今日のまとめ
6月の輸出は予想以上、輸入は予想以下だった
結果として貿易黒字は予想より拡大した
欧州向け輸出は減速していない
6月の銀行融資はゆっくりとしたペースの減速が感じられた
貿易統計
中国の関税当局が6月の貿易統計を発表しました。
6月の輸出はコンセンサス1335.7億ドルに対して1373.9億ドルでした。これは前年同期比+43.9%です。
一方、輸入はコンセンサス1202.0億ドルに対して1173.7億ドルでした。これは前年同期比+34.1%です。

輸出から輸入を差し引いた貿易黒字額は200.2億ドルでした。
今回の発表では輸出が予想より多く、輸入が予想より少ない結果となり貿易黒字が強調された結果となっています。ただ過去の経験則では輸入は輸出の先行指標となるため、今後も輸出がどんどん拡大し不均衡が大きくなるというシナリオではなく、ある時点で輸入が相対的に増える、もしくは輸出が相対的に減るという形で不均衡への訂正が入ると考えるべきです。

実際、上のグラフを見れば赤い山、つまり輸入が青い山、つまり輸出より左に来ており、先行していることがわかります。
注目された欧州向け輸出は272億ドルと5月の259億ドルより増えています。つまり今年前半のユーロ安の影響はこれまでのところ欧州向け輸出にはぜんぜん表れていないのです。
なお今回の輸出の好調は6月22日で切れた輸出税リベートを前に一部商品につき駆け込み輸出があったからではないかという意見もあります。
なお中国人民銀行は6月19日に人民元の変動を容認する発言をして注目されましたが、これは今回の統計に反映されている日数が少ないこととそもそも変動幅が1%にも満たないことから影響は無かったと考えるべきでしょう。
銀行融資
次に6月の銀行融資ですが6034億人民元でした。これは先月の6390億人民元からまた少しスローダウンしています。

中国政府は今年の銀行融資のターゲットとして7.5兆人民元を掲げています。これは2009年に比べると-22%です。
これで1年の半分が過ぎたことになりますが、現在までの銀行融資の実績は4.617兆人民元であり、今年の目標の61.5%が消化されたことになります。つまりカレンダー・ベースではちょうど50%の折り返し地点なわけですから、融資が前倒しになっていることがわかります。
このことから下半期はさらに融資の増加ペースは減速すると考えるべきでしょう。
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