないと言われる。たまらなくなったルクレツィアは教皇に訴えると息巻くが教皇には思惑があった。首飾りをかざすがもうひっかからないルクレツィア。 国王の姪でホアンの妻のマリア・エンリケス・デ・ルナ姫が一人で教皇に会いに来る。ホアンの居所は知らないと言いチェーザレが連れに行く。教皇「力を振りかざすな」フランチェスコ「ホアンは教皇軍から大量の脱退者を出した」アレッサンドロのいる要塞を訪問してホアンの愚痴を言うチェーザレ。泣いているルクレツィアを見つけるスフォルツァ枢機卿。寝るのを禁じられていると打ち明けられても困った顔。「司祭として私は信じている。教会の考えでは結婚sの式典は夫と妻と神との神聖な結びつき。他にはいないAs a priest, I believe that in the eyes of Mother Church, the sacrament of marriage is a divine union between a man, his wife, the Lord, and no one else.」ルクレツィア「でもジョヴァンニが境遇をそんな風に思わなかったら?罰を恐れ情熱をなくしたBut what if Giovanni does not see the circumstances that way? Fear, retribution has clouded his ardor.」「結婚を護るために女がするのは夫が聞きたい言葉を言うことそれが真実でも嘘でもThen you must do what all women do to save their marriages. You must tell your husband what he wants to hear.Whether it be the truth, or not.」兄が要塞を立て直すのに金がいるとジュリアが色仕掛けで迫るがうんと言わず怒って出ていくジュリア。教皇「女は男を打ちのめす神の道具だ」教皇はホアンにオスティア攻撃を命じる。アレッサンドロに戦略を語るチェーザレ。アレッサンドロ・ファルネーゼ「君は戦略に長けてるYou are that well versed in the strategy of war?」チェーザレ「キリストではなく皇帝を学んだから苦しんだ キリストさえ“皇帝のものは皇帝に 神のものは神に”と しかし戦場に神の場所はない。I suffered at school, not because I did not study, but because I studied Ceaser instead of Christ. For even Jesus said, give unto Ceaser what is Ceaser's, and to God what is God's. But there is no place for God on the battlefield.」ローヴェレがフランスに出航。スフォルツァ枢機卿「忠誠というなら自身の誓いはどうだ 同盟の解消だ 信じられない」教皇「教皇に何を言う」「一族を愛してる 君と同じだ ルクレツィアとジョヴァンニを真の夫婦に とにかく私はフランス語がわかる スペイン語と同様に」やっと同衾を許されるルクレツィアとジョヴァンニ。しかしまさかの不発!ここはコメディ。「私は前の奥さんより魅力的でないの?」 アルボルノツの要塞修復を教皇に提言するチェーザレ。ルクレツィアにフェラーラ公の息子アルフォンゾ・デステが声をかける。 教皇のもとに貧しい女が現れ夫がファルネーゼの襲撃を請け負ったのに金を貰っていないと衝撃の告白を。オルシーノ・オルシーニが黒幕だと告白。オルシーノ・オルシーニ「母上 私はもうだめだ」「逃がしてくれる (ルクレツィアに)誰にも言わないで」新長官になったホアンにブラチャーノの要塞を攻めるよう命じる教皇。フランチェスコは無謀だと諫める。教皇「功利と復讐の両方が手に入る貴重な機会だThis is one of those rare moments when expediency and vengeance go comfortably in hand.」ホアンに攻撃を命じる教皇。ところが副官の諫めも聞かずホアンは力攻めを強行する。 要塞を視察した教皇は満足げ。チェーザレに「オルビエートを統治しろ」と言いアレッサンドロを怒らせてしまう。チェーザレ「我々は対等だ」アレッサンドロ「心ないことを言うな」副官は死にホアンは単独で逃亡する。教皇「オルシーノは?」ホアン「逃げてる」ホアンをぶって「お前は司令官も息子も失格だ」チェーザレに向って「ホアンに家長を継がせたい 行け メディチとグリマー二に連絡を取り支援に行かせろ サンタンジェロ城に堀をめぐらせろ まずオルシーニの攻撃に備える そして宴会を開く」アルフォンゾ・デステ「結婚生活はどう?教皇の願いをかなえて満足?」ルクレツィアに言い寄る男は皆美男だな。ホアン「父は私をのろま扱いだ チェーザレと並んでやる」宴会の席でアルフォンゾ・デステとジョヴァンニが喧嘩になる。ジュリア「あなたの窮地に何人が忠誠を示す?」兄に統治させようとするジュリア。ホアンが妻の妊娠を告げ宴会はいいムードに。統治をおろされてチェーザレは不満そうだ。教皇「ローヴェレは私の死と地位を望む」チェーザレ「自分の手を汚さずフランスに殺させる」「私はずっと余所者のままだ 言葉も歴史も学びイタリア人以上に懇意にした 無法地帯に秩序をもたらした 子供に食べ物を与えた だが今も嫌われるカタロニア人だ」「しかし父上には人々に偏見が誤りだと諭す機会がある」「どこでも余所者は嫌われる 羨みはしない なぜか お前だ お前とホアンとルクレツィアとホフレは私の4つの王国だ 4つの最高の宝 4人の本当の味方 お前を評価している 分かるか?私が選んだ司祭への道を嫌うが 私はホアンをひいきしてはいない 司祭にするのは彼より高みに行かせたいから」法皇冠を被るよう言う教皇。「いつの日かお前は教皇の座を継ぐ 私はアルフォンゾ殿下の主張を支持する ナポリに行け 私の代理で冠を授けろ バレンシア大司教だ お前が儀式を行えば私が彼を承認したことになる」「なぜシャルル8世を選ばないのですか」「検討すると言ったのは時間稼ぎだ 彼の戴冠は正しい行いだ」「行ってきます 戴冠式とホアンの婚礼に 仲良くやってくれ」 アドリアーナは自分の立場を切々とルクレツィアに訴える「今なすべきことは息子を救うことなの」「私の従妹 私の知っていることは聴かないし話さない 夫やアルフォンゾ 他の男の人と一緒にいても口は出さないで」「ごめんなさい 言ったでしょ 神の言葉を話す聖下に仕えてる」にっこり笑うルクレツィア。教皇とジュリアのセックスの最中に動じず入って来るルクレツィア。「オルシーノとアドリアーナの情報よ」ローマから送られるアドリアーナ。「死んだ方がまし」チェーザレ「お前が王子か」ホアン「お前は教皇のごとく結婚式を仕切った」誰もいなくなった廊下で王冠を被り恍惚とするチェーザレ。送られていくアドリアーナを見送るルクレツィア。その隣にアルフォンゾ・デステ。オルシーノの元へホアンの刺客が向かう。「ボルジアが地獄で暮らせと」教皇「わが息子」褒められて嬉しそうなホアン。ジュリア ・ファルネーゼ「私達から彼は消えたOrsino's gone - out of our life.」教皇「そうだなYes.」「嬉しくない? You're not pleased...」「教皇の名のもと人が死に家族は散り散りに 邪魔する者は消えていく だが今我々の扉まで流れた血が広がる この報復という行為 こうした殺人は全てを変えるIn our name men have died in battle. Families have been torn asunder. Those who stood in our way have been silenced. But now the spilled blood has spread under our very own door. This one act of retribution is... murder. Changes everything.」 枢機卿になりたてでデッラ・ローヴェレ枢機卿に歯向かったり教皇に警護を、と意気盛んな新任ボルジア枢機卿。武人としての才能の片鱗が認められるが友人アレッサンドロの嫉妬を買う。「恐ろしい世界とはlive without God神のいない世界だ」と警護の申し出を断る教皇。 実質的な結婚を望んでいたのにいざ実行すると期待外れのルクレツィアの夫。夫以外の男性との付き合いを実現させたいルクレツィア、兄を有利な立場に置こうとするジュリア。息子を護ろうとするアドリアーナ。女たちの策略のうちいくつかは功を奏しいくつかは破れる。 イタリア人よりもイタリア人らしくと勤めても余所者として迫害された過去を最も信頼できる息子に明かし優れた息子の方に教皇を継がせたいと三重冠をチェーザレに被せるも後に誰もいない廊下で王冠を被った時の方が嬉しそうなチェーザレ。『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族 』の教皇様は嬉々として復讐に励むが本編の教皇は「報復という行為 こうした殺人は全てを変えるThis one act of retribution is... murder. Changes everything.」と復讐の連鎖が広がることを恐れむしろ報復に懐疑的。第8話 終末への序幕 Prelude to an Apocalypse1493年4月。法王(教皇)庁の華やかさとは裏腹にローマの情勢は惨憺たるものになっていた。フランスのシャルル8世の大軍がイタリアの目前へと迫り、有力者は次々とフランス側の味方につくことに。窮地に立たされたロドリーゴはシャルル8世のローマ入りに備え、ホアンに命令し兵を揃えさせるが。ホアン「ローマは私が守る 誰があなたに忠誠を誓う?失敗から学びました」教皇はホアンにローマを護ることを許す。ああまた…みたいな顔をするチェーザレ。チェーザレ「兄と同じように祈りながら戦えます」教皇「二人とも失ったらどうする」ジュリアはルクレツィアの侍女にスパイを命じる。「欲しがるものを与えればいい 感情のままに父や兄に歯向かうように仕向けて」ルクレツィアは侍女に好意を示す。「聞いてもいい?心の奥にある闇のような秘密をあなたに打ち明けられるのかしら?」オルシーノ枢機卿「強い軍隊が頼りだ 共に戦うからには指揮官は本物の兵士にしてくれ わがままで無鉄砲な息子は断る」教皇「ホアンに良識ある行動を取らせろ だが助言だけだ 争うな」傭兵隊長は全て辞めてしまう。「長官のために戦えないと 誰が教皇だろうが俺達には関係ない」ホアンは去った二人を仮面の男に追わせる。チェーザレが仮面の男を見ている「アガピト 兄に仕えてる仮面の男について知ってるか?」「仮面に至るまで誰も知らない 噂話だけです」「家族の問題に介入させたくない」アルフォンゾ・デステも去るとルクレツィアに告げる。ルクレツィア「これは愚かな権力闘争よ あなたが戦場に出るというの?あなたが戦場に出ると思うと心配でたまらない あなたの勇気を分けて」ホアン「卑劣で臆病な枢機卿が私を責めるのか」ホアンは教皇に「もっと使える軍に立て直す 針や糸ではなく武器を使える兵士を」「私は戦わない 助言だけです」「兄弟は協力すべきだ」ルクレツィアは教皇に直談判「離婚したい 空しい日々はいや」教皇「夫に夫婦関係を求めずに離婚だと?熱烈さと無礼は紙一重だ」「ジョヴァンニをペーザロに返して」「スフォルツァ家は必要だ」「ミラノがフランスについても?」「私に外交の講義をするつもりか?それとも私を手玉に取る気か?だが私の方が長けてるDo not dare to lecture me on diplomacy, little girl. Or seek to confuse me with manipulation. I am the master of both. 離婚は許さん」負けた村の民が教皇の所にやってきて窮状を訴える。「ラパロの惨事が世に伝わるから私を生かした」ドイツの傭兵に演説するがやはりホアンには人望がない。金貨をざらざら…と落として兵士の士気をたちまち上げてしまうチェーザレ。やはり武将の器なのだ。ルクレツィアは愚痴をこぼす「半人前の男と暮らして愛している男は遠くにいる」マリア「私たちのような家柄の女に愛は贅沢」「私に幸運が訪れない限りジョヴァンニは死なない」教皇「フランスは教皇の特使を退けるのか ローヴェレより悪い」「教皇は神の代理人だ」大使を威嚇する。「スペイン王にはフランスの侵略で姪のマリアが危険だ」ジェム王子に戦略を説明するチェーザレ。ジェム王子「コロンナ家が破門されるとか」「素晴らしいが破門は象徴的なものだ 効果はあるのか?」ジュリア・ファルネーゼ「彼女が夫の死を願った?侍女として彼女の願いをかなえてあげなさい」ためらう侍女に「務めを拒めばでぃえら…出る手増え碁生きの船に荷物扱いで載せる If you do not find yourself up to the tasks, then by morning you will find yourself in the cargo hold of a ship bound for Tierra del Fuego.」マリア「仰せの通りに致しますLady, I will do as you command.」「 いいわ ヒ素を知ってる?アーモンド臭がするのGood. Now, um, have you ever heard of arsenic. Smells like almonds.」宴会で酔っ払うホアン。いまいましげに見ているチェーザレ。ルクレツィアを薬屋に連れていくルクレツィア。何を買うか知ったルクレツィアは「正気なの?」驚くが結局クスリを受け取る。「いただくわ」アレッサンドロを教皇の名で呼び出して謝罪するチェーザレ。「ピエロ・デ・メディチは留まる ロレンツォの息子だから」一人でローマにやって来るジョヴァンニ・デ・メディチ「父の像は壊された」受け入れる教皇。チェーザレ「祈りを唱えてる場合じゃない 私は教皇軍を立て直したが戦うのはホアンだ」ジョヴァンニ・デ・メディチ「君は兵でなく枢機卿だ 教皇の名のもとに我々は戦う 信仰は力だYou're a Cardinal, not a soldier. Remember, we fight in the name of our Lord. Faith is a powerful...」チェーザレ 「信仰?我々が虐殺されたら信仰など無益だ 信仰は勝者が得る報酬だFaith? What good is faith if we are massacred? Faith is a benefit bequeathed to the conqueror.」「神への冒涜だ」「信仰は強力な武器だ」ジェム「二度とイスタンブールに戻れないなら私は毒を飲む」そこへ教皇がやってきてチェーザレに残酷な命を下す。「戦いを仕掛けるのですか?」「違う コロンナとの和平には代償が必要だ お前の自由」「憎きコロンナの奴隷に?いやです 行きません」「教皇として命じる だが父としては背いて欲しい」アレッサンドロがチェーザレを抱きしめる「ローマは待ってる 美しい女性のように君を待つ」教皇をじっと見つめるチェーザレ。「仰せの通りに」「お前の犠牲のおかげで平和が戻って来る」ルクレツィアとヴァノッツァが教皇のもとへルクレツィア「コロンナの拷問を受け死ぬかもしれないのよ!」「ロドリーゴ 状況は察してる でもあの子は私達の息子 歩く前からあなたの法衣を握った 愛してるのはホアンとジュリア 失敗するとわかっていてもホアンを長官にした あなたの伯父のやり方と同じ」「既にチェーザレは発った 命は保証される」「嘘つきと人殺しよ」「ローマに危機が迫っている 嵐の中でも倒れたりしないがお前たちが頼りだ 既に二人なくしてる チェーザレの命は私の命より大切だ だが彼はボルジアとして自ら行った 最善の策だとわかってくれた」「私たちの人生をもてあそんでる チェーザレを案じても魂は死んでいるHow you enjoy playing games with our lives. Your heart may care about Cesare, but your soul is dead.」ルクレツィアをひっぱたく教皇「魂はローマに 街を救うためなら娘だって差し出すMy soul is Rome, and we will make any sacrifice, even our daughter, to save this city!」たまらず出ていくルクレツィア。振り返るヴァノッツァ。「殴るつもりは」「私がチェーザレを取り戻す ようやく無能な夫が役に立つ」ジョヴァンニに頼むルクレツィア「あなたの従兄が仕組んだの 飛鳥―ニオに交渉して兄を救って」着くなり目の前で愛馬を殺され裸にされ牢に入れられるチェーザレ。そして心も体もずたずたに。「私は何をした?」「必要なことを」ジュリアにも逃げるよう言う教皇。 失敗したと知っていよいよクスリを使って夫を毒殺しようとするルクレツィア。じっと夫を見つめている瞳は冷酷だ。ルクレツィアがジョヴァンニに「この命さえも捧げよう 君が望むなら本望だ」「ローマと私のために命をDie for Rome, and you die for me.」 ジュリアもフランス軍の捕虜になる。怒り出す教皇「これはゲームか?よかろう」スフォルツァ枢機卿「色欲が冷静な判断を狂わせる」かわりにフランス大使を監禁する教皇。「ホアン 期待に応えろ」ドイツの傭兵たちはチェーザレが人質に取られたと聞いてホアンを見限る。「父に何と言おう」街を歩くジェム王子は逃げ惑う人達を見る。解放されたジュリアがやって来る。「将軍に女王なみの歓待を受けた」「コロンナとボルジアを結ぶ?無理だ」ご満悦のマルコアントニオ。「今でも時々指があるような感覚になる」カタロニアの犬呼ばわりしてチェーザレに乱暴するマルコアントニオ。なんて回だ。『ボルジア家愛と欲望の教皇一族』と異なり戦闘シーンがないのでフランス軍の動きは会話でのみ伝えられる。部下掌握能力も戦略も人望がなく無能な兄より上なのに人質として差し出されるチェーザレの受難回。 表面はいい友達の振りをしながらルクレツィアの動向を探り父や兄と不和にさせようと企んだりスパイを侍女として送り込む悪女ジュリア・ファルネーゼ。彼女の策略に載せられて一度は夫を毒殺しようと企むルクレツィアだがジュリア―ノの善人っぷりが自身を救う。第9話 ローマ侵略 The Invasion of Rome1943年5月。フランス軍によるローマの陥落は時間の問題だった。そんな中、愛人ジュリアが子供を出産しロドリーゴは歓喜する。一方、取引により宿敵マルコアントニオ・コロンナに囚われたチェーザレは地獄のような日々を送っていた。無事に帰還した彼にロドリーゴは、ある重要な任務を告げる。『ボルジア家愛と欲望の教皇一族』とは異なり本作の教皇聖下はバチカンを出てサンタンジェロ城に避難。アレッサンドロ・ファルネーゼ「もはや戦いは無法状態 霊廟として建てられたサンタンジェロが避難所 フランスが来れば墓場になるかも 数日か数時間かYes, but the rules of war no longer rule. Hadrian built Castel Sant'Angelo as a mausoleum, not a shelter for Roman refugees. When the French army arrives, I fear this fort will be used as a tomb once more. Within days, hours even.」教皇「勇気を出せStay brave, Eminence.」「ナポリ軍は勇気ある兵でしたが今はローマ北部で屍に 王は退位させられたWith all due respect, Holiness, the army of Naples was filled with brave men, who now lie putrefying on the fields north of Rome. And their king has abdicated, fled to Gaeta.」ジュリアは出産の真っ最中。「聖下 枢機卿団は分裂しています チェーザレは囚われメディチは隠れ コロンナ オルシーニたちはフランスに ローヴェレは教皇の座を狙う」カラファ枢機卿「ダニエル書のように壁の言葉を読み取らねば」「我々は君の国を守ろうとしているのに」オルシーニ枢機卿「では聞く ローマ長官はどこだ ドイツ人が脱走したら消えた まるで泡だWhere is the Prefect of Rome? No one has seen Juan Borgia since the Germans deserted. He is like a bubble. Bloated, then Pop. Gone.」「手厳しいな 息子の行方は知らん」女の子が生まれる。「心配ない シャルル8世と折り合う」「聖下は何を差し出すつもりだ 攻撃の必要がなければ話し合うはず」「話しあう?ラパロの住民はシャルルに虐殺された」「ラパロはローマとは違う 彼が王位を要求してナポリに向かう時ローマの通過を許可する 代わりにチェーザレの早急な解放を求める」その時教皇に女児出産の報せが。「娘は長生きする 他国に支配されないローマで」「少し年上なだけなのに望みを全て叶えてる 私の願望はかなわないのに 愛する男は戦争に行き私は愛のない結婚を強いられる」マリア「不正な結婚より辛いわね」「不正?」「不在ね 不在の結婚」扉が開く。マルコアントニオ・コロンナ「お前のせいで戦況が動いた 枢機卿でなく農民の服だ風呂の時間もない 悪いなThe vagaries of war have swung in your favor. Your cardinal's robes were destroyed. Here are peasant's clothes. Now, there's no time for you to bathe. Triple apologies.」チェーザレ「また会う あと一度だけWe shall meet once more. But only once.」不敵に笑うチェーザレ。ちょっとぞっとするマルコアントニオ。チェーザレが解放されたと聞いた教皇「簡単すぎる 私は木馬にトロイの門を開けたプリアモス王になった気分だ」ローマにもどってきたチェーザレ。出産直後のジュリアに迫って「痛い!」と怒られる教皇。あんたって人は。「すまない 私は…」手についた血を一瞬見る教皇。ローマに大砲が運び入れられる。チェーザレを見つけた式部官ブルカルド「危険です 家族のいるサンタンジェロ城に 私は妻と子供のいる家に行く」街の女とセックスしたあと泣き出す教皇。「好きなだけ泣いて でも金は払って」シャルル8世と並んでローヴェレ枢機卿がローマに入る。援軍が来ないと知って怒り出す教皇「ローマはフランスに占領され君はつまらん話を持ち込む」アレッサンドロ・ファルネーゼのいる要塞に向かうチェーザレ。チェーザレ「近くで見ろ 本当に見てるか これで父の元に戻れるか」アレッサンドロ「王子の肖像画のように変身する」シャルル8世の軍の司令官イヴ・ダルグレがやって来る。「前と変わらず母性が花咲いている 彼女をもてなせて光栄でした シャルル8世はサン・マルコ宮殿に聖下と同行を」「ここで迎えると言ったはずだ こちらの指示は聞いたな」彼が去って「彼はお前に夢中だな 幾番捕虜でいた」「嫉妬に無駄な力を使わないで 女の心は未来をのぞき見ている フランスがあなたを追放したら私とラウラは?」「追放はない」チェーザレを見て驚くルクレツィア。「ホアンは?」教皇「秘密の任務だ」「簡単に私は城へ入れた それが心配です」「城の防御は任せる コロンナの待遇はどうだった 枢機卿にふさわしいか?」「想像できますか 食事は一日一度だけ 砂糖がけのラザニア」「命令は簡単だ 勤務中は酒を飲むな」その夜兵士を殴るチェーザレ。ヴァノッツァもブリソネ司教の息子ジャンに襲われる。「あんたは教皇の女だった 試させろよ」「墓が次々と彫られていく お前は王に兵を制止するように求めろ」「この任務は猊下に重すぎます」ルクレツィアを呼び出す教皇「お前の願いを聞き入れジョヴァンニとの離婚を決めた」アレッサンドロ・ファルネーゼ「離婚するには次のどちらかの理由が必要だ 夫の性的不能 妻の不貞」「夫は性的不能者よ 私は浮気してない すごく嬉しいわ ありがとう」ヴァノッツァがルクレツィアの所にやって来る。そこへチェーザレが。チェーザレ「フランスから逃れて…」チェーザレに「辛い時人は安心を求めるの」「男が怖いのは当然です でも私はあなたの子供 あなたがしてくれたように私にも慰めさせて 苦しみが分かる」そこら中に斃れたり殴られたりしている兵士。ジョヴァンニがルクレツィアの所へ「愛しい人」顔をそむけるルクレツィア。「これは?」「無効の宣告」「婚姻が無効に?同意しないと聖下に伝えてくれ」アレッサンドロ「では正式に審問を行う 性的不能だ」「あなたの問題よ あなたは失敗した 愛にも戦争にも男としても ボルジアにも私の心にも居場所はない」右手をぶらぶらさせてるシャルル8世「私がローマ教皇を求めたら非嫡出子の息子が来た おまけに隠れユダヤ教徒 ボルジア枢機卿 噂とは違う印象だ なぜ教皇が自ら来ない」「通りは剣と血で溢れています 教皇は神に選ばれた統治者にローマに敬意を払って欲しいと 暴力行為の停止を要求します」「要求する?He demands?」笑い出すシャルル。「アレクサンデル6世の退位の会議を求める」口々に叫び出す枢機卿。チェ―ザレ「救世主は堕落したパリサイ人に同じように非難された」ローヴェレ枢機卿「関係ない 王冠はいばらの冠ではありません ロドリーゴはキリストを学ばない」「ローヴェレ あなたも 陛下はイングランドと協定をかわされました ヘンリー7世は何というか 神が全ての人々を委ねた人をアンヌ王妃は何て言われるか」「私の妻か 敬虔な信者だ “私はブルターニュ女公 チューダー朝とも結婚できた 最高の女王があなたに命ずる 王ではなく何よりも聖下の尊厳を守りなさい 守らなければ二度とベッドを共にしない”妻を喜ばせたくてたまらない 狂おしいほどに イタリアを救うつもりはなかったが 気が変わった 神のものは神に 追加の条件があある 一つ聖下自身が私を訪ねること 2つサンタンジェロ城は私の管理下に置く 3つジェム王子は今から私の捕虜だ」教皇「この城を渡せば城はローヴェレに与えられ私は川に浮かぶ 退位ではなく死だWe cannot give up this fortress. Charles would hand Sant'Angelo over to della Rovere and soon my body would be floating in the Tiber, decomposed instead of deposed.」チェーザレ「拒んでも奪われる フランスの大砲は破壊力がある」フランチェスコ「王の一番の狙いはジェムです」教皇「戦争中だ 守れないこともある あの下種が私の寝床に 向こうから来い いいな」フランチェスコ「目と鼻の先にいればどちらかが折れないと」チェーザレが妥協案を提案。シャルル8世「カタロニア人の足に口づけなどできん」「これで全てが同等です あとは王が誘う」シャルルが話しかける「ブリソネを司教職に 彼は熱望している」ジョヴァンニとルクレツィアの結婚無効の話し合いも泥沼化。ジョヴァンニ・スフォルツァ「もう一度試させてくれ 金はいいが性的不能は国中の笑い者だAllow me to try once more. The ducats are not what matter, but rather my reputation. Impotence! The whole of Italy will ridicule me.」ルクレツィア「密通を試せるわWe could try to fornicate again.」「 Yes?えっ?」アレッサンドロ「忠告を聞いてくれ 今は自分を守る時だ」「最初の妻はお産で死んだんだ!」チェーザレ「病気を装うことで彼への嫌悪を示した」教皇「牛耳るのではなく牛耳る」ブリソネを司教に任じる教皇。息子ジャンを捕らえたチェーザレ「母親はいるか 理由はわかるな」彼を刺すチェーザレ。こそこそと鎧を抱えて戻ってきたホアン。「戻った報せはなかった」「お互い様だろ」「私は強力なドイツ軍部隊を作った」「ごろつきだ」「だがお前が無能で彼らを失った」「私は家族を守るため自由を捧げた お前は逃げ出し酒を飲み震えてた」「くたばれ 一族の物笑いのくせに 来いよ 真のボルジアは私だ」「今夜人を殺した まだ血の匂いが」教皇が止めに入る。「争う時ではない ホアン来なさい」ひっぱたこうとするが止める。「息子を亡くしたかと思った」抱きしめる教皇フランチェスコ「父親の愛は素晴らしい」アルフォンゾに出す手紙をスパイとも知らず侍女に代筆させ送るよう命じるルクレツィア。手紙はジュリアのもとへ。なかなか出てこないシャルル8世「道に迷ったか ローヴェレ枢機卿がいても?」教皇「あなたにはキリスト教王の称号を与えよう」「我々の選んだ者が行く」「あなたが同行できないなら信頼できる者を チェーザレ」「同行します」人質でなく教皇特使としてチェーザレを行かせると名言する教皇。ルクレツィア、ヴァノッツァ、アレッサンドロにチェーザレを行かせないよう教皇を説得してくれと頼まれたジュリアだがやったことは逆だった。ジェム「あなたは私だけでなく自分の息子も裏切った」「来た時からわかってた 私は幽霊のような存在 だがチェーザレは違う 息子を敵に渡すくらいなら1000回でも死ぬ」教皇「息子はどこに?」「チェーザレを息子とは思わないのか」「永遠に私の息子だ」「息子?父上はルクレツィアとラウラの二人の娘と暮らしてる 弟がマリノから帰って3人に」「何だって?