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2024.06.27
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テーマ: ニュース(99431)
《ボリビア》首都でクーデター未遂=軍がラパスの広場を一時占拠

クーデター未遂を起こしたのはフアン・ホセ・スニガ陸軍元司令官。ムリーリョ広場でスニガ氏は地元テレビ局に対し、この運動はボリビアの「民主主義を回復し、政治犯を解放する試み」であると語った。
ルイス・アルセ大統領とスニガ司令官の直接対決を含む約4時間の緊張状態の後、アルセ大統領が任命した新陸軍司令官の命令で兵士たちは現場から立ち去った。だが、それまで同広場では軍が市民グループに向けて催涙ガス弾や銃弾を発射。国民側からはクーデター未遂行為拒否の呼びかけも行われて、緊張が高まっていたという。
スニガ氏は25年選挙にエボ・モラレス氏が出馬したら逮捕すると示唆する発言を行ったことで、25日に解任されていた。この発言は政界からの批判を浴び、アルセ大統領がスニガ氏を呼び出して解任を通告していた。
米州機構のルイス・アルマグロ事務総長は軍事行動が始まって間もなく、Xでこれを批判。「軍は合法的に選ばれた政府に服従しなければならない。我々はボリビアのルイス・アルセ・カタコラ大統領とその政府、ボリビア国民に連帯の意を伝える」「国際社会、米州機構、事務局はボリビアであろうと、どこであろうと正当な憲法秩序への違反を容認しない」と述べている。

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私が初めて南米を旅行した1989年当時の「地球の歩き方 南米編」には、旅のスペイン語で覚えておくべき重要な単語として
Golpe de estado クーデター
Toque de queda 夜間外出禁止令
が掲載されていました。考えてみれば恐ろしい時代でしたが、その後ラテンアメリカ諸国も政情が安定化し、ながらクーデターという話は聞かなくなりました。ただ、ボリビアでは2019年と今回と、5年の間に2回クーデター騒ぎが起こってしまったのは残念なことです。
このクーデター未遂事件について、日本語のサイトで経緯をもっとも分かりやすく説明しているのは、やはり国境を接する隣国だけあってブラジル日報でした。

わたしはここ最近のボリビアの政治情勢を追っていなかったので、スニガ総司令官※が、25年選挙にエボ・モラレス氏が出馬したら逮捕すると示唆する発言したということは、モラレス元大統領が次の大統領選に出馬する動きを見せていた、ということなのでしょう。

※Wikipediaスペイン語版によると、フルネームと階級はJuan José Zúñiga准将

そのような発言をした陸軍総司令官が罷免され、その翌日にクーデターを起こしたものの、結局失敗して鎮圧された、という結論になるようです。

実際のところ、どこかの国のNで始まる党とは違って、同じMASから2人が大統領選に出馬することはありえないでしょうから、モラレスが次期大統領選に出馬意思ありとすれば、両者はライバル関係となるはずです。

Wikipediaスペイン語版にはMAS党書記の一人が「アルセ大統領はMASの裏切り者であり、これはアルセのやらせ作戦だ」と発言したとの記述があります。一方英語版には、モラレス政権時代の法相が、「クーデターの陰にはモラレスがいる」と記者団の前で非難した、との記述もあります。
まあ、どこまで本当の話か(発言内容のみならず、そもそもその発言が本当なのかも含めて)は定かではないのですが、そのような発言が信用されるくらい、両者の関係は悪化していると周囲に見られている、ということかもしれません。

かつて、モラレス大統領の長期政権を支えたのは、財務相時代のアルセの手腕によるところが大きかったのです。いかにも急進派イメージのモラレス元大統領ですが、実際はアルセの財政手腕で生み出した財政余裕の範囲内でしか「過激な」政策を行わなかったので、モラレス政権は経済的な破綻もなくどころか南米の中でも有数の経済成長を果たすことができたのです。
その両者が仲違いをしたているとすれば、今回のクーデター未遂は乗り切っても、先行きの見通しは明るくはないかもしれません。

なお、モラレス政権は最後は2019年に選挙不正の指摘から軍のクーデターによって政権を追われました。しかし、その後に成立した右派政権は腐敗と失政の積み重ねで、1年で政権を失ってMASが復活することになりました。
実は大統領選におけるMASの得票率は、不正が噂された2019年より、当然不正などできるはずがなかった2020年右派政権下の選挙の方がが高かったのです。もちろん、右派政権のダメさが露骨に現れたあとの選挙だったから、ということもあったでしょうが、モラレスよりルイス・アルセの方が現時点では支持が厚い、ということになりそうです。





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最終更新日  2024.06.27 22:48:34
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