inti-solのブログ

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2012.01.09
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テーマ: ニュース(95890)
カテゴリ: その他
戸塚ヨット訓練生、飛び降り?死亡…「辛い」と
9日午前7時35分頃、愛知県美浜町、「戸塚ヨットスクール」(戸塚宏校長)の3階建ての寮の前で、訓練生の男性(21)が頭から血を流して倒れているのを学校関係者が見つけた。

男性は病院に運ばれたが、間もなく死亡。寮の屋上には遺書が残されており、県警半田署は、男性が飛び降り自殺したとみている。
同署によると、男性は午前7時20分頃、寮の玄関付近を他の訓練生と2人で清掃中、「トイレに行く」と言って階段を上っていったという。屋上には男性のものとみられるジャンパーや眼鏡と一緒に、「ヨットスクールの生活がつらく、このまま生きていくのもつらい」と書かれたメモがあった。
同スクールによると、男性は広島県出身で、引きこもりなどを理由に2010年12月に入校。自殺の理由について戸塚校長は、「直接的な原因になるような話は把握していない。特に落ち込んだ様子もなかった」と話し、「このようなことが起きてしまい、遺族の方々には申し訳ない」と謝罪した。

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戸塚ヨットスクールといえば、体罰によって何人もの死者を出し、校長の戸塚宏が監禁・傷害致死で懲役6年の実刑を受けています。改めてその当時のことをWikipediaで調べると、
1979年13歳の少年が死亡(低体温症が原因で、暴行ではないとして不起訴)
1980年21歳の青年が暴行により死亡
1982年15歳の少年2人が、体罰を逃れようと海に飛び込み死亡
1982年13歳の少年が暴行により死亡

裁判で認められているだけでも4人を死なせている(他に立件されなかった死亡が1人)わけです。そのこと自体も驚きですが、それ以上の驚きは、この戸塚宏が出所後にまた同じヨットスクールを再開させていること。
4人も死なせ、裁判で有罪になって服役した人間が、出所後にまた同じことをやっている(やることを許されている)、これほどの驚きはありません。
しかも、戸塚の出所後も自殺者が出たのは今回が初めてではなかったようです。Wikipediaによると、今回を含めて自殺者3人と自殺未遂1人が出ています。

戸塚ヨットスクールのホームページ によると

Q14 どうしてヨットで登校拒否が治るのですか?


Q17 体罰はあるのですか?
使いたいのですがなかなか使えません。
もっとも体罰は早く直すのための補助手段にすぎませんから、使わなくても成果はでます。

Q18 子どもに体罰は必要ですか?
良いも悪いもありません。体罰無しで本当の教育やしつけができるなら、まずやって見せて下さい。戸塚ヨットスクール事件が起きてから19年が経ちました。当時、「体罰は何が何でも絶対ダメ」と言っていた教育評論家達は、教育荒廃を克服するためにいったいどんな方策を打ち出したのですか。(以下略)

Q19 どうしたらいじめを無くせますか?
いじめを無くしてはいけません。いじめは、種族保存のために、仲間を進歩させようとする本能だからです。(以下略)


・・・・・・宗教という衣はかぶっていませんが、言っていることはカルトの一種でしょう。あまりに酷すぎる。

なるほど、確かに情緒障害とか非行とか、引きこもりなどは、そうそう簡単に解決するものではありません。そこにこの種のカルトが一見真実味を感じさせる理由があるのでしょう。だけど、簡単には解決できないのはスパルタだって同じことなのです。
そもそも、スパルタ式と言えばその本家は軍隊と刑務所です。戸塚が「なくしてはいけない」といういじめもたくさんあるあるし、体罰もある。では、そのような刑務所暮らしによって犯罪者がみんな真人間に再生するかというと、残念ながらそうはいかないのです。軍隊も同様です。帰還兵に精神疾患や凶悪犯罪が多発する傾向はベトナム戦争以降の米国でよく知られるようになっていますが、実際のところ旧日本軍やそのほかの各国の軍隊でも同様です。





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最終更新日  2012.01.09 23:13:23
コメント(14) | コメントを書く


■コメント

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戸塚ヨットスクールとオウム真理教  
お節介じい さん
これはオウム真理教が名前を変えて、未だに存在している不思議に通じるものがある。日本の法律の生ぬるさの典型的な例であろう。ヨットスクールの校長は刑期を終えて出所しても、また同じことをやっている。オウム教の元信者も何をやっているか、わかったものではない。恐ろしいことだ。 (2012.01.10 03:42:53)