本当か」ホアンに殴りかかるチェーザレ「やわらかい女の髪だ 初めて気づいたよ 興奮してるな わかるぞ」「骨を折った」「当然だ 立ちなさい 弟の不幸を誰にも話すな いいな」「父上 私はあらゆる力で戦いました」「お前の父として教皇としてその時が来たら復讐してやる」教皇「心が痛む」ジュリア「悩まないで 正しい行いなの」「どうだ 私は教皇を味方につけた 特使 私のそばに」ホアン「お詫びします 昨夜の行いです」スペイン大使に怒る教皇「フェルディナンドよりシャルルの方が権力がある シスネロスが自信喪失している?腐らせておけ 意欲のない人間を?なぜそこまで?そんな話は前代未聞だ」教皇「諸君 我々は集い旅立っていく ファルネーゼ 今日シエナに発て コロンナはフェラーラ オルシーニはベネツィア リーリオ・サンソーニはフィレンツェ イタリアを救うために再び団結すべきだと首長や商人や聖職者に話せ スペイン王も加わる 神聖ローマ皇帝も 我々は神聖同盟を結成しフランスを倒しローヴェレを屈服させる コンスタンティヌス1世 カール5世 ロンギヌスの槍は保有者に勝利を与えるWe have come together, my brothers, only to part. Farnese, you will leave today for Siena. Colonna, for Ferrara. Orsini, for Venice. Riario-Sansoni, to Florence. You will convince the dukes and doges, the merchants and the clergy in each city, that we must, once again, come together to save Italy. The King of Spain will join us. So, we are certain, will the Emperor. We shall forge a Holy League which will decimate the French and bring della Rovere to his knees.As with Constantine, Justinian and Charlemagne, the Lance of Longinus bestows victory upon its keeper.」ヨハン「 教皇万歳!All hail Pope Alexander!」解放され農民の服を与えられたチェーザレが自分に乱暴したマルコアントニオに「また会う あと一度だけ」とにやっと笑いながら言う場面に戦慄。何かを吹っ切った酷薄なマキャベリストチェーザレ誕生。出産直後の愛人に手を出して叱られ街の女のもとで泣く教皇。フランス王の所に教皇が出向くのかその逆かという政治的な駆け引きが繰り広げられる一方でルクレツィアのジョヴァンニ・スフォルツァとの離婚に向けた下世話な話し合いが並行して語られる。「ボルジアにも私の心にも居場所はない」と言われ不憫なジョヴァンニ。人質に差し出されるジェム王子が教皇にした質問「息子が可愛くないのか」から暴かれるチェーザレの過酷な人質生活。ジョヴァンニ・スフォルツァとチェーザレ・ボルジア二人が男としてのプライドをずたずたにされる回。教皇がロンギヌスの槍で反撃の狼煙をあげる第10話 奇跡 Miracles1493年6月。駆け引きの末、ローマを撤退したフランスのシャルル8世は、事実上の捕虜としたチェーザレとジェームを連れてナポリに向かった。しかしその道中、チェーザレは野営テントを爆発させ逃亡する。その頃ローマでは、ホアンの妻マリアが夫の浮気と暴力により追いつめられていた。雨のフランス軍陣営。ジェムとチェーザレはチェスをしている。ジェム王子「君の負けだ トルコ人はチェスの達人だYou're in peril, Cesare. We Turks are masters of chess.」チェーザレ「奇蹟の達人だろYou mean masters of the sneak attack.」「いつになったらナポリに着くHow much longer 'til we move on, 'til we reach Naples?」「この雨だ 時間がかかるWith this weather? Quite a while.」「故郷と違い湿ってる 寒いIstanbul is never so damp. The chill...」侍従「シャルル8世King Charles.」 ジェム王子「なぜ陛下自らがおいでに?Majesty, to what do we owe the honor?」フランス王シャルル8世「私が自分で知らせに来るべきだと思った 手紙を渡す 王子 君の息子が死んだ お悔みを言うI come bearing a dispatch, which I feel compelled to deliver in person. Shahzadeh, your son is dead. My condolences.」ジェム「私の息子 私の兄が殺したMy son, murdered by my brother.兄は私の息子の首を切った わずか2歳だったのにMy son Murdered by my brother. Bajazet cut off my boy's head. Oguzhan was only two years old.」チェーザレ「神アッラーは君の息子を慈しんでいたのを知るGod, Allah, he will see that your son is nurtured and treasured.」ジェム王子「子供を殺す奴は人でなしだA man who kills a child is no man!」泣き出す。ラウラの代父にと呼ばれたマクシミリアン皇帝の甥フェルディナンド王子。まだ子供だ。フランチェスコ「王子!教えた通りやりなさい!」教皇「大きな声で話さないと聞こえないぞ」フェルディナンド王子「軍隊はアルプスにいてもうすぐ着く 本当ですそう言ってました 今すぐ帰りたい」ホアン「マジパンは好きかな?」子供には優しいホアン。教皇「支援はなくても彼の動きにベネチアは動揺する 味方にならないならゴンドラでなくドイツの船で溢れる」離婚以来初めてアルフォンゾから手紙が来て浮かれるルクレツィア。マリア「踊る気分じゃない」「なぜだめなの?」「これ見て」マリアの体にはあちこちにあざが「お兄様の仕業よ 私の夫 私は残虐な怪物と下劣な街に囚われてる」「服を着て 手を貸して」「私の事をホアンが殴るから流産するんじゃないかと心配で」フランス王の陣営。やはり長雨。咳こむようになったジェムジェム「兄と戦うのは何のためだ 肩書か 王権か 父の死後も私は必死に示そうとした 統治するのは私で父のお気に入りの兄ではない 答えてくれ 私の野心は正しかったか」スープを吐き出すジェム「何を飲ませるつもりなんだ」「咳にきくスープです」呑ませようとするチェーザレ「二人で逃げ出すだけの体力をつけておけ」ホアン「私を遅刻させたいのか」マリア「ごめんなさい 早く歩けないの」二人の様子を見ているルクレツィア。ジュリア「ルクレツィアの計画がうまくいくように動けばいいの 彼女が何にでも口出しすればいい ホアンが妹の仕業と知ったら激怒するでしょう あなたが彼女を吊るしてはだめ」ラウラの洗礼式の間フェルディナンドはずっと泣きっぱなし。教皇「叔父の元へ返せ 泣き声を聞き続けるくらいなら退位する」ますます風邪がひどくなるジェム「フランスの医者はやぶだ」こっそりとマリアを逃がすルクレツィア「私の行いは正しい?」遂に血を吐くジェム「アッラーだ アッラーが呼んでる」チェーザレ「息子の復讐をしろ」「息子が見える」隙に乗じてチェーザレは脱出。その報せは教皇にも。フランチェスコ「シャルルに馬を送ったのは脱出用ですか」教皇「スペインが迎え撃ってくれれば」イヴ・ダルグレがやってきてチェーザレ逃亡を告げる。教皇「つまりローヴェレが戴冠式を行った」「約束を守ったのにあなたは破った」「我々が?」「スペインをけしかけた 息子を引き渡すか苦痛を味わうか」「誰もがボルジア枢機卿は健康だったと知っている 行方不明の彼を見つけたら元気な状態で彼を生かしておけ」「必ず見つけてあなたのジュリアと同じように歓待する 彼女には楽しませてもらった また楽しみが増える」顔色が変わる教皇。教皇「自由欲しさに寝たな 私に触るな 選択肢は二つだ すぐに永久に出ていくか自らの罪を糺せ」ジュリア「あなたもラウラも必要なの ロドリーゴ何でもするから」「私の前から消えろ」ロザリナはヤーケス郷と婚約中。そこへホアンが入って来る。「何の用?」「妻を知らないか?」「知らないわ」「お兄様を見るたび怖くなる」「前は尊敬してた」フランチェスコ「ダルグレがひどい不幸に見舞われたそうです 彼の部屋に何者かが侵入し睾丸を切断した」教皇「素晴らしい女だ」教皇の部屋に置かれていたものは…。「“全て正された ジュリア”」吐きそうになる教皇。オルビエートにやってくるチェーザレ。アレッサンドロと抱き合う。ルクレツィアの部屋にホアンがいた。「私の部屋で何をしてるの?」「お前のアルフォンゾの甘い文章を読んでる やつは私たちの敵だ」「家族の問題を話し合おう 座って 丁寧に頼んでる 座って チェーザレと遊んだ こんな風に どうした?子供の遊びだぞ デステが家族を裏切れと?妻を帰したな」「違う」「お供から聞いた」「私よりあの男を信じるの?」「妻にペニスをなめさせてたのにかわりにお前がなめろ 教皇はなめさせたか」「正気じゃない」「お前は変態だと噂だ 元夫のジョヴァンニだよ 向き合ってやるのか 後ろからか」「みんな信じてるの?あなたはどう?ジョヴァンニは私の名誉を傷つける 私達一族を傷つけ自分の欠陥を隠す あなたと同じね 変態ぶりは知ってるわ マリア・エンリケスが国に帰ればk真実は王に知れる 教皇はどうするかしら ボルジアにスペインの王位を その夢をあなたが台無しにした スペインはフランスに対する戦争からも撤退する」去るホアン。教皇「奇遇だな 3万のベネチア兵が共に戦うと スペインの軍隊がフランスを攻撃する そしてミラノまで味方に 公爵はフランスの敗北を確信し勝つ側につくわけだJust as 30,000 Venetian soldiers move in concert with King Ferdinand's army to attack the French by land and sea, you suddenly arrive to announce Milan's change of allegiance. The French must be finished, for Lord knows the Sforza only join the side which holds victory in its grasp.」スフォルツァ枢機卿「 我々はあなたと同じですHow are we any different than you, Holiness?」「ミラノを神聖同盟に歓迎する」アレッサンドロ「妹のコネで枢機卿の地位を得たからだ 私は醒めた目で見るが君は批判と捉える」チェーザレ「いつも君は正しいよ」ホアンとルクレツィアが残され教皇はオルビエートへ「弱いと残って強いと逃げるの?」「何でも“はい”と言え」「お前の言葉が響いた お前の愛を得るため努力する」ローヴェレ枢機卿「陛下にひざまずかないのか」シャルル8世「愛らしいな 父親はどこだ」ルクレツィア「知りません」「ここにいないならどこだ 教皇はどこにいる」「知りません」「女だって男と同じように推測する」ホアン「間違ってたら?」「お葬式で泣くわ 喜びか悲しみかわからないけど」教会にいるロザリナに笑いかけるホアン。ペルージャで死んだ赤子を生き返らせる修道女を見る教皇。しかし未来を問われると修道女は怯える。夜ロザリナがホアンの部屋へ。二人はいいムードに。ロザリナ・デッラ・ミランドラ「父に勘当された もう私は終わりよMy father has disowned me. I am dead, Lucrezia. I am dead.」ルクレツィア「いいえ 死ぬまで終わりではないNo, you stupid fool. You're not dead until you are dead.」「 どうしようWell, what should I do?.」「ヤーケス郷に単なる噂でまだ嘘だと言うの Tell Lord Jaches that this is rumor, tavern gossip. That you are still a virgin..」「ボルジア家は皆同じ嘘つきの集団You Borgia are all the same, a cabal of liars!.」「真実に苦しむの?Then suffer with your truth!」「 ロザリナ?Rosalina?」「 死ぬまで終われない"You are not dead until you are dead."」ロザリナは窓から身を投げる。「 Oh!」茫然とするルクレツィア。勝利を知って快哉を叫ぶ教皇。かわいいぞ。「彼を出し抜いた キリスト教王に教皇の勧告を アルプスに戻れ イタリアの平和を乱すな」チェーザレ「父上は不可能に見えたイタリア半島全土を団結させた」「神がなさった 我々は神の敬虔なしもべだ 感謝の祈りを」祈っているルクレツィアの所にアルフォンゾがローマにいるという報せが。何と病院にいるという。「どうしたの?首を斬られるの?」アルフォンゾ・デステ「水銀浴だよ 蒸気で毒を洗い流す 綺麗だね I am being fumigated in a mercury bath. Uh, You look beautiful.」ルクレツィア「顔どうしたの? What is that on your face?」「 梅毒に感染してしまったのでローマで最高の治療を受けてるI have contracted the Great Pox. That is why I am in Rome, for the best in medicinal treatments.」「フランス病なの?You have the French disease?」「フランス人はイタリア病という 本当は新世界からと聞いたFunny, the French call it the Italian disease. Uh, I'm told the pox actually came from the New World.」「 売春婦と寝ると感染すると聞いたわAnd I am told the pox is contracted by sleeping with whores.」「ルクレツィア 戦争で孤独だった」「私は寂しくて孤独だった」「でも君は女だから」「女でよかった」教皇「ローマは何度見ても初めてのようだ」「スペインの支援で自由が訪れた」教皇がホアンに「まだ追放する気はない 妻を呼べ この場にいるべきだ」ルクレツィア「修道院に入って神に仕えたい お父様が反対でも私の人生よ」「ホアンが正しい 後にしろ」「言いつけで何人もの豚と婚約した」「男は皆豚よ あなたも 父親なら私を護るべきよ」「守ってる 全力でお前や家族やローマも」「キリストの名で私を売春婦扱い チェーザレも」「娘はもう一人いる ラウラだ」ホアン「駄々っこだな」喜ぶ人々を眺めるチェーザレ。「奇蹟は祈る者だけに起きる?教皇の才覚でローマにいる ローマは自由 奇跡だ」ルクレツィア「保護を 逃げてきました 入れて下さい We beg sanctuary. We are running for our lives. Please, I beseech you, take us in.」コルンバ「誰からの保護を求めますかYou seek sanctuary? From whom?」「父からの From my father.」「父親から?Your father?」「教皇アレクサンデル6世ですPope Alexander VI, Supreme Pontiff of Holy Mother Church.」扉が開き中に入るルクレツィア。やけに“もてなし”を強調すると思ったらジュリアの解放には理由があった。「なしにするか去るか」という教皇の無茶ぶりに任侠っぽいやり方でしっかり応えたジュリア・ファルネーゼを姐さんと呼ぼう。フランス撤退を奇跡と喜ぶ民衆の中で「神ではな父が為した行為」と冷静に分析するチェーザレ。怖かった兄ホアンを出し抜いてDVに悩む妻を逃がし脅されても理屈で言い負かす。フランス王にも怖気づかないいつの間にかこんなに強い女性に成長していたルクレツィア。首飾りにつられたり自己評価が低かったルクレツィアも過酷な経験や最初の頼りない夫次の恋人の不実に傷つき遂に昔願っていた修道院行きを父に告げる。しかし互いの気持ちがすれ違った父から「娘はもう一人いる」と打ち捨てられてしまう。第11話 神の怪物 God's Monster1493年7月。スペインの支援により敗北したフランス軍がナポリから撤退。ロドリーゴは空位となったナポリ王にホアンを推すが、枢機卿たちに反発される。そんな中、信仰があっても報われないチェーザレはホアンから衝撃の告白を聞き、修道院に身を寄せていたルクレツィアは神の奇跡を目撃する。オリヴェイロ・カラーファ枢機卿「フランスが敗れ名ポロ王の座が空位に 聖下 国民にかわってお願いします 先の王の弟フェデリーゴ・ダラゴーナを王にSince the defeat of France, the kingdom of Naples has been without a sovereign. On behalf of my flock, I ask you, Holiness, to invest Federigo d'Aragona, brother of our late liege, with the crown.」教皇「フェデリーゴは善人だが統治者としての経験は乏しい 彼が王では不安だFederigo is a good man, but he has little experience in government. We fear more unrest if he rules.」「彼は提督だHe is an admiral.」ジュリア・ファルネーゼ「政治以外の話は?Must we talk politics?」教皇「 今はだめだYes, La Bella.」「では御婦人方は別の部屋で噂話をしましょうThen come, ladies, we shall adjourn to a more festive room and gossip...」「美形と噂のコルドバ将軍に会うのが楽しみ」チェーザレ「ダラゴーナは問題を起こした一族 王位を与えるべきか」教皇「トリカリーコの王子を推薦する 結婚によって一族と縁戚関係にもある」カラーファ枢機卿「悪くとらないでほしいがあなたはブラッチャーノで敗れ教皇軍からも見放された 国を統率するには力不足という証では?」ホアン「戦いで実力を証明すればナポリ王として歓迎するか?」「いいでしょう」シスター・ルチアの聖痕を見て驚くルクレツィア。娘を見る法皇「すべての娘は純潔のままでいるとする法を定めよう」ジュリア「私も娘だけど純潔のままでいさせる?」「いつも通りジュリアは例外だ」「私が彼女に会いに行けば落ち着く?」ジュリアが修道院を訪ねて来る。ジュリア「泥まみれの汚い道をようやく来たのに」ルクレツィア「純潔でいるために何かが必要だったの」「それが修道院?世間の現実から自分を隔離して真実がどこにあるの?」「宮殿でいた頃より神が近い ジュリア 天職を見つけた」「あなたが幸せなら私は幸せ」ルクレツィアと抱き合いながら後ろにいるパンティシリアを見つめるジュリア。ホアンはセックス中。「教皇は息子がユダヤ人と寝て何ていうかしら?」コルドバ将軍が来るのにホアンはいない。ウルビーノ公もやって来る。スペイン人はユダヤ人追放を強要する。教皇は美形のペドロを見てルクレツィアへの使者にしようと考える。教皇「公爵や伯爵でなく農民の息子がローマを救った」フランチェスコ「彼が救った?あの青年を使うのか」「神は神秘的だ 突然彼が現れた」ジュリア・ファルネーゼ「教皇はお兄様の判断を信頼しているのよ 大きな出世よ 良い勉強いも “他人の願望を知ることは弱みを知る手掛かりになる”Rodrigo sees you as uniquely qualified to make decisions in his name. A large step and good training. "Listening to the desires of others is the key to learning their weaknesses."」ジュリア「ルクレツィア」アレッサンドロ「哀れな子だ」「哀れ?誰もが満足なんてない 教会にいた方がいいと教皇に進言した」「お前にも」「 言葉は計算ずく 欲しいものを得るためI calculate my words, however false, to get what I want.彼女を訪ねた話をしたとき真実を話すのを忘れてた 幸せそうだった 彼は他の娘で満足すべきなの ラウラ」ペドロがルクレツィアを訪ねる。ルクレツィア「どんな伝言でも興味はない」ペドロ・カルデス「でも伝えるのが役目です」「私を恋しがってた?私を政治的陰謀に利用できずにね 人生をキリストに捧げるためにここに残る」「私は品位に欠け粗野ですみません」「修道女になる?あなたを解雇します。あの少年とバチカンに帰りなさい 出ていって」パンティシリアを解雇するルクレツィア。皇帝ネロの黄金宮殿ドムス・アウレアにやってくるホアンとチェーザレ。チェーザレ「彼はここに住まずバカ騒ぎを行っただけだ 何世紀も埋もれていたが」ホアン「我々に関係でも?」「ローマ帝国の栄光の日々に誘う この発見は素晴らしい前兆だ」「私がナポリ王に?」「なぜ将軍を避けた?ウルビーノ公を避けた?」「弟よ お前と和解したい 実力を証明せねば 将軍は自分の兵を私の教皇軍に入れるのを拒んだ」「王が即位を認めると思うのか」教皇「ローマが解放され聖堂の建設に着手できる 街も民も美を求めている」ホアンがやって来る。「ナポリの有力者とスペイン王にお前が適任だと納得させる」ホアン「私は多くの失敗を挽回しなければなりません ユダヤ人追放を」「だがユダヤ人は貿易の税をもたらしてくれる 税は惜しい」ホアンはユダヤ人に改宗させる案をジョヴァンニ・デ・メディチ枢機卿に持ちかける。ホアン「君と一族に栄光を取り戻す行いをしないか?洗礼だ 聖水をかければユダヤ教徒でなくなる 教皇の財を増やせる 洗礼を行う 君以外にいない」ジュリア「ロドリーゴは可愛い兵士を送った」パンティシリア「貞節な誓いではなく裕福な夫を求めてローマに 私は解雇された」「開拓地では娼婦を求めてる あなたを送るわ」「シスター・ルチアに感銘を受けているらしい」と教皇に話すペドロ。「もし本物だと分かれば?」「医師は指示通りの診断をする 事実よりも重要な真実がある 娘には友人が必要だ 娘の友人に」「兄は教皇から告解を命じられた 彼をからかう」チェーザレはホアンの告解を聞くとアレッサンドロに告げる。チェーザレ「彼は王になれば悪事をやめるか?」アレッサンドロ「やめない 絶対に」「では私が彼の悪事を聞いても同じだ」アレッサンドロ「流行なのか?」「ドムス・アウレアの発見でネロが人気だ」ヤコポ師が相手だと思って告解を始めるホアン。「自分本位な行いをしたことがあるな」「いいえ ヤコポ師 実は 長い間罪を抱えてる 命に係わる罪 その秘密は私を悩ませる」「罪を告白なさい 罪の牢獄から心を放つ」「神聖な告白は沈黙が守られるのは確かだな 魂の死にかけて?」「ペドロ・ルイスを殺した イスラム教徒の仕業に見せかけ雇った暗殺者を殺害 どうだ 衝撃的だろう 神の気分を害した 二度と兄弟殺しはしない ヤコポ師?」「許された」「贖いは?」「父に話すこと」「だめだ」「では神の愛はない」扉を開けてホアンはチェーザレを見つける。「とうに気づいてた 声でばれた 私の方が上手だ」「殺人者めMurderer」「私がナポリ王になったら訪ねてこい 司祭」パンティシリアはヴァノッツァを訪ねて来る。「修道院にいます 娼婦になりたくない」そこにチェーザレも。「娘は修道院に?初耳だわ」「父が言うなと ボルジア家は秘密だらけ ペドロ・ルイスはホアンに殺された」「まさか 嘘よ」「彼が認めた 直接聞いた」「冗談だわ」「違うよ ママ」「確かめなさい」「真実なら?」「ホアンに死を」ホアンがマスクの男に命じる。「弟に命を狙われるかもしれない 彼を殺せ ローマのためだ」ヴァノッツァ「ルクレツィアに会わせてもらえなかった」ジュリア「ロドリーゴが自分の使い以外会わせるなと 彼は本当に愛した女は二人だけといった 私とルクレツィア 平穏を得たと言ってもだめ 彼に会い彼女の決心を認めさせて」「それは自分のためね あなたは怖い女ね」「あなたを欺こうなんて私も愚かだった」「私もあなたに倣うわ また敵同士 パンティシリアを雇うわ 給料は払ってね」「ご自由にどうぞ」マスクの男がチェーザレを訪ねて来る。「ご安心を あなたを殺せと」「なぜ私に打ち明ける」「忠誠は善良な者に払われるもの Loyalty is a price paid not to the highest bidder, but the better man.私の命を捧げる」「もう一度 なぜだ」「仮面越しに見えた あなたは君臨する人だ」「私に仕えるならペドロ・ルイス暗殺の真相を暴け」「真実はいつか明らかになるもの」教皇はウルビーノ公への謝罪を命じる。ホアン「他人の失敗に金を払う?」教皇「教皇職を狙う者やフランス軍をあと一歩で一掃できる 将軍の支持なしにお前はナポリ王になれん」ホアン「作戦は失敗し あなたは捕らえられた だが私は解放できずに 悪かった」ウルビーノ公「私は教皇に仕えると誓いました」ヴァノッツァ「娘が修道院にいる」教皇「母親似で衝動的」「昏睡状態から醒めた時天職の話をした」「選ぶ権利はない」「娘は私でもあなたでもない」「子供じみた犯行だ」「話をさせて」「計画が失敗したら母親らしいキスで迎えろ」「あなたは神ではない」ホアンの相手をしていた娼婦は教会でユダヤの教えを唱えホアンに放り出される。マルコアントニオ・コロンナが囚われてくる。一方スペインからマリアが死んだと知らせが入り起こったホアンは修道院のルクレツィアを訪ねて来る。双子の子供は無事だと言う。ルクレツィア「私は導きを求めてます あなたから 修道院に呼ばれる夢を見た 私は嘘をついて殺人をもくろんだ 親友は私の企みで死んだの ここにいることも教皇への反抗 共に祈って 私にも聖痕をと 神に」ルチア「あなたは聖痕を望むの?」「愛の神の印を持つことは神に祝福され許された証」「“私は I Mean”ばかり それは自己本位と自惚れ こんな災いを願う?聖痕は信仰の深さを表す褒美ではないわ これを願うあなたは神の祝福に値しない あなたはここにいるべき人ではない」チェーザレ「私はホアンの戴冠を阻止する」仮面の男はマルコアントニオを殺す。ルクレツィア「神の声を知ってる?やわらかい雪の中を飛ぶ鳩のよう それ以来神の声を探し求めていたDo you know what God sounds like? Like a dove flying through a gentle snowfall. I have been searching for the sound of His voice, the clarity, ever since.」ペドロ・カルデス「この修道院で見つけましたか?」「私は見つからなかった」「あなたのような体験は戦場では存在します 良い事は最初で最後です 大切にしなくては. 悪いことは最初で最後です だから安心してください。 On the battlefield, I learned that there are experiences you can only truly have once. The good ones, you must cherish, for they are your first and last. And the bad ones Take comfort, for they are your first and last.」「父は何て命じた?」「友人になれと」「父は望んでも友人は望まない」ペドロにキスするルクレツィア。「私の恋人に」服を脱ぎ出すルクレツィア。「ここで?」ルクレツィアが戻って来る。「よく娘を戻してくれた 彼の模範的な行動について将軍に話そう」アピガト「彼の忠誠もホアンの企みかもしれません」チェーザレは母の宿屋でフィオメッタと息子を見つける。チェーザレ「あばずれめ!You whore!」フィオメッタ「枢機卿 女は男から作られたI am the woman you created, Cardinal Borgia.」息子を抱き上げるチェーザレ。茫然として去る。「いつホアンは王になる」「聖下 なれません 民が選ぶのはフェデリーゴ・ダラゴーナ フェラーラ サボイ スペイン王もフェデリーゴを承認しています」「つまり教皇の要請は無視か」「わかった 同意する 不幸にもホアンは妻を亡くした そこでカルロッタ・ダラゴーナとの結婚を」カラーファ枢機卿「新王は喜ぶでしょう」ドムス・アウレアに呼び出されるアレッサンドロ。「注意しろ 幽霊が回りを彷徨っている プルタルコスを読んだ ネロは本当に怪物だ ところで君は父親になる」「そうだ」「同じだな」「君と?」「私の息子を死の扉から戻した」剣を抜きアレッサンドロに迫るチェーザレ。チェーザレ「自分は神の怪物だと思う時があるSometimes, I think that I am God's monster.」アレッサンドロ「助けてThen do not kill me.」「命乞いをBeg for your life.」「殺さないでPlease, do not kill me.」