2006年06月07日
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今日のまとめ
  1. ロシアの携帯市場は上位3社の寡占
  2. 激しい首位争いで値引き合戦が続いている
  3. 設備投資は依然高水準
  4. 利益重視の経営への移行ができていない

前回はロシアの通信セクターがエネルギー・セクターに次いで大きなセクターであること、その中でも携帯電話セクターが重要な位置を占めていること、ロシアの携帯電話の普及率は既に先進国並みであることなどを概観しました。今日はその携帯電話セクターに焦点を絞ってもう少し詳しく見ていくことにしましょう。


■シェア争いについて
ロシアの携帯電話市場はモバイル・テレシステムズ(ティッカー:MBT)、ヴィンペル(ティッカー:VIP)、メガフォン(非上場)の3社による寡占です。去年の末の時点でのマーケット・シェア(加入者ベース)は次のようになっています。
ロシアの携帯電話市場のマーケット・シェア(各社データより)
なお、過去数年のマーケット・シェアの推移を見ると首位のモバイル・テレシステムズは徐々に占有率を落としており、第2位のヴィンペルと第3位のメガフォンのシェア伸長が目立っています。上位3社の通信方式はGSM900/1800ならびにGPRSです。一方、CDMAではスカイリンクという業者が先行していますが、マーケット・シェア的には大変小さいです。なお、スカイリンクは持ち株会社AFKシステマの所有する企業であり、同じAFKシステマ傘下のモバイル・テレシステムズとは同じ系列に属します。ニューヨーク市場に上場されているモバイル・テレシステムズとヴィンペルの売上高の推移を次に示します。

モバイル・テレシステムズとヴィンペルの四半期売上高の推移
このグラフからも判るとおり、首位を巡ってデッドヒートが展開されているわけです。


■価格競争
さて、前回見たようにロシアの携帯電話の普及率は去年既に80%に達しており、今年は100%に達すると見られています。この最後の僅かな顧客を巡ってシェア争いはますます激しくなっています。値引き合戦による収益性の悪化が懸念されます。事実、各社のARPU(Average Revenue Per User=顧客単価)の推移を見ると、数年前まではマーケット・シェアで断然首位に立っていたモバイル・テレシステムズは常にヴィンペルなどより遥かに高い価格設定でした。ところが2004年の後半あたりからモバイル・テレシステムズはマーケット・シェア死守の為にアグレッシブに価格を下げ始め、ヴィンペルもそれに応戦する形で価格競争に突入しました。業界3位のメガフォンはそれを静観する戦略を採った為、今ではメガフォンの方が逆にARPUが高くなっています。このことは当然、各社の収益にも影を落としており、特にモバイル・テレシステムズの収益性の悪化が顕著です。


■成長の段階と設備投資との関係


なお、ヴィンペルは最近の決算発表に際してのカンファレンス・コールの中で今後は無益なマーケット・シェアの追及を控え、利益の極大化に努めることを発表しています。





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最終更新日  2006年06月08日 12時16分26秒


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