inti-solのブログ

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2024.08.09
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テーマ: ニュース(100306)
カテゴリ: 災害
【解説】今後、大地震が起きる可能性は… いつまで備え? 帰省は? 南海トラフ「巨大地震注意」

「南海トラフ地震が最大クラスで起きてしまった場合、地図に赤色で示されているところが震度7、オレンジ色のところが震度6強を示しています。東海から九州にかけて、強い揺れになることが想定されています」
「南海トラフ地震は高い津波がすぐ来てしまうことが特徴で、想定される死者数は最大で32万3000人。これは、あの東日本大震災の約17倍に相当します」
「8日に『巨大地震注意』の情報が出されましたが、南海トラフ地震がどの程度の確率で起きるのかは、分かっているのでしょうか」
「確率でどのくらいかは分からないんですね。ただ、世界的に過去の事例をみると、次のようなことが分かります」
「1904年から約110年間で、正確に地震の規模を示すことができるモーメントマグニチュード(Mw)7.0以上の地震は1437回起きました。この後1週間以内に、震源から50キロ以内でモーメントマグニチュード7.8以上の地震が6回起きています」
「では国内ではどうだったかというと、2011年3月9日にマグニチュード7.3の地震が宮城沖で起きました。その2日後に同じ領域で、今度はマグニチュード9.0の超巨大地震、いわゆる東日本大震災が起きたんです」
「こうした過去の経験と、今回の地震を照らし合わせた結果、検討会は巨大地震が起きる可能性が平常時より数倍高まったと評価しています」 (以下略)

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宮崎の地震は、東京では感じなかったので、帰宅後に報道を見て仰天しました。
この地震を契機に史上初めて、「巨大地震注意」が気象庁から発表されています。
少なくとも、これまでより南海トラフ地震が起こる可能性が高まっていることは確かです。
ただし、例えば1か月以内の発生確率が0.0001%から1%に上がったら、それはもちろんリスクが急増していることは確かなのですが、「必ず地震が起こる」というものではないこともまた確かです。

残念ながら、東海・東南海・南海地震についての過去の科学的観測データは非常に乏しいです。観測記録が残っているのは、1944年/46年の昭和東南海・南海地震だけです。44年の東南海地震では、進言近くで測量が行われていたところ、何度測量しても誤差が大きい、それが後から考えると地震の「前兆滑り現象」が原因であった可能性が高いと考えられています。この時の経験に基づいて地震予知の体制が組まれていますが、次の巨大地震も同じプロセスで発生するがどうかなんて、だれにも分かりません。
従って、東海、東南海、南海地震が予知できるかどうかかははっきり言って不明です。

一般市民が把握しきれない多くのデータに基づいて気象庁が「巨大地震注意」を発表しているのですから、地震の可能性が高まっていることは確かです。別報道では

南海トラフ地震の1週間以内に別の巨大地震、最大で「平常時の3600倍起きやすい」

ということですが、3600倍上がって何%になったのでしょうか。そこは報道されていませんすが、現実に明日明後日にも起こる可能性が5割6割、というものではないでしょう。(そうであったら、もっと大騒ぎになっているはずです)


それらを総合して考えると、確かに巨大地震が発生するリスクは高まりつつあるし、近いうちに発生する可能性も、ゼロではない、「ほとんどゼロ」から1%とか2%に上昇した可能性は高いとは思いますが、今すぐ非常に高い確率で発生するとは言えないのではないか、と私は考えます。

そしてもう一つ、今回発生した地震は日向灘で、南海トラフの西の端です。東海・東南海・南海連動地震が起きた場合は、日向灘から東海沖までの全部が連動していっぺんに揺れるので、当然静岡や神奈川にも甚大な被害が生じますが、そのような超巨大地震の発生頻度は低いですし、相当大きなひずみのエネルギーをため込まないと、そうはならないでしょう。
というわけで、日向灘を起点とした地震で静岡までの全域で超巨大地震が発生する可能性は、もちろんありますが、それが直近のうちに起こるかというと、「その可能性はゼロではないけれど、可能性が高いかと言われると・・・・・」というしかないように思います。というわけで、なかなか微妙なラインではありますが、極度に不安になる必要はないのかなと考えています。

とはいえ、9日の晩には神奈川を震源として震度5弱の地震がありました。久しぶりに緊急地震速報が鳴って、さすがにドキッとしました。東京の揺れはたいしたことはありませんでしたが。いろいろ不安定な状況にあること自体は、間違いないようです。

それに、今回の巨大地震注意がいつまで続くかは知りませんが、仮にそれが今後取り消されたとしても、本質的には、時が経てば経つほど地震発生のリスクは高まります。だって、「いつかは起こる」のは100%確実だからです。
東海・東南海・南海連動地震の記録に残る過去最短の発生間隔は1854年安政地震から1944年昭和東南海、1946年昭和南海地震までの90/92年ですが、過去の例ではだいたい100年から140年程度の間隔で南海トラフの巨大地震が繰り返されています。したがって、今起こらなくても、遅くとも2080年頃までには南海トラフで次の超巨大地震が発生するのは、ほぼ確実です。





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最終更新日  2024.08.10 20:20:43
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