「 マルコアントニオに犯されても屈しなかった 男らしく戦った 君は男か シルヴィアの子の父親は別の男だ 君にこうがんなどありはしない 突き刺すぞ 雄牛のようにCoward. I did not whimper when Marcantonio shoved his cock up my ass. I fought, as any man would. Are you a man, Alessandro? This fetus inside Silvia must belong to someone else. You have no balls, you never had. I could gore you, as a bull does.」「やれよ 気持ちが晴れるなら だが君は私の死を嘆き後悔から川に身を投げる 私は愛ゆえに行った 君の行いは高慢だ 神に対する酷い罪 自己愛だThen do so, if that will make you feel good about yourself. But I know you, Cesare. In an hour, you will be drowning in a Tiber of remorse, weeping over my carcass. What I did was misguided, but done out of love. What you do now is pride. The worst sin against God, self-love.」アレッサンドロを殴るチェーザレ。「 たった今から君と私は敵同士だYou and I are henceforth enemies...」「あなたは君臨する人だ」ホアンの元にいたミゲル(ミケロット)が雇い主ホアンを見限る。チェーザレは自らの怪物性God's monsterを自覚し息子の存在を隠した友アレッサンドロと決別。聖女に「あなたは“私はI Mean”ばかり」と指摘され神の救いを諦めたルクレツィア。第12話 毒蛇の台頭The Serpent Risesナポリ王女と結婚し王子となったホフレが妻と共にロドリーゴを訪問し、久々に兄弟全員が顔を合わせる。新しい恋に浮かれるルクレツィア、女癖の治らないホアン、頭角を現したチェーザレ、そして野望に執り憑かれ、一族を守り抜いた長ロドリーゴ。ボルジア家の運命はいかに…。ラオコーンの彫像が発掘される。群衆「おい 来てくれ Hey! Hey!」教皇「神官ラオコーン 古代ローマ全盛期の遺物だ この物語は教訓的だ 彼はトロイ沁みんい木馬は危険だと警告した “ギリシャ人の贈り物を信用するな”と 女神アテナはこの警告に怒り海の大蛇を使って彼と息子を絞め殺した そして市民は神官の警告を無視した 神に殺された人間が正しい事もあるThe Laocoon, a relic from the magnificent days of ancient Rome. A cautionary tale, the high priest Laocoon tried to warn the Trojans about the large wooden horse. Fear the Greeks, even bearing gifts. The goddess Athena, as revenge, sent a serpent, which rose from the sea to destroy Laocoon and his sons. The Trojans believed that Laocoon's death proved him wrong. God may destroy a man, but the man may still be right.」ホフレが身重のサンチャを連れてローマに。「神により子を授かった まだ顔を見ていない孫がいる 大切な孫達を抱きしめたいと切に願う」視線を交わし合うサンチャとホアン。コルドバ将軍とウルビーノ公がヴィルジニオ・オルシーニを連れて来る。ホアン「なぜ遅れた」チェーザレ「追放は戻る 異国の軍隊と共に」ホアン「処罰の方法は私に」いちゃいちゃモードのパオロとルクレツィア。二人をピクニックに誘ったヴァノッツァ。「パンティシリアが戻ったわ」「私を裏切った女よ それも酷く」「あの女はスペインから来てすぐジュリアに仕えた お前の一言一句がジュリアに伝わった ジュリアは友人じゃない お前の敵よ」ミゲルの所にやって来るホアン。「私は愚か者ではないI'm not a stuped. チェーザレほど聡明ではないが弟を殺せと命じたはずだぞ 無能なのか裏切り者なのか だがお前は無能ではない 今夜は母がチェーザレの別れの晩餐会を催す 弟が屋敷を出た後墓場行きにしろ」ホアン「教皇庁長官トリカーリコ王子は話題を選べるAs prefect of Rome, Prince of Tricarico, I can say what I choose.」チェーザレ「兄上は勇敢だが浅はかだ 剣はあっても腕はないBrother, you have the helmet but not the brain. The sword, but not the arm to wield it.」 ホアン「サンチャ この一族の良さは非難を浴びるのを恐れずに好きに物を言えることだ」じっと見つめ目を伏せるホフレ。「この命より母上を愛します そして兄弟たちも」ルクレツィア「パンティシリア 修道院を出たわ また仕えてくれる?あとはジュリアの許可が必要だわ」パンティシリア「あの方には脅されて仕えていた ローマに来たばかりで誰を信用していいかわからなくて」「今夜一緒に戻りましょう」母上の店に行くというホアン。チェーザレ「気を付けろ 上着の鈴の音で敵に素性がばれる」チェーザレは店を探す「ホアンは?」フィロメッタ「なぜ?自分の兄上と寝るのを見たい?」教皇「チェーザレの運命は」フランチェスコ「あなたが決めた だが神は別の運命を授ける」酒場で酔っ払うチェーザレ。ホアンを殴る。チェーザレ「息をするのは容易だ 真のボルジアは誰だ?」ホアン「お前だ お前だよ」そこへ仮面の男がやって来る。家に戻ったチェ―ザレはルクレツィアの所へ。「チェーザレ」「話がある」「寝るために阿片を吸ったの」「では明日話す」廊下に出るとパンティシリアがいた。チェーザレ「So, tell me cous', What have you learned living in the Borgia household?ところで教えてくれないか ボルジア家で何を学んだ?」パンティシリア「To take what I want, regardless of the cost and who gets hurt.欲望を満たす方法 たとえ犠牲を払い他人を傷つけても」妖しく笑うパンティシリア。コルドバ将軍に金の薔薇が授けられる。儀式にホアンもチェーザレもいない。やっと目覚めたチェーザレ。「なぜお前が?私は禁欲を破った 昨夜のことは忘れろ」「今度は私を打っていいわ」表情が変わるチェーザレ。ホアンの馬だけが戻って来る。「長官の馬だ 鐙が切られている」フランチェスコ「ロドリーゴ ホアンの馬が戻ってきた」チェーザレ「すぐ仮面の男を呼べ 生死に関わる問題だ」ユダヤ人街に行くチェーザレ「ユダヤ人が関与してたらお前たちの民族は永遠に消える」教皇「ガセット 聖堂で一人祈っているとうめき声が聞こえた 私は気づいた あの激しいうめき声は私自身のものだ」ホアンおつきの武官が重症で発見される。船着き場に入る男を尋問するチェーザレ。「昨夜何か妙な光景を見なかったか?けんかも?死体も?」「ああ 死体なら見ましたよ 夜中の2時ころ」「お前を見たか?」「俺は隠れるのがうまい 仮面?実の所はわからない 毎年100もの死体が捨てられるのを見てる 探しに来る者などいない」川さらいが行われホアンが発見される。チェーザレ「喉が切られ7か所…9か所刺されている」「強盗ではない 復讐です」チェーザレが告げた言葉は音声が消されている。ゆっくりと部屋にこもる教皇。言葉もない。「ホアンは私の右目だったHe was my right eye.」ドアが閉まる。ルクレツィア「ホアンが死んだ」仮面の男を探させるチェーザレアガピト「いつもの場所にもどこにもいません」物を壊し一人部屋で嘆く教皇。ラオコーンの修復が行われる。ジュリアが頼んでもドアは開かない。ホアンの亡骸にキスした後唾を吐くチェーザレ。ヴァノッツァ「パンティシリアはどこ?侍女は必要よ」ルクレツィア「誰もいらない」ホアンの葬儀が教皇不在で営まれる。カラーファ枢機卿「母親なのに息子の死に涙を流さない」「誰が指揮する?」「あなたは殺人の容疑がかかってる あなたと私とで容疑者の尋問を行う」「なぜ呼ばれたと思っている?」スフォルツァ枢機卿「私が殺したと思っているから」「私は政治の表も裏も知り尽くしている 個人的な感情は持ち込まない」「従兄のジョヴァンニは?」「彼と一時間話せばわかる あいつはろくでなしだ スフォルツァの大胆さが少しもない 彼は神に誓った通り不能だ 哀れなろくでなしに歴史は動かせない」アガピト「彼は何を知っているのですか」チェーザレ「あの夜私がいた場所だ」ルクレツィアが声をかけても二日も食事をせず嘆き続ける教皇ルクレツィア「私達は友達だと言った友達なのに冷たい でも今でも嘆き悲しむ人を二人とも愛してる だから力を合わせるべきよ」ジャンバティスタ・オルシーニ枢機卿「まず話しておく 兄の命と引き換えにホアンは金銭を要求した」「支払ったのか?」ホアン「足りないな 私の方がずっと優位だ」オルシーニ枢機卿「長官は限りない慈悲をお持ちだ」「魂が卑しい」「長官は厚情から釈放を決めて下さったのだ」ヴィルジニオ・オルシーニ オルシーニ枢機卿の兄「もし私が謝れば?」「そうだ」「長官 戦争についての格言だ “よい兵士になるには敵を真似ろ それが邪悪で傲慢な臆病者でも” お前など真似るものか 命乞いはしない」「ヴィルジニオ お前の勝ちだ その檻の中で体を曲げたまま余生を送るがいい そして死ぬ頃には足を伸ばす感覚も忘れている」「お前と違うのは私は天国に歩いていく」「つまり君にはホアンを殺す充分な動機がある」チェーザレ「ヴィルジニオの連行時と同じだ 偶然か?」「私は殺す技術など持っていない 私の一族はローマ近郊に2000年住んでいる 一族の末裔の私が死ねばオルシーニ家は絶える だが気高く死ぬ 復讐の罪を犯さずに」「無意味な言葉だ」「なら私も檻に入れろ」「寝ずに棺を護った」「彼を殺したのはホアンだと?」「最近知ったがなぜ訊く?スペイン人を忘れたか 我々は闇討ちはしない 殺すのは戦場でだ」「君はどうだ」「殺してないが証明できない あなたと同じ」「私の言葉に揺るぎはない 子供の命にかけて私は無実だ」「我々は同盟国だ共通の敵に目を向けよう フランスに」Guillaume Briçonnet「ボルジア枢機卿 君の裁きは受けない 息子を殺した君が裁きを受けないように」チェーザレ「拒否するのは長官の暗殺に関与した証だ」Guillaume Briçonnet「君が嫉妬から兄を殺した その噂は真実なのか If hearsay is gospel, I would believe that *you* stabbed the prefect out of jealousy.」「嫉妬? Jealousy?」Guillaume Briçonnet「原因はルクレツィア イタリア全土で噂は広まっている 君たち兄弟は妹と近親そうかん関係にあるOver the Lady Lucrezia. Rumors span from the tip of Sicily to the doors of Notre Dame, that both you and your brother have had incestuous relations with your sister.」「よくもそんなYou dare speak such words?」Guillaume Briçonnet「 私はそんな噂は信じない 私の主君もだ だが君の一族が異常だと簡単に信じる者たちもいるI do not subscribe to this gossip. Neither does my king. But what does it say about your family that others are so easily convinced the perversions are true?」教皇の部屋の前で祈るジュリアとルクレツィア。それでも教皇の嘆きはやまない。ファブリツィオ・コロンナ「ファブリツィオ真実か?君は妻のナニアを殺した」「君たちボルジア家と一緒にするな 私は罪を心から悔いている 自分の不死の魂を信じている フランスとの同盟に私は加わらなかった」「それならマルコアントニオを殺したあなたを狙う彼の死は当然だ 我々は彼の悪事を知っている」吐いてしまうチェーザレ。「答えも証拠も有力な容疑者もいない」「一人いる 君だ」「私は彼をよく知らない」「捜査を担当すれば捜査されずに済むと言った 君の従兄は教皇を憎んでいる」「だが今はフランスにいる 私は教会を愛している 恋人と同じように守るためなら何でもする ローヴェレが有罪という証拠があれば信用できる証人がいれば」「では誰だ 誰が殺した」「ロムルスはレムスを殺した そしてローマが生まれた 自分の一族と自分を見つめたらどうだ」ホフレ「僕の妻とも寝た?妻の腹の子は兄上の子?」チェーザレ「お前は中立だな だから無実だ」チェーザレ「公用できました」ヴァノッツァ「疑ってるの?」「殺人者を見つけなければ 私のために」「私は王女メディアじゃない 自分の子供は殺せないわ それがわからないなら私達は他人よ」教皇の部屋の前に発つチェーザレ。「兄の死が世界の終わりじゃない」ドアをたたき壊す。背中に鞭の跡の教皇。壁にも。泣き出すジュリア。教皇「誰が息子を殺したWho killed my son?」チェーザレ「神ですGod.」 「神はそんなに残酷ではないGod is not so ruthless.」 「神は自分の子を殺した あなたの子も殺すHe killed his own son. Why would he not kill yours?」何日かぶりに皆の前に姿を現す教皇。「これ以上の悲劇はない 神の国にいる誰よりもホアンを愛していた 深い悲しみが魂に入り込んだ 生きる興味を全て失った 神は我々を私を罰した ホアンが殺される理由はない 息子がラザロのように墓から蘇るなら教皇の冠を差し出そう」よろける教皇をチェーザレが支える。「殺した者も殺した理由もまだわかってない だがスフォルツァ コロンナ オルシーニの一族は無罪とする 神よ 罪人をお許し下さい 決心した 直ちに ローマ・カトリック教会への義務を果たす もはや私利私欲は捨てる 現世の歓びは慰めにはならない 改革を開始する 聖ペトロの座に上り詰めると約束した通り 私は誓う 聖なる槍に」拍手する枢機卿たち。堅い表情の教皇ジュリア「この部屋を前よりも美しくするわ ネロの黄金宮のように」教皇「出ていけ ローマから 私は聖職者だ 一人で生きる」「どこへ行けと?ロドリーゴ お願い」ルクレツィア「ペドロと結婚したい」教皇「望みを叶えてやりたいがダメだ 明日スペインに行き修道女に 兄の遺児を育てなさい」「娘とは反抗的なものだ だがお前は兵士だ」「はい 従います」「そんな 嫌よ」ペドロ「私のために祈って Pray for me, sweet Lucrezia.」ルクレツィア「幸せだったのにI was almost happy!」 「 降伏とは肉欲でなく神に仕えることだLust is not happiness, child. Being faithful to God's truth is.」チェーザレ「嘆くのはおやめください ホアンの死には重大な悲劇が潜んでいます 彼はペドロ・ルイスを殺した」教皇「死者に対して何という偽りを」「コルドバが証明します 悲しみを和らげるためにお伝えしたのです 謁見は延期に?」教皇「だめだ」「明日の実りのため過去は葬るWe will bury the past in the rich soil of tomorrow.」教皇「フェデリーゴに王位を授け国を出ろ 大司教就任以来バレンシアを訪れてないな」「スペインに行き聖職者の役目を果たせWe command you to go to Spain and fulfill your pastoral duties.」チェーザレ「父上 もし私が大司教も枢機卿も辞めたいと言ったら?And what if, Father, I said I no longer wished to be archbishop? Nor wear the red robe of a cardinal?」「私の耳は聞こえずお前の口の動きも見えないWe would, like a deaf man, stare blankly as your mouth moves.」枢機卿「私の従妹のジュリア―ノも自分の息子の死のように嘆いています」教皇「彼を枢機卿会議に戻せ 全て許す」チェーザレ「肉親を去らせ敵を近づけるのですか」教皇「彼等は敵だがいつも真実のみを話した 私の息子達とは違う 行け ボルジア枢機卿」ローマを去るジュリア。「彼を変える方法が?」アレッサンドロ「私は新しい同盟を組む」「兄上の遺産です」鎧に手を振れるチェーザレ。チェーザレはルクレツィアを訪ねる。ここからのクライマックスが凄い。「ごめん また起こしてしまった 話がしたくてお前と 記憶がない どんな罪を犯したのか 私が殺したのか?」「殺してないわ」「なぜそう言える ローマ市民は誰もが私を疑っている なぜ責めない 何か知っているなら私を苦しみから解放してくれ」泣き出すチェーザレ。彼を見つめて何か考えている風のルクレツィア。「あの夜ホアンを見たわ お兄様に喉を斬られかけた後 でも彼は生きてた 酔ってもいなかった 冷静だった」ホアン「また死に魅入られた 今回は死の接吻を受ける寸前だった ルクレツィア 私の魂は罪の重荷で潰されかかっている 死ねば地獄の炎に永遠に焼かれる」「何をしたの?」「12歳の時父は私をペドロ・ルイスの元へ 彼の強さも 彼に向けられる人々の愛も 彼が生きている間は私は上に立てない だから彼は死んだ ペドロ・ルイスは マリア・エンリケスはお産で死んでない 船がマルセイユに停泊中に船長を買収して妻を絞殺させた」ルクレツィア「あなたは悪魔だわ Do not fear the devil, Juan, for you are he.」「真実の愛がほしかったのに ルクレツィア お前だけが」「教皇に話すわ」「夜明けに教皇にひれ伏す」「天国に行かせまいと」ナイフでホアンを刺すルクレツィア。「お前が?9回刺したのか」「死ななかった ペドロは兵士よ 殺し方を知ってる」斃れるホアン。話を聞いて茫然とするチェーザレ。ルクレツィア「私にも人を殺せるのが驚き?」「 I tried to give myself to God, but he refused. And am I not following the example of my father and brothers? Am I not a Borgia? Do not hate me.神に身を差し出したけど拒絶された 父上や兄たちに倣ったの 私もボルジアよ 憎まないで」チェーザレ「お前にはいろいろな思い出がある だが憎しみはない お前は勇敢だった 私よりも イヴはアダムより勇敢だった 禁断の果実を勧められイヴは楽園以上の存在を知ったI have a great many feelings towards you. Hate is not one of them. You have acted bravely. More bravely than I. In the Garden of Eden, Eve showed more courage than Adam. When the serpent offered the forbidden fruit, she knew that there was something better than paradise.」「私達は愛し合ってると噂だ 本当だと証明しよう 嘘を真実に」しかしチェーザレはペドロが隠れているのを見つけてしまう。チェーザレ「だましたな お前まで」「やめて」教会で改革委員会の発表をしている枢機卿団と教皇。そこへペドロとチェーザレが駆け込む。ペドロは教皇の法衣を掴む。「私の法衣に触れれば聖域の中 剣を置け」「従います だが彼の言い分を聞いて欲しい」「何もしていません」はずみでペドロの手が離れる「聖下に嘘をつくのか」駆けこんでくるルクレツィア。後ろから背中を刺されるペドロ。倒れ伏すルクレツィア。血がばっと教皇に散る。チェーザレ「 息子は父の人生を讃える存在 その人生が無意味で無価値でも だが息子が男になるには自分の名を高め父の名前より偉大にしなければ 歴史を通して光り輝く名前にしなければ 私はチェーザレ・ボルジアだ!A son exists to glorify the life of his father, as meaningless and worthless as that life might be. But if the boy is to become a man, he must glorify himself, and make a name even greater than his father's. A name that will shout throughout history.I am Cesare Borgia!」黒い衣で剣を持ち去っていく。何も言えない教皇。噂するジョヴァンニとアレッサンドロ「チェーザレかホフレが殺したと噂になってる」「ルクレツィアに手を出されペドロ・カルデスが殺した?」「真実はわからない その方がいい」川にはパンティシリアの死体が。修復なったラオコーンの像を見つめる教皇「古代の神々は誰もが残酷だった 我々は賢くも神を一つにまとめ愚かにも愛している そしてまた愚かにも短く傷着きやすい人生を愛している 我々の望みに関わらず元の状態に戻すのだThe ancients had many gods, all cruel. How wise of us to consolidate them into one supreme being. And how foolish we are to love God - to love so deeply something as brief and fragile as life.Rodrigo Borgia: This should be as it was, not as we wish it to be.」 像の腕を壊す教皇。「見つからぬ場所に埋めろBury the statue where it will never be found.」一人部屋にこもる教皇。マザーグース風に言えば「誰がホアンを殺したの?」ミステリー仕立てで第一容疑者チェーザレのその日の行動と尋問が描かれる。枢機卿将軍など外部に加え父と末弟以外家族も容疑者というボルジア家の恐ろしさと恨みを買いすぎるホアンの行状が露に。いやー、いつ我々の知るところのチェーザレになるのかと思ってたらラストで一気に弾けた。教皇と妹の目の前の殺人、剣を抜くとシュッと血が教皇の顔に飛び散る。もう父に従順なPopeの道には戻れない。「I am Cesare Borgia!」チェーザレの高らかな独立宣言。ラス回でなぜかホアンもチェーザレもルクレツィアに熱視線。チェーザレなんて「どうせ噂になってるんだから噂を本当にしちゃおうぜ」とノリノリ(をい)。青い鳥は自分の目の前にいましたとさ…なんてキレイな話になるもんですか。原題のSerpentとはボルジア家の誰にも当てはまる。第1話で自らに鞭うった息子チェ―ザレと最終話で息子の死に際し鞭打った父教皇。頑なに聖職者を歩ませようとしたのは同族嫌悪か。神に殺された神官と息子二人の像が示唆するのは。覇道へ突き進む教皇一族。この先見たかったです!途中からお目付け役につけられたアガピトは最後までチェーザレに付き従い、ルクレツィアに彼の死を告げる使者となる。【レンタル落ち】DVD ボルジア 欲望の系譜 全6巻セット【中古】afbブックセンターいとう 楽天市場店
July 3, 2020
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みなさん、こんばんは。台湾の列車事故酷いですね。今日は結婚をめぐってバチバチ争う女性の映画を紹介します。ブライダル・ウォーズBRIDE WARS出演キャンディス・バーゲン アン・ハサウェイ ケイト・ハドスン クリス・プラット 幼なじみのリヴとエマは、人生の幸せな時もそうでない時も、いつも一緒に過ごしてきた親友同士。そんな2人は婚約さえも偶然に数時間差で同じ日にし、それぞれの結婚式の計画をし始めた。彼女たちが選んだ式場は、花嫁の永遠の憧れ、NYプラザホテル。しかし、ホテル側の手違いで同じ日の同じ時間にダブル・ブッキングとなってしまった2人は、どちらか一方が相手に譲らなくてはいけないハメに! 幸せを目前に控えた親友同士は、やがてライバル心をむき出しにし全面戦争へと発展! 果たして先に憧れの幸せを手にするのは?「まあそんなのホテル側の手違いなんだから、ホテル側に何とかしてもらえばいいのに」或いは「招待客どうせ被るんだから合同結婚式にすれば?」と思うが、変更してもらうまでの駆け引きも含めて二人の性格の違いを浮き彫りにする構成なので仕方がない。お互いに意地になって張り合い「結婚して幸せになる」事よりも「絶対この日に結婚式を挙げる」事に血道をあげていく。つまり、結婚式が手段ではなく目的になっていくわけで「いや、何か大人げないなぁ、二人とも」と思ったら、もともとエマ・ロバーツとニッキー・リードのティーンコメディという企画だったとか。主人公達の年齢が上がったのにやってることがティーンだから、なるほど“大人げな”くわけか。お互いのこだわりなんて、大の親友なのだから譲り合えばめでたしめでたしなのにね。 プロポーズしてくれたのはエマの彼が先で、リヴの方は無理やり言わせた形だったのに、ブライダルバトルを通じてリヴ達のカップルがどんどんしっくりくるのと対照的に、エマの彼は「今の君は自己主張しすぎる。昔の君に戻ってくれ」などと保守的な事を言い出してぎくしゃくし始めるのも対照的。結婚式当日のキャットファイトが結婚自体を見直す結果になって良かった。二人ともからっとした性格なのであれだけイジワルされても陰にこもらないのがいい。ブライダル・ウォーズ [ ケイト・ハドソン ]楽天ブックス
April 5, 2021
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みなさん、こんばんは。脚本家の橋田壽賀子さんが亡くなりました。95歳でした。今日も大泉洋さん出演作品を紹介します。そらのレストランRestaurant From The Sky 出演大泉洋 岡田 将生 本上 まなみ 安藤 玉恵 風吹 ジュン 眞島 秀和 小日向 文世マキタスポーツ監督&脚本深川 栄洋 せたな町で牧場とチーズ工房を営む亘理は妻こと絵と娘の潮莉、そして自然と食を愛する仲間たちに囲まれ幸せに暮らしていた。自分の牧場の牛乳でおいしいチーズを作り出すことが亘理の夢だがチーズ職人の師匠である大谷にはまだまだ遠く及ばない。そんなとき、札幌から有名レストランのシェフがやってくる。自分たちの作った食材が見事な料理に生まれ変わった事に触発され、亘理はせたなの食材のおいしさをアピールしようと1日限りのレストランを開くことを思いつく。そして再び亘理は理想のチーズを作るためチーズ作りに奮闘するが、ある日、師匠の大谷が工房で倒れ帰らぬ人となってしまい、牧場を閉じると言い出す。 『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』に続く大泉洋主演の北海道映画シリーズ第3弾。本上まなみ扮すること絵が酷寒の日にいきなりやってきて、目の前にいた亘理と結婚する件がひたすらメルヘン。いや実は東京で嫌な事があってねとか過去を掘り下げるのかと思っていたら一切なし。とはいっても結局みんな北海道=でっかいどうで時間の流れが都会と違って人も皆優しくて善人ばかりで癒しの地、と見立てている節はあるんだけどなぁ。映画は一種の理想郷を描いているのだと思えばそれでいいのか。 ただ北海道の良さを前面に押し出したのは画像のみで、後半はある人の死でいきなり主人公がくよくよし始めて「ああこれは別に北海道でなくても成立するな」という話になっていく。さらに若干そのシーンが長い。死って一番物語を劇的に展開させやすいしぐじぐじした人の感情にスイッチいれやすいから使えば感動路線に行くんだけど、だからこそそれだけに安易に使ってほしくなかったなと。 ラスト一日だけのレストランは儲け主義に喝!なんだけど、うーん単なる自己満足でいいのかな?あれだけお金つかって単なる感謝で商業ベースに乗せなくて。こういう所がまだ都会的考え方なのかな?そらのレストラン【Blu-ray】 [ 大泉洋 ]楽天ブックス
April 15, 2021
