■価格競争 さて、前回見たようにロシアの携帯電話の普及率は去年既に80%に達しており、今年は100%に達すると見られています。この最後の僅かな顧客を巡ってシェア争いはますます激しくなっています。値引き合戦による収益性の悪化が懸念されます。事実、各社のARPU(Average Revenue Per User=顧客単価)の推移を見ると、数年前まではマーケット・シェアで断然首位に立っていたモバイル・テレシステムズは常にヴィンペルなどより遥かに高い価格設定でした。ところが2004年の後半あたりからモバイル・テレシステムズはマーケット・シェア死守の為にアグレッシブに価格を下げ始め、ヴィンペルもそれに応戦する形で価格競争に突入しました。業界3位のメガフォンはそれを静観する戦略を採った為、今ではメガフォンの方が逆にARPUが高くなっています。このことは当然、各社の収益にも影を落としており、特にモバイル・テレシステムズの収益性の悪化が顕著です。