空腹ラッコの雑記帳

空腹ラッコの雑記帳

2013/04/04
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定義の役割


 前回まで考えてきて、そうではなさそうだという感触が強まってきました。「定義」の中にも、「原論」でかたられる世界の性質を理解し、証明をより精緻化するためのヒントが潜んでいるように思えてなりません。

 一方で、整理がゆきとどいていない印象もぬぐえません。「定義」であるにもかかわらず、何を意味するのか説明のない言葉が現れてきます。直線の定義にある「 点について一様に横たわる 」、円をはじめとする図形の定義で登場する「 囲まれる 」、「境界」は定義されているのですが、そこにある説明を伴わない「 端 」。また、「 交わる 」のように、証明に頻発する重要な言葉が、定義では扱われていない、ということも起きています。

ヒルベルトが「原論」のような幾何学の理論体系を精緻化することを試みた「幾何学の基礎」では「 交わる 」という言葉は 単独では (←4/14加筆)使われず、 「点~において」という言葉が添えられ、さらに同義の表現の本命として (←4/14加筆)(一方の直線が他方の) 直線上の点を通る という表現が選ばれています。これによって「 交わる ところに点がある」ことも、「 交点 がどちらの直線の上にもある」ことも、曖昧さなしに保証できます。「原論」に比べ言葉や表現の選び方に十分な吟味がなされたことが伝わってきます。


 厳密さが称えられ、それゆえに「不備」の批判が絶えない「原論」ですが、それだけに「定義」のもついささか雑然とした雰囲気について、すくなかなぬ違和感を押さえられません。

更新履歴
4/14 注釈部を加筆





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最終更新日  2013/04/14 11:46:48 PM


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