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みなさんこんばんは。金田一耕助シリーズで知られる作家・横溝正史が原作を担当した未発表の映画のシナリオが新たに見つかりました。金田一耕助が活躍するストーリーで、専門家は「幻の金田一作品だと考えられる」と話しています。吉岡秀隆さんが金田一耕助を演じるTVシリーズ、遂にこの有名作品が登場します。昭和25年発表の「犬神家の一族」。これまで幾度となく映像化されてきたこの超人気作品を、各90分の前後編というボリュームでドラマ化します。「獄門島」(2016)、「悪魔が来りて笛を吹く」(2018)、「八つ墓村」(2019)に続き、満を持してお送りするNHK版金田一シリーズ第4弾です。名探偵を演じるのは前々作・前作に引き続き吉岡秀隆。対する犬神家の創始者の長女・松子を大竹しのぶが演じます。演出は「鎌倉殿の13人」を撮り終えたばかりの吉田照幸。映画テイストにあふれた3時間の大作として、BSプレミアム/BS4Kならではの質の高いドラマをお届けします。 戦後まもなく、那須湖畔の広大な屋敷で、財界の大物・犬神佐兵衛が他界。そして、戦争によるケガのため不気味なマスクで顔を覆った孫の佐清が復員してくる。だが、勢ぞろいした一同の前で発表された遺言状は、血を分けた一族ではなく他人に遺産を与えるという衝撃的な内容だった。反目し合う松子ら3人の佐兵衛の娘たち。そして、湖を訪れていた金田一耕助の前で、佐兵衛の孫たちが謎の死をとげてゆく。果たしてマスクの下の佐清は本物なのか? 謎の元日本兵の正体は? 三つ家宝に秘められたメッセージとは? 衝撃の結末に向け、名探偵の推理が始まる。【放送予定】2023年4月 BSプレミアム/BS4K(単発)【放送時間】90分✕2本 (前後編)【原作】横溝正史「犬神家の一族」【脚本】小林靖子(仮面ライダーシリーズ、アニメ「進撃の巨人」、「岸辺露伴は動かない」 ほか)【出演】吉岡秀隆 大竹しのぶ 皆川 猿時 倍賞 美津子 古川 琴音 南 果歩 堀内 敬子 金子 大地 小市 慢太郎 野間口 徹【演出】吉田照幸(「獄門島」、「八つ墓村」、「エール」、「鎌倉殿の13人」ほか)【制作統括】樋口俊一(NHK)、西村崇(NHKエンタープライズ)、大谷直哉(ザロック)前編競争相手が3人そしてアレも3つというパターンは横溝正史 割と好き。佐清を疑わせるようなアイテムを持ち出した結果かえって本物と証明している無邪気で怪しい珠世。松子が本物と偽物の間で揺れている描写が多い。そして後半皆が知っているあのスケキヨポーズが登場するのか。犬神家を一代で築き上げた佐兵衛翁の死を知らせる下宿の女将。金田一は弁護士助手から依頼を受けていて…とここが普通の世界。この後金田一は事件が起ころうとしている現場に入っていく。日常と非日常の区切りが最初と最後に登場。21世紀に昭和を思わせるような場所がまだあるんだなあ。吉備津神社。この神社自身も雨月物語 吉備津の釜 という恐ろしい伝説の舞台でもある。後編家族でもない野々宮家の娘と自分の息子をなぜ結婚させたいのか。全ての者が得られない愛を求めようとしてそれ以外の愛を振り払ってしまう残酷な犬神家の一族。例外は誰一人いない。そして確かにそういう裏に気づいてしまうある意味病気な金田一。犬神家の一族 DVD 全2枚NHKスクエア キャラクター館
April 30, 2023
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ロシアの有力紙は、日本企業も出資する、ロシアのLNG=液化天然ガスの開発プロジェクトについて、日本など外国企業が参画の停止を表明したと伝えました。将来の日本へのLNGの供給にも影響が出る可能性があるとみられます。今日はあの芸術家の生涯を描いた作品を紹介します。ミケランジェロの焔Michelangelo Io Sono Fuoco新潮社クレスト・ブックス コスタンティーノ・ドラッツィオルネサンス期、イタリアは国としては分裂していたのに、天才画家が三人も出そろった。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエッロ、そしてミケランジェロ・ブオナッローティ。本編の主人公である。 映画『華麗なる激情』でも、権力者にも我が意を曲げない頑固なミケランジェロが描かれたが、本作もそのイメージを裏切らない。同時代人のダヴィンチに嫉妬し、若き天才ラファエッロの台頭に怯えながらも、外向けには微塵もそんな素振りは見せず、あくまで強気を貫く。本人は絵画よりも彫刻の方が好きそうだ。 前述の通りイタリアは、国家としては弱体である。有名なロレンツォ・イル・マニフィーコがミケランジェロに注目し、パトロンとなるが、あっという間に病死。その後も権力者が次々と入れ替わるため、金がかかる芸術は、なかなか居場所がない。それよりも、少しでも多くの領土を手に入れる方が大事なのだ。 イタリアの人気美術キュレーターが、ミケランジェロの書簡や同時代の伝記をベースに書いており、想像も加味されている。ピエタやシスティナ礼拝堂の天井絵の制作過程も登場。最終章以外全てミケランジェロの独白になるため、その人物像に異を唱える事が難しい。評伝というならもう少し客観性が欲しい。ミケランジェロの焔 (新潮クレスト・ブックス) [ コスタンティーノ・ドラッツィオ ]楽天ブックス
May 9, 2024
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みなさん、こんばんは。英国俳優トム・ヒドルストンを知っていますか?英国俳優って意外とアメコミの世界に嵌りますね。それも悪役で。マイティ・ソー/ダーク・ワールドTHOR: THE DARK WORLD出演クリス・ヘムズワース トム・ヒドルストン ナタリー・ポートマン ステラン・スカルスゲールド レネ・ルッソクリストファー・エクルストン アンソニー・ホプキンス 浅野 忠信 ベニチオ・デル・トロ クリス・エヴァンズスタン・リー アベンジャーズの一員として、ソーがニューヨークで激闘を繰り広げてから1年。ロンドンで謎の重力異常が起き、その調査を天文物理学者ジェーンが行うことに。しかし、その過程で地球の存亡を左右するダークエルフのパワーを宿してしまう。愛する彼女を救うすべを探ろうと、ソーは彼女を連れて神々の世界アスガルドへと向かうが、それが家族や故郷にも危機をもたらしてしまう。窮地に陥った彼は、血のつながらない弟ロキに助けを求める。 イベントにトム・ヒドルストンが出演したら悪役にも関わらず「ロキ様ラブ」の人達が多くてびっくりしたとか。確かに、憎めないですね。手錠かけられてお父さんである王の前に引きずりだされて、それでも「ぎょうぎょうしい」とか口を開けば皮肉ばかり。言っていること全部が嘘のようでもあり、わかってもらえないだろう、と思いつつも本音を言っているようでもあり。 お父さんも嫌いなわけじゃない。王として相応しいのは自分だ!とアピールしてそれをちゃんと認めて欲しいんです。でもお父さんは脳筋お兄ちゃんソ―べったりなのでつい拗ねてしまう。そこへ行くとお母さんには甘えていて、お母さんの方もそれはよーくわかってる。「手段はどうでも目的果たせばいいじゃん」タイプの自分から見れば明らかに要領悪いお兄ちゃんがどうして皆に手放しで尊敬され好かれるのかわからない。お兄ちゃんにも愛憎半ばしていて、つまりは家族みんなに屈折した愛情を抱いているということ。こんな不器用で冷酷で最強のキャラクター、好きにならない方がおかしいでしょうね。うまくつくったなぁ。 それにしても神々やダークエルフの世界だっていうのにメカが登場してアメコミの世界の何でもアリ感を感じました。あと、面白かったのはイギリスのグリニッジでダークエルフとソ―が死闘を繰り広げていて、ジェーンとエリック博士が「皆逃げて~」と言って回ってるのに「ソ―が斧振り回してるんだぜ!見逃せるか!」と全然聞かないでスマホで映像撮りまくってる若者達。君たちアメコミ愛があり過ぎる! どう考えても続編がありそうなラストなのだけれど「エイジ・オブ・ウルトロン」にはロキ様出ないんですよねぇ…王国奪還にソ―は興味ないのかしら。【楽天ブックスならいつでも送料無料】マイティ・ソー/ダーク・ワールド MovieNEX 【Blu-ray】 [ クリス・ヘムズワース ]楽天ブックス
February 17, 2017
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みなさん、こんばんは。静岡県裾野市の保育園で元保育士3人が園児への暴行の疑いで逮捕されました。宙づりにしたりしていたそうです。今日から5日間ジョージ・エリオット作品を紹介します。ミドルマーチ1Middlemarchジョージ・エリオット光文社文庫物語のヒロインであるドロシア・ブロックは「質素な服に身を包んでいたほうが目立つタイプの美人」と微妙なほめ方をされている。10歳そこそこで両親を亡くしたドロシアは、妹シーリアと後見人の伯父ブルック氏とティプトンの屋敷で暮らしていた。ジェイン・オースティンものと同様、女性が一人で自立して生きられる世の中にはなっていないが、ブルック氏も姪たちの結婚を急がせている風でもない。また、ドロシアは「強力なものや偉大なものに出会うと、何でもかんでも夢中になって、すぐに喜んで飛びつく。受難の道を求めたかと思うと、それを取り消してみたり、果ては、もともとは考えてもみなかった方面で受難をしょい込んでみたり、といった調子である。」のように、人生を偉大な目的に捧げることを熱烈に願っており、結婚イコールゴールとは考えていない。かといってモテないのではなく、温厚でハンサムな准男爵サー・ジェイムズという熱心な求婚者がいるが、当のドロシアは「妹のシーリアの結婚相手になってくれればいいなぁ」とアウトオブ眼中。シーリアはサー・ジェイムズの気持ちもドロシアの気持ちも知っているが、ドロシアに振られれば自分の事を見てくれるのでは?と多少打算的な事も考えている。そしてドロシアは学究生活に打ち込む厳めしい五十がらみの牧師カソーボン氏と婚約する。「この方は、高貴な内面生活というものを理解しておられるのだ。この方となら、魂の交わりというものが可能かもしれない。信条というものを、広やかな知識で照らしてくださる方。学問によって信仰の証明ができるのは、まさにこういう方なのだわ!」まあ、こういう思い込みはえてして空回りするのが常であるが、とにかくヒロインなので「ドロシアの推測は行き過ぎのように見えるかもしれない。しかし実際のところ、人生というものはいつだって、こういうふうに大雑把に結論を出さなければ、立ち行かなくなるものだ。その大雑把さのおかげで、文明が発達してさまざまな困難が生じていても、いままで結婚話がまとまってきたのだ。」と作者もフォローに廻る。 第一部は周囲の圧倒的否定的意見を尻目に、というか、「まあ彼女言ってもきかないだろうから」という若干諦めムードでドロシアとカソーボン氏の結婚が決まるまでを描く。第二部ではいきなりドロシアは新婚旅行先のローマで号泣。読者からすれば「ほーらね」って言いたいところなのだが、ここでもまた若い求婚者が。生真面目な割にはモテているヒロイン。 群像劇なのでいくつものドラマが並行して進行する。今回はドロシア中心にまとめた。2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。ミドルマーチ1 (光文社古典新訳文庫) [ ジョージ・エリオット ]楽天ブックス
December 11, 2022
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みなさん、こんばんは。ワールドカップベスト4が出そろいましたね。今日もジョージ・エリオット作品を紹介します。ミドルマーチ 4Middlemarchジョージ・エリオット光文社文庫 ミドルマーチはタイトルの架空の街を中心とした群像劇なので、全ての人間関係を説明していると、それだけで書評が終わってしまう。 そんな中で堂々?ヒロインを張るドロシアの運命だけは追わないわけにいかない。理想に燃えて周囲の反対を押し切って結婚した相手カソーボンとの仲はやはり失敗で、迷惑な遺言条項まで残して先に亡くなってしまう。夫がしたただ一つのいいことは、その条項で成功したい思いはあっても叶わない貧乏青年でウィル・ラディスローが好きだという自分の気持ちにドロシアが気づいたことだ。ところが、そんなウィルの運命の扉を叩くのは、2巻で亡くなったフェザストーン老人の遺産受取人の義父で、人間的には堕落者のラッフルズ。彼はミドルマーチきっての名士バルストロードの過去を知っていた。 ラディスローは競売会場でラッフルズに会い、ラディスローの母親が実家ダンカーク家の盗品売買業から逃げて舞台に立ったという話を聞き動揺する。バルストロード氏は過去にダンカーク家に雇われ質屋業を営み、ダンカーク氏の死後未亡人と結婚し、妻が死ぬと財産を一人で相続。実はその財産は妻の孫であるウィル・ラディスローにわたっていたはずだった。 バルストロードの暗い過去が知れ渡り、彼から融資を受けたリドゲイトにも世間から疑惑の目が向けられる。町中の非難をものともせず、自分が辛い時に力になってくれたからとリドゲイトを支援するのがドロシアという配役もよくできている。誰もが羨む妻ロザモンドは「恥ずかしいから私ロンドンに行きたい!」とわがまま嬢様ぶりを発揮しているのに、「あなたに関して、不幸な誤解が生じていることは、存じています。最初にそれを聞いた瞬間から、私にはそれが誤解だとわかりました。あなたは悪いことのできる方ではありません。あなたが不名誉なことをされるはずがありませんもの」これを言われたリドゲイトが、今まで誰にも言わなかった事を全て話すのも納得。やはり王道ヒロイン、いい所を持っていく。第1巻で「聖女テレサが現代に現れたらどうなるか?」と問題提起された本作も、常に献身を最上の地位においていたドロシアが、名士にならずとも皆の尊敬を勝ち得るラストで答えを出す。「世の中がだんだんよくなっていくのは、一部には、歴史に残らない行為によるものだからである。そして、私たちにとって物事が思ったほど悪くないのは、人知れず誠実に生き、誰も訪れることのない墓に眠る、数多くの人々のおかげでもあるからだ。」 読者はあなたもまた無名の善人の一人である、と告げられたような気分になるだろう。今まで町で一番力を持ち、尊敬されていた人物が地に堕ちるというドラマティックを最終巻に持ってきたエリオット。群像劇を描くのが本当にお上手。読者にとって好きな人物、嫌いな人物があちこちに配され、裕福な者が必ずしも正しからず、貧しい者がかえって清廉潔白であるのはお約束。2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。ミドルマーチ4 (光文社古典新訳文庫) [ ジョージ・エリオット ]楽天ブックス
December 14, 2022
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みなさんこんばんは。NHKのアナウンサー鈴木健二さんが亡くなりましたね。今日から韓国映画&韓国の小説を紹介します。今日はチャン・ドンゴン&ウォンビン共演の韓国映画を紹介します。『ブラザーフッド スタンダード・エディション』 カン・ジェギュ / ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン脚本カン・ジェギュ出演チャン・ドンゴン ウォンビン チェ・ミンシク イ・ウンジュ現在。ジンソクの骨が見つかったと、ジンソク本人に電話がかかってきた。「行方不明になった兄のジンテでは?」ジンソクは孫に伴われて発掘現場に向かう。1950年の韓国ソウル。兄ジンテは一家の家計を支え、恋人ヨンシンとの結婚と、弟ジンソクの大学進学のためにと苦しいながらも充実した日々を送っていた。一方ジンソクも頼もしく優しい兄に守られて、何不自由ない生活を送っていた。しかし6月25日朝鮮戦争が勃発。混乱の中、ジンソクが軍人に強制的に徴兵されてしまったことから、ジンテも慌てて後を追う。ジンテは、自らが身代わりとなって危険な任務につくことで、弟を戦地から遠ざけようと考えるのだったが…。ジンテの弟達の河遊びを眺めながら、「こんな時がいつまでも続けばいいのに」と言っていたヨンシン。文盲の少年に字を教えるジンソク。 家族が、友人が、幸せでいられた時間は、ほんのわずかだ。これから先、映画は激しい戦闘、アカに対する糾弾、シリアスな状況ばかりを伝えてゆくのだから。文字を教えた少年をアカとして殺そうとするジンテ。食料をもらった罪で撃たれるヨンシン。戦争は、こうして、人々の心から人間らしさと幸せを奪ってゆく。南北分断が恋人達を引き裂く『シュリ』の監督カン・ジェギュは、本作では兄弟を引き裂いた。ジンテ&’ジンソク兄弟は、かつて一つであったKOREAの象徴だろう。同じ血を流し、同じ言葉を話す者達が、バックについた第三者の思惑に乗せられて銃を向け合う。これほどの悲劇はない。一組の兄弟を通じて、朝鮮民族全体の背負う運命の過酷さを「これでもか」とばかりに迫力たっぷりに描いた本作は、見終わった後にずしりと胸に残る。5年ぶりの監督作。韓国映画史上最高という約15億円の製作費を投じ、本国韓国では、歴代の興行記録を塗り替える大ヒットとなった。【中古】ブラザーフッド スタンダード・エディション [DVD]お取り寄せ本舗 KOBACO
April 6, 2024
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みなさん、こんばんは。ユダヤ人とドイツというと、一方的に逃れるというイメージが強いですが、こちらの映画で描かれるユダヤ人はちょっと違います。ディファイアンスDefiance出演ダニエル・クレイグ リーヴ・シュライバー ジェイミー・ベル ミア・ワシコウスカ監督エドワード・ズウィック 音楽ジェームズ・ニュートン・ハワード1941年、ドイツ軍はベラルーシを占拠。警官に両親を殺されたユダヤ人のトゥビア、ズシュ、アザエルらビエルスキ兄弟は、ナチスの手を逃れてリピクザンスカの森に逃げ込む。そこには同じように逃げ惑うユダヤ人たちが多数隠れていた。食べ物も武器もないまま、徐々に集まってくるユダヤ人たちは森の中で共同生活を開始。やがて「ビエルスキ・パルチザン(民衆による非正規軍)」と名乗り、銃を手にナチスへの抵抗を始める。「グローリー」でアメリカ南北戦争、「ラストサムライ」で西南の役を扱ったズウィック監督が、第二次世界大戦中、広く語られることのなかったある闘いを描く。オスカー・シンドラーに匹敵する約1,200人のユダヤ人の生命を救ったユダヤ人のビエルスキ兄弟にスポットを当てた。ビエルスキ・パルチザンのキャンプがあった所から100マイルほど離れたリトアニアの森で撮影された。ビエルスキ3兄弟の長男トゥヴィアを『007/慰めの報酬』のジェームズ・ボンド役ダニエル・クレイグが演じる。青い瞳のクレイグは甘いマスクをしており、時に苦悩するリーダー役にはぴったり。ダニエル・クレイグが使用した銃は第一次大戦中にイギリスで見つかった本当のロシア製の銃。何の権威も権力も持たない3兄弟のもとに見知らぬ人達が集まって運命共同体を作り、やがてその数は1200名になる。彼等のリーダーとして時に厳しく、時に優しく接する長男トゥヴィア。よりドイツと闘う意思を鮮明にした次男ズシュはやがてロシア軍に加わり、三男アザエルは恋をし、結婚をしてトゥヴィアを支えるようになる。森の中で、支援者も乏しいとくれば、他者からの略奪を行う以外に生きていく方法はない。映画でもそこは避けて通れず、ドイツ軍に牛乳を納めている男から半分の量を奪い、それがもとで密告されるなど危ない目にもあっているので、清廉潔白とはいえず、ビエルスキ兄弟の行動については賛否両論あるようだ。しかし彼等をそういう立場に追い込んだのはドイツ人であり、生きるためのぎりぎりの選択を非難はできない。彼等の最後の脱出はモーゼの出エジプト記に準えられ、トゥヴィアはさしずめ紅海を導くモーゼだ。本当に困った時に助け合う兄弟3人の絆がいい。ディファイアンス [ ダニエル・クレイグ ]
December 19, 2014
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smapsmap見てました。シャーロット可愛かった。ゆうびんきょくの発音がかわいいというのは他の所でも言ってましたね。さて、昨日紹介した作品の後篇です。模倣犯(下)Larjungenミカエル・ヨート 北欧のTVドラマも手掛けている原作者達は、ストーリーをどう運べば読者を惹きつけられるのか、さすがによくわかっている。下巻早々に犯人の名前も明かしてしまい、これでサスペンス部分の濃度は一気に下がったかと思いきや、思わぬ人物の失態で一難去ってまた一難。セバスチャンのマイナスポイントもきっちり回収し、息詰まる犯人との攻防まで一気に読み進めることができた。 下巻では、登場人物達はそれぞれ手痛いしっぺ返しをくらう。第一作から残念な警察官の名を欲しいままにしていたハラルドソンは刑務所所長に就職するが、捜査チームに対して抱いていた「自分が出来る所を見せてやるんだ!」という功名心と悔しさをある人物に逆手に取られる。特別班のリーダーであるトルケルと不倫中の鑑識官ウルスラは、夫婦関係で主導権を取っているはずだった夫からまさかの別離宣言を食らう。恋人の影響もあって、単なる使い走りのような立場から脱却しようと考えた刑事ビリーは、同僚のヴァニャとぎくしゃくする。そして最も痛いしっぺ返しを食らったのがセバスチャンである。事件の目的が自分にあると知らされるのは最悪中の最悪だが、救いたい女性からは嫌われるのに、何とも思っていない女性には家に押しかけられたりとついてない。とはいえ、押しかけられた女性にまんざらでもない、と感じる辺りが根っからの女好きである彼らしい。このように、登場人物それぞれの人物造形がきっちりできているので、シリーズ化しても大きくぶれることはないだろう。 犯人とセバスチャンの攻防は、塀の中の人間の方が余裕綽々であるところや、崇拝者が複数いる所など、アメリカのTVドラマシリーズ『ハンニバル』『フォロウイング』を彷彿とさせるところがあった。 ラストもTVドラマシリーズの最終話でよくあるようにクリフハンガーで締めくくっており読者の関心を惹きつけている。どうやらセバスチャンが望むような幸せは遠いようだ。【楽天ブックスならいつでも送料無料】模倣犯(下) [ ミカエル・ヨート ]楽天ブックス
March 31, 2015
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みなさん、こんばんは。あっという間に1月も最後ですね。年末から週末もずっと仕事をしていたので、とても早かったです。2月はバレンタインですね。さて、今回はサユリストに捧げる…というのは真っ赤なウソで、日本人から見ると「何でだろうなぁ」ってところがある映画を紹介します。でも桃井かおりさんは悪役として存在感がありました。映画「SAYURI」この作品情報を楽天エンタメナビで見る【送料無料】SAYURI【Blu-ray】 [ チャン・ツィイー ]楽天ブックスSAYURIMEMOIRS OF A GEISHA出演チャン・ツィイー 渡辺 謙 役所 広司 マコ ケーリー・ヒロユキ・タガワ 桃井 かおり ミシェル・ヨー 工藤 夕貴 コンリー監督ロブ・マーシャル音楽ジョン・ウィリアムス9歳で花街の置屋へ売られた千代は、下女として働いていた。ある日、辛さに耐えられず泣いていた千代は、「会長さん」と呼ばれる紳士から優しく慰められ、いつか芸者になって会長さんに再会したいと願うようになる。時が経ち、15歳になった千代は、芸者の中でも評判の高い豆葉に指導を受け、「さゆり」としてその才能を開花していく。そしてついに、会長さんと再会することになるが…。スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮の“ゲイシャ・ムービー”。共演には渡辺謙、役所広司、桃井かおり、工藤 夕貴ら日本の俳優たちのほか、ミシェール・ヨー、コン・リーらアジアの名優たちが顔をそろえる。自然や着物も含めて日本の美を効果的に撮ろうとしたのがわかる。桜が咲いているのにかき氷を売っており(夏の風物詩)、更に芸者が日傘をさし、男性達は長袖の背広を着ている。一体季節はいつなのだろう?外国の監督が日本を撮るとこんなものか。日本が舞台なのに主演女優と対立するヒロイン、助演級が中国人で占められているのが残念。これを演じられ、かつ世界にも名が知られている日本人の女優はいなかったのか。コン・リーとチャン・ツイイ―の対決を見ていると、彼女達の女優としての戦いが二重写しになって見えてくる。少女時代の千代を演じる大後寿美花がかわいい。こんないたいけな子をいじめる置屋の女将に桃井かおり。吹き替えも本人が担当している。さゆりを散々いじめて借金で縛り、いざ彼女が都イチの芸者となるところりと態度を変える計算高さを見せて厚顔無恥と、俗物丸出しの女将を好演。桃井さんや工藤さんに比べると男性の造形はあまり深堀りされていない。顔に傷を負った信さん(役所広司)も芸者のさゆりに惹かれていながら水揚げのセリに参加しないわ、肝心な所で潔癖症で、会長はひたすら優しいという類型的。女性の裏切り、嫉妬が渦巻く世界はよく描けていた。こひな-姫さくら-(人形工房天祥オリジナル 京都西陣織物)こひな-姫さくら-(人形工房天祥オリ...価格:82,490円(税込、送料込)
January 31, 2013
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みなさん、こんばんは。マカロニ・ウェスタンはお好きですか?本作もその一つですが『キル・ビル Vol.1』で聴いたことのあるメロディが流れますよ。怒りのガンマン/銀山の大虐殺THE BIG SHOWDOWN/IL GRANDE DUELLO出演リー・バン・クリーフ ピーター・オブライエン監督ジャン・カルロ・サンティ音楽ルイス・バカロフ 砂塵渦巻く西部の荒野、賞金3000ドルのお尋ね者フィリップを追って、荒くれ賞金稼ぎ一味と非情な保安官クレイトンが熾烈な争奪戦を繰り広げる。だが保安官の狙いは賞金ではなかった。町を牛耳るサクソン一家の3兄弟の秘密をフィリップが握っていたのだ。『夕陽のガンマン』で激情型ガンマンのイーストウッドと出演した時からリー・バン・クリーフは冷静沈着で心の内を誰にも探らせないイメージが定着(だから邦題の『怒りのガンマン』とは彼の事ではない)。今回も口数は少なく事件のキーを握る男ながら、肝心な事を最後まで黙っている(そしてここぞという時に言う)。激情型&飛んだり跳ねたりする若者を配すると彼のクールさが際立つため、今回もフィリップというもう一人の主人公が配された。軽業師のような華麗なアクションを見せるピーター・オブライエンは、これが唯一の主演作。フィリップを捕まえる立場のクレイトンが、実は彼を復讐に燃えるサクソン兄弟から守っていたことがわかる二人の関係はブロマンスのようだ。追う側VS追われる側なので前半特に相手に銃を向けるシーンが多いが、互いに決して相手を撃つ気がない。 サクソン3兄弟のキャラクターもこれまた個性的。町を牛耳る父親の正統な後継者たらんとする長男デビッド(父親役とダブルキャストのホルスト・フランク)、父親愛がすごい次男で保安官のイーライ、人を撃ち殺した後も首にヒラヒラ巻いているスカーフの事が気になって仕方がない三男アダム。撃たれた老人が血だらけの手をシャツにべったりつけると舌打ちするおしゃれさんの一面と、その老人に糾弾されたアダムが次第に怒りを募らせ目が座ってゆくシーンは彼の二面性をよく表している。 『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』『ウエスタン』で助監督を務めたセルジオ・レオーネの愛弟子ジャン・カルロ・サンティが監督。テーマ曲はクエンティン・タランティーノが『キル・ビルVol.1』で引用した。【中古】 怒りのガンマン/銀山の大虐殺 /リー・ヴァン・クリーフ 【中古】afbブックオフオンライン楽天市場店
May 30, 2013
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みなさん、こんばんは。Jリーガーにも感染者が出てしまいましたね。ケン・フォレット作品も今日が最後です。火の柱(下)A Column of Fireケン・フォレット扶桑社ミステリー文庫 上巻表紙のエリザベス王女(当時)と対をなす、下巻表紙はスコットランド女王メアリー。フランスで名高い聖バルテルミーの虐殺以降、カトリック勢力による支配を強めたフランスは、スペインと組んでイングランド侵攻の計画を練る。その鍵となるのは、幽閉されている前スコットランド女王メアリー・ステュアートの存在。ネッドは、女王エリザベスを守るため奔走するが、スペイン無敵艦隊の脅威は日々高まる。 スペインの無敵艦隊アルマダとの決戦には船乗り、メアリーの最期には付き従っていた親友、ガイ・フォークス・デイの元になった陰謀にはネッドの兄ロロなどこれまで配されてきた架空の人物視点で史実が描かれる。最も皆に知られていて、歴史の教科書に登場する出来事が多いので、「歴史ものはどうも」と思われる読者も馴染みやすいと思われる。 主役カップルのネッドとマージェリーも、苦難を乗り越えてようやく結ばれる。そのためにネッドの前妻シルヴィーがあんな事になるのは残念だが、王道を護るために仕方がないのか。善人が報われ、悪人がとことん報いを受ける大団円に、今まで不満を溜めていた読者も大満足だろう。海洋小説、陰謀飛び交う政治にメインの主役の恋愛と、複雑なストーリーをまとめ上げるケン・フォレットの剛腕。火の柱(下) (海外文庫(ミステリー)) [ ケン・フォレット ]楽天ブックス
August 4, 2020
