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一夏5413

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2022.01.09
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カテゴリ: ティアラ文庫

ティアラ文庫
宇奈月 香さん
​
「​​ 公爵家のため結婚したものの、事故で記憶の一部を失ったエルティーナ。 ​
​​​ 夫だという美貌の男に愛を囁かれ、淫らな愛撫と快感に溺れていく。
「君と夫婦になる日を夢みてた」
慈しまれる幸せな日々。
だが夫の双子の兄であるイヴァンに片想いしていた記憶を取り戻し、
​ もしかしてこの人はイヴァンなの? 運命に翻弄された一途な男が仕掛けた愛の罠とは!?」

ティアラ文庫作品詳細ページよりあらすじ引用




美麗な表紙イラストに惹かれて読んでみたら内容も面白く、私が初めてのピッコマ課金を捧げた作品であり、紙媒体でも手元に置いておきたくて結局文庫の方も購入してしまいました(*^-^*)


ここからネタバレ有りな感想です。
去年の秋以降暫くピッコマのノベルスランキング上位にいた作品のため、会員の方はそちらで目にしたことがあるかも。


ヒロインは領地の水害で当主である父と跡継ぎであった兄を一辺に亡くした公爵令嬢エルティーナ
ヒーローは親同士が親友で幼いころ婚約者になったヒロインの許嫁で次期伯爵のイヴァン
イヴァンには瓜二つの双子の弟・シモンがいます。


父と兄を亡くし、病気がちな母を抱え途方に暮れるエルティーナ。
この国では女性は爵位を継げず、後継がいない場合国に公爵位を返上しなければなりません。
しかし、残された母や公爵家を慕ってくれている領民たちのことを思うと当然そんなことはできず、エルティーナは婿を取らなければいけなくなるんですが、許嫁のイヴァンはもうすぐ伯爵家を継ぐことになっており婿入りは望めそうもない。
幼いころからイヴァンに恋していたエルティーナは彼に婚約解消を告げ、葬式の時意気消沈していた彼女に優しく声をかけ婿入りを提案してきたイヴァンの弟・シモンと結婚することになります。

が、このシモンがとんでもない食わせ物で、無愛想だけど努力家で頭がよく仕事のできるイヴァンに比べ、要領よく愛想はいいものの飽きっぽく怠け癖のあるシモンは、自分の欠点を棚に上げ双子なのに長男というだけで伯爵家を継いだ兄に長らく嫉妬していました。

(基本長男が家を継ぐので次男や三男が爵位を得るには婿入りするのが常)
しかも、エルティーナと結婚し公爵位を継いだ途端本性を現し、彼女の母が亡くなると愛人を屋敷に引き入れエルティーナは離れにある乳母の家に追いやられ、以来不遇な扱いを受けるように。

そんなシモンの行動をイヴァンは度々諫めていましたが爵位はシモンの方が上になってしまった為、強くは出れずそのうちブルジョワ公爵邸には出禁となり、エルティーナのことを思うとイヴァンは気を揉む日々。
それもそのはず、イヴァンはある出来事がきっかけでしたが素っ気ない態度をとりつつもずっとエルティーナが好きだったのだから。実はお互い両片思いだったというやつです。


そんなある日、どうしても外せない舞踏会に周囲に不仲を隠しつつ出席したシモンとエルティーナ。

結婚してもう3年、気がかりだった母も亡くなったことだし公爵としての役目をきちんと果たしてくれるなら自分が身を引くから好きにやればいい、と。
おまけにエルティーナはイヴァンを想い続けていたためについ初夜を拒否したこともシモンを怒らせていた原因で二人はずっとそのまま白い結婚でした。シモンが愛人を作ったのは自分にも原因がある。
シモンもそう望んでたはずだと思いきや、母の采配で(実はイヴァンの入れ知恵だった)公爵家の財産は全てエルティーナの名義となっており、シモンが好き勝手には使えないようされていました。
そこで、彼はならば彼女が事故で死んだことにすればいいと金で雇った強盗に彼女を襲わせます。

この辺のやり取り(特にシモンの物言いが)がホントに胸糞で、読んでてかなりイラっときました。
まあ、最初から地位と財産目当ての結婚でしたからね。
イヴァンがいい男なだけにどうしてこんなにも弟の方は歪んでしまったのか、身内の妬みってのは根深いものなんですねぇ。この場合双子ってのも大きい原因だったのかもしれませんが。

強盗に追われて崖から落ちたエルティーナは頭を打ち失神、運よく発見が早く事なきを得たものの目覚めた彼女はある一部分のみの記憶を失っていました。
そしてシモンは疑いを恐れてか襲撃された痕跡を残して行方不明に。
事件を聞きつけエルティーナをかいがいしく看病していたイヴァンは自分がシモンだと名乗り、当主として公爵家で采配を振るい献身的に彼女を愛し尽くしますが、一緒に過ごすうちに幸せなのにかすかな違和感を覚えるエルティーナ。

そんな生活を重ねた中、図書室で家族のアルバムを見たことをきっかけに彼女は全て思い出し、後日事の真相をイヴァンに尋ねついに彼の本心と想いを聞きます。
お互い好きだったと分かりハッピーエンドと思いきや間の悪いことに事件以来行方をくらませていたシモンが屋敷に現れイヴァンには公爵位を渡さんと抵抗しますが、彼を匿っていた愛人を蔑ろにしたおかげで企みは全ておじゃん。

シモンは逮捕されエルティーナとは正式に離縁が決まり、イヴァンが婿入りして新たに公爵位を継ぐこととなりました。
空席になったミケラグール伯爵位は引退していた彼の父が再び担い、将来イヴァンとの子に継がせるとのこと。
本来、余計な画策さえしなければシモンは伯爵位を継げたのにバカなことをしたもので。

最初からイヴァンの手を取っていればこんな回り道せずに済んだんでしょうが、苦労したヒロインの3年間は一体。
そんな彼女を影ながら支え続けていたイヴァンがいなければもっと大変なことになってたでしょう。
まあ、彼の態度も分かり難かったのでエルティーナもそりゃ婿養子に来てくれとは言い難かったなとは思います。
長らく自分は嫌われてると思ってたのもあったし。
とは言え、彼女の誤解もシモンが過去から色々やらかしてたせいでもあるので、(イヴァンが用意していたエルティーナへの心尽くしの誕生日プレゼントを毎年横取りして自分からだと偽って渡していた)つくづくこの作品の諸悪の根源はシモンでしたが相応の罰は受けたのでね。
彼の愛人の態度も最初もイラっとはきたのと、強盗の件は彼女の作戦だったので同情はできませんが、この人も上手いこと乗せられてた上に本気でシモンに惚れてただけ。
ある意味この愛人もシモンの被害者ではあったけど、やらかしたことを思えば、修道院行きになったのは致し方ないことか。


じれじれ度はままありますが、クールに見えたイヴァンが実は愛に熱い男でロマンチストだったのが個人的にかなりの好印象。話の展開も面白かった。
終章での二人の甘い雰囲気は砂糖マシマシです。


評価
★★★★★
乙女系を読みなれない方にも読みやすいかと





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最終更新日  2022.01.10 11:22:51
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