2006年01月13日
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2006年1月13日


インドの自動車業界(1)

 今日のポイント

1.インドの自動車市場は現在急成長中である
2.規制緩和とインフラ整備が需要爆発の主因
3.低金利、銀行サービスの伸長も自動車販売を支えている
4.乗用車のリーダーはマルチ・ウドヨグ、業務用ならタタ・モータース

概観
今日からインドの自動車業界について見ていきます。インドの自動車販売は2004年が+29.3%、2005年が+18.0%(いずれも3月〆、Society of Indian Automobile Manufacturers調べ)と強烈な成長を記録しました。インドの自動車市場がこのような急成長を遂げている背景には長年に渡って自動車購入に対する潜在需要が以下に述べるいろいろな要因によって抑制されてきたことが挙げられます。その反動が今、一気に需要の爆発となって現れていると言って良いでしょう。従って、上記のような成長率が今後も維持可能であると決めてかからない方が良さそうです。まあ、それは兎も角、インドの自動車業界の歴史についてちょっと振り返るところから始めましょう。



最初の規制緩和は1984年に実施されました。このときは車種カテゴリーの規制の緩和が主な改革の内容でした。次に1991年にインダストリー・ライセンス制度が撤廃され、同時に輸入関税が引き下げられました。これらの措置によって初めて自由競争の素地が出来たと言えるでしょう。1980年代半ばにスズキがマルチ・ウドヨグとJVを組んだのが本格的な外資参入の皮切りでした。2001年には輸入に関する全ての数量規制が撤廃されています。また、外資系企業が100%所有の現地自動車会社を設立することもOKになっています。但し、輸入車(新車、中古車とも)に対する関税は現在も比較的高く、今後はWTOの規約に沿ってそれらに対する関税がさらに引き下げられることが予想されます。

さて、このような一連の規制緩和がインドの自動車販売にどのようなインパクトをもたらしたかについては次ぎの自動車販売台数の統計が全てを物語っていると思います:

インド国内(輸出も含む)の全車種の年間販売台数(出典:SIAM)
    1980年 10.6万台
    1990年 35.5万台
    2005年 157.6万台
※SIAM:Society of Indian Automobile Manufacturers

つまりインドの自動車消費市場はいわば「眠りの森の美女」のように魔法にかけられて時間が止まっていたようなものです。それが突然、規制緩和によって眠りから覚めたというわけですね。


需要を左右するファクター
さて、規制緩和以外にも需要を喚起する原動力となったファクターが幾つか存在します。その第一は自動車ローンが組みやすくなったということでしょう。自動車ローンのブームが起こっている背景にはインドの市中金利が近年下がっていることが指摘できます。また、前回までインドの銀行セクターについて研究したわけですけど、そこで紹介した通り、今、インドの銀行各行はコンシュマー・ローンに大変力を入れています。これもインドのミドルクラスが自動車を買いやすくなった大きな要因として見逃せません。また、インドの経済そのものが近年好調であることも当然影響してきます。それからインドでは今年、ゴールデン・クウァドリラテラル(黄金の四辺形、略して「GQ」と呼ばれることが多い)という高速道路が開通しました。デリー、ムンバイ、チェンナイ、コルカタの各主要都市を環状に結ぶ幹線道路です。これまでのインドの道路のイメージとしては乗用車が人力車などと同じ道路を使うため、交通が一番速度ののろい乗り物の速度に揃ってしまうケースが多かったです。新しい高速道路の開通で初めて「この高速道路を飛ばしてみたいなぁ」と思うような、消費者のイマジネーションをかき立てるインフラが整備されたと言っても過言ではないと思います。日本の例でたとえれば、最初に東名高速道路が開通した時のようなモータリゼーションに対するロマンチシズムをインドの人々が今感じているわけです。

どういうメーカーが存在するか?


    乗用車:6人乗りまで(運転者を含む)
    ユーティリティー車(UV):7~12人乗り(運転者を含まず)
    多目的車(MPV):バン・タイプ
    軽商用車(LCV):7.5トン以下
    中型商用車(MCV):7.5~16.2トン


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それぞれのカテゴリー別のマーケット・シェアの推移を見てみましょう(輸出分を含む。、主要企業のみの抜粋):

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20060113-4

なお、これらのメーカーのうちADRが米国に上場されていて我々が投資可能な銘柄はタタ・モータース(TTM)1社のみです。





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最終更新日  2006年01月31日 13時59分47秒


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