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みなさんこんばんは。女優の秋野暢子さんが自身のブログを更新し、食道がんが見つかったことを報告しました。今後はブログで病気について報告するそうで、フェイスブック・インスタグラムの更新は休止するとしています。3人の灯台守が消えてしまった実際の事件を元にした映画を紹介します。バニシングThe Vanishing出演ジェラルド・バトラー ピーター・ミュラン監督クリストファー・ニーホルム25年も灯台守の仕事を続けているベテランのトマス、短気で粗暴な大男のジェームズ、新米の若者ドナルドの3人は、6週間にわたって灯台を灯し続ける仕事のため、スコットランド沖の無人島にやって来た。嵐の夜の翌朝、3人は崖の下で瀕死の男を発見し、救助しようとするが、男がいきなり襲いかかってきたことから、自己防衛のため3人は男を殺してしまう。死んだ男の荷物の中には金塊がぎっしりと詰められており、動揺しながらも欲望が湧き上がる3人の前に、金塊を求めた2人の男がやって来る。 「フラナン諸島の謎」と呼ばれる実在の事件が元。3人の男、ジェームズ・デュカット、ドナルド・マッカーサー、トマス・マーシャルが灯台守として常駐していたが、1900年12月15日、ヘブリディーズ諸島の沖を航行していた貨物船アーチャー号が船の向きを変えようとして現在位置を確かめるべく、アイリーン・モア灯台の光を探したが、奇妙な事に光はどこにも見当たらず、応答もなかった。それから10日余り経った12月26日、定期的に食料等を補給していたヘスペラス号が島に到着、船長のジム・ハーヴィーは汽笛と大砲の音で灯台に呼びかけてみたが、何の応答もなかった。船員達が調査のためボートに乗って灯台に向かったところ、灯台の中はきちんと整っており、灯台のランプにも何の異常もなく、いつもの灯台の光景である。しかし、そこからは3人の灯台守の姿だけがなくなっていた。その後の調査の結果、島の西側に暴風雨の跡がある事、岩の割れ目に常備してあった道具箱が見当たらない事、そしてデュカットとマーシャルのオイルスキンがなくなっているという事が明らかになったため、デュカットとマーシャルが暴風雨の中、道具箱を使っての作業中に誤って海に投げ出されたように思えた。しかし、何故マッカーサーまでいなくなったのか、何故彼のオイルスキンだけが残されたままなのかという謎が残った。3人のうちの誰かが足を滑らせて突堤から落ち、彼を助けるために残る2人も海に飛び込み死んでしまったとも考えられたが、突堤にはロープやライフベルトも残されていた。また、3人のうちの誰かが正気を失ってほかの2人を殺し、自分も海に飛び込んで死んだのではないか等、失踪について諸説あるが、真相は謎のままである。 史実では好意的に解釈されているが、映画はかなり性悪説に基づいた内容になっている。まあその方が人間ドラマが作りやすい。三人が争うとしたら金→ならば金がどこからか来た設定にすれば→一旦金がくればそれを求めて外部から人がやって来る可能性もありうる、仲間割れも→「そして誰もいなくなった」状態が自然と成り立つ。ただ真実が明らかにされないため、もっと眉唾ものの「大蛇に呑まれた説」(そんな大蛇いたらもっと食料として人が行方不明になっていてもいいのでは)「外国人スパイに誘拐された説」(うーん灯台守からどんな有用な情報が得られると?)も出てきたそうだ。史実ではドナルドが激しやすい性格だったというが、映画ではバトラー演じるジェームズの方が危なそうだ。バニシング [ ジェラルド・バトラー ]楽天ブックス
November 12, 2022
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みなさん、こんばんは。流通大手セブン&アイ・ホールディングスが、傘下の百貨店大手そごう・西武を売却する方向で最終調整に入りましたね。今日もジョージ・エリオット作品を紹介します。サイラス・マーナ―Silas Marner: The Weaver of Raveloeジョージ・エリオット光文社文庫19世紀の初め頃サイラス・マーナーという機織りがラヴィロー村のはずれの石積みの小屋に住んでいた 子供達は怖い者見たさでサイラスに近づいていくが子供達に気づいたサイラスが彼等をにらみつけると逃げていく 「無知なひとびとは、力はすなわち慈悲なりとは容易に考えられなかった。日々の暮らしに追いまくられ、熱い信心がもたらす恩恵に浴したこともないひとびとにとって、その 19世紀の初め頃、サイラス・マーナーという機織りがラヴィロー村のはずれの石積みの小屋に住んでいた。子供達は怖い者見たさでサイラスに近づいていくが、子供達に気づいたサイラスが彼等をにらみつけると逃げていく。何だか日本の民話『泣いた赤鬼』の赤鬼みたいだ。 もちろんサイラスだって最初から‘怖れられるおっさん’だったわけではない。ランタンヤードに来た当時は、青白い顔をした若者だったが、人付き合いが良いほうでなく、茶色の目は近視で飛び出していた。おまけに北方系の見てすぐわかる顔立ちで、村人達とは異質だったので何となく近寄り難かったというわけだ。但し、機織りの腕は確かだった。そんなサイラスをますます異端視させる事件が起こる。教会の祈祷会で斃れてしまい、意識喪失が一時間続いた。現代なら単なるてんかんの発作と見られるが、皆はサイラスが特別な苦行を課せられたのかもしれないと考えた。「課せられるだけの何かがあるのでは?」という発想が当時の一般的な考え方だ。 教会の信者仲間にウィリアム・デインという若者がいて、サイラスとはダビデとヨナタンと呼ばれるほどに親友になったが、一人の同じ女性を巡って争い事が起き、声の小さいサイラスが村を出ていく羽目になる。 ラヴィローで御神籤が引かれ、やってもいない盗みで有罪と出たサイラスは、ラヴィロー村では人も宗教も信じられず、ひたすら金を信じることになる。ところがその金も悪者の仕業で盗まれ、金があった所には金髪の女の子が置かれていた。サイラスはその子供を母と妹にちなんでエピ―と名付けて育て始める。 『アルプスの少女ハイジ』のアルムおんじとハイジのように、エピ―が登場してからサイラスの人生は変わり始める。子育てのあれやこれやを何もしらないサイラスを助けるドリー夫人をはじめとする近所の人達が優しい。また、村人たちもエピ―を通じてサイラスが悪い人ではないと思うようになる。前半は善良なサイラスを襲う過酷な運命と、裕福だが根性が汚いある一族の物語、後半はサイラスとエピ―の人情話になっている。 このままほのぼのハッピーエンドかと思われたが、エピ―とサイラスに劇的な事実がもたらされる。「天の恵みを門前ばらいなさりゃあ、それはもう迎えいれたもののもんになるんだ」「わたしたちのお家って、なんてすてきなんだろう!わたしたちほど幸せな家族って、どこにもいないね」 お互いの幸せを望みながらも、お互いが一緒にいることが何よりの幸せなんだと同じ方向を向いて微笑みあう親娘、血の繋がりはあっても二度と取り戻せない事があるのを痛感する実の親、勧善懲悪のおとぎ話的展開だった。2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。サイラス・マーナー (光文社古典新訳文庫) [ ジョージ・エリオット ]楽天ブックス
December 15, 2022
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みなさんこんばんは。ワールドカップクロアチアも頑張りましたが、メッシのいるアルゼンチンは強かったですね。そして決勝はフランスVSアルゼンチン。映画黒い司法 0%からの奇跡を見ました。黒い司法 0%からの奇跡Just Mercy監督デスティン・ダニエル・クレットン出演マイケル・B・ジョーダン ジェイミー・フォックス ティム・ブレイク・ネルソンブリー・ラーソン 黒人への差別が根強い1980年代の米アラバマ州モンロービル。犯してもいない罪で死刑宣告された黒人の被告人ウォルターを助けるため、新人弁護士のブライアンが立ち上がるが、仕組まれた証言や白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫など、数々の困難に直面する。 冤罪の死刑囚たちのために奮闘する弁護士ブライアン・スティーブンソンの実話を映画化。ウォルターは、人種や性別、障害などを根拠に、不当に逮捕・収監された人々に法的支援を提供する非営利団体「イコール・ジャスティス・イニシアチブ(EJI)」を、友人のエバ・アンスリーとともに何もないところから立ち上げた。映画でも語られるが、16歳のときには祖父を未成年の窃盗犯に殺害されるという事件に直面している。黒人の老人の命の軽さ、理不尽な理由で犯罪に走る少年たちを目の当たりにしたことが、ブライアンを法曹の道に突き進ませた。ハーバード大学ロースクール時代、司法修習生として死刑囚の支援をおこない、それがのちのEJI設立につながった。 映画の中で何度も言及されるが、モンロービルは映画『アラバマ物語』の架空の街のモデルと名乗っている。映画は黒人差別と闘った白人弁護士の物語で、ブライアンは「記念館に行ったか?」と住民に聞かれる。“差別のない町”のイメージが通暁している町で、実際にはブライアンに対する協力はなされず、住民たちの偏見も残っているのは何とも皮肉な話だ。架空のヒーロー、アティカス・フィンチに熱狂し、共感しながら、現代のアティカスことブライアンには反感を抱き、黒人差別を不当と感じることがない。諦めモードの死刑囚たちが、ブライアンの登場から希望を持ち始めていく様が生き生きと描かれる。 何度命を狙われてもおかしくないような脅迫を受けながら、正義を追求する思いを捨てなかったブライアンと仲間達の不屈の精神に胸が熱くなること請け合いだ。黒い司法 0%からの奇跡 ブルーレイ&DVDセット(2枚組)【Blu-ray】 [ マイケル・B・ジョーダン ]楽天ブックス
December 16, 2022
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みなさんこんばんは。NHKの人気番組「できるかな」ののっぽさんが亡くなりましたね。今日はインドが舞台のミステリを紹介します。帝国の亡霊、そして殺人Midnight at Malabar Houseヴァシーム・カーンハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブックス1949年、共和国化を目前にしたボンベイの大晦日の夜に英国の外交官ジェームズ・ヘリオット卿が殺害された。犯行現場の金庫は空。さらにジェームズ卿の上着からは暗号めいたメモが見つかった。捜査に当たるのは、インド初の女性刑事ペルシス・ワディア警部。 『阿片窟の死』『マハラジャの葬列』アビール・ムカジーのミステリは新生共和国誕生前夜のインドが舞台だった。捜査官二人は独立の気運盛り上がるインドとイギリスの対立を背景に、難しいかじ取りをしながら捜査に挑んだが、共和国が成立すると決まっても、まだインドはごたごたしていた。普通ならば女性捜査官が担当するなどあり得ない。たまたま大晦日で家族持ちは皆休みを取っており、当番だったのが独身のペルシスで、たまたま電話を取ったのがきっかけだ。「権力の回廊では、数万のインド人が殺されても、わずかに眉が吊りあがる程度にしかならないが、殺されたのがたとえひとりでも、それがイギリス人であれば、そこにいる者たちは大騒ぎし神の名を呼ぶ」事実上は存在しないはずのイギリスとインドの格差と対立、更には女性差別とダブルスタンダードを乗り越えるには、直感型で後先考えない猪突猛進タイプの女性警部ペルシスの突破力が必要だった。「富と権力があれば殺人を犯してでも逃げおおせる国に公平な尺度をもたらしたい」という信念は、母親の不幸な死を受けたものだ。信念は理解しつつも、やはり娘を心配して反対する父親との間には蟠りがある。家族も警察署内も全面的に賛成してくれるわけではないだけに、時に彼女は強情になるが、そんな彼女の緩衝材となるのが、お目付け役としてつけられたロンドン警視庁付き犯罪学者アルキメデス・ブラックフィンチだ。独立以前からインド内部にあったカースト制度、多民族国家の対立という幾重にも張り巡らされた困難を乗り越えて事件解決を目指す女性警部の奮闘記。帝国の亡霊、そして殺人 (ハヤカワ・ミステリ) [ ヴァシーム・カーン ]楽天ブックス
May 22, 2023
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みなさんこんばんは。サブカルチャーやオタク文化などの評論で知られるコラムニストの唐沢俊一さんが亡くなりましたね。今日から3宝島 (光文社古典新訳文庫)The Treasure Islandロバート・ルイス・スティーヴンソン「大地主のトリローニさんや医師のリヴジー先生、みんなにいわれて、ぼくは宝島のことを最初から最後まで詳しく書き写すことにした。」 読んだのは随分前、それも児童向け小説だったために、いろいろ忘れていたトリローニさんって出てきたっけ?どうして医師が?勧善懲悪で、結局悪役は死んだの? あまり流行ってない宿屋「ベンボウ提督亭」に、片頬に傷のある元船員がやってくる。自分の事をキャプテンと呼ばせる彼の本名はビルだった。かつては腕のいい航海士だったが、今は追手に怯えて酒に溺れているへべれけ老人になってしまった。しかし、常に船を見張れる位置をキープし、ジムに「片足の男が来たら教えろ。分け前を上げるから、医師に手の者を連れて来いと言え」と警戒を怠らない辺りには、只者でなさを覗かせる。これがまず発端。 結局ビルは酒に溺れて亡くなってしまい、ジムはこれまで彼に頼まれたことを一切合切母親に打ち明ける。ジムの母親は、どちらかというと弱々しいイメージだったが、どうしてどうして、結構肝が据わっていた。夫を亡くしてかなり動揺しているはずなのに、ジムの告白を聞いた時の対応がふるっている。「父親を亡くした子が受け取るはずのお金を諦める気なんかない。誰も助けてくれないなら息子と二人でやる」と皆に言って、ジムと二人でビルの部屋に忍び込み、金目のものを漁るのだ。悪者がやってくる気配を感じたジムが、逃げるよう言うにも拘わらず「当然もらえるはずのものはもらわなきゃ!」と粘る。いやあ、こんな大胆な女性だったなんて!ジムの大胆不敵さは、母譲りか? 成り行きで宝の地図を手に入れたジムは、相談できる大人として、大地主のトリローニと医者のリヴジーに持っていく。フリント船長が残した宝の話を知っていた両者は「これは宝の地図に違いない」と興奮。こうして宝探しの仲間を集める。その過程で、まず最初にひっかかってくるのがコックのジョン・シルヴァー。ところが、彼は片足である。ビルが生前、あれだけ「片足の男が来たら教えてくれ」と言っていたのに、皆彼のわかりやすい外見をスルー。ただし「彼の外見はいわゆる海賊とは違う」というエクスキューズがついており、ジムたちが揃って見逃した原因を提示。後から思えば、船員集めにシルヴァーがかかわっていたのも、怪しいことしきり。普段荒事になれていないジェントルマン連中の甘さが見て取れる。この先を知る読者は、ジョン・シルヴァーがいつ正体を現すのか、はらはらしながら見守るはずだ。 島に残された人がいたり、ジムがシルヴァー船長と共闘したりと、いろいろ忘れているシーンが多かった。シルヴァー船長は自覚のある悪党だったのか。宝島 (光文社古典新訳文庫) [ ロバート・ルイス・スティーヴンソン ]楽天ブックス
November 24, 2024
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みなさんこんばんは。大相撲九州場所は千秋楽の24日 結びの一番で大関・琴櫻が、大関・豊昇龍との相星決戦を制し、14勝1敗の成績で、初優勝を果たしました。今日もロバート・ルイス・スティーヴンソン作品を紹介します。新アラビア夜話New Arabian Nightsロバート・ルイス・スティーヴンソン光文社古典新訳文庫「ロンドンに滞在中、才芸並びなきボヘミアのフロリゼル王子は、その人柄の魅力と思慮深い気前の良さとで、上下あらゆる階層の人々の人気をあつめた」と、のっけから全然お忍びの意味がない、高貴な雰囲気を振りまいている王子と、「あらゆる身分、性格、国籍の人間になりきることができた」主馬頭ジェラルディーン大佐の冒険譚。王子も「>高貴の生まれによって運命られた生活以上の、冒険に満ちた型破りな人生に憧れを抱き」主馬頭も「勇敢で、やや無鉄砲の気味もある若い士官」なのだから、危険な冒険に進んで飛び込んでいく。尚、王子はエドワード皇太子―のちのエドワード七世をモデルにしているそうだ。『自殺クラブ』 (The Suicide Club)謎の組織自殺クラブにまつわるエピソード。「クリームタルトを持った若者の話」 (Story of the Young Man with the Cream Tarts)例によってお忍びでロンドンのバーで飲んでいたフロリゼル王子とジェラルディーン大佐は、無料で店中の客にクリームタルトを配る青年を見かける。青年は客に断られる度にタルトをペロリ。興味を持った2人は、タルトを食べる代わりに青年を夕食に招く。青年は年収三百ポンドを相続してから、決闘つきの冒険を体験してきた。しかしある女性に恋をした時、手持ちの金が四百ポンドを切っていた。これでは恋なんかできないと絶望、散財に走る(をい)。更に手持ちの金がなくなり(当たり前だ)とうとう八十ポンドに。四十ポンドをある目的のためにとっておき、残りの四十ポンドでタルトを買ったという。四十ポンドは「自殺クラブ」のためにとっておいたと知り、2人はクラブに興味を持つ。自殺願望者を装った王子と大佐は、自殺クラブ会長と対面して入会。トランプのゲームで殺される者と殺す者を1人ずつ選び出すという恐るべき秘密クラブだった。その夜「処刑人」に選出されたのはクリームタルトの青年。翌日の新聞で2人は死のカードスペードのエースをひいた犠牲者の「事故死」を知る。2人は再び会合に訪れ、その日スペードのエースが配られたのはフロリゼル王子。王子が殺人者になるのか?王子いきなり危機一髪! タルト配達青年が面白い。女性に振られてもいないのに、自分で勝手に「こんな自分はダメダメだ!」と決めつける。そもそも四百ポンド以下だとどうして恋愛できないんだ。わかんないよその理屈。なけなしの金でタルトを買い、相手が食べないと自分がその分食べる。明らかに自分で食べる方が多い。いくら若くて新陳代謝がよくても、甘いものの食べ過ぎで若死にしそうだ。わざわざ自殺クラブに入らなくても。「医者とサラトガトランクの話」 (Story of the Physician and the Saratoga Trunk)パリに滞在中のアメリカ人観光客サイラス・Q・スカダモアは、美しい若い婦人(ここ大事!)から秘密めいた約束を持ち掛けられる。しかし明くる夜、指定の場所に彼女は現れず、落胆してホテルの自室に戻るとベッドに死体が横たわっていた。サイラスは嵌められたのだ。向かいの部屋に住む元ロンドンの開業医だったノエル博士は彼を助けようとひと肌脱ぐ。 優秀な医師が、実はびっくりな過去を持つ若干ご都合主義。まあ、美人の頼みは断れない呑気な若者をフォローするにはそれくらいのバックグラウンドがないと。医師がたまたま王子を知っていたために、わけあり荷物が入ったサラトガトランクを一緒に運んでもらうが、その中身を見てショックを受けたのは!「二輪馬車の冒険」 (The Adventure of the Hansom Cab)インドで戦功をあげ一目置かれる存在となったブラックンベリー・リッチ中尉は、散歩中に不思議な御者から優雅に設えられた二輪馬車に手招きされる。御者はある屋敷まで中尉を送り届けると再び何処かへ去っていった。屋敷では男性ばかりの賭博場が開かれていた。ホスト役の男性は何らかの基準で客人を選別しているらしく、意に染まなかった客人が徐々に退出させられる。最終的に残ったのはリッチ中尉と歴戦の老兵オルック騎兵少佐の2人だけ。2人は薄暗く広大な屋敷まで連れて行かれる。頼まれた内容とは。 自殺クラブ完結編。前話で弟を殺されたジェラルディーン大佐のために、王子が何と決闘を!皇位継承者なら絶対止めるべきではジェラルディーン大佐。ここからはダイヤモンドにまつわるエピソード。ジェラルディーン大佐が登場しない。センチメンタルジャーニーにでも出たのか、王子が休暇を与えたのか。『ラージャのダイヤモンド』 (The Rajah's Diamond)「丸箱の話」 (Story of the Bandbox)陸軍少将トマス・ヴァンデラー卿は、何らかの功績によりカシュガルのラージャから世界で6番目と言われる有名なダイヤモンドを贈られる。一介の軍人から金満な社交界の名士になり、若く美しい夫人を妻にする。ハリー・ハートリーはおべんちゃら言いしかできないくせに、運良くヴァンデラー将軍の秘書の地位を得るが、案の定将軍自身からの信頼は全く得られなかった。ところが可哀想に思った夫人のお気に入りとなり、人生は薔薇色。しかし何もしないで大金が貰えるほど、人生甘くない。 別に呪われたダイヤではないが、ダイヤを巡って欲に駆られた人たちが繰り広げるドタバタ騒動。チャラ男ハリー君は、初登場時どうしようもなかったが、災難にあってから心を入れ替えたのが功を奏したのか、最後結婚もしてハピエンだ。「若い聖職者の話」 (Story of the Young Man in Holy Orders)レイバーンの屋敷に間借りしていたサイモン・ロールズ師は、前話でハリーがドジこいて、ダイヤモンドをぶちまけた騒動の顛末を偶々目撃し、殆ど地面に埋もれていたラージャのダイヤモンドを発見。その輝きに魅了され、ついポケットに入れてしまう。警察の取り調べも何喰わぬ顔で切り抜け、自室でその輝きを見つめる内に、将来への無限の妄想が広がっていったが、これまでに収めた学問は、ダイヤ処分には役立たず。ロールズ師はダイヤモンドを切り分ける技術を身に付けようという結論に至り、旅に出る前にクラブに行くと件の紳士(実はフロリゼル王子)とトマス・ヴァンデラー卿の弟ジョン・ヴァンデラーが会話している場面に遭遇 ダイヤモンドは、学問ひとすじ、神の道に生きようとしていた男も惑わせる。本当の持ち主ヴァンデラー卿は妻の借金で首が回らないのだから、早く持ち主に返してやろうよ。ロールズ師の顛末は最終話で。「緑の日除けがある家の話」 (Story of the House with the Green Blinds)エディンバラの誠実、温厚な銀行員フランシス・スクリムジャーは高名な弁護士から呼び出しを受けた。さる高貴な人物が彼に年額500ポンドの手当てを支給したいと申し出ているという。条件は指定された日にパリのコメディ・フランセーズに行き、用意された席に座っている事と、指定された相手と結婚する事だ。フランシスは今まで父親と信じていたスクリムジャー老が実の父親ではなく、この依頼が実の父親からのものらしいと知り大ショック!パリで劇場の入場券を受け取る際、これを預けた人物がたった今去ったばかりであり、その人物が刀傷のある老人だと聞き後を追う。そして特徴が合致するジョン・ヴァンデラーとロールズ師が言い争う場面に出くわす。 しょっぱなから出生の秘密が暴露される。実は彼はヴァンデラー卿の息子。結婚相手は独裁者と呼ばれるその弟の娘。娘の気立ては良いが、舅がめちゃくちゃ怖そう。「フロリゼル王子と刑事の冒険」 (The Adventure of Prince Florizel and a Detective)ヴァンデラーがロールズ師から強引に奪い取ったラージャのダイヤモンドは、ヴァンデラーの娘から密かにスクリムジャーの手に渡り、更にフロリゼル王子に手渡されていた。王子はジョン・ヴァンデラーを激しく難詰し、ヴァンデラー嬢との結婚をスクリムジャーに勧めた。最後にロールズと二人で歩きながら、彼にオーストラリアに渡って全てを忘れ開拓者になるよう忠告。ところが、ヴァンデラー兄弟が窃盗のかどで王子を告発して。 王子までダイヤモンドにくらっとくる、やはり呪いのダイヤモンド。怖い怖い。しかしその顛末はいいのか。というか、やはりそんなに長い間、国を空けておいてはまずかったのでは。新アラビア夜話【電子書籍】[ スティーヴンスン ]楽天Kobo電子書籍ストア
November 25, 2024
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みなさん、こんばんは。うみを出し切るとか言いながら歯切れが悪いですね、財務省調査。大変な事をやったのに原因を探らないの?さて、今日もアレックス・シアラー作品を紹介します。魔法があるならThe Greatest Store in the Worldアレックス・シアラーPHP研究所「いいですか?お父さん、お母さんの言う事を、ようく聞いて、いい子にしてるんですよ。」子供の頃に、何度となく聞かされたフレーズだ。しかし、本篇のヒロイン、オリビア(リビー)ならば、即座にこう言う。「それ、間違ってる。」なにせ、彼女はスーツケースを持って「閉店間際のデパートに行こう」なんて言い出したお母さんの言う事を聞いたために、取調室で一人顛末を語る羽目になるのだから。取調室ですよ、もちろん警察の。ほら、穏やかじゃ、ありませんでしょう? 理想の家が見つかるまでの間、デパートに住む事を勝手に決めてしまった母。堅実的でないが、妙な所で度胸が座っている母の言葉を無邪気に信じる妹、アンジェリーン。事情がうすうすわかっているリビーは痛し痒し。3人の性格設定は、赤川次郎さんの「三姉妹探偵団」シリーズのヒロイン達とよく似ている。そういえば、「三姉妹探偵団」でもお父さんのいない時に事件が起こり、次女・夕里子が「自分がしっかりしなければ」とやや損な役回りを引き受けていた。冒険を楽しみながらも、ぽわんとした所のある二人の分まであたふたしたリビーは、さぞや鬱屈がたまっていたのだろう。喜々としていきさつを語ってくれる。警官の笑いをこらえた顔、ソーシャルワーカーの苦虫をかみつぶしたような顔が見えるようだ。 話のおおかたは、舞台となったデパート、スコットレーズの描写だ。ドアマンがいて、ディスプレイが豪華で、各階の品物が豊富で…と読んでいくと、モデルとして浮かび上がるのが、イギリスはロンドンのハロッズ。歩道が広くて、品物豊富で、確かに「ここになら一日くらい住めそうだなぁ。」と思ったもの。 しかし、ここで「3人はいつまでも幸せに暮らしました」で物語が終ってしまうといくらなんでも御都合主義。そこはさすがシットコムの脚本家。デパートに来る客、デパートの従業員、デパートの清掃員、そしてとんでもないお客まで、彼女達を襲うトラブルを、ありがちな範囲でちゃんと登場させている。時に暢気、時に大胆な彼女達が、どうやってトラブルを回避するか?身近な場所で繰り広げられる思いがけない冒険譚に、わくわくしながらページを繰った。長篇テレビ映画に翻案され、英国BBCで1999年のクリスマス・イブに放映されたそうだから、そのうち日本でも放送されるかもしれない。尚、一つだけ苦言を呈させて頂くと、邦題は、原題そのまま(世界一のデパート)の方があっている。(愛蔵版)魔法があるなら [ アレックス・シアラー ]楽天ブックス
June 6, 2018
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みなさんこんばんは。池波正太郎さん原作の時代劇雲霧仁左衛門の放送が始まりました。第1回「大盗賊の首領」呉服問屋に美しい花嫁お千代が嫁いできた晩、隠し金庫から大金を盗み出し、誰一人として傷つけることなく消えた盗賊一味がいた。首領の名は雲霧仁左衛門。盗みの引き込み役としてお千代を嫁がせるという、二年がかりの計画だったのだ。幾度も仁左衛門に煮え湯を飲まされてきた幕府は、火付盗賊改方の長官に安部式部を任命。仁左衛門と式部の、意地と誇りを賭けた攻防戦が始まった。“殺さず、犯さず”とは鬼平が尊敬しそうな盗賊ですね。原作を読んでいないので映像作品を見るのが楽しみです。それぞれ二つ名があるのが凄い。ルパン三世と銭形警部みたいに、両方が好敵手であるがゆえに楽しめる作品ですね。第2回「子分の破門」安部式部は雲霧仁左衛門に繋がる情報を持ち込んだ者には多額の報奨金を出すという戦略を取り、雲霧一党を破門された者たちに裏切りを誘っていた。捜索の輪が狭まる中、仁左衛門たちは火付盗賊改方の岡田甚之助に近づく。岡田は式部が長官になってから閑職に追いやられていたのだ。一方、式部が放った密偵に尾行され隠れ家を突き止められた六之助は掟を破り相手を殺してしまう...。岡田甚之助を演じている甲本雅裕さんも『七つの会議』の現代劇以来NHKの連続登板ですね。正義の側に属しながら弱さも持っているという良心が揺れ動く役どころでおいしいです。今回から阿部式部の方が一歩先んじている所もあったりして両者のせめぎあいが面白くなってきそうです。第3回「哀しき妹」火付盗賊改方に捕まった六之助を火事の混乱に紛れて救い出した雲霧仁左衛門は、次なる狙いを名古屋の豪商に定めた。一方、六之助の首に多額の報奨金を掛けた安部式部(國村隼)は火元を疑い、密かに岡田甚之助を調べ始める。そんな折、拷問の傷の癒えた六之助が母親の墓参りに行くと、見知らぬ娘が墓前で額ずく姿を目撃する。その娘は15年前に死んだはずの妹の名を名乗った...。今回はいわゆる仕込みの回なので派手な盗みの場面はありませんでした。その代わり安陪式部が六之助にかけた罠が情に弱い彼を捕えてしまう。見破られた少女が選んだ道が哀れでした。第4回「新たな盗み」雲霧仁左衛門一党は尾張に向かっていた。名古屋の豪商・松屋善兵衛 に狙いを定め、公家の後家という触れ込みでお千代を松屋に嫁がせようというのだ。松屋には既に三次 が手代として入り込んでいたが金蔵のありかが分からずにいた。それを探るのがお千代の役目だ。一方、街道筋に網を張っていた安部式部は、六之助が大井川を渡ったことを掴み、部下を名古屋に向かわせる...。やはり一党のほころびを作るのは六之助でした。大井川を渡るところを見つかってしまい、賭場に出てみたらお京に見つかってしまう。でも彼が三次に感じた危うさはお千代も感じているみたいですね。うーん内山理名さんもう少しお色気があってもいいかも。雲霧一党の面々の勘の鋭さは職業独特ですね。『半沢直樹』で嫌味な上司だった手塚とおるさんが、ここでは切れ者の部下を演じています。第5回「絶体絶命」雲霧仁左衛門の命令を受け松屋善兵衛の店に入り込んだお千代が、ようやく金蔵のありかを突き止める。吉五郎が下調べに忍び込むと仕掛けが施されており、吉五郎は蔵に閉じ込められてしまう。一方、雲霧一党が名古屋にいることを突き止めた安部式部は床に臥せていた。だが、それは式部の動向をあれこれ探る部下の岡田甚之助を欺くための仮病だった...。盗賊と捕方の騙し合い、腹の探り合いが密かに進行して行くハラハラする回。お千代が公家の風習について執拗に聞かれる場面では「これは何かの罠?」と思ったが単にオジサン達の鮭の上での罪のないたわごとだったみたい。それにしてもお頭、すれ違い頭に答えをお千代に教えて手をぎゅっと握るなんてカッコ良すぎ。『薄桜記』『あさきゆめみし』と高橋和也さんは時代劇に出まくってますね。今回は雲霧一党と別の盗賊との間で揺れ動くおいしい役どころ。最終回「最後の大仕事」お千代の働きで松屋の金蔵を突き止めた雲霧仁左衛門だが、二重三重に施された仕掛けのため手出しが出来ずにいた。一方、安部式部が名古屋に送り込んだ山田藤兵衛らは見つけた盗人宿を張り込んでいた。その網に雲霧一党の三次が引っかかる。だが三次は別の盗賊に脅され、松屋の情報を流していた。そんな三すくみ状態の名古屋に安部式部が到着する――。いやー、一番びっくりしたのは中井貴一さんが舌をべろ~んと松屋の旦那に出して、そのままお千代とディープキスに移った瞬間でした。いや、あまりにもイメージになかったもので。でも口元をアップにするのではなく、押し付けられた手の動きをカメラが追ってました。この終わり方だと続編もありそうな感じですね。 【1000円以上送料無料】雲霧仁左衛門 Blu-ray BOX(Blu-ray Disc)/中井貴一オンライン書店 BOOKFAN
