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〜昨今の株式市場の環境はピーター・リンチ氏やウォーレン・バフェット氏のようなストックピッカー(銘柄選択の名手)が大活躍した時代を思い起こさせる。ここ数週間に銘柄間の相関が薄れ自動取引戦略では損失が出る一方、念入りな分析で割安株を見つけるチャンスは高まった。
しかし、バリュー投資家の黄金時代が復活したと考えるのは早計だ。リンチ氏やバフェット氏は当時、コンピューターと競い合ってはいなかったからだ。機械による自動取引が主流になった今日では、処理速度の速いコンピューターと優れたアルゴリズムが勝者になる。
ドーシー・ライト・フォーカス・ファイブ指数は、相対力指数などのテクニカル指標に基づく投資戦略の成績を示す。この指数は年初から今月9日までに10%低下した。一方、FTSE・RAFI米株インカム指数は1.2%上昇。リサーチ・アフィリエーツが開発したこの指数は値上がりしている株を売り、過度に値下がりしている株を買い増すという逆張り戦略の成績を反映する。
今年の傾向は過去数年からの逆転だ。米金融当局が異例の金融緩和の実験を始め他の主要中銀が追随する中で、自動取引の戦略が昨年まで優位を保っていた。昨年はドーシー・ライトが6.6%上昇、FTSE・RAFIは5.2%下落だった。
RAFIは高くなり過ぎた銘柄を売り、割安銘柄を買い増すことで、特定の企業へのエクスポージャーを一定に保とうとする。一方、S&P500種のような指数は構成銘柄に時価総額に基づいて重みを付けるため、値上がりすればするほど、その銘柄の指数への影響が大きくなる。指数に連動した投資では値上がり銘柄へのエクスポージャーがどんどん高まることになる。これは上がっている株を買うモメンタム戦略と同様だ。
近年のバリュー投資の衰退は、コンピューターモデルに基づくモメンタム取引戦略を一因に相場が動く仕組みが根本的に変わったことを反映しているかもしれない。機械が市場のパラダイム変化をもたらしていることを示す一つの要素は変動幅が大きくなっていることだ。S&P500種の期間360日のボラティリティはインターネットの誕生以降、高まる傾向にある。これと並行して個別株の値動きも大きくなった。