P-Blog アイデア&インプレッション

2005.02.03
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この数日、某国内損保会社にクレームの電話を掛けることがあった。

まず、今回の件の担当している、その損保会社の茨城県のとあるサービスセンターに電話を掛けることにした。
電話を掛けたとき、担当者をさっさと呼ばず、まず、電話に出た人に、一般論として「書類が届いて、どのぐらいの期間で、入金されるのか」と聞いてみる。すると、個別に違うので答えられないと言うので、状況を説明し、それから、担当者を呼び出してもらった。
担当者は、書類を以前に受け取っているということと、今から早急に手続きをすると言って、電話を切った。
しかし、その時には、何故、遅くなったのかの理由の説明は、ひとつもなかった。
電話を切って、ちょっと気になったので、その会社のホームページを見てみた。
ホームページを見れば、クレームを聞いてくれる専用部署があると思い、探しに行ったのだ。
いろいろ、探索していると。

「同時に、ITを活用した新たなビジネスモデルの構築により、生産性・効率性の高い会社構造への変革を進めております。具体的には、従来の事務のあり方を抜本的に見直し、新事務・新代理店システムの導入を通じて、代理店事務と会社事務の二重構造の解消を図ると同時に、機能特化を中心とした営業店体制の革新に取り組んでまいります。」
とか
「また、企業市民として、企業の社会的責任(CSR)を果たすことは当然の責務との考えから、当社では従前よりコンプライアンスはもとより、リスク管理の強化、ディスクロージャー・IR活動の充実、環境問題への対応、社会貢献活動等に取り組んでまいりましたが、今後とも、信頼される企業風土の確立に向け、コミュニケーションを基軸に、あらゆるステークホルダーとの良好な関係の構築に一層努力してまいりたいと考えております。
以上を通じて、持続的成長と企業価値の向上を実現してまいります。」
なんて書いてある。
これ、この担当者とか、知ってるのかなぁ。2004年の経営に関する情報というIR用の冊子をPDFファイルにしたものにも書かれているんだよね。つまり、株主宛などに対して報告する対外的な公式文書に書かれていることなんだよね。
と思いつつ、結局は、問い合わせフォームが見つからなかったので、今度は、本社のクレーム担当係に電話してみた。
まず、先ほどと同じく、一般論で、手続き終了後の支払いまでの期間を聞いてみたが、これも、一般論で答えられないということで、細かく内容を聞いてきた。そして、こちらが、長い間待たされたにも、その説明がなされなかったことを告げた。
ついでに、その会社のホームページに書かれていた事について聞いてみたが、解っているのか、解っていないのか、明確な答えがなかった。
電話を切って、5分後に、茨城県のサービスセンターの担当者から、血相を変わった状態の、電話が掛かってきた。
「すいません、私が、書類を止めていました」

そこで、新たな、疑問がわいてきた。
この損保は、担当者に案件を任せるのはいいが、組織として、案件を管理できていないのだ。
もうすぐ、個人情報保護法が本格的に施行されるが、この法律は、個人の情報が外に漏れないという事以外に、本人が、自分の情報を管理できるよう、情報を開示できる事も、盛り込まれている。それは、いつでも、どこでも、必要な人が、必要なときに、必要な情報が、すぐに取り出せるということでもある。
これは、コンピュータ化して、データをぶち込んだからと言って、出来ることではない。
アナログ的な状態でも、担当者が、いなくても、処理が出来る状況を作ることが大切なのである。

それが、組織で管理するというものだ。
そこで、もう一度、本社に電話をすることにした。
まず、すぐに、担当者から電話があった事を伝え、早速の対応をしてくれた事をお礼を言った。そして、彼が、案件の書類を放置していたという事情説明があった事を伝えた。
さらに、人は、全て完璧ではないし、物理的に出来ない時もあるし、忘れることもある。案件を担当に任せることは、担当者の責任感を刺激し、いい仕事をさせるモチベーションにもなるが、任せっきりになって、全体として案件の管理が出来なくなって、結果として、会社として、受けている仕事を、放任している事になっているのではないか。担当者は、評価を気にして、血相を変えて電話を掛けてきたわけだが、その口調を聞いている限り、彼に責任を押しつけているだけではないか。組織として、どう対応したいかを聞きたい。と告げた。
苦情係のオペレーターは、今日は担当者の管理者が席を外しているので、後日、連絡をくれるということになった。

そして、翌日。早速、担当者の上司に当たる管理者から電話があった。
まず、部下である担当者が、書類を放置していた事が原因だったとの報告があった。加えて、担当者に厳重に注意をしたと言った。結局は、部下に責任をなすりつけただけだったのだ。
理由については、もう本人から聞いているから、そのサービスセンターとして、こういう事が起こったことの原因は何かと聞き直すと、管理職であるにもかかわらず、答えることが出来なかった。
次に、今から、何をするのかと聞くと、一斉点検をすると言ってきた。
よく、なにかの事故が起きると、記者発表の時に、これから、一斉点検をするという、ケースが多いが。一斉に書類の点検をしたって、ここ、しばらくのあいだ、問題は解決しても、構造を見直し改善しない限り、同じ問題が起きる。
そこで、今回の件は、交通事故に遭って、その会社とのつきあいが出来、今回の事件が起きたわけだが、こういう事件を減らす方法は二つしかない。ひとつは、その損保が、組織として書類を扱ってもらい対応するよう改善することで解決する。もうひとつは、その損保のユーザーが居なくなることで、同様の事件は無くなる。このいずれかだと伝えた。
次に、今回の件を、加害者に連絡したのかと聞くと、ハガキでお金を払った事の通知を出したという。それだけかい。
今回の件で、困っているのは、この損保に掛け金を払った、加害者でもあるんですよね。加害者の方も、保険会社に動いてもらわないと、問題が早く解決しない。対処が遅いと責められるのは、加害者ですからね。遅れた原因を作った損保は、その事実とその理由を、伝えないといけない。
そして、最後に、この損保のホームページの会社案内に書かれている、CSRについて、聞いてみた。
だが、そのことについて、全く答えることが出来なかった。
サービスセンターの管理者といえども、自分の会社案内に書かれている事も知らないのだ。
ホームページや会社案内の多くは、会社案内担当者の一存で作ったり、外注の広告代理店かなんかを通して、コピーライターに書かせているケースが多い。
それだけに、美辞麗句が並ぶことが多い。それだけに、他の会社となんだ変わりのない、内容に結果的になってしまい、その会社のポリシーが表れないだけでなく。書かれている事が、社員も知らないとか、伝わっていないという事がよくある。
CIとかいう言葉が、20年ほど前ぐらいから流行っているが、ほとんどは、VIという、見た目のロゴのデザインを変えての、イメージ戦略にすぎず。会社のアイデンティティの定着という、本来のCIが出来ている所は少数派なのである。
この損保は、金融機関再編の波の中で、4年前に改組された会社だ。新しく生まれ変わった会社は、その時にCIを行う場合があるが、この会社も、CIをやったとしても、どうも、徹底できていないようである。
その日、少額ではあるが、かなり前に届けた、金額の振り込みがあった。とりあえず、手続きはしてくれていたようだった。これで、一応は、問題解決ということにはなるのだが、今回のクレーム電話をした件で、組織内での、情報の共有、理念の共有、責任の分散ということについて、考えさせられる出来事だった。





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最終更新日  2005.02.07 15:12:49
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