October 5, 2013
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みなさんこんばんは。日本では依然婚姻届けで夫の姓を名乗るのが9割だそうです。今日は韓国映画を紹介します。映画トンネル 闇に鎖された男を見ました。トンネル 闇に鎖された男Tunnel出演ペ・ドゥナ ハ・ジョンウ オ・ダルス 自動車ディーラーとして働くジョンスは、大きな契約に成功して意気揚々と妻と娘の待つ家へ車を走らせていた途中、通りかかったトンネルが突然崩れ落ち、生き埋めになってしまう。かろうじて一命は取り留めたが、手元にあるのはバッテリー残量78%の携帯電話と水のペットボトル2本、そして娘にあげるはずだった誕生日ケーキだけ。崩落事故はすぐに全国ニュースとなり、救助活動も開始されるが、現場の惨状は救助隊の想像を超えるもので作業は難航し。崩落事故を扱った映画は「チリ33人 希望の軌跡」などがある。しかしチリの事故に比べ、今度は一人と一匹だ。そしてその一匹は、なけなしの食料を何の遠慮もなく食べてしまう。動物だから本能に従って当たり前なのだが。電波の届かない場所で携帯もいつまで使えるかわからない。闇は絶望でしかない。光となるのはもちろん救助隊だ。大々的に報道されたのだから、皆一様にかけつけ、あっという間に助けられるはずだ。何せ救助するのは一人でいいのだ。しかし。見かけだけの女性リーダーは某大統領のパロディだろう。事故後すぐにマスコミがかけつけるが、明らかに報道ネタとしか考えておらず、セヒョンのインタビューもおざなりだ。気持ちに寄り添っているとは言い難い。そもそも崩落事故は、韓国のずさんな工事が原因だというのに、自覚もない。せっかく救助隊が訪れようというその時にも建設時のミスが邪魔をする。為政者は人災をいかに天災に見せようかと苦心するだけ。 そんな中で希望となるのは、決してあきらめない強固な意志を持つ少女のような妻セヒョンを演じたぺ・ドゥナと救助隊のリーダーデギョン。出演が減ってしまったが、オ・ダルスはどの映画にでても異彩を放つ脇役である。トンネル 闇に鎖された男 [ ハ・ジョンウ ]楽天ブックス
April 8, 2024
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みなさん、連休中はどこかに行かれましたか?私はつくしを摘みました。もうたくさん出ていましたよ!さて、今日はリーバス警部シリーズ最終作をご案内します。リーバス警部シリーズ最後の音楽Exit Musicイアン・ランキン/著 延原泰子/訳 クリスマス近づく夜、エジンバラ城脇の寂しい道で、ひとりの男が撲殺された。被害者は、ロシアから逃れてきた亡命詩人。引退を翌週に控えたリーバスは、なんとしても事件を解決せねばと焦る。捜査線上にはあの宿敵カファティの影も浮かんできた。しかし外交と政治の迷路にはまり、思うように捜査は進まない。最終日は容赦なく迫ってくる。そしていつものごとく直感を信じ、自分流に行動するリーバスに、まさかの厳しい処分が…。 今回はご丁寧に章が一日ごとになっており、リーバス警部ラストデイズへのカウントダウンを意識させる。「あと少しで退職なんだから若い者に任せて自分は少しずつ手を引いて」と考えるのが普通の退職者のあり方だが、生憎リーバス警部はそんなタイプではない。例え明日が退職日であろうと、最後まで手を抜かない熱血タイプ。こんな上司を「頼もしい!」と思うシボーン刑事のような部下ばかりならば仕事もやり易いだろうが、そんな理想的な職場はない。ましてやリーバス警部は国家の思惑なんて全く意に介さないから、上層部からすれば厄介なタイプでしかない。そこで、ただでさえ残り時間が少ないリーバスに更に枷ががけられる。まあそんな事で怯む彼ではなく、かえって燃えてしまうのがリーバス警部らしいところだ。何度苦情を言われても捜査をやめないため、尻拭いするシボーン刑事が大変で、こういう所はシボーン刑事は見習わない方がいい。 警察の外を離れた所で、リーバスの理解者がいる。宿敵と目されているカファティがその人だ。今回彼とじっくり話すシーンがあるが、お互い散々煮え湯を飲まされていながらも、「あいつはあんな事しない」と言葉に出さなくても信じ合っている関係が見て取れる。彼とはリーバスの考える正々堂々なやり方で決着をつけて欲しいと読者も願っていたはずだ。さて、クリフハンガー的な彼の生死は『他人の墓の中に立ち』で明らかになっているのだろうか。2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。 最後の音楽 / 原タイトル:EXIT MUSIC (HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS 1841 リーバス警部シリーズ)[本/雑誌] (新書) / イアン・ランキン/著 延原泰子/訳
March 19, 2017
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みなさん、こんばんは。この映画のDVDパッケージの画像は何か怖いですね。幽霊みたいで。でも人間、本当に極度にダイエットしたら結構骸骨に近い姿になってしまうんですね。クリスチャン・ベールの役者根性を見た作品を紹介します。映画「マシニスト」この作品情報を楽天エンタメナビで見る【送料無料】マシニスト [ クリスチャン・ベイル ]楽天ブックスマシニストTHE MACHINIST出演クリスチャン・ベイル マイケル・アイアンサイド ジェニファー・ジェーソン・リー監督ブラッド・アンダーソン不眠症で1年も眠れず、病的に痩せ衰えた機械工のトレヴァー・レズニック。自宅で不気味な貼り紙を見つけ、新しい同僚アイバンに出会って以来、彼の周囲で奇妙な出来事が頻発する。彼を温かく迎えるのは空港でウェイトレスをしているマリアと娼婦スティービー。誰かが自分を陥れようとしていると感じたトレヴァーは、疑心暗鬼になっていく。病的なまでに痩せたトレヴァーを演じたのは『太陽の帝国』でスピルバーグに見出されたクリスチャン・ベール。大人になった彼は、ありきたりの二枚目俳優よりも、なりきり演技で主人公に憑依する道を選び、今回は30キロ減量して役に臨んだ。その痩せっぷりは裸になるとより鮮明で、人間というより骸骨に近い。目も窪んでとても健康的とは言えない。いくら他人に扮するといっても、そこまで痩せてしまったら、正常な思考等出来るのだろうか、つまり、あまりにも登場人物と一体化してしまって精神的におかしくならなかったのだろうか?と危惧する。仕事場と自宅→空港またはスティービーの家の往復という決まりきった生活をしながら、トレヴァーはどんどん痩せていく。体重激減の原因は不眠症と食べない事。空港でケーキとコーヒーを注文しているが、コーヒーは飲みケーキは残す。眠りたいのに眠れない彼は、現実と夢の境目がだんだん曖昧になってゆくし、その彼の視点で我々は物語世界を見るので、ますます何が真実なのか分からなくなってくる。昼夜変わらず暗い画面もその曖昧さを助長する。彼の前に現れる二人の女性が救い手となるかに見えるが、マリアは子供と一緒に出かけた遊園地で息子がけいれんを起こし、部屋にアイバンの写真があった事からスティービーまで疑い、幸せになる道を自ら閉ざしてしまう。真相は勿論ラストに明らかになるが、その時私達は今まで見せられてきた映像を全く別の側面から見せられる。テーマは償い、あるいは「人は自分の罪から逃げられない」。映像のマジックと主演の怪演で引っ張った作品。
November 30, 2012
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みなさん、こんばんは。希望って大切ですよね。集団的自衛権や北朝鮮のミサイルなどアベノミクスで豊かになった、とはいうものの楽にならない暮らしにせよ。さて、今日は希望を胸に夢を叶えていくアメリカの若者達の物語を紹介します。希望のいる街Hope was hereジェーン・バウアー 『靴を売るシンデレラ』で「ものを売るって、体も心もぜんぶ使うことなんだよ。」など仕事に関する数々の名言を生んだジェーン・バウアーが今回ヒロインに選んだのは、母親もやっているウェイトレスという仕事に誇りを持つホープという少女である。但し、このホープという名前は母親がつけた名前ではなく、自分で親がわりの叔母にこの名前にしたいと宣言した名前だ。「あたしは人生が楽なものだという期待はもたない。いままでもそうだったし、今後も順風満帆とはいかないだろう」とつぶやく彼女の人生はホープ=希望とは程遠いものだったから。彼女は「あんたを愛してないわけじゃない。あんたが望むような母親になる才能をもちあわせていないだけなのよ。とちゅうでなくしたんじゃなくて、最初からそなわってないの。」と叔母に言わしめる母親との関係に悩みながらも、再出発を図ろうとする名コックの叔母と一緒に小さな町のレストランで働きながら高校に通う。だがレストランの経営者GTが町長選に立候補したことから、ホープも巻き込まれていく。『靴を売るシンデレラ』でも仕事を単に“金を得る手段”とは捉えていない人々が登場したが、本作においても同様で、登場人物達はそれぞれ自分の仕事に誇りを持っている。ホープも「この人はもうすっかりくつろいでいる。こんなふうに人間味にふれることができるのはぜいたくなことだ。」と店の客の様子に気を配り、チップの数よりお客様と触れ合う時間を本当に楽しんでいる様子が窺える。また、名コックの叔母も「人の心をつかむには、胃ぶくろをとおしてだって、わたしは信じてる。つまり、わたしたちは心をあつかう仕事にたずさわっているの。今後は、メニューを形にするだけでなく、食べ物がもっている『心にうったえる力』を引きだす料理をめざすわよ。なぜなら、お客さんがくりかえし店にかよってくれる理由はただひとつ、魂を満たすためなんだからね。」と心から自分の仕事を楽しんでいるし、常に向上心を忘れない。そしてGTもまた、新たに始めようとする町長という仕事を心から愛している。こういう人たちと実際に仕事をするならば、どんなに有意義な人生が送れるだろうと羨ましくなる。彼等と対峙するキャラクターが仕事をどう考えているかというと、これがまた、私利私欲を優先して他人の幸福などお構いなしの絵に描いたような悪役っぷり。彼等の辿る末路とホープが本当に希望を手にするまでの過程は、予定調和の範囲内なのだけれど、そこまでに読者に「こうなってくれるといいのになぁ」と思わせる力が充分にある。一日のおよそ三分の一を費やす仕事は、望もうと望まなかろうと自分達の生活の一部になっている。その仕事を楽しみ、常に向上を目指す毎日でありたいものだ。【楽天ブックスならいつでも送料無料】希望のいる町 [ ジョ-ン・バウア- ]楽天ブックスレディース ビジュー ワンピ わんぴ ワンピース エレガンス 大人 上品 シンプル 春【...価格:3,990円(税込、送料込)
July 1, 2014
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みなさんこんばんは。ロシアの民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏は、首都モスクワに進軍させるとしていた部隊について、流血の事態を避けるためだとして、一転して「引き返させている」と主張しました。ロシアと同盟関係にある隣国ベラルーシの大統領府はルカシェンコ大統領が仲介して事態の打開を図ったと強調していますが、詳しい背景はわかっていません。中国ドラマ上陽賦~運命の王妃~を見ました。上陽賦~運命の王妃~上阳赋Monarch Industry;The Rebel Princess出演チャン・ツィイー ジョウ・イーウェイ 累計販売部数60万部、“中国歴史フィクションの代表作”として不動の地位を確立している人気小説「帝王業」を原作にした時代劇「上陽賦~運命の王妃~」がついに日本で初放送される。総製作費は約170億円、製作期間に4年をかけた本作は、架空の古代中国を舞台に繰り広げられる重厚な人間ドラマと王朝に渦巻く激しい権力闘争を描いた超本格歴史スペクタクル。皇帝一族の血を引き郡主の名を授かった王儇と、寒門出身の将軍である蕭綦が生死をともにし、愛国心、博愛精神と勇気を持って国の苦難を乗り越えていく伝説の物語だ。主人公である王儇を演じるのは国際的映画スター、チャン・ツィイー。皇帝一族に生まれ、過酷な運命に立ち向かうたくましい女性像をみごとに表現している。また、「長安二十四時」のジョウ・イーウェイら実力派キャストや、チャン・ツィイー主演の『ジャスミンの花開く』でも監督を務めたホウ・ヨンといった豪華制作陣も集結。チャン・ツィイーにとって初の連続ドラマ出演作となる本作に注目してほしい。皇帝一族の血を引き上陽郡主の名を授かった王儇。彼女は美貌と地位、天性の才知そして幼なじみの恋人と、誰もがうらやむものすべてを手にしていたが、動乱の世に生まれたことで過酷な宿命が彼女を襲う。寒門出身の蕭綦は一般の兵士から次々と功績を挙げて将軍の地位まで上り詰め、権威ある豫章王となっていた。そんな彼と王儇との政略結婚に愛はなく、初めはすれ違う2人だったが、互いの人柄に触れ少しずつ心を通わせ始める。やがて外戚と皇帝一族との間で争いが起こり、南方の皇帝一族が反旗を翻す事態に発展する中、王儇と蕭綦は太平の世をもたらすため生死をともにし、ともに歩むことを誓い合うのだった。第1話皇帝のめいで「上陽郡主」の称号を持つ王儇。幼名は阿嫵。何不自由なく育った王儇の遊び相手は3人の皇子だ。やがて成人の儀を迎えた王儇に皇太子との婚姻話が持ち上がる。だが、王儇は側室の子である第3皇子の馬子澹以外の人と結婚する気はなかった。一方、国境の地で国を守り戦う将軍蕭綦。皇帝は戦に勝利したら王爵を与えると約束していたが。その賢さを皇太后に愛される冒頭からあっという間に15歳の成人の儀で本役登場。皇帝を支えつつ対立する王一族と謝一族。大人達は対立していても子供達は仲が良い。身分の高い妹にも優しく接する兄。暗愚に見える皇太子と優しい第三皇子などキャラが揃う第一話。第2話王儇の叔母の皇后は、王氏一族の娘として皇太子と婚姻すべきだと王儇に告げる。だが、王儇は慕っている第33皇子馬子澹と婚姻したいと譲らず、皇后を激怒させる。皇帝は馬子澹が刺客に襲われたことを側室の謝貴妃から聞き、皇后の仕業だと疑う。そして、王氏一族をけん制するため、謝貴妃の兄に娘の謝宛如を、兵力を持つ将軍、蕭綦に嫁がせるよう指示する。兄よりも身分が高く幼い頃から思う事は何でも叶えて来た王儇と子澹の仲を牽制する一方皇太子との仲を強引に進めようとする妹皇后の動きを探らせる腹の見えない王儇の父王藺。軍事力を手に入れるために今度は蕭綦に接近。皇太子が本当にクズキャラだ。第3話将軍蕭綦は、皇帝より「豫章王」の位を授かる。その祝いの宴が続くなか、皇太子の馬子隆はその場を抜け出す。王儇との婚姻を望む皇太子は、彼女をだまして寝所に入れようとたくらんでいた。そうとは知らず、皇太子の宮殿の扉を開けた王儇は。皇太子の浅はかな行いに皇帝は激怒。王儇の父、王藺も、娘を軽んじた皇太子に怒りをあらわにする。謝宛如と軍事力を持つ新興貴族蕭綦の縁談を壊すことで謝氏の、皇太子と王儇の逢瀬を壊すことで王氏の隆盛を阻んだ第三勢力桓氏。皇太子が本当におまぬけで最低なんだが両親の争いは好まず成り行き結婚の后宛如と親しくなろうとする点良し。二度も救われた蕭綦と縁ある王儇第4話皇帝が倒れ、すぐに毒が盛られたとわかる。王儇の父、王藺の計略だった。王藺は主治医を脅し側室の謝貴妃が用意した酒に毒が入っていたと嘘の証言させる。謝貴妃と息子の馬子澹、謝氏一族全員を投獄する。皇后は皇太子を皇帝の代理とし王藺を摂政にすると宣言。皇后は獄中の謝貴妃に、息子を救いたければ罪を認める自白文を書けと迫る。そして王儇にも馬子澹を救う方法を告げる。愛し合っていたのに父王藺の策略により馬子澹との仲を裂かれ場面に登場しない伯母と同じく武力を得るため将軍の元に嫁ぐ王儇。皇太子の妻謝宛如と追放されたその父謝淵息子馬子澹のみが残された謝家だが謝淵のあの捨て台詞はそのうち現実に。第5話第3皇子馬子澹を守るために将軍蕭綦と婚姻すると決めた王儇。王氏一族が兵力を得るのを阻みたい第2皇子の馬子律は、その婚姻を妨害しようとたくらむ。王儇の母は、馬子澹に娘の真の思いを知らせ、2人で遠くに逃げるよう告げる。王儇にも計画を告げ、ひそかに脱出させる。王儇は約束の船着き場で馬子澹を待つが、なかなか来ない。そのとき馬子澹は。妻にして皇帝の妹に毒を持ったのは自分だと打ち明ける王藺。妻に自分を殺すことができないと自信があっての告白だが打ち明けられた妻が辛すぎる。いざという時の行動力のなさが子澹と豫章王の運命の分かれ目。婚礼のチャン・ツイイーが美しい。第6話豫章王になった将軍蕭綦と結婚した王儇が、何者かにさらわれてしまった。遠い寧朔で知らせを受けた蕭綦は、犯人の狙いは自分だとにらむ。皇帝陵にいる第皇子の馬子澹は、罰せられるのを覚悟でその場を離れて王儇の救出に向かう。王儇を誘拐したのは、戦で蕭綦に滅ぼされたという六盤出身の男、賀蘭箴だった。賀蘭箴が結構ワイルドな魅力でした。襲われそうで襲われない。野心も恋情もある第2皇子不律と不倫中の王夙妻。うつけと見られ全然あてにされていない皇帝が王一族族滅の全ての糸を引いていた。ネックとなるのは情のある馬子澹か。第7話逃亡しようとした王儇を自ら見張ることにした賀蘭箴は、自分の生い立ちを語り始める。賀蘭箴は、現在の忽蘭王が王子だったときに、六盤の王女だった母を無理やり奪い生まれた息子だった。寧朔での閲兵式の日蕭綦は敵のワナを警戒する。賀蘭箴は、王儇に爆薬を仕込んだ帯を着けさせる一方、王儇を装った手下の女性をおとりにして蕭綦の命を狙う。文字通りの吊り橋効果で一気に蕭綦に傾く心の変化に戸惑う王儇。賀蘭箴の求めに応じ一人で危険な場所に赴き王儇を優しく手当する王蕭綦がスパダリすぎる。不幸な生まれの賀蘭箴の恨みは皇帝と密かに手を組んだ謝&桓氏に利用される。皇帝の息子酒にまつわる女性問題多すぎ事件。第8話傷の癒えた王儇は、都とは異なる寧朔の暮らしを知る。王儇は蕭綦から、賀蘭箴を助けたこと、そして六盤を滅ぼしたのが蕭綦ではなかったことを聞く。さらに、2人の政略結婚は、父の王藺が仕組んだと知り衝撃を受ける。一方、都では、皇帝の弟で、かつて帝位を争った謇寧王が、15万の兵を率いて都に向かっているとの知らせが入る。王儇の無事がわかったからって蘇錦児おきざりはひどくないか馬子澹。武で鳴らした王が何日間も王妃の寝室の前で待ちぼうけさせられてりゃそりゃ噂にもなるわ。タカビーな王儇だったが蕭綦お膳立ての新婚旅行で態度が軟化。それにしても何度も襲われるな王儇。第9話寧朔の草原で刺客に襲われた王儇と蕭綦。なんとか刺客から逃れ、草原で一夜を明かす。翌日、2人を襲った刺客の頭を突き止める。王儇は出陣する蕭綦同行するつもりだったが、父の王藺から母の危篤を知らせる文が届く。戸惑いつつも蕭綦と離れ、都へと旅立つ。都では王儇の兄、王夙の正室桓宓が、第2皇子の馬子律と密会を。この時点でまさか皇帝が裏切っているとは思わない王儇と蕭綦が一夜でラブラブだ。離れがたいラブシーンを見せられている兵士の気持ちは。権力掌握にまっしぐらでいろいろやらかす王藺のとばっちりが各所に。親の因果が娘に報いとはいえ外に出ると攫われるもはやお約束の王儇。第10話暉州で王儇は、父の王藺に恨みを抱く呉謙に捕らえられてしまう。都へ兵を進める皇帝の弟、謇寧王との戦で蕭綦に勝ち目はないと呉謙は言ったが、王儇は気丈にふるまう。謝淵は王儇を始末するよう呉謙に命じるが、それを聞いていた呉謙の妻は。そのころ第2皇子の馬子律は、桓公から驚きの事実を告げられる。ますます豫章王后としての貫禄を身に着け人望を集める王儇。恨みで動いた呉謙が割を食い見つかった謝淵が自害し更に謝宛如の恨みを買う王儇がまたまた命を狙われる。王に似てきたと言われる宋懐恩なのに終盤あんなことに。出生の秘密を知りショックの馬子律。第11話王儇のいる暉州に、謇寧王の反乱軍が迫る。蕭綦の援軍の到着には数日かかるため、宋懐恩は王儇に避難するよう説得するが、王儇は兵士たちと共にとどまると告げる。そんな王儇の前に第3皇子の馬子澹が現れ、なにもかも捨てて2人で逃げようと迫る。一方、都では王藺がある配下の者に命じ、皇帝の薬に入れている毒の量を増やす。「豫章王はいつもいいタイミングで現れる」馬子澹の台詞が視聴者を代弁しているかのような暉州絶体絶命の危機に槍を振り回して戦神の化身を体現してくれる蕭綦。その間に着々と王妃としての名声をものにしていく王儇。心が弱くなる薬って何謝宛如。宮廷でもどこでも謎の薬が。第12話暉州から反乱軍を撤退させた王儇と蕭綦。しかし、すぐに反乱軍を倒しに出発する蕭綦は、王儇に自分の短剣を渡し、宋懐恩を護衛に残す。王儇は侍女の蘇錦児と久しぶりの再会を喜ぶ。蘇錦児は皇太子妃、謝宛如の命令どおり、王儇のお茶に毒を入れる。一方、病のふりを続ける皇帝は、皇后が指示する薬を飲まないようにしていたが。「相思相愛なのか?」と王夙に聞かれ黙って微笑む王儇。自分と妻の冷え切った関係を思い出したかのような王夙。あれこれ手を尽くした料理を一つも食べてもらえず屋敷に一人残る王藺。蘇錦児の毒を見抜いたわけではないがナイスプレーの玉秀。初の撤退を不名誉と嘆く豫章軍。第13話王儇は母、馬瑾若がいる寺を訪ね再会する。そこで父、王藺が過去のある出来事以来、皇族を恨んでいることを聞かされる。さらに兄、王夙と桓宓の婚姻の経緯も知ることに。王藺は、皇帝の側近の温宗慎を逆賊として告発し投獄。一方、皇后に宮殿から追い出された皇帝の侍従、薛道安は、なんとか皇帝を守ろうとする。優しかった伯父が「これは権力闘争だ お前の父は宰相で夫は大将軍」と言われ怯える伯母にも意中の人がいて父も若き日の恋人を殺されと父世代の恋バナが炸裂する中皇后暗殺未遂、皇帝正常を次男にカミングアウトといろいろ詰め込み過ぎの感あり。第14話皇帝の心の病が偽装だと知った第2皇子の馬子律は体の弱った皇帝を助け、共に王藺ら王氏一族を倒すと約束する。王儇は自分を守って重傷を負った侍女、玉秀の看病を続ける。王藺は、皇后が投獄された温宗慎に会ったことをとがめ自身も牢獄を訪ねる。一方、戦場の蕭綦は食料を支援した桓公が本当に味方か警戒する。温宗慎を殺す気は全くなかったのに妹にまで疑われる王藺。確かに詰めが甘い所のある馬子律を信頼して王氏粛清に舵を切った皇帝だが追い詰められても尚王藺が言いあてる真実に目が泳ぐ。蕭綦戦を見る目は確かなのに何だあの手紙は。結婚当時から妻に裏切られていたお兄ちゃん。第15話第2皇子の馬子律は王藺や皇后、皇太子の馬子隆ら王氏一族を反逆罪で投獄。王儇の屋敷にも兵が押し寄せ、ただならぬ状況を察知した王儇は抵抗せずに命じられるまま宮殿へ。王儇にも危険が迫っていると知った第3皇子の馬子澹は。一方戦地で桓公が勧める地に陣を張って反乱軍に包囲された粛清は内通者がいると確信していた全てを手に入れたわけでもないのに皇帝に「お前の息子じゃない」宣言する馬子律、王儇推しのあまり自身の立場もわかっていない馬子澹、二人の息子の詰めの甘さに比べて弟の首を投げられても動じず「親子の芝居を見ている」と捨て台詞を吐く王藺と宮廷の混乱に勝てないことを感じている皇帝。第16話王儇は、宮殿から外へ通じる秘密の通路があることを皇帝から聞かされる。そして第2皇子、馬子律の反乱を阻止する作戦の遂行を託されるが、そのための時間は3日しかない。その夜、体調の悪化を装った皇帝に寝所に呼び出された王儇は、秘密の通路を使い、まずは皇帝の虎符が隠してある寺へ。馬子律に気づかれぬよう、すべての任務を果たして、朝までに戻ってこなければならないが。夜から朝までの限られた時間内に将軍を説得し虎符を手に入れそりゃ疲れるよ王儇。自分の思いだけしか見てない馬子澹にもっと言ってやれ阿嫵。こちらでもファランクス登場。諸葛亮孔明と仲良くなれそうな蕭綦。味方をも欺き完全勝利を目指す。最後の武器は人をぶっ刺す結構残酷な奴第17話蕭綦の軍は反乱軍を包囲。一方、王儇から皇帝の虎符と詔書を託された宋懐恩は、援軍を求めに西の陣営に行くが。王儇に思いが伝わらず失意の第3皇子馬子澹が皇帝に真情を吐露する。どうすべきかと問う馬子澹に、皇帝は天下を取れと告げる。まもなく皇帝の座が手に入ると確信した第2皇子の馬子律は、桓宓との婚礼の日を決める。皇帝の逡巡を見るに明らかに馬子律は実子。なかなか用意周到な計画だったが父の情が仇となり息の根を止めるのを躊躇っているうちに暗殺失敗。韓国ドラマみたいな宋懐恩拷問回。息子の初恋を叶えてあげたかったのにその思いを隠して強気の王藺。この人に適う人はまだ誰もいない。第18話王儇は、第2皇子馬子律を婚礼の儀に乗じて倒そうとするが失敗。激怒した馬子律に殺されそうになるが、ちょうどそのとき兵を連れた蕭綦が到着し助かる。突然現れた蕭綦に追い詰められた馬子律は皇帝を人質にして抵抗。反乱軍の敗北を知らされても受け入れず、そのまま皇帝を殺そうとする。そこに王儇が馬子律の愛する桓宓を連れてきて、人質を交換するよう迫る。これからはお酒も控えることになる王儇のラスト酔いつぶれタイム。謝宛如ん家の侍女はあんな大声で噂してたらあっという間に広まるぞ。妻自ら刃をぐっと刺されればショックだろうが父はもっとタフな人生生きて来たんだと水に落とした長男を見る王藺通ってきた修羅場の違い。第19話王儇は、妊娠していることがわかる。しかし、まだ夫の蕭綦には知らせず、数日後の自分の誕生日の祝いの席でその幸せを分かち合おうと決める。余命わずかだと悟っている皇帝は、すでに遺言書を残していると王ケンに明かす。皇后は、皇帝が皇太子ではなく馬子澹にその座を譲ろうとしていると疑い、遺言書を渡すよう迫る。一方、ある女性が見つかったと報告を受けた蕭綦は、すぐに会いに行く。わざわざ長子に跡を継がせるならここで遺言書を渡してもいいのにとことん王妃を信用していなかった皇帝との最後の対峙。さあこの先何があった!?王妃が嘆く場面はまるで舞台のよう。母が父の目の前で自害し子供を失う王儇の不幸。父は囚われの身となり王氏も没落か?第20話皇太子の馬子隆が皇帝に即位した。そして皇后となった謝宛如は懐妊する。王儇は最愛の母とお腹の子を失い、打ちひしがれていた。謀反を企てた罪人として投獄された父、王藺は処刑されることに。王儇のもとへ兄の王夙がやってきて、蕭綦の力で父を助けてほしいと懇願するが、王儇は父への憎しみと親子の情の間で葛藤する。馬子隆皇帝となり地味にお鬚モード。父の遺言通り野心を持ち始めた気配馬子澹。王儇の不妊は謝宛如の薬のせい?皇后が妊娠したのに王氏の側室をつけようとする皇太后。王藺のためにただ一度の権利を使うスパダリ蕭綦の妻に言えない苦悩始まる。娘を思うただの父親の顔で去る王藺第21話王藺は流刑地への道中で刺客に襲われる。安平王となった馬子澹は自らの意思で都を離れ、再び皇帝陵へ。寺で静養していた王儇は都の屋敷に戻ることにするが、屋敷は婚礼の飾りがなされ、町の人々は蕭綦が側室を迎えるのだと話していた。一方、謝氏一族の皇后、謝宛如の懐妊が気に入らない皇太后は、王氏の側室をとらせようと動く。前の結婚式が散々だったからと2度目の結婚式を開いてくれる蕭綦今回もスパダリが過ぎる。子供もできて落ち着いた馬子隆いい皇帝になりそうだが皇太后の横槍が。死を偽装した王藺はどこへ。第6話登場のあの男が再登場。モテモテ王儇。第22話皇后の謝宛如は、皇太后が皇帝の側室候補として王氏の娘を呼び寄せたことに心中穏やかではない。蕭綦は、謝宛如の親族である財政担当の高官、謝守正の不正を部下に調べさせる。王儇は、侍女の蘇錦児の様子がおかしいと気にかけていた。忽蘭の使節団は都に到着するとすぐに、賀蘭箴から王儇の贈り物を持って屋敷に来る。 「玉秀に花や薬を持ってくるなんて宋将軍彼女の事好きなのね」と王妃周辺でキャッキャしている時当の本人は蕭綦のテーマカラー深紅を身にまといあらぬ妄想で夜中に飛び起きてしまうほど勝てない恋に悩んでいた。次回玉秀にプロポーズなんてどこまで自分を追い込むんだ。第23話王儇は宋懐恩を呼び、侍女の玉秀に対する気持ちを確かめる。宋懐恩の答えは。皇帝、馬子隆の側室にしようと考えて皇太后が都に呼んだ王儇のいとこ王倩。王倩は不注意で転倒し、皇后の謝宛如からもらった腕輪を割ってしまい、その罪を偶然近くにいた玉秀になすりつけようとする。徐女官は王儇の飲み薬の匂いを不審に思う。好きな相手から別の相手について聞かれながらこれだけポーカーフェイスで思っていない事もいえちゃう宋懐恩。典型的な我儘お嬢王倩から守るため玉秀を義妹にする蕭綦と「一人でも大丈夫だけど一緒にいる時はいちゃいちゃ」公言王儇(もう好きにやってくれ)。第24話蕭綦は軍費を横領した謝守正を捕らえるが、謝宛如が動く。蕭綦は軍の物資を管理していた宋懐恩にも話を聞く。蕭綦が王儇に飲ませ続けている滋養の薬が実は避妊薬だと気づいた徐女官は、王儇を守ろうと誓う。忽蘭の王子、賀蘭箴に謝氏の使いから連絡がある。密会の場で待っていたのは。「あなた金欠なのを黙ってたのね!ハウス!」と言われてすごすご御簾の外に出ていく大王を知らないから徐女官~。宋懐恩自身か他の者が賄賂貰ったのかどっち?