Re:戸塚ヨットスクールがまだ存在している不思議(01/09)  
おっちゃん さん



全員ではないけれどかなりの割合で顕著な効果があるようです。まずその事実を認めなければいけない。
時折聞こえてくる事件・事故については「副作用」のようなものですかね。(犠牲者はたまったものではないが)

問題は(上記のような効能・効能にひかれて)親や家族がすすんで「問題児」を入所させることでしょう。それもわざわざ大金を積んで。

鏡にうつせば(裏返せば)社会や家族のありようがそこまで病んでいるということではないですか?
他にあまた存在する(まともといわれる)教育・矯正・治療施設の無力さ非力さもふくめて。
(2012.01.10 09:47:15)

橋下改革も同じ  
ヒラトくん  さん
橋下は、教育は2万%強制などと寝言を言っている。彼も戸塚やオウムと根は同じだと思います。 (2012.01.10 16:55:35)

Re:戸塚ヨットスクールとオウム真理教(01/09)  
inti-sol  さん
お節介じいさん

>ヨットスクールの校長は刑期を終えて出所しても、また同じことをやっている。オウム教の元信者も何をやっているか、わかったものではない。恐ろしいことだ。

いや、まあいくらオウム(現アレフ)でも、今はサリンは作っていない・・・・・・と、思うのですが、どうなんでしょうね。問題は、オウム(アレフ)にしろ戸塚宏にしろ、自らの起こした犯罪行為に対する真摯な反省がないことです。 (2012.01.10 20:48:41)

需要があるんですかね  
Bill McCreary さん
少なからぬ人間が死亡して主宰者が懲役をくらっているのにこんなところがいまだ存続しているというのがすごいですね。いまだ需要があるんでしょうか。おっしゃるように、スパルタだ体罰だで「引きこもり」な治るんだった苦労はないと思うんですけどね、こんな子供だましに引っかかる人がいるというのは、よっぽど追いつめられているということでしょうが。

ところで昨年、この戸塚ヨットスクールを題材にした映画が製作後28年ぶりに公開されました。私も見に行くつもりだったのですが、見に行けず(笑)。で、こういう映画を石原慎太郎が宣伝しているというのも、いかにもで笑っちゃいます。

//blog.goo.ne.jp/mccreary/e/747ad20851ed3f85205055716c369b20 (2012.01.10 21:03:03)

Re[1]:戸塚ヨットスクールがまだ存在している不思議(01/09)  
inti-sol  さん
おっちゃん

>全員ではないけれどかなりの割合で顕著な効果があるようです。

どうでしょうか。日本の再犯率は5割近くに達するようです。刑務所というスパルタ教育の効果はその程度です。これを、「半分しか効果がなかった」と見るか「半分も効果があった」と見るかは意見の分かれるところかも知れませんが。

>問題は(上記のような効能・効能にひかれて)親や家族がすすんで「問題児」を入所させることでしょう。それもわざわざ大金を積んで。

そういうことでしょうね。
それにしても、ホームページには、こんな記述があります

Q7 訓練期間は?
いろいろです。たとえば、----(中略)----こういうケースは、約1年間の合宿が必要です。

Q8 長すぎませんか?
体罰を使えば期間を短縮できますが、今はそれができません。マスコミのおかげです。

・・・・・・「約1年」の訓練で立ち直れるなら、懲役4年や5年ならみんな立ち直れるはずだと思いませんか?しかも、体罰を使えばその期間を短縮できるのに、と公言して憚らない。
体罰への恐怖から「立ち直った」ところで、そんな促成栽培はすぐに化けの皮がはがれます。もちろん、中にはそれで本当に立ち直る人もいるでしょう。だけど、そういう意味ではそんなスパルタでなくたって立ち直る人はいる。

>他にあまた存在する(まともといわれる)教育・矯正・治療施設の無力さ非力さもふくめて。

非力なのは仕方がないのです。「過去と他人は変えられない、自分と未来は変えられる」という言葉があるではないですか。
「立ち直ろう」という意志を持っている人に対しては、他人が援助できることはいろいろありますが、立ち直ろうという意志がない人間をどうこうすることは不可能です。教育・矯正・治療施設だって、刑務所だって、もちろん戸塚ヨットスクールだって同じことです。 (2012.01.10 21:28:27)

