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一夏5413

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2026.04.20
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カテゴリ: スターツ出版文庫



2026年3月刊
スターツ出版文庫
著者:緋村燐(敬称略)
結界の糸を作る巫女として高い霊力を持っていた藤花は、親友の緑子と優しい婚約者に恵まれていた。しかし、妖魔に襲われたことで一変する。顔に残った痣のせいで「毒巫女」と虐げられ、藤花の婚約者はいつしか緑子のものに。絶望の中、最強の結界師・巽に糸を見初められ「俺が痣も絶望もすべて消し去ってやる」と求婚される。子を成せば痣が消えると知り花嫁となった藤花。愛なき結婚のはずが、巽から宝物のように扱われ愛を注がれて…。懐妊し幸せな藤花を許せない緑子は、流産させようと画策するがーー!?


登場人物
 志島藤花=妖魔に襲われ、毒巫女と蔑まれていた少女。
  黄賀巽=帝都の結界を護る御三家の一つ・黄賀家の嫡男。
 勝田緑子=勝田侯爵家の令嬢。藤花に敵意を持っている。


帝都を護る結界師が使う糸を紡ぐ「糸練りの巫女」
高い霊力を持ち、優れた巫女として持て囃されていた藤花は決して驕ることなく、心優しい娘だった。巫女たちの育成機関つむぎ舘の館長・遠原節子の一人息子の孝志との婚約も決まり、幸せな日々を過ごしていた。そんなある日のこと、姉のためにと清水を汲みに山に入った朱梨が夜になっても帰らないと騒ぎに。親友の緑子から霊力の高いあなたなら見つけられるかもと言われ、子供の時に見知らぬ少年から貰った守護珠を握りしめた。私にはこれがある、だからきっと大丈夫。
そうして山に分け入った藤花は無事に妹を見つけたが、妖魔に襲われ負傷。ほんの少し頬をかすめただけだというのに陰の気は彼女の身体を蝕み、美しかった顔には醜い痣が浮かんでいた。しかも、陰の気は藤花の霊力にも影響を及ぼし、紡ぐ糸は赤く染まっていた。


孝志は早々に藤花を見限り、今は緑子と婚約。あれほど藤花を持て囃していた節子や他の巫女たちも蔑みの目を向け聞こえよがしな悪口で彼女を貶めた。親が村長なのもあって追い出されはしなかったが毎日が針の筵のよう。
こんな日々が一体いつまで続くのか、疲弊した彼女の耳に燥ぐ巫女たちの声が聞こえる。どうやら帝都から結界師がつむぎ舘の見学に来るらしい。しかも花嫁探しも兼ねてのことらしく、皆が騒がしいのも頷けた。まぁ、私には関係のない事だけど・・・。作業を終えて宛がわれている小屋に向かうとその前に一人の青年が立っていた。手には藤花が紡いだ赤い糸が。不吉だから捨てろと節子に怒鳴られても捨てられずにいたものをどうしてあの人が。それ、私のです返してください。声をかけると振り返った青年は驚き、これほど俺の霊力に馴染む糸は初めてだと感動している。そして「俺と結婚してくれ」の言葉にビックリ。

彼こそが御三家・黄賀家の嫡男の巽と聞いてさらに驚いたが、それ以上に驚愕したのは村の住人と巫女たちだった。その娘は毒巫女で、と節子が止めるのを巽は一睨みで黙らせ、藤花を覗き込むとその痣、俺なら消してやれるぞと囁いた。その言葉を聞いて色々限界だった藤花は彼からの申し出に頷いていた。
突然決まった藤花の結婚、面白くないのは緑子だった。
高位貴族の娘であってもここでは何一つ藤花に叶わなかった。姉にコンプレックスを持っていた朱梨を唆し藤花を妖魔に襲わせ毒巫女に堕としたまでは良かったが、損なわれていなかった霊力が巽の目に留まるとは!巽を見た後では孝志が途端に色褪せて見えて緑子は歯噛みした。

黄賀家に嫁いだ藤花は当初、義母に良く思われていなかった。
いくら霊力が高くとも顔に妖魔に付けられた痣がある嫁など、毛嫌いされて当然だ。だが、巽と結ばれたことで身体に陽の気が満ち、数日もしないうちに痣は綺麗に消えていた。そんな彼女に義母は心から謝罪し、今は良い関係を築けている。
そうこうするうちに藤花の妊娠が判り、黄賀家は喜びに包まれた。特に巽が大喜びで、忙しいながらも妻を気遣った。そんな折、妊娠の報せを受けてお祝いの品を持たされた朱梨が来訪。だが、妹はどこか荒んでいて、藤花が妖魔に襲われたのは緑子の画策であり自分も手伝ったのだと暴露。あの事件以降、態度が急変した緑子にはショックを受けたけれど、そこまで嫌われていた事実に衝撃を受けた。しかも、緑子は朱梨だけでなく他の巫女たちにも藤花の悪評を広めていたらしい。道理で皆が冷たかったわけだ。色々納得がいって嘆息すると怒り心頭な表情の巽が入って来て朱梨を咎め追い出した。
コンプレックスを刺激されてつい手を貸してしまったとはいえ、冷遇されていた期間を思うと妹を許す気にはなれなかった。だがもっと許せないのは緑子だ。
巽の妻になり、早々に妊娠して地位も安泰な藤花を思い相当妬んでいる事だろう。何かしでかさないと良いが。嫌な予感は的中、数か月後、緑子から嘘を吹き込まれていたと知った朱梨が再び来訪。心からの謝罪をし、緑子に気を付けろと忠告して帰って行った。
それから暫く経って、藤花は産み月に。だが、間の悪いことに巽が皇居の結界張り直しを依頼され・・・。



なのに、この状況下で緑子は藤花憎しである騒動を起こし、彼らは危機一髪。
まぁ、これはまたしても夫婦の絆で乗り切るんですけど、緑子の執念深さが凄まじい。他人の評価なんて気にしなきゃいいのに。自分は自分と思っとく方が世の中平和な気がします。
でも悪い事は出来ないもので、緑子は後に捕縛され懲役刑に。
その前につむぎ舘の方もとある理由で罰を受けているあたり、テーマの「ご懐妊×ざまぁ」部分はしっかりと回収されています。
取り敢えず、妹がきちんと改心してくれて良かった。







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最終更新日  2026.04.20 18:49:12
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