謝皇后と手を組んだ賀蘭箴が望んだのは王倩。断れない皇帝の返事は一つしかない。号泣する母親。第25話王氏の女性を忽蘭に嫁がせろという賀蘭箴の要求で、王倩が候補になる。王儇は自分のせいで王倩を巻き込んだのではと心を痛める。皇后、謝宛如は王倩を皇帝、馬子隆の側室にしようとした皇太后のたくらみを阻止できたと喜ぶ。さらに婚姻を望まず泣きついてきた王倩に、蕭綦を誘惑すれば忽蘭行きを逃れられるとそそのかす。 謝守正のみを死刑にして終わりにせよと命じる馬子隆皇帝らしくなってきた。正論を述べるため次第に宮廷で孤立する蕭綦。皇太后の策略によりイメチェンした宋懐恩と離れ離れに。軍を動かせる立場にある蕭綦には私心がないが周囲が彼を怖れている。次回誰もが蕭綦をロックオン!第26話皇帝、馬子隆は南部の水害対策に苦慮していた。皇太后は王儇の兄、王夙と蕭綦の部下、宋懐恩を南部で治水に当たらせ、その間に蕭綦の命を奪えとけしかける。一方、忽蘭の王子、賀蘭箴は、ひそかに都に戻っている安平王こと馬子澹に会い蕭綦を討つために手を組もうと持ちかける。自分に隠れて王儇が賀蘭箴と会おうとしていると知り怒り心頭の蕭綦。次回媚薬にやられちゃう?皇帝妊娠中の皇后と共寝なんて仲が良い。この二人も周囲がやいやい言わなければいいカップルなのに。自分に詔書が!と泣く王倩だが蕭玉秀の詔書。対蘇錦児への忽耶奇のインパクト凄すぎ第27話蕭綦は王儇が、自分に黙って賀蘭箴と会おうとしていると知り憤慨する。賀蘭箴は危険な男だと言う蕭綦に対し、王儇は王氏一族として、望まぬ婚姻を迫られている王倩のために会うのだと譲らず、言い合いになる。王儇は面会場所を兄、江夏王こと王夙の屋敷に変更して賀蘭箴に会う。王倩は王儇が留守の間に蕭綦を誘惑する作戦を決行する。かつて義理の姉妹になることを語り合った親友王儇を懐かしむ今では皇后となった謝宛如。王倩のために賀蘭箴に望まれ忽蘭の舞まで披露しているのにその隙に媚薬で蕭綦を誘惑しようとする王倩と母けしからん。王儇を気遣う本心を誰にも言えず悟っても貰えない蕭綦が切なくて可哀想第28話王儇の兄王夙は、蕭綦が妹に避妊薬を飲ませていたと知って激怒し、蕭綦に殴りかかる。蕭キに襲われたと訴える王倩から避妊薬のことを聞いた王儇。そこに兄の騒ぎを知らされ駆けつける。蕭綦の傷の手当てをしながら避妊薬を飲ませた理由を問う王儇に、蕭綦は静かに口を開く。一方、皇帝の異母弟である安平王こと馬子澹が動き出す。玉岫と婚礼の日やけに浮かれている懐恩だがその前に輿に手をのばし王儇の残り香に思いを馳せる彼を見せられる視聴者は玉岫の笑顔が切ない。王儇を愛する馬子澹のために王儇を裏切る宣言する蘇錦児。妻のために子供を諦める蕭綦。因果応報王倩。すっかり良きパパ馬子隆。第29話宋懐恩は玉岫と婚姻してすぐに江南へ出発し、そこで王儇の兄、王夙と共に治水に当たる。出産予定より3か月も早く皇后、謝宛如の陣痛が始まる。皇帝、馬子隆は、なんとしても皇后と子の命を救えと医師に命じる。一方、死を装い、ひそかに生き延びていた王藺は息子、王夙がいる江南の地へ向かっていた。馬子隆立派な皇帝になったと褒めてたのに皇后の出産ノイローゼに理解がない!側室を持てばそれなりに気が紛れたが彼の性格では持てないからなぁ。やはり生きてた王藺。さあこの食えない兄に皇太后は立ち向かえるか?蕭綦、皇后の策略により帝に疑われる!あんなに忠実な部下なのに第30話王儇の屋敷に、宋懐恩の子を懐妊した玉岫が訪れる。皇后、謝宛如が仕組んだ不吉な占いのせいで蕭綦を警戒するようになった皇帝、馬子隆に、皇太后が蕭綦暗殺計画を授ける。蕭綦は朝廷での政務を辞任して寧朔の地に帰りたいと皇帝に申し出る。皇后が産んだ皇子、静は、なぜか昼も夜も泣いてばかりだった。出ていく前にハグをねだられじゃあと腕をばっと広げた所で「帰ってきた時でいいわ」と躱されフラグを立てられる蕭綦が不憫すぎる。突き抜けない夙を受け取り父の生存を確信した王夙はようやく理想の伴侶と会う。そうかすぐ妊娠か…懐恩の心情を思うとそれはそれで…。第31話王儇は皇子、静の乳母の怪しい行動に気づく。皇后、謝宛如の前で乳母を問いただすが、知らないふりをするので思わず手をあげてしまう。謝宛如は無礼なふるまいだとして、王儇を責める。皇太后とともに蕭綦暗殺の計画を進めてきた皇帝、馬子隆。ついに計画を実行する狩りの日。皇帝は2人だけで狩りの勝負をしようと言い、蕭綦を刺客が待つ森の中へおびき出す。皇太后「あの子はもう伯母として甘えてくれない」と言ってますが父親暗殺計画を立ててるし次は夫を殺そうとしているのだから当たり前では。安平王が外の騒ぎを尻目にひたすら静か。皇后皇太后賀蘭箴も巻き込んだ蕭綦暗殺計画始動。わかりやすく崖っぷちに追い込まれ賀蘭箴は橋を落とすのでてっきり蕭綦が崖に墜ちて生死不明かと思ったら寧朔の兵が300ばりの奮闘で救いにかけつけた。さすが最強軍団。ただ毒がどんどん回っていってるので大丈夫なのか。何も知らずに眠る王儇。突然の暗殺指令に戸惑う王夙。第32話蕭綦は、賀蘭箴のワナにより皇帝、馬子隆の暗殺を企てた逆賊のぬれぎぬを着せられてしまう。体にはすでに毒矢による毒が回り始めていたが、寧朔軍の仲間とともに、追ってきた大勢の禁衛軍と死闘を繰り広げる。一方、重臣たちは、ひん死の皇帝をなんとか都へ連れて帰ろうとする。宮廷では王儇が皇子、静が泣き続ける理由をついに突き止める。母親が芯まで王氏であり死後謝氏の血を引く妻と息子を害する事を悟る皇帝が(ここはこんなに賢いのになんでだもう!)息子と妻を守るために選んだ殉葬。宛如は罵倒も中傷も顧みず息子のために戻ってきてくれた王儇に最愛の息子を託す。涙涙のシーン。どんな事があっても大王は生かさなければならないと我が身を犠牲にすることを厭わない胡光烈。都を嫌い寧朔に戻る事を夢見ていた胡光烈が最後に胡瑶の兄として別れを告げる。第33話殉死を命じられた皇后、謝宛如に皇子、静を託された王儇は、ひん死の皇帝、馬子隆に会う。皇帝も自分の死後に残される幼い静の身を案じ、都からできるだけ遠くに静を連れて行くよう頼む。その直後、皇帝が崩御。王宮を出た王儇は、皇太后に知られる前に静を連れて都を離れることに。そして王儇のもとに蕭綦が逆賊として死んだという報告が。幼い息子を政争の道具にさせまいと託して亡くなる皇帝皇后。息子の死のショックで認知症が悪化する皇太后。権謀術策ではなく病に倒れる王藺。権力不在の都に弾かれていた第三皇子帰還。頼りなくてもいただけで安定を保っていた子隆と軍備を担っていた蕭綦の不在は賀蘭箴の好機に。第34話目覚めた王儇は、賀蘭箴から侍女、蘇錦児の裏切りを聞かされる。さらに皇子、静を連れ逃亡した王儇を捕らえるべく手配されていることを知らされ、安全な忽蘭の地でかくまってやると言われる。都では大臣たちが行方不明の静を心配しつつも、空になった皇帝の座に頭を悩ませていた。そこへ亡き皇帝の異母弟、馬子澹が都に戻ってきたとの知らせが入る。まあ!賀蘭箴の兄賀蘭拓は 「山河令」 で豹変した趙敬!先駆けて王位を継ぐ弟に一物あるかな?皇帝の兵を焼くか躊躇わせておいて火を放つ蕭綦。蕭綦を連れていたはずの胡瑶はなぜはぐれた?許可なしに帰還し太々しい馬子澹の思惑を知りつつ温宗慎は有能な官僚らしき判断を。第35話忽蘭王は、王儇を妃にすると言い出した賀蘭箴に怒り、ひそかに王儇の殺害を命じる。実は生きていた王藺は王夙とともに王氏一族の復興を誓い、宋懐恩を懐柔することに。皇帝になった馬子澹は、蘇錦児から王儇が蕭綦の後を追って自害したと聞かされ、そのショックで倒れてしまう。お花畑でプロポーズし王妃の危機を救う賀蘭箴だが自身が蕭綦の死に手を貸したことは言わない。それを知れば絶対結婚してくれないからだが次回バレてしまう。宋懐恩との面談など王夙が段々強かになってきたがまだ詰めが甘い。静の危機を救うのは百戦錬磨のパパ王藺。第36話王藺は前皇帝の皇子、静の安全のため今後は自分が預かると王夙に告げる。王夙は静を預けて危険な目にあわせた顧采薇に詫び都に一緒に行かないかと誘う。王儇の死の知らせに無気力になっている皇帝、馬子澹だったが、侍女の蘇錦児が投獄されたと聞き。一方、忽蘭では賀蘭箴が王儇を守りたいと求婚する。単騎千里を走る蕭綦。早く王儇に会わせてあげて。最強賀蘭箴のやったことを知った王儇。パパとタッグを組んで都に戻ってきた王夙。やっと共寝できた時に王儇生存のニュース。宋懐恩が妻を抱きしめる時の冷たい眼。衛侯が告げる蕭綦の館との違い。少しずつ変わってゆく宋懐恩。第37話王儇が忽蘭で生きていると知った皇帝、馬子澹は、派兵し救出するよう命じる。忽蘭との戦も辞さないという皇帝に、朝廷の重臣たちは猛反発。王夙と宋懐恩も反対すると、皇帝は激高し自ら救いに行くと言い出す。一方、忽蘭では、ついに蕭綦の死を受け入れた王儇が、捕らわれている民の解放を条件に、賀蘭箴との婚姻に承諾する。「あんた頭が高いのよ」ぐいぐい王儇の背中を押した王倩が流産の危機。王儇ゲットしか頭になかった子澹は部下さえも思い通りにならないダメ皇帝に。忠誠心だけではない宋懐恩「欲の在る人間は利用しやすい」蘇錦児の思惑といいわかってらっしゃるパパ王藺。やつしで現れる蕭綦。「山河令 」に続きまた悪人か ワン・ルオリン それにしても忽蘭王結構深く刺されてたのによく長時間立てたな。賀蘭拓だけ生け捕りってことは賀蘭箴お亡くなり?実は抜けた所のある子隆が最もいい皇帝だったような。母親の言うことを退けていれば。第38話蕭綦と王儇は捕らわれていた民を連れ、寧朔に戻る。さらに2人は、蕭綦が前皇帝を殺した逆賊にされたことの真相を突き止めるため都へ向かう。都では皇帝、馬子澹と側室、蘇錦児が、蕭綦の生存と王儇救出の知らせに驚く。蕭綦の都入りを阻止したい朝廷の重臣たちだが、皇帝の協力も得られず、蕭綦の元部下だった宋懐恩を説得に行かせることに。蕭綦率いる寧朔軍を誰も止められず都に。腰が引けた官僚は宋懐恩を頼る。宋懐恩と蕭綦の会話シーン結構長いのに動かないお馬さんグッジョブ。王儇の帰国に思う所ありの子澹、蘇錦児。未来の皇帝に物騒な質問をぶつける王藺&王夙。かつての恋を知ってると言われる温宗慎。髭面増加第39話都に戻ってきた蕭綦は、逆賊の罪を一時的に免じ都入りを許すという詔書に納得せず、撤回を求める。その報告を受けた皇帝、馬子澹は、腹を立てながらも自ら迎えに現れ、身分の回復を認める。ほかの要求を聞かれた蕭綦は、前皇帝の暗殺事件の真相を解明したいと告げる。王儇は、皇帝の側室になっている元侍女の蘇錦児が、裏切り者だという賀蘭箴の言葉を思い出す。王に封じられておらず謀反人の汚名のまま大軍を率いて都にやってきた蕭綦。自分の名誉ではなく亡くなった兵士たちの名誉回復を願う所が親分肌。蘇錦児の本性を知り決別宣言する王儇。まあ確かに妬ましかったろうけど。全ての真相を話すのは皇太后のようだな。第40話蕭綦の要求どおりに、皇帝、馬子澹自ら戦死した兵士たちを弔う祭祀を行う。馬子澹はかつて蕭綦の側近だった宋懐恩を呼び出し、都に戻った蕭綦に会いに行かない理由を聞く。王儇は、記憶が混乱している様子の皇太后の言葉から、前皇帝を暗殺し、蕭綦にそのぬれぎぬを着せた黒幕が馬子澹だと知る。王儇はすぐ馬子澹に会い、そのことを問い詰める。認知症をうまいように使い分けているようにしか見えない皇太后。産み月の違いよりも父親が違ったら子供でばれるのでは蘇錦児。黒幕を知ってしまったが一本気な夫が誓いを実行すれば国が荒れることを心配する王儇。皇太后のかつての恋人から国を憂う臣下にギアチェンジした温宗慎第41話王藺と王夙は皇帝、馬子澹の側室、蘇錦児に盗ませた皇帝の玉璽を手に入れる。王藺は玉璽を使い亡き前皇帝の密書を偽造すると、宋懐恩を呼び出す。王儇の亡き母の命日が近づき、徐女官が寺へ行くと、そこに地方でかくまわれているはずの前皇帝の王子、静がいるのを見つける。一方、蘇錦児は出産の日を迎えるが。徐女官が死に蘇錦児も去る。まだ序の口でこれからどんどん人死にが。中国史劇ってそんなんだったっけ。徐女官を殺したことで王家と協力せざるを得ない宋懐恩真相を話す時の涙は本物だと信じたいが。第42話陰謀の黒幕が皇帝、馬子澹だったと知った蕭綦は、王儇が止めるのも聞かず兵士たちを率いて王宮へ。知らせを受けた皇太后は、馬子澹がついに報いを受けるのだと喜ぶ。王宮で蕭綦の前に堂々と現れた馬子澹は、前皇帝の暗殺を認め開き直る。前皇帝と亡き兵士たちの敵を討とうと蕭綦が馬子澹に剣を向けたとき、王儇がやってくる。一方、王藺は裏で着々と謀反の準備を進めていた。蕭綦が王儇に屈して都を出るも都の守り手がいなくなる。黒幕が出てくることを予想した夫婦の賭けだがまさか自分の父が出てくるとは想像もしていなかった。静を次の皇帝にすると思っている宋懐恩と皇太后だが王藺はふがいない甥達にかわり自ら玉座につく気満々。第43話王藺の計画に従い、宋懐恩は大軍を連れ王宮へ。王藺が静を皇帝にすると信じている皇太后は喜ぶ。宋懐恩の妻、玉岫は、夫に謀反をやめて引き返すよう必死に訴える。都を離れたふりをして敵を泳がせていたと蕭綦は、ひそかに動き出す。王儇は皇帝、馬子澹を逃がそうとするが時すでに遅く、父、王藺が王宮に現われる。政略結婚だとバカにして!と激おこだった王儇の手から簪を貰ってからずっと大切にしていた宋懐恩。それを持って「俺の皇后になってくれ」プロポーズとしては悪くないけど直前に嫁があなたを止めるために自殺してるからね。玉岫胡瑶王藺宋懐恩皇太后と最終回は死のオンパレードやはりそうなるか。自分と決別した息子娘を頼もしく思いながら亡くなる王藺。さすが曹操と劉備演じただけあってキンキラ衣装まとった登場シーンがめちゃめちゃかっこいい悪役なのに。上陽賦~運命の王妃~ 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June 26, 2023
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みなさんこんばんは。坂本龍一さんが亡くなる直前に制作に携わった曲が完成しました。完成した曲「KAMIYAMA」は作曲を坂本龍一さん、作詞を歌手のUAさんが担当し、徳島県神山町の「神山まるごと高専」の校歌として制作されました。今日もパニック映画を紹介します。グリーンランド -地球最後の2日間-GREENLAND出演ジェラルド・バトラー スコット・グレン モリーナ・バッカリン ロジャー・デイル・フロイド監督リック・ローマン・ウォー 突如現れた彗星の破片が隕石となり地球に衝突した。さらなる巨大隕石による世界崩壊まで残り48時間に迫る中、政府に選ばれた人々の避難が始まる。建築技師の能力を見込まれたジョン・ギャリティ、そして妻のアリソンと息子のネイサンも避難所を目指して輸送機に駆けつけた。しかし、ネイサンの持病により受け入れを拒否され、家族は離れ離れになってしまう。人々がパニックに陥り、無法地帯と化していく中、生き残る道を探すギャリティ一家が目にしたのは、非常事態下での人間の善と悪だった。 さあ始まったぞ選ばれし者たちのタイムリミット逃避行。ただこの前ブルース・ウィリスの映画『アンチ・ライフ』にもあったが、選ばれた基準って結構曖昧で恣意的なものが混じっているということ。今回も建築技師の能力を見込まれたジョンが選ばれたからその家族もってなっているけれど、大勢建築技師がいる中で、なぜジョンの能力が必要なのかという点は一切言及されず。それに結構選ばれし者の選別もいいかげん。事前調査がきちんとできていないから、子供に持病があるとだめです!なんてシャットアウトを食らう。本当に家族もOKなら万全の準備をするべき。他に同じ病気の人が来ないとも限らない。また、リストバンドさえ奪えば別人になりすます事ができるシステムも穴だらけ。そんな事だからジョンの家族はあっさりバンドを奪われてしまうのだ。バンド以外に照合する要素を確保しておくべき。そして土壇場になったら皆入れてしまう。何なんだこれまでの選別は。一度壊れかけた家族が、離れ離れになることで愛情を確認して、かつサバイバルできるかに焦点を当てているから様々な困難を用意しておくのだろうけど、まあツッコミどころは満載でしたね。【送料無料】グリーンランドー地球最後の2日間ー/ジェラルド・バトラー[Blu-ray]【返品種別A】Joshin web CD/DVD楽天市場店
September 7, 2023
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みなさんこんばんは。イランは、イスラエルに向けて多数の無人機やミサイルによる大規模な攻撃に踏み切り、4月1日にシリアにあるイラン大使館が攻撃を受けたことへの報復だとしています。イスラエル軍は300以上の無人機やミサイルが発射され、ほとんどを迎撃したとしていて、今後、イスラエルがどのような対応に出るのかが焦点となります。いやすごいドラマ放送しますねウクライナ。こちらも戦下のなかのドラマです。ウクライナの制作会社が戦時中の今、制作したドラマ。欧州最大手の映画会社ほか、8か国の公共放送局が共同制作に参加している。2022年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻。ウクライナ東部出身の心理学者リディアは、運転ボランティアとして、さまざまな乗客を目的地に運んでいる。それぞれがリディアに吐露する、人生の「告白」。まさに今、現在のウクライナの姿を描き出すドラマである。全10回のうち、制作が終了している第1回~第5回を、日本語字幕版(各回30分内)で放送。主人公・リディア役はウクライナの実力派俳優、アナスタシア・カルペンコ。ドライブ in ウクライナ 彼女は「告白」を乗せて走る第1話 「姉妹」心理カウンセラーのリディアはロシアによる侵攻が始まって以来、SNSで「困難との向き合い方」を発信している。私生活では不誠実な夫ドミトロ(ディマ)と離婚したいが、なかなか応じてもらえない。彼と話し合うため、意を決して首都キーウから東部ハルキウに車で向かう。そのとき、目的地が近い女性オリガを同乗させることに。車中でオリガはケンカ別れをした故郷の妹のことを語り出す。倒叙法でOPの出来事がなぜ起こったかを描く。妹の結婚式から出てきた姉、夫に託された女性、友人から託された義父母をのせるリディア。彼女自身にもドラマがある。途中で爆撃がありウクライナ兵の尋問あり戦下のもとドラマを作るという発想にまず驚く。解説でよりよくわかる。夫がロシア語を主に話すということは夫こそ親ロシア派でそちら関係の仕事をしていてリディアはそうではない。同じウクライナを行くのにパスポートが必要ないびつさ。第1話シブリングライバリーの話。第2話 「文字が読めないお姫さま」リディアはハルキウに到着し、夫ディマに離婚したいと伝える。彼の出した離婚の条件は、愛人インガをウクライナから脱出させることだった。第3話 「額(ひたい)に月がある少女」リディアは旧友オクサナの頼みで、フランス人のレアとクリスチャン夫妻を国境まで送ることに。彼らの息子シモンはオクサナの夫で、通信社の特派員としてウクライナに駐在していた。レアはシモンを溺愛しており、年上のオクサナとの結婚を快く思っていなかった。戦時中のウクライナから息子を連れて帰るつもりだったレアだが、シモンを説得することはできなかった。そんなとき夫クリスチャンが体調を崩し急ぎ出国することに。女優の妹が朗読した物語とリンクする各エピソード。『文字が読めないお姫様』は結婚を餌に重要書類を運ばされていた夫の愛人で『額に月がある少女』はボランティアで引き取り息子の嫁となった女性でリディアの友人。ディマが国外脱出できないのは男性として年齢的に戦闘要員になっているからで非戦闘員の女性がマネーロンダリングやらされているのか。救えなかった妹の代わりに厳しい環境下で他人を救い続ける主人公。バスの乗客を選んでいたということ?第4話「ずる賢いキツネ」老父を病院に送りたいという依頼のはずが乗ってきたのは若いボクサー。義父のための薬を取りに国境に行くというが、なにか企てている様子だった。第4話童話は王のふりをしたがつい本性が出て皆に殺されるキツネの話。義父の薬を取りにいくふりをして徴兵されない書類をもらいにいった男の話。戦争は誰しもいやだけどこの年齢の健康男子がやはり今のウクライナには必要なんだろうな。どこからも助けはこないし。第5話 「バイオリンになった少年」戦地へ赴く孫のパヴロを見送りに行くターニャ。音楽専攻だった彼にバイオリンを持って行くという。パヴロがいる隊の出発時間が迫る中、車が故障してしまった。修理を待つ間、ターニャはオデーサで苦労して孫を育てた思い出を語る。一方リディアは娘の代父で、かつて夫と親しかったアンドリーに電話をかける。亡くなった妹のことで聞きたいことがあった。直った車で先を急ぐリディアとターニャを検問が待ち受けていた。娘が捨てた孫息子を大事に育ててきたら同性愛者だったことをしり疎遠になっていた祖母が孫を守ろうと詐欺にあいながらも和解する。遂に夫の悪行が明らかになったところでクリフハンガー。(6)「売られた宝」リディアが乗せた少女の名はソリャ。彼女の母は軍人で、娘をキーウから夫のいるポーランドへ送り届けるよう依頼した。プロゲーマーを目指すソリャは、車中でもゲームばかりしている。一方、リディアは夫のディマと、途中の町ルツクで再会する。妹のナタリアが亡くなったバス攻撃事件に関与したのではないかと問いただすが、ディマは否定する。その話し合いの最中、ソリャが逃げ出してしまう。富を得る代わりに未来に得るものを渡すことになった女性。渡すものとは子供だった。童話では渡した女性は嘆いたようだが現実の女性は嘆くどころか全く忘れていた。探し出した実母の実像を知りショックを受けるゲーマーの少女。リディアの協力者が夫と通じていたという衝撃。(7)「罪深き息子」ルハンシク出身の軍人タラスはがんを患った息子のもとへ向かうという。リディアはかつて娘のダシャが手術を受けた際、ある基金から治療費の援助を受けた経験があった。タラスにもその基金を紹介しようと、詳細を知るディマに問い合わせるが取り合ってもらえない。その後、車が故障して動かなくなり、リディアとタラスは野宿するはめになる。翌朝リディアは、タラスがドローンを飛ばしていることに気づく。(8)「臆病なライオン」リディアは軍人タラスの息子グリブをドニプロの病院へ送り届けることになった。そこには以前、娘のダシャを救った医師がいるのだ。グリブに付き添うのは祖父のアナトリー。彼にはチョルノービリ原発で事故に遭った過去があった。用心深く気難しいアナトリーだったが、旅を続けるうちにリディアに心を開き、事故のあとドニプロの病院で経験した出来事を語り始める。その後リディアは病院で再会した医師から意外な事実を聞くことにトラックの後ろから銃で武装した兵士が出てきて銃撃戦が始まったり空爆があったりとしばらく出てこなかった戦争が身近に登場。そしてディマの並々ならぬ基金への執着。リディアが最後に聞く告白は夫のものか。(9)「カッコウになった母親」リディアは親友で弁護士のナディアと再会し、夫のディマが離婚に応じる条件を聞く。それは到底受け入れられるものではなかった。その後、リディアは劇場の芸術監督だったスタスから電話で、ポーランドから帰国する彼の妻タマラと子ども2人を迎えに行ってほしいと依頼される。自分は家族を迎えに行けないが、送り届けてくれたらディマに関する情報を教えるという。一方、タマラは疲れきって、どこかぼんやりしている様子だった。(10)「カリーナの笛の物語」運転中、何者かに襲撃されたリディアは身の危険を感じ、ウクライナを離れる決心をする。迎えに来た娘のダシャと共にベルリンへ向かう。車中でダシャは抱えていた本心をリディアに打ち明ける。そして新たな事実も明らかに…。その後、ベルリンに到着したリディアは、ダシャが用意した部屋に暮らすディマの愛人インガを訪ねる。そこには思いがけない人物が待っていた。
April 21, 2024
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みなさんこんばんは。カカオの値上げでお菓子きのこの山も値上げするそうです。映画ドライブ・マイ・カーを見ました。ドライブ・マイ・カーDrive My Carアカデミー外国語映画賞出演西島秀俊 三浦透子 岡田将生 家福悠介は成功した俳優・舞台演出家で、妻の音も脚本家として多くのテレビドラマを手がけている。二人には娘がいたが、幼いころ肺炎で亡くし以後は二人だけで暮らしている。夫婦の間には、長くつづく二人だけの習慣があった。一つは家福が舞台の台詞を覚えるときの方法で、家福は、相手役の台詞部分だけを音がカセットテープに録音し、それに自分の台詞で答えながら台本を覚えてゆくという手法を好んでいた。家福は愛車「サーブ900ターボ」を運転するときにこのテープを流し、自分の台詞をそらで繰り返しながら台本を身に染みこませた。もう一つの習慣は、夫婦のセックスの最中に音が頭に浮かぶ物語を語り、家福がそれを書きとめて音の脚本作りに活かすことだった。音はこのやり取りを経て脚本家としてデビューし成功した。この二つの習慣は、子供を失ったあとずっと続いている。夫婦はこうして心の傷を乗り越え、穏やかで親密な生活を築いていた。ある時、家福はウラジオストクの国際演劇祭に審査員として招待され空港へ向かう。ところが、空港に着いたところで航空便欠航のため渡航を1日延期するよう現地の事務局から連絡を受ける。あえてホテルに泊まるまでもないと家福が家に戻ると、妻の音は、居間のソファで誰かと激しく抱き合っていた。それを見た家福は物音を立てぬよう、そっと家を出る。家福はホテルに部屋をとり、ウラジオストクへ着いたように装って音へ連絡し、いつも通り言葉を交わす。家福はこれまでの夫婦の生活を守ることを優先させた。音は家福が情事を目撃したことを知らず、家福も自分が知っていることを明かさなかった。自動車の中で台本を暗記する習慣も、変わらず続いた。いま家福が取り組んでいるのは、チェーホフの戯曲『ワーニャ伯父さん』だった。家福は自分が運転する自動車の中で、音が抑揚を欠いた声で読み上げる「仕方ないの、生きていくほかないの。…長い長い日々と、長い夜を生き抜きましょう」というチェーホフの台詞を聞き続ける。そしてある日、音が急死する。それは音から「帰宅したら話したいことがある」と言われた日の夜だった。家福が家に帰ると音は床に倒れていて、意識を回復しないまま死んでしまった。最後の別れを交わすこともできなかった。 家福がこの後音と知り合いのちょっと尖った新人俳優が出てきて、音が家福にしていた話の続きをする場面が登場する。話の続きは、物語のヒロインは、何か言いたいことがあるのだが、出合頭に出会った人を刺してしまうというもので、ヒロイン=音であることが視聴者にわかる。愛しているのに、子供を亡くした喪失感から抜け出すために脚本を書き、その源のためには誰かれ構わずセックスしなければならない。しかしそれは同時に家福を傷つけることでもある。寡黙な運転手みさきも、ぽつぽつと過去を語りだし、運転を教えるのがうまかった母親に愛憎半ばする思いを抱いていたことを明かす。いやあ、しかし岡田将生くんはきれいな顔して狂暴化するキャラがうまいですね。ラストは家福が誰にも運転させなかった赤の車をみさきが運転している、といういかようにもとれる描写になっている。それにしても家福が企画した多言語のチェーホフ『ワーニャ伯父さん』って本当にやったら俳優大変そう。それぞれの俳優のセリフのニュアンスがわからないままに演じるわけだから。なぜこの映画の内容でこのタイトル?と意味がわからなかった。三浦透子さん、この映画でいっきにTVへの露出が増えたなあ。ドライブ・マイ・カー インターナショナル版 [ 西島秀俊 ]楽天ブックス
November 7, 2024
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みなさんこんばんは。水戸京成百貨店(水戸市)の1階に出店している「ルイ・ヴィトン」の水戸京成店が12月25日で営業を終えることが分かりました。唯一の直営店です。今日はドイツ映画を紹介します。グンダーマン 優しき裏切り者の歌Gundermann監督アンドレアス・ドレーゼン 昼間は労働者として褐炭採掘場でパワーショベルを運転するゲアハルト・グンダーマンは、仕事が終わるとステージに上がり、自身が作った曲を仲間とともに歌いあげていた。希望や夢、理想に満ちた彼の歌は、多くの人びとに感動を与え、グンダーマンは次第に人気者になっていった。その一方で、彼は当時の秘密警察シュタージに協力するスパイとして友人や仲間を裏切っていた。しかし、1990年の東西ドイツ統一後、同じようにスパイだった友人に裏切られていたことを知ったグンダーマンは、その矛盾を自ら問うこととなる。シュタージというと映画『善き人のためのソナタ』などで見る、隣人を密かに監視してしかるべき筋に報告する恐ろしいイメージが浮かぶ。しかし映画のグンダーマンは、一見、うだつのあがらない兄ちゃんだ。恋する相手コニーは結婚していて子供もいる。好意が長年気づいてもらえない。見たところ鈍で、とてもスパイができるような細やかな神経の持ち主には見えない。しかし、そういう相手でもスパイができてしまうから愛国心というのは厄介だ。後に国自体が消滅するとは思いもよらず、共産主義の信奉者だったグンダーマンは、むしろ危機としてスパイ活動に臨む。信じることの危うさがある。行為は家族にはばれるだろうが友人には秘密は洩らせない。だから本作のような、スパイしていたつもりが自分もされていたということが起こる。個人の集まりが社会、その総体が国家であるのに、信頼感という土台がない。そちらの方が本当は恐ろしい。恐怖で人を押さえつけている。東ドイツの秘密警察に協力していた実在のシンガー・ソングライター、ゲアハルト・グンダーマンの生涯を描いたドラマ。アレクサンダー・シェーアは、劇中で演奏される全18曲を自らカバーしている。【バーゲンセール】【中古】DVD▼グンダーマン 優しき裏切り者の歌 字幕のみ レンタル落ち ケース無あんらんど
November 14, 2024
