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2025.07.01
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こんなの初めて見た。
オランダ産でピンパーネル・オーベルジーヌという品種らしい。
うん?
オーベルジーヌという語を見て、久しぶりに西脇先生を思い出した。
『雑談の夜明け』という本の中に「オーベルジンの偶像」というエッセイが入ってたよな、たしか。
「オーベルジーヌ」というのはフランス語でナスやナスの紺色、つまり暗い紫色を表す形容詞だという。
茄子といえば、先生のお気に入りの植物。
「茄子」という詩の終いの部分がふと思い出される。

アポロンよ / ネムノキよ / 人糞よ / われわれの神話は / 茄子の皮の上を / 横切る神々の / 笑いだ

先生に言わせると、茄子を見て、「あゝ、なんちゆう紫の瓢箪だ」と思うのが詩の直接の目的なんだとか。
これをもじっていうと、わしは上の紫陽花を見て、「あゝ、なんちゅうナミビア産のフローライトだ」と思ってしまった。
緑と紫のバイカラーがオコルス鉱山で採れるフローライトの迷彩色を連想させるのだ。 笑
でも、数日後、再び見に行くと、花全体が薄緑一色みたいに変化していて、さすが紫陽花だけのことはあると感心した。



なんじゃ、こりゃ?
人の背丈ほどもあるアザミの化け物みたいなこの花を見て、わしは思わず呟いた。
「アーティチョークです」とMさん。
ご自宅前の庭に何株も突っ立っているその姿は、いやが応にも通行人の目を惹く。

Mさんの話によると、どうやら観賞用に植えてあるようだが、ヨーロッパでは春から初夏にかけての野菜として親しまれている。
もちろん、わが国でも、グルメの間では人気の食材かもしれない。
食用として利用されるのは花蕾の部分で、これを茹でて食べると、そのホクホクの食感がゆりねやタラの芽、あるいはそら豆の食感に似ているという。
わしはまだ食べたことはないが、蕾を食べる野菜ということで、ブロッコリーやカリフラワーみたいなイメージだろうか。



これは前回UPしたバナジン鉛鉱と同様、50%オフに釣られて購入したフローライトである。
産地は中国の内モンゴル自治区にある銀都鉱山。
このあたり特有の淡いブルーと紫色のバイカラーが、フローライトファンの間ではお馴染みの石かもしれない。

クォーツであれば、結晶内部に見える色の滲みや帯のことをファントムといい、例えば、グリーンファントムなどは「緑幻影水晶」などと訳してあったりして、かっちょえーなんて思ったりするのだが、フローライトに置き換えると、これはいわゆるゾーニングに相当するみたいだ。
亀田氏によると、ゾーニングもファントムも「同じ意味だが定義は曖昧で結晶内部のカラーバンドを指すが、必ずしも帯状ではなくモヤのような広がりを持つことなど様々。」ということらしい。
というわけで、上のフローライトの内部に見える紫色もゾーニングの一種と言えそうだ。
もちろん、フローライトファンの間では、こうしたゾーニングが大変好まれるのは言うまでもない。



この標本の一番の売りは、涼しげに見えることではないかと思う。
業者さんが撮った絶品ものの写真を見て、わしが速攻でバラシースと感じたのも、その薄い水色の透明感だった。
これぞ夏向きの鉱物と言えるのではないか。

でも、名前からはあまり涼しさを感じられない。
ちょっと石のことを知っている人なら、これが重晶石(バライト)だと聞いて意外に思うかもしれない。
「砂漠のバラ(バライトローズ)」でお馴染みのあのバライトである。
いや、むしろ一般的には、バリウムの主要な鉱石と言った方が通りがいいかな。
いずれにせよ、色としては、ふつう無色、白、灰色、帯黄色、褐色あたりが思い浮かぶ鉱物ではないかと思う。
そのバライトにブルーバライトなるヴァリエーションがあるなんて!
それだけでもゲットする価値があるのではないか。
28×20×20mmのちっちゃい石だけど、そこそこの値がついているのには理由がある。
薄板状の結晶はバライトによくありがちなものではあるが、ブルーバライトの場合、それが天女の羽衣のように感じられ、重ね重ねバラシース! 




マンガンを含む鉱物が赤色やピンク色になるのはよく聞く話だが、だからと言って逆も真かと言えば、どうもそうではないようだ。
実際のところ、上にあげたコバルトカルサイトが含有しているのはマンガンではなくコバルトである。
え、コバルト?
コバルトってふつうコバルトブルーを連想するけどなあ。
だけんど、しかし、炭酸カルシウムを主成分とするカルサイト(方解石)の場合は、微量のコバルトを含有することでピンク色を発色するのだという。
これはどういうカラクリなのか。
よくは知らないけど、どうもカルサイトはコバルトイオンを微量含有することで、特定の波長の光を吸収、反射するのだという。
つまり、ピンク色に見えるのは、私たちの目にピンク色として認識される光が強く放出された結果らしい。

ついでにもう一つ、知ったかぶりの情報を垂れ流す。
コバルトカルサイトは愛と美の女神「アフロディーテ」に例えられることがあり、スピリチュアル的には恋愛成就のためのお守りなんだとか。
まあ、でも、そんなこと、日々衰滅の一途を辿るばかりのジジイには何の興味もない話ではある。
わしがこの石に惹かれたのは、まず、岩山のミニチュア版のような形。
それから、白い母岩とピンク色のコントラストの美しさである。
白い母岩といっても、たぶんこれはコバルトを含有しないカルサイトの塊ではないかと思う。
それに石英なんかも混じっているかもしれない。
















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Last updated  2025.07.01 23:22:06 コメントを書く


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