2009年02月18日
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今日のまとめ

1. ムーディーズが東欧への貸付ポートフォリオの悪化に警鐘を発した
2. 東欧諸国は外貨建て融資を受けているので通貨安になると返済に困る
3. 欧州の金融機関に新興国全体の貸付リスクが集中し過ぎている


 ■ムーディーズが東欧に警鐘

 2月17日にムーディーズが東欧各国の経済の悪化がそれらの国に貸し込んでいるヨーロッパの銀行の経営を不健全にすると警鐘を発しました。これを受けてヨーロッパの銀行株に不安が走りユーロも軟調な展開となっています。そこで今回はそもそもなぜ東欧が問題になっているのかについて解説します。


 ■東欧ブーム

 いまから5年ほど前、新興国が注目されはじめた頃、欧州の投資家や銀行はBRICs(=ブラジル、ロシア、インド、中国)に続く投資先を物色していました。英国などでは不動産価格が高騰していましたから国内ではセカンド・ハウスなどのバケーションならびに投資用物件を買うことがだんだんむずかしくなっていました。ヨーロッパの投資家はスペインをはじめとする地中海沿岸地方の物件を昔から好みましたが、既にそれらの場所では不動産価格が上昇してしまったため、新しい地域が模索されるようになったのです。折からライアン・エアーのようなディスカウント航空会社のサービスが充実しはじめ、国内旅行の延長のような感覚で東欧に週末に遊びに行くことができるようになりました。このため東欧に不動産の投機ブームが来たのです。


 ■外貨建て融資という誘惑




 ■ヨーロッパの銀行も窮地に

 東欧の借り手が借金を返せなくなることは融資をした側であるヨーロッパの金融機関にとっても死活問題になっています。下のグラフは西側銀行の東欧への貸付残高を示したものです。

西側銀行の東欧への貸付残高

 とりわけ東欧に貸付が多いのはオーストリア、イタリア、ドイツ、フランス、ベルギー、スウェーデンなどの銀行です。


 ■国際通貨基金(IMF)の手にも負えない?

 既にラトビア、ハンガリー、セルビア、ウクライナの各国は国際通貨基金(IMF)から緊急融資を受けています。しかし国際通貨基金の限られた財源では窮状を訴える東欧諸国全てを救うことはできません。東欧諸国の西側からの借り入れ総額は1.7兆ドルと言われており、そのうちの4000億ドルが今年返済期限を迎えます。この借り換えが失敗すると90年代のアジアの通貨危機よりもっとひどいことになると警告を発する関係者も居ます。


 ■東欧以外の新興国へも飛び火する?

 一方、東欧諸国よりもっと広く世界の新興国全体で物事を見た場合、4.9兆ドルの貸付が外国金融機関によってなされています。その貸付の74%がヨーロッパの金融機関に集中しているのです。つまり欧州の金融機関が東欧への融資の焦げ付きで痛手を受けるとラテン・アメリカやアジアの新興国へも影響が及ぶ可能性があるわけです。





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最終更新日  2009年02月18日 19時22分12秒


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