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みなさん、こんばんは。今日は英国ドラマの傑作を紹介します。日本では最終Seasonまで放送されました。舞台は、第二次世界大戦さなかのイギリス南部、ドーバー海峡に面した美しい町ヘイスティングズ。この小さな町に忍び寄る戦争の影。戦時下だからこその悲しい殺人事件や犯罪を生む。警視正・フォイルは、一人の人間としてゆるぎない信念を持ち、次々と起こる事件に真摯に立ち向う!刑事フォイルFoyle's War出演マイケル・キッチン アンソニー・ハウエル ハニーサックル・ウィークスジュリアン・オヴェンデン企画・脚本アンソニー・ホロヴィッツSeason1第1話 「ドイツ人の女」 The German Womanイギリス南部の海沿いの町ヘイスティングスにもナチによる爆撃が開始され、ドイツ人に対する反感が生まれ始めていた。そんな矢先、ドイツ人と疑われていた地元の有力者の妻が殺害される。第2話 「臆病者」The White Featherイギリス本土では、ドーバー海峡を挟んだ対岸まで迫った敵の脅威に、暗澹たる空気が立ち込めていた。反ユダヤ主義組織の集会が盛んに開かれる中、ホテルの女主人マーガレット・エリスが殺害される事件が発生する。 第3話 「兵役拒否」A Lesson in Murder作家のビールは兵役を拒否したため、治安妨害の罪で逮捕され、拷問を受けた後、留置所で死亡する。フォイルは留置所内で起きたことを調べ始めるが、同じ頃、ギャスコイン判事宅に脅迫状が投げ込まれる。第4話 「レーダー基地」Eagle Day1940年8月。空爆により破壊された屋敷の瓦礫の中から主人であるグラハム・デービスが刺殺体で発見される。一方、フォイルの息子アンドリューは空軍での訓練を終え、最新のレーダーを扱う部署に配属になる。Season2Episode1「50隻の軍艦」Fifty Ships1940年9月。ドイツ軍による空襲が日常化していた。ある日、サムの下宿先が爆撃の被害に遭う。救急隊や消防隊が駆けつける混乱の中、何者かが家主の大切な硬貨や宝石などを略奪する事件が起こった。フォイルたちは、現場に駆け付けた補助消防隊のジェイミソンたちに捜査の目を向ける。同じ頃、フォイルの知人夫婦ルイス宅をアメリカからハワード・ペイジが訪れる。ペイジは、自動車のギアシステムの開発で富を築いた人物だ。Episode2 「エースパイロット」Among the Few1940年9月。6年前の強盗犯が大量の石油をトラックに積んだまま横転し、死亡する事故が起こる。戦時下で配給制となっている石油。イギリス南部の石油は1つの貯蔵所から軍や病院など各施設へ分配されている。貯蔵所への潜入捜査を決めたフォイルだったが、深刻な人手不足のため、仕方なくトラック運転手としてサムを送り込む。その頃、フォイルの息子アンドリューは空軍で戦闘経験を積み、ベテランパイロットの域に入っていた。Episode3「軍事演習」War Games1940年10月。ドイツ軍の侵略に備え、ヘイスティングスでは、正規軍も交えて郷土防衛隊の演習が行われることになる。演習の舞台は大企業「E&E食品」の会長レジナルド・ウォーカーの所有する広大な土地。そのE&E食品の本社では、秘書がビルから転落死する事故が起きていた。さらに演習を控えたある夜、ウォーカー邸に泥棒が入り、金庫が破られる。ウォーカーも息子のサイモンも被害は何もなかったと話すが…。バッハのカンタータを弾いていた弁護士に「ドイツの音楽!」と咎めだてする女性。どんなに素晴らしい音楽でも楽しむことができないのが戦争。資源回収のために学校に忍び込む子供達の純粋さと敵国に物資を売って儲けようとする大会社=大人の醜さが対比的に描かれる。Episode4「隠れ家」The Funk Hole1940年10月。ドイツ軍による大規模な空襲がロンドンの街を襲い、夜な夜な迫る爆撃の恐怖に人々は疲弊しきっていた。そんな中、ヘイスティングスからほど近い村の食料庫に3人組の男が押し入った。警備にあたっていた郷土防衛隊が発砲し、1人に命中するも3人はトラックで逃げ去る。撃たれたのはマシューという19歳の青年。朝になっても帰らない息子を心配した母親が警察署に来たことからフォイルたちの捜索が始まる。Season3Episode1 「丘の家」The French Drop1941年2月。フォイルは海軍省に義理の兄弟のハワード中佐を訪ねる。国内への物資供給の要である輸送船団を敵の攻撃から守るため、新たに情報取集作戦が展開されることとなり、その司令長官である海軍大将直属のポストにフォイルを推薦してくれるというのだ。そんな海軍省では、秘密情報部のサー・ジャイルズ・メッシンジャー少将と特殊作戦執行部のウィントリンガム中佐が衝突していた。Episode2 「癒えない傷Enemy Fire」1941年2月。空軍が由緒ある館を接収し、負傷したパイロットのための病院を開設。医師のジェーミソンとレンが革新的なやけど治療を始める。ところが書類の紛失や停電など、妨害行為が頻発。また、ジェーミソンの型破りな方針を批判する空軍大佐スマイズめがけ、屋根から彫像が落下。さらには大量の劇薬が盗まれる事件まで発生する。館の元所有者ウォーターフォード氏が、病院を閉鎖に追い込もうと妨害している可能性があった。おっ、今日は珍しいものを見た。「すみません。こうなるつもりはなかったんですが。」サムがしおらしくアンドリューと付き合っていたことを隠していたことを詫びた後に「私に似ていい男だからね」と笑ってみせる。息子を誉めるふりしてさりげなく自慢するフォイル。Episode3 「それぞれの戦場」They Fought in the Fields1941年4月。ドイツ軍の爆撃機がヘイスティングスの田園地に墜落した。フォイルとミルナーは2人の航空士サバトフスキーとシンメルを捕らえるが、捕虜尋問収容所のコーンウォール少佐が自分に任せろと強引に2人を連れ去る。墜落地付近にあるヒュー・ジャクソンの農場では新しいトラクターが届き、従業員の若い女性ローズとジョーンが喜びの声をあげていた。しかし商売敵である隣の農場主カーリングは激しい嫉妬を見せる。Episode4「不発弾」A War of Nerves1941年6月。不発弾処理部隊員のジャックは酔って友人のデレクに銃を向け逮捕される。居合わせたサムは、ジャックの婚約者グウェンの友人だったこともあり裁判で証言、ジャックを救う。ヘイスティングスでは資材の窃盗密売事件が多発しており、おとりの建材会社を使っての捜査が進んでいたが、フォイルはローズ警視監直々の命令で、町のホテルに滞在する共産主義者カーターと婚約者ルシンダを監視することに。Season4Episode1 「侵略」Invasionゲスト出演 フィリップ・ジャクソン敵軍のそれではなく米国兵士の英国駐留を意味する。さんざ頼んで来てもらった友軍のはずが必ずしも歓迎されていなかった米軍。デビッド・スーシェ版「ポアロ」のジャップ警部ことフィリップ・ジャクソンが小娘に転がされる酒場の親父役。アンドリュー手紙一つで別れは酷いよ。Episode2 「生物兵器」Bad Blood最初は羊や牛に起きていた異変がサムにまで。現在も使用される生物兵器は、敵だけではなく実験段階で味方の命をも危うくするという恐ろしい事態になっているにも関わらず、存在を秘密にしておくために病状が進むのをみすみす黙認する公的機関の冷酷さが浮き彫りにされる。第一次大戦で初めてドイツで使われた塩素ガスを体験し、刑事を止める事を告げに来たフォイルの同僚。彼が今の世を嘆いた「そこらじゅう悪意と憎しみばかりだ。人間性なんて当てにならん」という台詞はとても第二次大戦の時のことを言っているとは思えない。 Season5Episode1「クリスマスの足音」Bleak Midwinter1942年12月。弾薬工場で働く若い女性グレースが、体調不良で手元を誤り、爆発を引き起こして死亡した。1週間前に同僚のヒルダは、グレースが怯えた様子で泣きながら「盗みはいけないわ」と言うのを聞いていた。ヒルダは警察に赴き、グレースの死が事故なのかを調べるべきだとフォイルに話す。工場の幹部は、ここの作業は危険で、事故や病気は珍しくないと言うが…。七面鳥が欲しくてたまらないサムの心もミルナーに反感を抱く警官の心もミルナーに疑いを抱く恋人の心も皆知っていて前二者に対しては掌の上で転がしてしまうフォイル無双!のはずだったが次回に不穏な気配が。 邪魔な旦那を共謀して殺すのも爆弾で人を殺すのも同じ殺人なのに、爆弾で人を殺すのは祖国を守るためで、「そういう仕事に就いている人は国家にとって必要だから訊問出来ない」という欺瞞には耐えられない正義の人フォイル。彼のような人の生死に差をつけない人こそが必要なのに。Season6Episode2「壊れた心」 Broken Soulsナチスドイツのユダヤ人に対する蛮行がやっとメディアに出るようになった頃。誰より暴力を憎みながらもいざ敵国人と出会ったら衝動的に動いてしまった医師。時には理性=必然より感情=偶然が勝ってしまう、ということをサッカーの賭けという細かいエピソードにまで広めて伝えた回。Episode3「警報解除」All Clear息子アンドリューが帰って来た時、大げさな表現でなく、ちょっとだけ口角を上げて喜びを表現するフォイル。戦争に勝ったから終わりではなく、復員兵、ドイツ人との関係、戦争中の犯罪など、むしろこれからが困難の始まりということをわかっている側と無自覚な側を対比的に描く。うわー、今頃になって「つきあおう」&人気のいない浜辺でプロポーズ。アンドリューったら、なんて調子がいい!と思っていたら声が 「マスケティアーズ」 のアトスと同じだったんですね。なかったことにされた戦闘を逆恨みして人を自殺に追いやる米軍キーファー少佐。替え玉診察をして徴兵を逃れたことでずっと怯え、やらなくてもいい殺人を犯してしまった立候補者。戦争さえなければ彼等は殺意を抱かなかったのか。少佐から「君だけは変わらない」と言われるフォイル。Season7 Eposode1「帰れぬ祖国」The Russian House初めてのやりがいある事件についフォイルを意識して遠ざけてしまうミルナー。相変わらず弱き者の味方のサム。「6年も殺し合い=戦争をしてまだ殺し合い=殺人をする」ためフォイルの戦争は終わらない。そして本当の戦争もまだ終わっておらずチャーチルの退陣によって冷戦が先鋭化。Episode2「差別の構図」 Killing Time戦争という非日常だから享受できた権力と特権に取りつかれる男、両親を奪った戦争を憎み兵役拒否する男、奪われる側に立ち戦争で肥え太った実業家が許せず犯罪にのめりこむ男女。戦争では平等に戦わせておきながら根底の差別意識が抜けない男。いつもフラットなフォイル。Episode3「反逆者の沈黙」The Hide ゲスト出演 アンドリュー・スコット念願かなって警察を辞職したフォイルは、やり残した仕事のために渡米する手続きをした矢先、青年ジェームズ・デベローの無実を証明するべく奔走することに。ジェームズは名家の息子だが、戦地で捕虜になったのち、ドイツ軍と共に戦う英国人部隊"英国自由軍団"に加わり、反逆者として死刑に直面していた。しかし、フォイルが面会に行っても彼は何も語ろうとしない。一方、デベロー家の秘書が殺害され、ミルナーが捜査に赴く。サイコパスも演じられるアンドリュー・スコット扮するジャックが、フォイルが真実を言い当てた時絶妙のタイミングでぽろっと涙を流す。フォイルの遠い日の花火ではない恋が明かされジャックへの思い入れの訳が明らかになるSeason7ラスト回しみじみ。来週は日本人にはちょっとキツイ回。Season8Episode1「新たなる戦い」The Eternity Ring人類初の核実験が成功し、原子力開発と冷戦を背景にした東西スパイの情報戦が始まっていた。イギリスの諜報機関の保安局が、ソ連のスパイ網"永遠の輪"の調査にフォイルを引き込む。元運転手サムと彼女を秘書としている科学者が、原子力研究の情報を漏らしていると疑われたのだ。フォイルは科学者たちやソ連のスパイに接触、"永遠の輪"とサムの謎を追う。やがて、仕組まれた罠が浮かび上がってくるのだった。政治家の妻として新たな道を歩み出したサムだが天真爛漫な所は変わらないでいて欲しい。大戦が終わりイギリスの新たな敵に浮上してきたのはフォイルの背後に映る独裁者スターリン率いるソ連。釣りが好きなフォイルに「どうせ釣るなら大物を釣ったら?」という誘い文句がいいな。Episode2「エヴリン・グリーン」 The Cageロシアの亡命高官が3人、MI5の用意した隠れ家で殺された。隠れ家の場所をソ連に教えたスパイがいるらしい。折しも全身に傷を負った身元不明のロシア人が病院で死亡する。フォイルは、病院の近くにある元捕虜収容所の建物に事件の鍵があると気づく。一方、サムの夫アダムは選挙に立候補。遊説中に、娘が行方不明になったという女性と知り合う。娘の名前は、スパイ容疑のかかった外務省の女の名と同じだった…。「ダウントンアビー」でグランサム伯爵夫人付スプラットを演じていたジェレミー・スウィフトがサムの夫アダムの選挙参謀。本音を口にする度ファンを増やす愛すべきキャラ、サム。MI5 パートに代わり残念ながらトリオは見られない。刑事時代国家権力の圧に苛立っていたフォイルはどう動く?Episode3「ひまわり」 Sunflowerフォイルはオランダ人教授ファン・ハーレンの保護を命じられる。その正体はドイツ人で元ナチス親衛隊少将シュトラッサー、MI5の貴重な情報源だった。ナチスを嫌うフォイルが対応を渋るうちに、シュトラッサーの身は次々と危険にさらされていく。一方、サムの夫アダムは政務秘書官となり、農地を強制収用された男から相談を受ける。戦後に買い戻す約束だったが地価が倍に跳ね上がっていたのだ。アダムは政府の不正を疑い始める。戦後少なからぬドイツのSSや科学者が裁きの網を逃れた史実に材を取ったエピソード。必ずしもフォイルと馬が合わなかった(だけに意外な)アーサーがおいしい役どころ。もはや戦後ではない人と戦争を引きずる人との対比。妻になっても相変わらず突っ走るサムのおめでたでSeason8は幕。Season9Episode1「ハイキャッスル」 High Castle大学教授ノールズが刺殺体で発見され、服のポケットから、ロンドンに本社を置くアメリカの石油会社会長、デルマーの自宅住所のメモが見つかる。デルマーはMI5に協力し、英国が石油を獲得できるようイランと交渉を進める重要人物だ。二人の関係を明らかにすべく事件の調査を始めたフォイルは、ノールズがニュルンベルク裁判で通訳をしていたと知り、現地へ赴く。そして事件の裏に潜む、戦争とビジネスの闇を暴き出していく。女性有権者の働く権利を守ろうとする一方身近な妻サムの働く権利を阻害していたことに気づくアダムいい夫。冷え切ったデル・マー夫妻との対比。「戦争も政治も関係ない。ビジネスをやっているだけ」とはいかにも死の商人の言いそうな事。「MI5に単純な事件はない」ようやく悟るフォイルEpisode2「エルサレムの悲劇」 Trespass ゲスト出演 アレックス・ジェニングズ英国が委任統治していたパレスチナで、ユダヤ人テロ組織により、英国軍司令部の入るホテルが爆破された。その4ヶ月後、ロンドンではパレスチナ問題を話し合う国際会議が開かれることになり、フォイルの所属する情報部が警備を任される。そんな中、裕福なユダヤ人大学生が襲われ、その父親が殺害される事件が発生。一方、戦後の窮乏生活への不満が充満する町で、ネオファシスト組織の拡大を目指す男が演説会を開くことになるが…。もともとバルフォア宣言とマクマホン宣言の二枚舌外交が招いたアラブとユダヤ人の不和。「外国人のせいで祖国が落ちぶれる。我々の仕事も住宅も外国人が奪う」とアジるルーカスはかつてのヒトラーのよう。移民問題を抱える現代のイギリスにも通じる外国人排斥が過激化する戦後の英国。Episode3「エリーズのために」Eliseフォイルの同僚ヒルダが銃で撃たれ、犯人は「エリーズのためだ」と復讐らしき言葉を残した。やがて、ヒルダが戦中に属していた特殊作戦執行部の諜報員の暗号名がエリーズと判明する。彼女を含め9人が数か月間で死亡する悲劇があったのだ。その原因として組織内に内通者がいると考えられ調査が行われたが、真相は謎のままだった。関係者全員に復讐しようとする犯人を止めるため、フォイルは9人の死の真相を探っていく。小説「戦場のアリス」を彷彿とさせる渡仏した英国女性スパイの逸話。戦中を生き抜きこの世界の非情さを知り抜いてきたはずのピアースが最後に見せた“私の娘達”への愛情。前回に続き「これはビジネス」を強調する悪徳実業家。喜怒哀楽総ての感情を表現し得る口角上げのフォイルズスマイル で幕。刑事フォイル DVD BOX1 [ マイケル・キッチン ]刑事フォイル DVD BOX2 [ マイケル・キッチン ]楽天ブックス
February 9, 2019
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みなさん、こんばんは。IOCバッハ会長の「いかなる犠牲を払ってもオリンピックを成功させねば」発言が波紋を呼んでますね。さて今日はあの文学小説のモデルになった人物の伝記を紹介します。脱獄王ヴィドックの華麗なる転身Der Detektiv von Parisヴァルター・ハンゼン訳小林俊明脱獄囚から市長へ、一転執念深い警部に追われて逃亡生活を繰り広げる。激動のフランスを生きる一人の男性の生涯を描いたヴィクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル』の主役、ジャン・バルジャンにモデルがいたのは最近知られている。 彼はパン屋に盗みに入ったが、パン屋の倅だった。おや?なぜ自分の家に盗みに入る?実は父親が、食べ盛りの子供とぼろの服を着ている妻がりにも関わらず、自分だけ贅沢をするために、金をためこんでいた。“飢えている子供のためにパンを盗みに入る”ようには現実はキレイに出来ていない。その時相談した相手が悪かった。貴族の生まれながら名うての悪で、まだおぼこいヴィドックは強盗に加担させられてしまう。 幼い頃から向学心も豊かだったヴィドックは何か国語も習得し、フェンシングの技術も見ていただけでマスター。一種の天才だ。生育環境がもし違っていたら、才能を早くから生かす道もあったろう。それなのにサーカス団で珍妙な化け物コスプレをやらされたり、強盗団の仲間にされたりと不運続きの人生が続く。 泣く子も黙る警察大臣ジョセフ・フーシェに見込まれて、遂にパリ警察に就職を果たす。しかし“出る杭は打たれる”の例え通り、有能さが嫉妬され、信頼してくれた王がなくなれば庇護者を失い、後任からは誹謗中傷される。それでも能力だけは誰も無視できず、何と海の向こうからも教えを乞いにやってきたそうだ。 バルジャンと異なり神への回心はかけらもないが、彼なりに職務に忠実で、同じ囚人だった仲間の救済措置を個人で行っているなど、ひとかどの人格者と言えるのではないだろうか。脱獄王ヴィドックの華麗なる転身 (論創海外ミステリ 259) [ ヴァルター・ハンゼン ]楽天ブックス
June 8, 2021
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みなさんこんばんは。俳優のチャド・マックイーンがなくなりましたね。土曜ドラマ「3000万」を見ました。【放送予定】総合2024年10月5日(土)よる10時~スタート<全8回>BSP4K 毎週土曜 午前9時25分~[再放送] 総合 翌週水曜 午前0時35分~【出演】安達祐実青木崇高 野添義弘 愛希れいか 森田想 加治将樹 持田将史 工藤遥木原勝利 萩原護 山岸門人 味元耀大 栗原英雄 片岡礼子【脚本】弥重早希子 名嘉友美 山口智之 松井周 from WDRプロジェクト【音楽】渡邊琢磨【演出】 保坂慶太 小林直毅 【制作統括】 渡辺哲也【プロデューサー】 上田明子 中山英臣 大久保篤第1話コールセンターの派遣社員として働く佐々木祐子は、家のローンやピアノの才能あふれる息子の教育費に悩んでいる。倹約を心がけるが、元ミュージシャンの夫・義光は、大した稼ぎもないのに「なんとかなる」と楽観的。そんな一家が事故に出食わし、甘い誘惑を手にする。しかしそこには危険なクセ者の影が。平凡な家族の日々が怒涛の展開で非日常へ。5分先も読めない!スリリングな物語が幕を開ける。「同情するなら金をくれ」で有名な 家なき子 安達祐実 さんが成長して同情しても金をくれない社会なら誰にも何も言われないならいいんじゃない?と大金を手にする話。しかし犯罪がらみでいろんな尻尾がついていそう。第2話ソラが意識を取り戻した!黙秘を貫くソラに対し、奥島と野崎は繰り返し病室を訪ねて取り調べる。蒲池と長田は3000万を取り返すためにソラの拉致を画策。祐子と義光は純一が金を獲ったことをソラが覚えていないか不安になる。ソラを狙う警察・闇組織・佐々木夫婦が病院で遭遇してしまう。それぞれの思惑が交錯する、カオスと激動の第2話。手元に置いてあれば使いたくなるしいつしか自分のものだと思いたくなる。とうとう自分の ために使ってしまった義光と死人が出てしまったのを目の当たりにした祐子。黙っている限りどんどん犯罪者側に近づいていく。怖いお兄さんに追われているソラを抱え込んでしまいどうなるのか。第3話湖に蒲池が沈んだ。祐子はその秘密を共有するソラと同居をするハメになり、ソラの生い立ちに驚かされる。蒲池の失踪は奥島と野崎の捜査を進展させ、坂本と長田の動きを暴走させていく。警察も組織も佐々木家に近づく中、異常事態と誘惑に囲まれた祐子と義光の倫理のタガは緩んでいく!価値観揺さぶる急展開、危険で甘美な第3話。自分だけ食い散らかして金をぽんと渡して去っていく栗原英雄 。娘を厄介者扱いする母親の言葉をそのまま言わなかった祐子の気づかいを有難く思うはずもなく姿を消すソラ。少しずつあの金は自分が当然自由に使っていい意識になりつつある祐子と義光。第4ソラが全てを持ち去った。日常に戻ろうとする祐子と義光だが、一度大金を手にした夫婦は元のママではいられない。義光は音楽の夢を再燃させ、祐子は職場で爆発、初山や舞を戸惑わせる。奥島と野崎の捜査はソラの母に及び、3000万に気付く。そして坂本と長田が祐子に迫る。絶対絶命!暴走と絶望の第4話。素人考えで行動してきた事がラッキーにもうまくいった時期は終わり「怪しい金はすぐに使わない。足がつくから」「犯人は犯行現場に戻る」犯罪ものの定説通りの展開がやってくる。いよいよ荒事も厭わないワル佐々木の前に。一方で警察の目も最も弱いとみられる息子に向けられる。戻るチャンスがあってもブレーキではなくアクセルを選ぶ夫妻。例えば祐子がGPSつけていたにも関わらずソラを追わずこのまま再会して金の山分けを断っていたらこの先はなかった。仲間の一発アウトでメジャーデビューのチャンスを逃しながら自分も危険領域にいると思わない楽観的な義光。第5話仕事も純一の信頼も失った祐子と義光。あろうことか闇組織に取りこまれ犯罪の片棒を担がされる。そこで思わぬ才能を発揮してしまう祐子だったが、罪悪感に苛まれていく。一方、奥島と野崎は坂本の足跡を追い組織に迫る。祐子と義光は生き地獄から抜け出すべく起死回生の作戦を練り始めるが。果たして佐々木家は日常を取り戻せるのか!一か八かの第5話。出来心で金をがめてしまった突発事だけではなく今度は恒常的に犯罪グループの一員として働く祐子。電話相談員の経歴がそれなりに生かされていて仲間から「秘訣を教えて」と言われる件は笑えばいいのか泣けばいいのか。とっさにかけた携帯番号で奥島は電話相手が義光であることに気づく。第6話毎年恒例の奥島の誕生日会。息子・元樹を救えなかった悔いを持つ奥島は、義光の抱える悩みを聞き出そうと佐々木家を訪ねる。奥島の追求を笑顔で交わす祐子と義光だが、ソラを匿っているので気が気でない。裏切り者を探す坂本と長田の影も迫る中、隠し事だらけの宴が開演する。ショーマストゴーオン、疑惑と決裂の第6話 祐子の行動基準は純一。取り戻した楽器を義光のもとに戻さず金に換えた祐子のエピソードは今回の二人のちぐはぐを示唆。坂本の前で偉そうに食べまくっていた男は単なる運び屋。奥島の情の前に遂に全てを話す義光。警察と繋がったことで活路が開けるのか。 第7話義光の自白によって追い詰められた祐子。再開した闇組織でも軽く扱われる坂本。野崎は佐々木家を家宅捜索するも証拠はつかめず、退職した奥島も手出しができない。皆が八方ふさがりの中、ボス発見の決定的な手がかりを持つソラが動き出す!登場人物の思わぬつながりが事態を変える!ラストまで残り2話、遭遇と謀略の第7話。 組織の規模など考えたことがなかった坂本がだんだん同情心を寄せられるキャラに。自首したものの物的証拠がないため釈放されぽかんとする義光は帰宅すると使われる者どうし手を組もうという話になっているスピード展開。何も知らずぐっすり眠る佐々木家だがまだラス1だ。最終話欲望とその場しのぎの選択で自らを追い詰めてきた祐子。佐々木家に再び平穏な日々は訪れるのか!?最後まで先が読めない!決断と結末の第8話。「盗人を捕らえて見れば我が子なり」という諺もあるが掛け子詐欺など少し自首勉強すれば簡単にできてしまいそれなりに組織ができていく。一網打尽ではなく警察の網からすり抜けた者もおり警察と犯罪組織のいたちごっこは続く。しかし祐子たちはその網から抜け出す。FODオリジナルドラマ「REAL 恋愛殺人捜査班」を見ています。Episode.17人の恋人とデスノート(前編)ヨガインストラクターの本宮亜希子が何者かに毒を飲まされ殺害された。「恋愛感情のもつれによる犯罪特別対策班」-以下「恋愛殺人捜査班」-の大儀見壮真と夢川幹也は遺体のそばに落ちていた1枚の紙に注目した。それは本宮をはじめ女性7人の名前が記されたリストで全員が有名シェフの新城修司の恋人と判明。大儀見と夢川は痴情のもつれによる犯行と睨み新城を聴取するもアリバイがあった。だとすると犯人は誰なのか?リストは誰が何のために作ったのか?暗礁に乗り上げる一方、リストの女性たちが次々狙われついには第二の殺人まで…“リスト”は”デスノート”へと変貌を遂げてゆく。Episode.27人の恋人とデスノート(後編)ヨガインストラクターの本宮亜希子に続き、華道家の浅間志帆も遺体となって発見された。「恋愛殺人捜査班」の大儀見壮真と夢川幹也は事件直前に殺害現場を訪ねていた恋人のシェフ新城修司を再び聴取。「7人を平等に愛している」と語る新城は「何で私が愛する恋人を2人も殺すというのか?」と疑惑を否定し不適な笑みを…一方、リストの女性のひとりで新城のレストランで働くスーシェフの高野エマは新城を必死にかばうも不審な点が…そんな中、警察と事件関係者しか知る由のない7人のリストいわゆる“デスノート”がネットに流出!事件は急展開を迎える。それにしてもすごい捜査班だな。案件いっぱいありそうだけど。バディいいですね。竹財さんはゲスト出演は結構下種なモテ男の役が多いな。Episode.3魔性の女性教師(前編)高校教師で吹奏楽部の顧問でもある君塚明奈の夫・海人が何者かに刺され殺害された。「恋愛殺人捜査班」の大儀見壮真と夢川幹也は海人に多額の保険金がかけられていることから妻・明奈に疑惑の目を向ける。だが犯行時刻に明奈は学校内にいたと関係者たちが次々に証言、つまりアリバイがあった。だが明奈には禁断の秘密が!吹奏楽部の部員・村雨大地と肉体関係を持っていた…大儀見は“明奈が大地を洗脳し夫を殺害させた”と睨み異様なまでの敵意を明奈に向ける。夢川はそんな大儀見に疑念を抱き人事記録から大儀見の経歴を調べると意外な事実が…。俺はお前みたいに不真面目じゃない!とことあるごとに言い続けている大儀見の方が実はとことん行くところまでいった過去があり。教師と生徒の恋愛は恋愛ものの1ジャンルとしてノンフィクションでは人気があるのだが。Episode.4魔性の女性教師(後編)夫を殺害された高校教師の君塚明奈は悲劇のヒロインなのか?魔性の女なのか?「恋愛殺人捜査班」の大儀見壮真は明奈が教え子である村雨大地を誘惑・洗脳し夫を殺害させたと推測する一方、夢川幹也は教師に恋していたとはいえ殺害に手を染めるのかと疑念を抱く。2人の捜査が混迷する中、学校裏サイトに明奈が複数の男子生徒と肉体関係を持っているとの告発が!大地は怒り明奈を問い詰めるが…明奈は「信じて。私たちは、大丈夫」とささやく。明奈の“鉄壁のアリバイ”は破られるのか?“魔性の女”の正体が暴かれる。魔性の女教師は実は生徒への純愛に生きていたというオチでしたね。Episode.5死を予告する妻の叫び(前編)会社員刈谷義春の妻・刈谷朋美が自宅で死亡した。自傷行為の形跡があり睡眠薬を飲んだことによる中毒死であることから自殺と推測された。だが「恋愛殺人捜査班」トップの御仏玲子の指令により大儀見壮真と夢川幹也が捜査することに。カギは朋美が生前に残していた“動画”…錯乱状態で「死にたくない!殺される!」と叫んでいた意味は?実は朋美には“不倫の過去”があった。その後、朋美の裸の写真が何度も送りつけられるように…以来、朋美の精神状態は悪化し引きこもるようになった。義春は妻の不倫相手・井畑康の仕業と怒りをぶちまけるが…妻を愛しすぎる夫VS見えざるストーカーの行方は。幸せそうなカップルに届く宛名なしの郵便。そして次に登場した時には妻は狂乱して死んでいた。心当たりのなさそうな夫。犬がかわいい。Episode.6死を予告する妻の叫び(後編)死亡した刈谷朋美の夫・義春と朋美の姉・田辺京子は不倫関係にあった…2人が共謀して殺害に及んだのか?「恋愛殺人捜査班」の大儀見壮真と夢川幹也は捜査を続けるが何者かが朋美に睡眠薬を飲ませた形跡はまったくない。そんな中、義春の自宅に再び朋美の裸の写真が届けられた。朋美の元不倫相手・井畑康の嫌がらせなのか…井畑は朋美の死とどんな関わりがあるのか?朋美が生前残した「死にたくない!殺される!」と叫ぶ動画の意味は?懸命の捜査が続く中、警察上層部から“捜査打ち切り”との通達が。虎に翼 で穏やかな彼氏を演じていた和田正人さんが恐ろしい妄執に取りつかれた男性を演じていました。犬がひたすらかわいかった。
November 23, 2024
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