P-Blog アイデア&インプレッション

2003.11.16
XML
テーマ: 孤独(20)
「孤独」と「SOHO」という二つの言葉。この言葉は、いくつかの共通点がある。

まず、「孤独」は、「孤独鰥寡」(こどくかんか)という中国の四字熟語の一部だけが使われるようになって出来た単語である。「孤独鰥寡」の全ての文字は、それぞれが、一人でいる状態を表した文字で、それを並べた熟語である。
一方「SOHO」であるが「Small Office Home Office」という、小さな事務所の形態を並べて、その頭文字を取って作った言葉だ。
「孤独」と「SOHO」は、共に、状態を表した単語を集めて出来た総称のような言葉なのである。しかし、総称であるからこそ、いろんな意味を含んでおり、それが、言葉の意味を不明確にしている部分があるように思う。
以前「 3つの孤独 」と題して、記したが「孤独」という言葉に、いろんな意味に分けられるのは、孤独という言葉が合成語だからだと考えられる。「SOHO」という言葉も、自営業者、フリーランス、内職、サテライトオフィス、零細企業、商店など、事務所が小さいというだけで、様々な事務所形態があり、様々な業態が存在する。それを、全て「SOHO」という言葉で、ひと括りにしてしまうのは、無理が生じる事がある。
さて、国語辞典的な事以外に「孤独」と「SOHO」のもう一つの共通点がある。それは「最後は、自分しか、自分を守れない」という事である。
全ての事がそうであるとも言えるが、「孤独」そして「SOHO」という状態では、「最後は、自分しか、自分を守れない」という事が、直接感じ取る機会が多いのだ。そして、自分を守るために、自分で判断して、自分で行動するしかない。

ところで、この1.2年「SOHO」という言葉が、死語になってきた。さすがに、10年使っていると、流行語も疲弊するものだが、「SOHO」という言葉が、主婦や年金生活者の小遣い稼ぎや、ネットワークビジネス、サイドビジネスとしての使われ方が急激に増えたため。自営業、フリーランスの人に「SOHO」という言葉に含まれる事への違和感が増大したからである。また、無作為に送られてくる不快な広告であるSPAMメールでも、「SOHO」という言葉が書かれている事が多いのも、「SOHO」という言葉への抵抗感を増やす原因の一つだと思う。
さて、そのSPAMメールを読むと、不思議なことが、いっぱい書いてある。リスクが少ないとか、儲かるとかの他に、「組織がサポートする」と書いてある。実際のサポートがどうなのかは解らないが、この言葉を信じて、自己責任である覚悟が出来ずに、ついつい夢を見て、誘いに乗ってしまう人がいるのではと思う。まあ、誘いに乗るのも自己責任なのだが・・・
私は、組織に依存しての「SOHO」は、あり得ないと思う。「SOHO」は、一つの事務所であるから、自立性がないといけない。しかし、何かに、依存している形であるならば、それは、自立性を持っているとは言えないのだ。たとえば「SOHO」は、経理や各種の書類作成などの事務機能や、それぞれで判断する決済機能を持っていないといけないのだ。たとえ、どこかの企業のサテライトオフィスであれ、なんらかの権限を持ち、決済するのが「SOHO」というものではないかと思う。
何かのマニュアルに従って動いているというのは「SOHO」と言えない様に思う。たとえば、従来からある「内職」という勤務形態は、事務所機能を持たないので「SOHO」と言えないのである。今「SOHO」と呼ばれている業態の中に、かなり事務所機能を持たないものがある。しかも、SPAMメールによって目に付くことにより、そういう状態のものが増えている様に感じる。それが「SOHO」という言葉を死語に至らしめているのだ。
この10年程の「SOHOブーム」というのは、今まで組織化してきて、実感を失った事に対する反発のように思える。多くの組織や集団は、自立して、自分で感じ、自分で考え、自分で判断をしていくという実感を失わせてきたのかもしれない。
その一方、あまりにも、組織や集団に慣れてしまい、自分で感じ、自分で考え、自分で判断することや、組織や集団の流儀以外の事を行う事への恐れが、「SOHO」だ「独立」だといいつつも、マニュアル化した商法の流行に繋がっているように思う。
文中にも何度か出した「自己責任」という言葉が昨今よく聞かれるようになったが。「孤独」を持ち合わせ「最後は、自分しか、自分を守れない」と実感できないと「自己責任」を取ることが出来ないように思う。
マニュアルに従って行われている「SOHOと呼ばれているもの」について、トラブルが多いと言われているのは「最後は、自分しか、自分を守れない」という実感がない人が多いからだと思う。しかし、組織は、最後には「自己責任」という言葉を使い、切り捨てる。最初の組織が守るという言葉と、最後の自己責任言葉のギャップが、トラブルの元なのである。
そういうトラブルに巻き込まれないために、自分で感じ、自分で考え、自分で判断をするという事が必要。また「孤独」を恐れない事が、「最後は、自分しか、自分を守れない」という実感を生み、それが真の「SOHO」を生み出す。そんな気がする。
今は、一度、集団や組織社会の中で失った「最後は、自分しか、自分を守れない」という実感を思い出す過渡期の時代だと思う。バブル崩壊の処理や政策の無責任さが、「最後は、自分しか、自分を守れない」という実感を思い出す原因にはなったが、長年慣れ親しんでいるだけに、まだまだ、実感を得る事ができないのだ。「SOHO」ブームは、実感を取り戻すというエネルギーによって生み出されたのだと思う。
しかし、その前に「SOHO」という言葉が死語となっていくというのが、少し名残惜しいような気もする。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004.08.12 11:38:35
コメント(5) | コメントを書く
[「個」「孤独」「群」「共同体」] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

お気に入りブログ

・・ 野山ですごす… りおじーにょさん
ゴーヤ泡盛の野毛日記 ゴーヤ泡盛さん
ヅ+の日記 art-labヅさん
アジアン雑貨屋店主… エナエナさん
しみずきみひとの楽… Shimmy0603さん
小島トモオス 小島トモオスさん
新・さすらいのもの… さすらいのもの書きさん
新川てるえの家族の… 新川てるえさん
繁盛請負人ばんたか… 繁盛請負人ばんたかおさん
ヘンかわおいしいお… artlabova-goodsさん

コメント新着

サイド自由欄

設定されていません。

バックナンバー

・2026.10
・2026.09
・2026.08
・2026.07
・2026.06
・2026.05
・2026.04
・2026.03
・2026.02
・2026.01

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: