イマケンのページ改

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2004.09.11
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カテゴリ: 映画鑑賞
昨夜はなかなか寝付けなかった。

しかたがないのでボクはTV画面で映画「羊たちの沈黙」を見つつ、睡魔の訪れを待つことにした。
映画の内容は、羊たちが沈黙している話ではなく、意外にもレクターという意地の悪そうなおじさん兼人喰いが事件の解決に一役買ったという奇想天外なお話だった。
それからとても恐ろしい話でもあったので、ボクはまどろむどころか、むしろ目が醒めた思いがした。
もっとも、エンドロールが流れるころには睡魔がボクを寝入らせてくれたのだけど・・・。

※※※※※※

目を覚ますと、ボクはいやに薄暗い監獄の中にいた。ボクはなぜか病院仕様の寝台に乗せられたうえ、四肢を拘束されている。何がどうなったのかわけがわからなくて視線を適当に泳がせていると、まもなく左の壁際に人影を見つけた。「誰です?」と尋ねるまでもなく、ボクにはそれがレクターさんであることがわかった。
そしてボクをここに連れてきたのはきっとレクターさんに違いないだろうと思い、彼に尋ねてみた。しかし返事はなかった。耳が遠いのだろうか?まったくこちらに反応した素振りはみせない。

しばらくすると、レクターさんがこちらに気づいて歩み寄って来た。彼はボクの目の前で立ち止まると、ひとしきりの笑みをつくり、突然真顔にもどったかと思えば今度はボクのお腹に視線を落とした。そしてスローモーに動き出した。どうやら食事の準備を始めるらしい。



さぁ、レクターさんのディナータイムの始まりだ。
食前、彼は意外にも日本語で「肉、いただきます」と述べて合掌した。
それからレクターさんはおもむろにボクの腹部に顔を近づけると、芳しい人肉の香りを楽しんでいるのだとばかりに「んー」と鼻をならした。彼はいつのまにか手にしたワインをちびちびと飲み下しつつ、ボクの体温に蒸されて立ちのぼるタコ焼き風味にすっかり酔いしれている。その様子を静かに見守っていたボクは、もしやこのままワインで酔いつぶれてくれるのでは?と、いささかの安堵と希望を感じて不覚にも瞼を閉じ、神に祈ってしまった。瞬間、ボクは腹部に異様な熱さを感じた。思わず目を見開き注視してみると、すでに腹筋とその下の臓物の一片が食いちぎられ、レクターさんの血に溢れた口へとおさまっていた。三噛み、四噛みした後、彼は落ち着き払ってコメントした。
「タコ焼き風味はうまいけど・・・肉が今一つだね。いくぶん悪に染まりすぎた肉だ!」

※※※※※※

ボクはある種の興醒めを伴いながら、現実に目を覚ました。
結局、就寝前に祈願した「夢でレクターさんに食われてみたい」という望みが果たされないどころか、フツーの夢さえみられなかった。
そういうわけで今回、ボクは正気の世界で上記の望みを楽しむことにしたのである。めでたし。





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Last updated  2004.09.12 23:38:53
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ユーキ♂@ 盛り上がりすぎ(ミ ̄エ ̄ミ) まだ始めてから2ヶ月だけど毎日入れ食い…

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