Re:橋下改革も同じ(01/09)  
inti-sol  さん
ヒラトくんさん

>橋下は、教育は2万%強制などと寝言を言っている。彼も戸塚やオウムと根は同じだと思います。

そうですね、教育に強制の要素が皆無であるとは思いません。その限りでは、一見すると一片の真実が含まれている発言のように見えてしまうのですが、問題はそれがすべてみたいな言い方に化けてしまうところです。教育に強制の要素があるとしても、それがすべてであって良いはずはないでしょうに。 (2012.01.10 21:30:54)

Re:需要があるんですかね(01/09)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>いまだ需要があるんでしょうか。おっしゃるように、スパルタだ体罰だで「引きこもり」な治るんだった苦労はないと思うんですけどね、こんな子供だましに引っかかる人がいるというのは、よっぽど追いつめられているということでしょうが。

そうなんだと思います。溺れる者はわらをもつかむ、戸塚ヨットスクールをもつかむ、ということでしょう。しかし、費用がいくらかかるか知りませんけど、相当高額であることは想像に難くありません。金がなければスパルタ教育も受けられない。

だけど、この種の問題行動は、どん底まで落ちないと立ち直りのきっかけをつかめない傾向があります。もちろん、どん底まで落ちても立ち直れない人もいますけど。典型的なのはアルコール依存。アルコールを買うお金もない、という状態に転落しないと、なかなか立ち直らないようです。
国会議員なんかやっていて(最後は落選しましたが)なまじお金があった中川昭一は、お金が尽きる前に自分の命が尽きてしまった。 (2012.01.10 21:48:41)

Re[2]:戸塚ヨットスクールがまだ存在している不思議(01/09)  
おっちゃん さん
inti-solさん

>立ち直ろうという意志がない人間をどうこうすることは不可能です。

・・・と一般生活者は見限ってしまうのですが(それはそれでよいのですが)、そこからが社会施策の守備範囲となります。
つまり「立ち直ろうという意志がない人間」でも「不可能ではない」とするのが出発点。
戸塚は「民間」であるにかかわらずそれを請け負う、と名乗りを上げている。

逆にそこでは「おせっかい」やそれを通り越した「人権侵害」などが発生する余地を含むことになる。(たとえば刑務所での隔離はあきらかに権利侵害)
刑務所には危険な人間を社会から隔離するという目的のほかにも、「更正」とか「社会復帰」とかいろいろな仕事があるのです。
ただしその恩恵をうけるのは懲役の判決を受けた犯罪者について・・・だけの話。

さて、そういうことでやはり「他にあまた存在する(まともといわれる)教育・矯正・治療施設の無力さ非力さ」が問題となるのではないでしょうか。 (2012.01.11 10:03:52)

Re[3]:戸塚ヨットスクールがまだ存在している不思議(01/09)  
inti-sol  さん
おっちゃん

>・・・と一般生活者は見限ってしまうのですが(それはそれでよいのですが)、そこからが社会施策の守備範囲となります。

まことに残念ながら、社会施策でどうこうできる範囲というのは限定されます。
戸塚ヨットスクールのホームページによると、入学金だけで315万円かかかるそうで、しかも前述のホームページによると現在訓練生は10人くらい、それに対して指導者が何人いるのかは知りませんが、マンツーマンに近いんじゃないでしょうか。
それだけの金とマンパワーが、公的な教育・矯正・治療施設でかけられるなら、そりゃ今よりは無力ではなくなるかも知れませんが、まず実現不可能な話でしょう。
それに、一生をヨットスクールで過ごすわけには行かないんです。ヨットスクールにいる間にどれだけ立ち直っても(立ち直ったように見えても)、社会に戻ってからが問題なのです。

>つまり「立ち直ろうという意志がない人間」でも「不可能ではない」とするのが出発点。

それが事実なら、やはり戸塚ヨットスクールはカルトに一種と思わざるを得ません。人間の意志を他人がコントロールしようとするのは、マインドコントロールですよ。

>刑務所には危険な人間を社会から隔離するという目的のほかにも、「更正」とか「社会復帰」とかいろいろな仕事があるのです。

それは、犯罪を犯した人間に対する刑罰として、国家の名において行うから許されていることです。

>ただしその恩恵をうけるのは懲役の判決を受けた犯罪者について・・・だけの話。

余談ですが、罰金刑でも刑務所に入ることはできますよ。罰金を支払わなければ、1日あたり5000円計算で刑務所に放り込んでくれます。(労役) (2012.01.11 21:20:51)

