今日のまとめ
台湾の株式市場はハイテクの動向に左右される
このところのハイテク・セクターへの悲観論は行き過ぎ
インテルの会社側業績予想下方修正幅を見ても調整は浅いことがわかる
8月19日に発表された台湾の第2四半期GDP成長率は市場予想の+10.5%に対して+12.53%でした。これは第1四半期の+13.71%よりは低いですがそれでも予想を上回る数字です。また通年のGDP成長予想は5月の時点での予想+6.14%から+8.24%へ上方修正されました。因みに去年は-1.91%でした。
このように台湾の経済は良くなる時も悪くなる時も振幅が激しいです。これはそもそも台湾という国そのものの規模が比較的小さいことも影響していますが、 市況性の強いハイテク輸出への依存度が高い ことが原因です。
台湾株式市場のセクター構成のイメージを掴むにはアイシェアーズMSCI台湾指数ETFの業種構成を見れば良いと思います。

上のグラフからもわかる通り、全体の6割近くがハイテクとなっています。次に組み入れ上位銘柄を示します。

台湾セミコンダクター、ホンハイ・プレシジョン、HTC、メディアテックなどハイテク株がずらっと並んでいます。
急に暗転した台湾のハイテク業界の見通し
8月に入って「ハイテク・セクターの見通しがどうもおかしい」という観測が流れました。それまでは半導体をはじめとするハイテク部品は極端な品薄状態だったのですが、突然、見通しが暗転したのです。
台湾セミコンダクターが7月29日に第2四半期の決算を発表した時点ではカンファレンス・コール中、需要見通しの異変に関するコメントはありませんでした。決算自体もアナリスト予想をほぼ一致する数字でした。
各分野別の売上見通しについては:
PC +17%
携帯電話ハンドセット +13%デジタル・コンシュマー +8%
半導体 +30%
と説明され、デジタル・コンシュマーと半導体に関しては予想値が引き上げられました。
また「サプライチェインの在庫は増えているが、通常の季節要因を考慮すれば正常な範囲内だ」という説明でした。
ところがその後、 証券会社からいろいろなセグメントで在庫のだぶつきを懸念するコメントが出されたのです。具体的には液晶パネル、LED、マイクロプロセッサーなど です。
このところ幅広いハイテク部品で品薄感が強かったため、ダブル・オーダーが横行していたのかも知れません。
その一方で同じく7月29日に第2四半期決算を発表したHTCコーポレーションは前年同期比で売上高が+58.5%増加し、しかも第3四半期の売上高ガイダンスは+106%成長と極めて強気でした。
同社の場合、スマートフォン事業が特に好調で全然スローダウンを感じさせませんでした。このように 同じハイテクでもセグメントによって温度差がある のです。
インテルの業績予想下方修正は懸念されたほど酷くは無かった
先週の金曜日にハイテクの指標銘柄のひとつであるインテル(ティッカー:INTC)が会社側業績予想を下方修正すると発表しました。
上に述べたように8月に入ってからいろいろなところからスローダウンの声が聞こえてきていましたので、「いよいよ来るべきものが来た」と投資家は身構えました。
しかしフタを開けてみると インテルの業績予想下方修正幅は案外小さく、「肩すかし」を喰った格好になりました。
具体的には第3四半期の売上高予想はこれまでの116億ドル(中間値)から110億ドル(中間値)へ、グロスマージンは67%から66%へと下がりました。
この売上高の水準は7月13日にインテルが第2四半期の決算を発表する直前のコンセンサスの水準にほぼ戻ったと言えます。
今回のインテルの発表は新学期(back to school)セールの数字を踏まえた上での予想数字になりますから信頼度は高いです。つまり極端な悲観論は修正されなければならないのです。
これが台湾のハイテク・セクターにとっても朗報であることは言うまでもありません。
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