2007年12月04日
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カテゴリ: アフリカ
今日のまとめ

1. アフリカ経済は現在好調である
2. 資源が経済の動向を左右している
3. 南アフリカの資本市場が最も整備されている


■好調なアフリカ経済

 サハラ以南アフリカのGDP成長率の予想はIMFによると2007年は6%、2008年は7%です。これは同地域の過去四半世紀の中で最高の部類に入る成長率です。

世界のGDP成長率

 また同地域のインフレ率も過去30年で最低です。このようにサハラ以南アフリカの経済は今、絶好調であると言えるでしょう。IMFはこの原因としてサハラ以南アフリカ諸国の経済政策が良くなったことを挙げています。

 具体的には財政赤字縮小の努力が指摘されています。また外在的な要因としては2006年から始められた対外債務減免イニシャチブ(MDRI:Multilateral Debt Relief Initiative)、2000年に設定されたミレニュウム開発目標(MDG:Millennium Development Goals=初等教育の徹底、男女平等、幼児死の防止、妊産婦の健康促進、HIV/AIDSやマラリアに対する対策など)の実践などが指摘されています。

 しかし何と言っても経済成長に一番寄与している要因は昨今の商品市況の高騰と、中国などの新しい経済大国が積極的にアフリカへ投資資金を投下しはじめたことだと思います。


■アフリカ経済の位置づけ

 IMFによるとアフリカの人口は約9.13億人であり、世界の14%を占めています。また人口の成長率は年率2.3%程度と世界の他の地域よりかなり高いです。一方、GDPは世界の4%に過ぎません。



サハラ以南アフリカの主要国のGDP

 アフリカとBRICsを比べてみるとどうでしょうか?。南アフリカを含んだアフリカ全体のGDP総額は1.1兆ドルであり、これはブラジルの1.1兆ドル、ロシアの1.2兆ドルにほぼ匹敵する規模です。

 なお、アフリカの国々をGDPの大きい順から並べると1位は南ア、2位はナイジェリア、3位はアルジェリア、4位はエジプト、5位はモロッコという順番になるのですけれどこのうちのアルジェリア、エジプト、モロッコは文化圏、経済圏的に少し異なります。

 これらの北アフリカの国々は中東諸国と一緒に括ってMENA(Middle East & North Africa)という風に形容されることがあることからも分るとおり、経済のダイナミズムとしてはその他のアフリカと一緒にしない方が良いと思われます。このため今回はサハラ以南アフリカを中心に見て行き、MENAはまた別の機会に譲りたいと思います。


■比較的閉じているアフリカ経済

 世界の貿易に占めるアフリカの比率は僅か3%に過ぎません。アフリカ諸国のGDPに占める輸出の割合は3割程度にとどまり、しかもそのうちの7割程度が天然資源や一次産品のようなコモディティーで占められています。

 またアフリカの歴史のところで見たようにアフリカ諸国は植民地支配を受けた時代に道路などのインフラが作られたために大半の道路が国から国へと横断する形で整備されておらず、まっすぐ海の方へ伸びているのです。

 このためお隣さん同士の国でも貿易などによるモノのやりとりが極めてやりにくいというハンデを負っています。植民地時代の「負の遺産」の例だと思います。そんなことも影響してアフリカ域内での貿易はまわりくどく、複雑かつ非効率なシステムに依存しています。実際、貿易の仕向け先を見ると欧州が42%、北米が20%なのに対してアフリカ域内は僅か10%に過ぎません。


■資源は比較的豊富

 アフリカは比較的資源に恵まれていると言えます。世界の石油の埋蔵量の約10%がアフリカに存在し、主な産油国としてはリビア、ナイジェリア、アルジェリア、アンゴラ、スーダン、エジプトが挙げられます。またナイジェリア、アルジェリア、エジプト、リビアに関しては天然ガスも採れます。またボツワナではダイヤモンドが沢山採れ、同国の輸出の8割を構成しています。

 またコートジボアールとガーナはカカオの産地として有名でそれぞれ輸出の4割程度を担っています。ザンビアは銅の産地で輸出の5割を占めています。ジンバブエはニッケルの産地で輸出の25%を占めています。また南ア、ガーナ、タンザニアでは金が採れます。


■中国の参入

 こうした豊富な資源に目をつけた中国はアフリカに積極的に投資を開始しています。ナイジェリアの油田に出資したり、アンゴラで鉄道を建設したのは皆さんもニュースなどで聞いたことがあるかと思います。2002年まではアフリカにおいては先行投資の資金が枯渇していたのですが、商品市況が上昇するとともに世界の投資資金がアフリカにも入ってくるようになり、現在は資源開発ブームになっています。

 アフリカの歴史のところで見たようにそもそも19世紀末期に列強がアフリカの分割に乗り出した背景には産業革命に伴うコモディティー・ブームがあったわけです。その意味では今回の投資ブームは歴史が繰り返されているという風に考えられないこともありません。


■アフリカの資本市場

 アフリカの資本市場の発達は一部の国だけに偏っています。

アフリカの株式市場時価総額



 またエジプトを除けばアフリカで唯一しっかりした資本市場を有していたということから、サハラ以南アフリカへの投資をする際、南アフリカがゲートウエイとなって資本がアフリカ各地に割り振られている面があります。

 特に事業会社の資金調達面などでこの傾向は顕著です。このことは南アフリカの株式市場に上場されている株式に投資することで、ある程度アフリカの他の国々へも「代理による投資」が可能であることを示唆しています。





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最終更新日  2007年12月05日 13時36分21秒
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