Re[4]:戸塚ヨットスクールがまだ存在している不思議(01/09)  
おっちゃん さん
inti-solさん

>まことに残念ながら、社会施策でどうこうできる範囲というのは限定されます。

限定されますが、理念としては限定してはいけません。
そこで見捨てるのが新自由主義というやつです。
Int-isolさんがまさかそんなことを言うとは・・・

>それに、一生をヨットスクールで過ごすわけには行かないんです。ヨットスクールにいる間にどれだけ立ち直っても(立ち直ったように見えても)、社会に戻ってからが問題なのです。

そうです。そのこともふくめて戸塚は一定の成果(結果)を出しているという事実があります。
社会がその責任を負わなければ、ますます「民間」が金儲けをするだけです。
私も何百万円も払うことが馬鹿馬鹿しいことだとは思いますが、そこから家族や本人の「悲鳴」が聞こえてくるとは思いませんか?
ちなみに障害者のための教育やリハビリの支援には「マンツーマン」レベルの「金とマンパワー」が皆さんの税金によって賄われています。
これは憲法の理念に鑑みて「最弱者」の救済という点では当然のことです。

>それが事実なら、やはり戸塚ヨットスクールはカルトに一種と思わざるを得ません。人間の意志を他人がコントロールしようとするのは、マインドコントロールですよ。

はい、マインドコントロールであろうとなかろうとそんなことは関係ありません。
そんなこと言い出したらほとんどの宗教がそれに該当してしまいます。政治団体なども同じだといえるかも知れない。
あるいは精神科の治療にもあてはまるでしょう。 (2012.01.12 10:05:14)

Re[5]:戸塚ヨットスクールがまだ存在している不思議(01/09)  
inti-sol  さん
おっちゃん

>限定されますが、理念としては限定してはいけません。
>そこで見捨てるのが新自由主義というやつです。

見捨てているわけではありません。無駄だと知りつつも、だから何もしないでよい、というわけではありませんから。ただ、人間(あるいは組織)にはできることとできないことがある。理念として、「限定なく何でもやれ」と言われても、それは無理です。

>Int-isolさんがまさかそんなことを言うとは・・・

少し前にも書きましたが、私は以前とは考え方が変ってきた部分もあります。

>そうです。そのこともふくめて戸塚は一定の成果(結果)を出しているという事実があります。

根拠が不明です。戸塚ヨットスクール自身は、もちろん「成果が出ている」と言うでしょうが、それが客観的に事実かどうかは別の問題です。

>そこから家族や本人の「悲鳴」が聞こえてくるとは思いませんか?

それは、そのとおりです。

>ちなみに障害者のための教育やリハビリの支援には「マンツーマン」レベルの「金とマンパワー」が皆さんの税金によって賄われています。

重度重複障害に関してはそのとおりですが、大多数の障害者はマンツーマンの対応など行われていません。作業所などに一度行けば分かることです。

>はい、マインドコントロールであろうとなかろうとそんなことは関係ありません。

大いに関係あります。寮生活の閉鎖空間の中で、体罰を背景に(現在は体罰はやっていないとは言っていますが)「立ち直ろうという意志を主体的に持った」というのは、どう考えてもまともな状況とは思えないのです。
確かに、その背景には、子の問題行動に困り果てて、頼るところもない親の存在があることは事実です。そういえば新興宗教というものも、家庭環境に問題のある人に浸透する傾向があります。 (2012.01.12 22:33:03)

入学金だけで315万円ですか  
Bill McCreary さん
そんな金があるんだったら、ほかに使ったほうがよっぽどいいと思うんですけどね。「悪徳商法」とまでは私も言いませんが(しかし、自殺されちゃ、どうにもなりませんよね?)、はたして費用対効果があるんですかね。まずほとんどないように私には思えます。 (2012.01.12 22:47:13)

Re:入学金だけで315万円ですか(01/09)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>そんな金があるんだったら、ほかに使ったほうがよっぽどいいと思うんですけどね。「悪徳商法」とまでは私も言いませんが(しかし、自殺されちゃ、どうにもなりませんよね?)

まったくです。もっとも、前述のようにおぼれるものは藁をもつかむ、ということなのだろうと思います。315万の他に、ホームページによると入校時の預かり金が20万円と毎月の生活費が11万円だそうで、全部合計すると、初年度の費用が450万円以上です。うーーーーーーーーーん・・・・・。 (2012.01.13 06:57:49)

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