今日のまとめ
中国購買担当者指数は弱かった
豪政府の資源超過利潤税導入は懸念材料
中国の金融引締めは続く
先行指標の役目を果たす株価は冴えない
購買担当者指数
日本がゴールデン・ウィークでお休みになっている間に海外市場では「中国の工業セクターが鈍化してきているのではないか?」という事が言われはじめました。
これにはいくつかの理由付けがありますが、そのひとつが先日発表された香港上海銀行の出している中国購買担当者指数の数字が3月から4月にかけて下落したというニュースです。

中国には政府が発表する購買担当者指数というのもあり、こちらの方は3月に比べて4月は下がっていません。
このように調査によって食い違いが出るひとつの理由は政府の調査が専ら大企業を対象としているのに対して香港上海銀行はもう少し小さい企業も含まれているからだと説明されています。
購買担当者指数は50を超えていれば「景気は拡大している」と解釈され、今回の香港上海銀行の調べによる購買担当者指数は55.4だった為、景気が拡大していることには違いはありません。
ただ拡大のペースは去年の9月以来で最も低い数字だった点が問題にされているのです。
豪政府による資源超過利潤税の導入
さて、これとは別にオーストラリアが新しく資源超過利潤税を導入すると発表しました。実施は2012年7月ですからまだ先の話ですが、これは鉱山会社の新規プロジェクトへの投資意欲を減退させる可能性があります。
また鉱山会社にとってコスト増になった分は顧客に転嫁されることも予想され、これは中国の工業セクターにとっては悪いニュースです。
鉱業コモディティの需給関係という観点からはこれは強気材料だと思うのですが、それでも商品価格が反応しなかったところを見ると市場参加者はむしろ中国の工業セクターの減速の方を心配しているのかも知れません。
相変わらず続く金融引締め
その一方で中国では金融引締めが続いています。5月2日には中国人民銀行が再び銀行の預金準備率(貸出する際に中央銀行に留め置かれる準備金の比率のこと)を50ベーシス・ポイント引き上げると発表しました。
先行指標としての株式
こうした一連のニュースを受けて中国の工業セクターにとりわけ関係の深い世界の工業・素材関連の株は最近急落しています。
先ずブラジルの鉄鉱石の会社、バーレ(ティッカー:VALE)です。

次に同じく鉄鉱石の会社であり、バーレのライバルであるオーストラリアのBHPビリトン(ティッカー:BHP)です。

次に世界最大の鉄鋼メーカーであるアセロール・ミッタル(ティッカー:MT)の株価も下がっています。

銅はいろいろな工業コモディティの中でもとりわけ中国の鉱工業セクターとの関係が深いことで知られています。その代表銘柄は米国のフリーポート・マクモラン(ティッカー:FCX)です。

最後にティッシュペーパーなどの原料となるマーケット・パルプのメーカーであるブラジルのファイブリア(ティッカー:FBR)です。

これらの株式はいずれも変調を感じさせる動きになっています。今後、大きな変化がでないかどうか、引き続き注目してゆきたいと思います。
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